【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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お久しぶりです……!!
タイガが始まってから最強フォームのトライストリウムが登場するまで投稿することが出来ずすいませんでした。 5章は元から難しいのに詰め込みたい要素が多すぎて……

あ、作者はジード、ベリアルさん大好きなんでトライスクワッドではタイタスが大好きです。

今回でようやくベリアルさんのクラスが決まります(暫定)

感想、評価お待ちしています。

誤字脱字、ご指摘ありましたら気兼ねなく〜


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【古き友は言った。

 

 人の思いは、言葉に変わることで無駄にされているように思う。

 

 それらは皆、結果をもたらす行動に変わるべきものなのだと 】

 

 

 

 

 愛している。シータちゃんがラーマさんを思うその強かな想いを聞いた私は、隣に並ぶアリスちゃんと目を合わせると自然に笑顔を浮かべていた。

 

(後ろだ、宮原博樹)

 

「えっ?────っ!!」

 

 突然ベリアルさんがそう言ったと思い後ろを振り向こうとすると視線の先に何かが私に迫ってくるのが見えた。

私は夢の中で何度も特訓して頭に覚えさせたやり方で、瞬時にギガバトルナイザーを出すことで振り下ろされたそれを受け止めた。

 

「はっ、完全に気配を消してた。それに反応するたあお前ら、何者だ 」

 

 鈍器のような剣を振り下ろしてきた相手が私たちのことを詮索してくるけどそんなことよりも今の状況をどうするか打開策を考えるので頭がいっぱいだ。

明らかに敵意を持ったその攻撃を防げたのはベリアルさんが気付いてくれたおかげ、次に攻撃してくるとしたらどう防御すれば……

 

(変われ)

 

「!!お願いします!! ────邪魔だ、どけろ 」

 

「(んだコイツ、突然圧が変わった? まるでさっきとは別人みてーに)──ガっ!?」

 

 身体の支配権をベリアルさんに渡すと、振り下ろされた剣を受け止めていたギガバトルナイザーを消すと、剣を拳で吹き飛ばし考える時間を与えずに相手の腹部に拳を叩きつけた。

その一撃だけで相手は立っている出来なくなってしまい膝をついた。

 

「殺しはしない。 そこで寝てろ」

 

 もう一度その手に呼び出したナイザーで相手を壁に叩きつけると、追い打ちをかけるように光弾を浴びせる。

殺しはしないって言うから威力は抑えられているだろうけど、相手に反撃の余地も与えないあたり容赦ないよなあ~ベリアルさん。

 

「あのベオウルフを、いとも簡単に……!?」

 

 一瞬で襲ってきた相手を倒したことに驚いているシータちゃんを他所に、鉄格子越しに彼女を睨み付けるべリアルさん。

 

「その瞳は、アイツと同じものだ。 興味が湧いた 」

 

「へ? 」

 

「お前にその瞳を映させるラーマとかいうヤツに興味が湧いた言ったんだ 」

 

 それだけ言うとべリアルさんはシータちゃんに背中を向けるとナイザーを天井に向け、光弾を放った。

何時もの光弾とは種類が違かったのか、ぶつかって爆発するのではなく天井に人一人が通れるような穴を穿っていた。

 

「ふっ!! 」

 

(えっ? ちょっとべリアルさん!! シータちゃんのこと忘れてません!? )

 

ただの跳躍。 それだけで穿った穴を通り抜けるとそこは監獄の外へと繋がっていてやっと出てこれたのは良かったけど、シータちゃんのことをそのままにして来てしまったことをべリアルさんに問い掛けるけど

 

「あの女がいては意味がない。 ただそれだけだ 」

 

 そう言って私たちは、海に囲まれている島であることを気にも止めず空を飛んでシータちゃんの夫だというラーマを探し向かうことになった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

 

「「ウルトラマン? 」」

 

「そう、ウルトラマンべリアル。 それがサーヴァントの皆から言う真名に値するもの。 まあ光の国を追放されているから厳密にはウルトラマンではないんだけどね? 」

 

