【一部完結】Fate/Grand Order〜Bの因子〜   作:ちょっつー

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ギャラファイ続編決定!
やっぱりタルタロスは「奴はアブソリューティアンの中でも最弱」みたいな扱いだったんですかね?
 そして、グリージョのグリージョチアチャージ強すぎません?エネルギー全チャージで自分の方はタイマーもならないってどうなってるんですかねえ?

 トライストリウムが虹色に輝くとヒロユキも虹色に輝く集団幻覚好きww


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誤字脱字、ご指摘ありましたら気兼ねなく


20

「現在、ウルク市に残った市名は千二百二十四名。内軍属が六百三十六名、残りは一般市民となります。市民たちは避難を拒否したものの、王のお言葉もあり、さきほど北壁への避難を同意いたしました」

 

「ご苦労だシドゥリ。うむ、予想よりも多くの民たちが生き残ってくれたか……。次にラフムだが、奴らの行動は二つに分かれた。日没と共にその場で球体となって停止するもの、そして母なるティアマトを包むあの繭を破壊しようと周囲に群がるものとにだ」

 

────王様がこれからの事について話しているのに、全然私の頭に入ってこない。

シドゥリさんとキングゥを見つけて、ベリアルさんがティアマトを倒しに向かったことを聞いた私たちは、何か出来ることがあるんじゃないかって理由でペルシャ湾へ急いだ。

 

 着いた時には既にベリアルさんとティアマトの戦闘が始まっていて、ウルトラマンになったベリアルさんのその強さを知っている私は勝てるって大きな自信を持っていた。

それがいけなかったんだ。ベリアルさんなら勝てる、負けるはずがないって信じ切っていたから、ティアマトの攻撃に一度倒れてしまったベリアルさんを見て動揺と焦りが生まれた。

 

『ボクだって攻略法の一つぐらい書きたかった。けど、これが現実だ。ティアマトはあのベリアルを倒してしまうくらいに圧倒的なスペックを誇っている。ボクらでは太刀打ちしようがない!』

 

「ならば次はあの繭だ。ベリアルについては我らよりも貴様たちのほうが熟知しているはずだ。あれはいつまで持ちこたえることが出来る?」

 

『ベリアルは去り際に残していったあの繭“ベリアルコクーン”とでも呼ぼうか。結論から言ってあのコクーンが物理的に破壊されることは絶対にないと言っていいだろう。ベリアルはアレを形成するのに残っていたエネルギーを全て注ぎ込んだみたいだからね、時間経過によってしか消滅しないとみている。見立てだと半日は持つと見ていい』

 

 もしかしたら、そんな焦りから私とマシュは足手まといになるのも分かっていても何か出来ることがあるんじゃないかと思って彼の傍に寄った。

それがいけなかったのに……。ティアマトはベリアルさんじゃなくて的確に私たちに狙いを定めて攻撃をしてきた。一瞬彼女と目が合って、その瞬間に光がこっちに向かって走ってきたから間違いない。

 

 分かっていても対処できる速さでも威力でもなかった私たちの事を庇って、ベリアルさんが重症を負ってしまった。

そして、最後にティアマトの攻撃を喰らいベリアルさんはあの黒い海の中へと沈んで行ってしまった。

 

「あの繭から解放されたならばティアマトはここウルクへと真っ直ぐ侵攻してくることは間違いない。半日の間に何か策を練らなければ人類史の未来はないと思え!」

 

『“この地球上全ての生命が存在し続ける限り滅びない”。この地球の存在ではないベリアルならばそれを覆してくれる可能性があったんだけど……、今はボクたちに何が出来るのかの方が重要だね』

 

「って言ったって、人類史を守るために来た2人がこんなんじゃねえ?」

 

 私のせいだ。私が無駄なことをしなかったらベリアルさんは負けなかった。あそこから逆転してティアマトの事を倒せてた。

それなのに私が! 私が……!! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 頭が罪悪感でいっぱいで、周りの声なんか殆ど聞けていなかった私の耳に、その言葉だけはすーっと入ってきた。

顔を上げてその声の主を探すと、ジグラットの入り口で茨木ちゃんと一緒に立っているアナちゃんの姿が目に入った。

 

 

 あれ、でもまって? アナちゃんは博樹さんと契約していて、その博樹さんはベリアルさんと一緒に海へと沈んで行ってしまった。

それなのにどうしてアナちゃんはまだ限界していられてるの? 

 

「ベリアルが私に残していった言葉です。これがこのメソポタミアを救う唯一の方法だと」

 

『まままままってくれアナ! その言葉の真意よりもまず一つ。キミはベリアルが残していったと言ったね、もしかしてベリアルはティアマトに負けること前提で彼女に挑んだってことかい?』

 

 絶望を、砕き続けろ……。その欠片は希望になる……。

どういう意味だろう? 砕き続けるってことは複数のことを指してるからティアマトのことを言っているんじゃないと思う。それに砕いた絶望が希望になる? 

 

 


 

 

魔獣母胎は人間を糧にして魔獣を量産している 

人間への復讐のために、人間以上の生産性を求めたなんて、本末転倒だわ

 

まだみなさん生きています。心臓を鳴らしています! 

そもそも、母さんは魔獣を生むのに他の生き物を必要としない

 

ゴルゴーンとティアマトは聖杯の力によってその霊基を同調させていた 

ラフムは人間を連れ去って何をしているのでしょう? 

