【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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たまにある予約時間で投稿したのに即座に投稿されるの何なんですかね? 今回もそんなのが起きて適当な時間に投稿することになりました。本当は明日のはずだったのに······

感想、評価お待ちしてます

誤字脱字、ご指摘ありましたら気兼ねなく



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「ビンゴォ!! よっしゃああみな殺しだああ!!! …………あ?」

 

 アーサー王の未来予知にも等しいほどの直感は持ち合わせていないが、野生の勘とも言えるその直感を信じて東の村を見つけたモードレッドだったが、村の様子が可笑しいことに気づいた。

 

()()()()()()()()()()()()()

 

 辺りを見渡せばつい先ほどまで普通に生活をしていた様子が見て取れるため、廃村になった訳ではないことが見て取れる。

 

 だからこそその異常が顕著なのだ。これではまるで自分が襲撃に来るのが予め分かっていたかの様ではないかと

 

「(んなわけがあるか。こっちは勘だけで探り当てたんだぞ、動きを予測出来るはずがねえ)────ッ!!ソコかっ!!」

 

 異変を感じ取ったモードレッドが魔力を放出させて攻撃すると、上がった土煙の中から人影が姿を現した。

 

「貴方が言っていた事が本当になるとは……驚きですね」

 

「ああ、だがこれで村の者たちに及ぶはずだった危害がゼロに近しいものとなった」

 

暗殺者(アサシン)にテメーはオジマンディアスんとこの!! オレの襲撃をどうやって読みやがった!!」

 

「────勘だよ」

 

「あ? …………なんだ、お前は……!?」

 

 髑髏の面を被った女性“百貌のハサン”でも、今やオジマンディアスの勢力ではないニトクリスでもない気だるげな返答が聞こえてくる。

 その相手の姿を見て、モードレッドは驚くしかなかった。

 

 正確には()()()()()()()()()と、その手に持つ剣を見て、ありえないありえないと思いながらも、その相手が誰なのか理解したモードレッドは叫んだ。

 

 

「何だよ、何だよ何だよ何だよ!!  ()()()()()()()()()()!!」

 

「夢見がちな大馬鹿野郎の夢を覚まさせてやるためだ。よお()()()()()()()。気分はどうだ? オレは最っ高だ!!」

 

 

 

 

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「モーさん、大丈夫?」

 

「あ? 何がだよ」

 

 それは、三蔵ちゃんが仲間に加わってすぐの事。一時期聖都に滞在することを許されていた三蔵ちゃんは、名前はそこそこに、特徴だけははっきりと敵となる円卓の騎士たちのことを覚えていてくれた。

 

 その情報を頼りにモーさんとベディヴィエールさんが照らし合わせた結果、敵となる円卓の騎士はアグラヴェイン、ガウェイン、トリスタン、ランスロット、そしてモードレッドだと言う。

 

 自分自身が相手になるかも知れないこともあって、私はモーさんの様子に異変がないか声をかけて見た。

 だけど、モーさん本人は至っていつも通り。

 

「いや、相手の方にもモードレッドがいるって話だったでしょ? だから、自分と戦うのって大丈夫なのかな〜って」

 

「ははは、何だよ一丁前に心配してくれてんのか立香?」

 

「そ、そりゃあ私はモーさんのマスターだし! てわっ」

 

 そんな事言っているとモーさんが私の頭をガシガシと乱暴に撫でてくる。

 身長が私よりも大っきいから結構頻繁にこうやってくるけど、好きなのかな? 

 

「心配すんなよ。ベディヴィエールと再会したあん時から、こうなるんじゃねえかって予感はしてたんだ。迷ってたところでドーにもならねえからな。とっくの前から覚悟は決まってたんだ。相手がオレだろうがアーサー王だろうが関係ねえよ」

 

 私がボサボサになった髪を整えていると、突然にモーさんが私の前に膝を折ってかしずいた。

 

(……)が今仕えているのは貴方だ藤丸立香。この心折れぬ限り、運命への叛逆に付き従おう我が主君(マスター)

 

 だから、大丈夫。相手が神の祝福を受けていようと、自分の仲間たちだろうと、ましてや自分自身だろうとモーさんは、私の()()()()は絶対に負けない。

 

 

 

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

「ホルアクティ!!」

 

「ふんっ!! はあっ!! 暴れるしか能のない者たちに、この山の翁が遅れを取ることはない」

 

 モードレッドの従えていた粛正騎士たちを難なく倒していくニトクリスと百貌。

 どうやら粛正騎士たちはその従えている円卓の騎士たちによってその特性を変えるらしく、モードレッドの従えていた騎士たちはただ思う存分暴れるだけの騎士たちだった。

 