 第4特異点からのレイシフトが終わり、落ち着きを取り戻したカルデアで健康診断を終わらせた博樹さんの口から出てきたのは、正直信じられない話だった。

 

「待ってくれ!! べリアルがウルトラマン? そもそもウルトラマンといったら日本の人間が考えた空想の産物だ!! それが本当に存在するなんてあり得ていい話じゃない!! 」

 

 ドクターはウルトラマンの存在を否定しているけど、きっと彼も、あの戦いを見ていた人たちなら全員理解している。 べリアルさんが巨大になったあの姿に名前をつけるのなら、それは正しくウルトラマンだって。

 

「信じてくれないとは思いますけど、本当のことなんです。 べリアルさんのこと、ウルトラマンのこと、私が話せることを皆さんにお伝えするために、ここに集まって貰ったんです 」

 

 そう言って、博樹さんは私たちに沢山のことを話してくれた。 この宇宙とは別の宇宙が確かに存在していること、その宇宙の中にウルトラマンが存在する宇宙があること。 そして……光の国を追放された悪のウルトラマン、それがべリアルさんだってことを……

 

 説明が難しかったりするときは、博樹さんが契約したナーサリー・ライムちゃんの宝具を使うことでべリアルさんの記憶を疑似体験させてもらうことで教えてもらったりもした……。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「先輩っ!! 」

 

「あ、マシュ。 どうしたの? 」

 

「いえ、先輩の姿が見えないと思ったので……。 星を、見ていたのですか? 」

 

 第5特異点に着て数日が経って、少しだけどようやく落ち着ける時間が作れた私は、外に出て日本の都市部に住んでたら絶対に見ることが出来ない夜空に広がる満点の星を、正確にはある星があるであろう場所だけを見つめていた。

 

 そんな私のことを心配してくれたのか、様子を見に来てくれた私はマシュに問いかけることにした。

 

「ねえマシュ。 あの星座の中にM78星雲があるんだよね 」

 

「オリオン座……。 そうです、M78星雲は地球から1600万光年離れた場所で観測されています 」

 

『だが、現実にあるM78星雲は紫外線が多過ぎておおよそ生命が住めるような環境ではない。 それに光の国は銀河系から300万光年離れているって話じゃないか、名前が同じだけで観測されているものとは別物さ 』

 

「ダヴィンチちゃん。 そう……だけど、少しだけでもべリアルさんに近づけるかなって…… 」

 

 博樹さんの話の後、ドクターとダヴィンチちゃんからべリアルさんには最大限に注意するようにと、私とマシュのこと心配して言ってくれた。

 

『いつ人類に牙を向くか分からないから信用してはいけない 』

 

 二人の言いたいことは分かる。 光の国への侵略に銀河一つの完全支配に、一度はひとつの銀河を消滅させたという想像すら出来ないほどスケールの大きな事を成してきたべリアルさん。 本来なら人類の脅威である『人類悪』に部類するかもしれないとさえ言っていた。

 

『べリアルの生前の所業を聞くところによれば歴とした”人類悪”だ、だが彼はそれと一緒にウルトラマンという人類にとっての”必要悪”としての側面もあったのだろう。 彼のサーヴァントとしてのクラスが基本の7基、ましてやエクストラクラスにすら該当しないのはそういう異常性をが関係しているんだろう。う~ん、しいて付けるとするならば”超越者(イレギュラー)”とでも言ったところかな? 』

 

「イレギュラー…… 」

 

「それが、べリアルさんのクラス 」

 

 

『さあ、明日はラーマの怪我を治すために動き出すんだろう? このアメリカ大陸は広大だ、休めるときに休んだほうがいい 』

 

 そうダヴィンチちゃんに言われた私たちは、言われた通りに休むことにした。

 

 

 みんなはああいうけど、私にとってべリアルさんは…………。 マシュは、どう思ってるんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ……はあ……これでっ……ひゃっ、くっ!! 」

 

 

 海に囲まれた刑務所、アルカトラズ刑務所から空を飛んでアメリカ大陸へと辿り着いた博樹は、数字を数えながら、森の中で襲ってきた双方向の角を持った二角獣“バイコーン”を打ち倒しナイザーを杖代わりにして荒れた息を整えていた。

 

「おもいだしたわ!わたし、悪いおじさまにず〜っと聞きたいことがあったの 」

 

「なに、かな? アリスちゃん 」

 

 近くの綺麗に折れた切り株の上に座っていたアリスが、両手を叩きながら博樹に……いや悪いおじさまと言っているからベリアルのことを指しているのだろう。ベリアルが受け応えしないことを分かっている博樹は、代わりにその話を聞くことにした。

 

「どうしておねーちゃんやカルデアにいる人たちにジードの事を話さなかったのかしら? 」

 

「ーーーーああ、それは私も思っていたんだ。 言うタイミングが無くて聞いていなかったけど、何でだったんですか? 私にも喋るなって口を閉ざされたし 」

 

 立香やカルデアにいる職員たちは、博樹の口から語られたベリアルの話で全てだと思っているがそれは違う。

ベリアルはどうしてか博樹にもアリスにも自分の息子であるジードが関わる全ての話をすることを禁じていた。

 

 そんなベリアルは、2人にその話をする為なのか身体の支配権を博樹と変わり倒したバイコーンに腰掛けながら話し出す。

 

「アイツらが求めていたのはこのベリアルが何者であるかどうかだ。 あれは息子の……ジードの物語だ、このオレが語ることは何もない」

 

「ん〜〜、じゃあそういうことにしておくわ!!」

 

「宮原博樹。 これで最後だ、やれ。ーーーーはい 」

 

 要件が終わるとベリアルは支配権を博樹へと戻しながら何かを命令する。 博樹もそれが何か分かっているらしく、先ほどまでベリアルが腰掛けていたバイコーンに向けてギガバトルナイザーの先端を突き当てる。

 

「ごめんな、君の意思もなにも関係なくこの行為を行う私の事を恨んでくれてもいい。 はあっっっ!!!!! 」

 

 ギガバトルナイザーから鈍い光が放たれ、それがバイコーンの事を包み込んだ。

少しすると、まるで博樹との戦闘が何もなかったかの様に立ち上がると、その顔を博樹へと向けて頭を下げた。

 

「この特異点を修復するために、よろしく頼むな? アリスちゃんも、お願いね 」

 

 バイコーンの頭を撫でながら、後ろにいるであろうアリスに顔を向けながら声をかけると其処には異様な光景が広がっていた。

 

「ええおじさま♪  ふふふ♪ こんな景色、本をかいているだ〜れもおもいつかないでしょうね♪ 」

 

 そこには、鎧を身に纏ったケンタウロスナイトと魂を喰らうソウルイーターたちの大群が列をなして並んでいるのに加えて、その背には♡、♢、♧、♤のマークをつけた多種多様のトランプの兵士たちが跨っていた。

 

 

 

 

 

 




【ウルトラマンベリアル】
クラス:イレギュラー(超越者)
人類悪にして必要悪。 善の者からは復讐者と恐れられ、悪の者からは善を裁く裁定者と崇められる。 またあるもの達からは救世主と崇拝されることもある。自らの法を震い裁く番人でもある

 その為、キングの力によって封印したとしても、ゼロが何度倒しても蘇ったのは必要悪としての側面、彼を必要とする者たちが存在し続ける以上永遠に行われる循環の理。

 そんな彼を止められるのは彼と同じように人類悪と必要悪を携えながらも闇を受け止め、悪を抱き締めることが出来る存在だけ…………




最後のシーンはナイザーの本領発揮現場。
6.7章では使うのが難しい&5章は軍勢の争いだからこその出番。 それにナーサリー・ライムのスキルを掛け合わせることで…………

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