 ただ、その分内包する魔力の爆発力は凄まじいものだったが、軍勢で襲い掛かる百貌と、中距離からの戦闘を得意とするニトクリスにとっては戦いやすい相手。

 現に、まだ騎士たちが残っているというのにニトクリスと百貌は話をする余裕すらある。

 

「しかし、アイツは大丈夫なのか? 自分一人に任せろと言っていたが…………」

 

「……私もモードレッドとはさして長い時間いたわけではありませんが……。大丈夫でしょう」

 

 そう言ったニトクリスの頭には、今急ピッチでこちらの村へと急いでいる立香とマシュの顔が浮かんでいた。

 

「粗暴で空気を読まない方ですが……、決して仲間の事を悲しませるような方ではありませんから」

 

 

 

 

 

 

 

「おらっ!!!」

 

「はっ、どうしたどうした!! 獅子王の騎士様の力ってのはそんなもんか?」

 

「舐めんじゃねーよこの偶像がっ!!」

 

 赤雷と赤雷が衝突する。聖杯をその身に宿した叛逆の騎士と、神の祝福(ギフト)を授かった獅子王の騎士。大量の魔力を際限なく放出する2人の衝突はそれだけで軽く山を抉る爆発を起こす衝撃を生む。

 村で戦っていればいくら民たちが避難していてもその後の生活が不可能になってしまうほどの……

 

 だからモードレッドは戦う場所を変えた。山と山の間にあるただっ広い平地。円卓の誰かがいつ襲ってきてもいいようにと、彼女が予め用意していた決戦場のような場所でモードレッドは獅子王の騎士と相対していた。

 

「偶像か、言い得て妙だなあ。確かに、今のオレの姿は生前じゃ絶対に在り得ない、幻みてえな存在だからよ」

 

「だったらとっとと消えやがれ!!」

 

 獅子王の騎士が放出させた赤雷の魔力を放つが、それをモードレッドは難なく弾き飛ばす。そして一瞬で詰め寄ってきた獅子王の騎士の斬撃にも合わせていく。

 相手が力任せに剣を振るっているとすれば、モードレッドは落ち着きを以って剣を振るう。

 

「悪いがソイツには応えらんねえな。オレは、オレの主君(マスター)と運命に叛逆してる最中なんでなああ!!! おおらっ!!」

 

「っ!!!」

 

 魔力が籠った拳が獅子王の騎士の鎧に届く。相手の事を壁へ叩きつけたモードレッドは生死の確認など取る前にクラレントを叩きつけた壁に向かってぶん投げ、自分もそれを追うように地面を駆ける。

 

「“燦然と輝く王剣(クラレント)!! ”」

 

「────チッ!!」

 

 モードレッドが投げ入れた自身の剣を掴んだ時、違和感を感じた。見るとモードレッドの剣を腕で握り止めた獅子王の騎士が、逆の手に魔力を溜め込んだ燦然と輝く王剣(クラレント)をモードレッドに向かって放った。

 

「ちっくしょが……。祝福(ギフト)も授かってねえくせに、オレの前に立つんじゃねえよ!!」

 

 完全に相手の隙をついた最高の一撃。モードレッドに宝具を叩きこんだ獅子王の騎士は、自身の鎧に付いた誇りを払いながら相手の剣を地面へ放り投げる。

 

「はあ、たくっ。ばかすかボコすか燦然と輝く王剣(クラレント)ぶっ放しやがって。その感じじゃ、獅子王から与えられた、いいや()()()()()()()祝福(ギフト)は“暴走”ってとこか?」

 

「────ッ!! なんで生きてやがる!! 確かにオレの燦然と輝く王剣(クラレント)はテメエを捉えた筈だ!!」

 

「咄嗟だったからなあ。腕に魔力を集中させて防がせて貰ったぜ。まっ、間一髪だったけどな」

 

 完璧なタイミングだった筈だ。“暴走”の祝福(ギフト)の恩恵で宝具を放つまでの充填時間は必要ない、完全に相手の虚を突いていた筈の一撃を防いだだと!? 。

 

 獅子王の騎士は、油断も何もなく本気でぶつけた一撃を、腕にだけ鎧を展開することで受け止めて見せたモードレッドに驚きと共に苛立ちを感じていた。

 

「まあ、アーサー王に仕えているってのに? ()()()を着込んでやがるお前如きの燦然と輝く王剣(クラレント)じゃ、程度が知れてるってもんだけどよお?」

 

「────っ!!! 馬鹿にしやがって!! 鎧も着てねえくせに!!」

 

「お前相手に纏う必要はねえからな。今度はコッチの番だ……!!」

 

 戦い始めてから今まで、獅子王の騎士の宝具を受け止める一瞬に篭手だけを纏っただけで、モードレッドは一度たりとも鎧を着ずに戦っていた。

 それは余裕なのか侮りなのかは分からないが、投げ捨てられた自身の燦然と輝く王剣(クラレント)を握ると、今度はモードレッドの方が宝具を展開させる。

 

 赤い稲妻と共に、白銀の魔力を纏うその剣を……

 

「おい待て、何だその輝きは!! まるで、まるでそれは!!」

 

 ────選定の剣に認められた証。

 

 獅子王の騎士がそう言葉を発するよりも早く、モードレッドの宝具

が獅子王の騎士を襲う。来ることが分かっていた、瞬時に迎撃のために獅子王の騎士も燦然と輝く王剣(クラレント)を放つが、ただ赤い稲妻だけの自分とそこに白銀の光を灯した相手とでは、格の違いを見せられているようだった。

 

「があああああああああっ!!!!!」

 

 しかも、それを証明するかのようにモードレッドの放った宝具が獅子王の騎士の宝具の威力を上回り相手の宝具ごと獅子王の騎士のことを包み込む。

 

「モーさん!!!」

 

「ん~? おお立香じゃねえか、意外と速くこっちに着いたんだな。それにお前ら二人もいるってことは、ソッチの掃除も終わったってことか」

 

 モードレッドの戦闘が終わると、東の村から駆けつけてくれた立香たちと、粛正騎士たちを倒し終えたニトクリスたちも来てくれた。

 

「モードレッド。祝福(ギフト)を授かった円卓を、貴方の攻撃が届いたというのですか!?」

 

「んあ? ああ、確証はなかったから言ってなかったけどな。相手は()()()()()()()()()()()()()だからな、叛逆の騎士であるオレの剣が届かない筈がねえ。ま、試してみるまでは一種の賭けみたいなもんだったけどな」

 

「────ッ!! 貴方はっ!! 成功したからいいものを、もし失敗していたらどうするのですかモードレッド!!」

 

 神の祝福を受けた円卓の騎士。彼らは既に普通のサーヴァントからは逸脱しており、同格の、しかも“聖杯を断つ”能力がなければ対抗出来ないはずだった。

 しかし、聖杯をその身に宿しなおかつ叛逆の騎士であるモードレッドは別だったようだ。相手が円卓の騎士だったからこそ、モードレッドは祝福(ギフト)を相手にしても太刀打ち出来た。

 

 ぶっつけ本番で、誰にも相談なしに行ったためにベディヴィエールから説教を受けることになってしまったが……

 

「はあ、はあ……。チクショウ、何やってんだよオレは……!! 祝福(ギフト)まで受けて圧し負けてんじゃねえか……しかも意味の分からねえオレ自身に!!」

 

「とっ、長ったらしい説教は終わりだベディヴィエール。やっぱあれだけじゃ沈まねえみてえだ。さっすがオレだな」

 

「まさかテメエまでいるとは思わなかったけどなチキン野郎!! お前ら全員道連れにしてやるよ!! 「ホント、自分のやりそうな事ってのは手に取るようにわかっちまうな」ガっ!!」

 

 起き上がった獅子王の騎士は、暴走の祝福(ギフト)を全開放して自分もろとも自爆しようとしたのをモードレッドに殴られて止められてしまう。

 

「剣の勝負に負けたから自爆してチャラ。まあオレもソッチ側だったら絶対同じことしてただろうが……なっ!!」

 

「んがっ!!」

 

 相手の襟首を掴んだモードレッドは、そのまま相手に頭突きをかます。その一撃で意識を失いそうになるのをがっと顔がくっつきそうな距離まで近づけて無理やり意識を確りとさせるとモードレッドは叫ぶ。

 

「これで今のはチャラにしてやるよ。今は尻尾巻いてとっとと逃げとけ。次会う時が本気の殺し合いだ、夢見がちなテメエの意地も誇りも全部叩き折った上でオレがお前に引導を渡してやる。だからお前も、その鎧脱ぎ捨てて全力でかかってこい」

 

 言いたいことを言い終えたモードレッドは、そのまま聖都のある方角に向けて彼女のことを投げ飛ばした。アーラシュや藤太といったアーチャーたちに矢を打たせないよう釘をさして。

 

「見てろ!! 次は絶対に、絶対にオレがお前のことぶっ殺してやるからなああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【叛逆の騎士】
 円卓を崩壊させた、アーサー王に叛逆したモードレッドだから許された宿業。神の祝福を持っている円卓だろうとモードレッドが「アーサー王」に叛逆している状態なら攻撃が通る。

 運命への叛逆を成したモーさんはスキルがランクアップしている。顕著なのが"直感"スキル、動物的な超直感からアーサー王の未来予知レベルの直感へと進化していたため&相手が自分自身だったため動きを先に予測、対応することが出来た。

今回では終わらないため会話は少なめ。
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