 

 

 

目を背けるな

 

 


 

 

「「────ッ!!」」

 

「エレシュ、エレちゃん、エレシュキガル!!」

 

「ドクター、ドクターロマン!」

 

 マシュも私と同じ結論に至ったのか顔を見合わせて一緒に頷き、私はエレちゃんの名前を叫ぶ。

 

『はい! はい! はい! え、え、え? ななな何なのだわ立香?』

 

『どどどどうしたんだいマシュ、そんなに声を荒げて?』

 

 この時代は地上と冥界が地続きだから叫べば伝わると思って大声を上げてみたけど正解だったみたい。

王様が岩のような鏡をどこからともなく取り出すとそこにちゃんとエレちゃんが映っている。

 

「ラフムの中にゴルゴーンが産み出した魔獣と同じか、似たような反応を示している存在がいませんか!」

 

『魔獣たちと……? ちょっと待ってくれ、直ぐに調べ上げる!!』

 

 マシュのほうはドクターを通してラフムの事を調べ上げているから私はエレちゃんからその手掛かりになりそうなことを聞いてみる。

 

「エレちゃん! ティアマトが、ううん。ラフムが出現してから亡くなった人たちの魂って冥界に辿り着いてる?」

 

『え、それは確かに来ているしだから今忙しいのだけれど……()()()()()()

 

 やっぱりだ。エレちゃんの話を聞いてみると、確かに亡くなった人たちの魂が冥界に届いているけど地上で亡くなった人たちに比べて送られてくる魂が少ないのだと。

 

『解析の結果が出た! マシュの予想通りラフムの一部には魔獣たちと似た反応があることが分かった、つまりこれは……』

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()。あってるよね、キングゥ?」

 

「……さっきまで魂が抜けた人形のようだったのにとんだ変わりようだね。そう、キミたちが導いた答えの通り。ラフムたちはゴルゴーンと同じでティアマトの権能をを有してる、自らの手で殺した自分たちと同じ存在に造り変えているのさ」

 

 長かった髪を切った、ラフムの事に関してならこの中で一番詳しいであろうキングゥに聞いてみると正直に答えてくれる。

予想通り、ラフムの中には魔獣と同じ人間を素材にして造られた存在がいるんだ。

 

「ラフムを倒して解放された魂が冥界にいかないで、あの黒い海に戻されるんならそれが希望になるかも知れない!」

 

「────それはどういう事だ藤丸立香。あの海に戻るのならまた新たなラフムとして再利用されるだけ、この我の民たちをむざむざ道具にするか?」

 

「それは違いますギルガメッシュ王! あの海には、ベリアルさんが沈んでいます!」

 

 それから私たちは王様やここにいるみんなに導き出した答えを共有する。

試したわけじゃないから確証はないけど、私たちがラフムを倒せば魔獣と同じ反応をしたラフムは復活しない。

 

 どっちがどっちかなんて判別はつかないし、今なお増殖を続けるラフムを倒し続けるのは苦痛でしかないかもしれない。

 

「けど、それが希望になるかもしれないなら賭けてみる価値はあると思うんです!」

 

『────ベリアルの反応はキャッチ出来なくなっただけど完全に消滅したかどうかは確認は取れていない。けどティアマトの侵攻はどうする気だい? あと約12時間後にあのコクーンから解放されたティアマトはここウルクへ一直線で向かってくるはずだ。そっちは「私たちに任せなさい」』

 

 ベリアルさんが残してくれたコクーン。あれがなくなったティアマトは予想だと2日でペルシャ湾からウルクへ到達するってジャガーマンが野生の勘で言っていたから私に残されている時間は少ない。 ラフムだけじゃなくてティアマトの侵攻の事も考えてくれていたドクターの見解に口を挟んだのはイシュタルだった。その傍にケツァ姉さんもいるからもしかして……? 

 

「私たち女神の権能全部ぶつけてでも母さんの事を止めといてあげるわ。ただ、私とケツァル・コアトルが本気を出したとしてももって何時間かしか母さんの侵攻を止めることは出来ない、その間にアンタたちはラフムどもをぶっ殺してやりなさい」

 

「ふふ、お姉さん本気だしちゃいマース!」

 

(ず、ずるい! ずるいのだわ! 立香が諦めない覚悟を決めたこの状況で、最高のタイミングで助け舟を出すなんてカッコよすぎるわ! わ、私も力を貸したいけどそうしたら女神の誓約を破ることに……でもでも立香の……いいえ、ウルクの為だったら……いいえ駄目よエレシュキガル、貴女は冥界の女主人。この冥界を管理、守る事こそが私の役目じゃない! ────うう、でも……)

 

「よし! 作戦は決まった! ならば今は休め!!」

 

「「ええ!」」

 

「戯け。身体も、そして何より精神のほうもとっくに限界に達しているであろう。このあたりで骨休み、というヤツよ。────夜明けまでの短い時間ではあるが、これがウルクでの最後の休暇となろう。各々、十分に英気を養っておけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「明日、生き延びるために、この夜を過ごせ、かあ……」

 

 作戦会議を終えた私は、もう戻ってこれないと思っていたカルデア大使館の屋上で寝そべりながら星を眺め、王様が最後に言ってくれた言葉を呟いていた。

星を見ながらふと思い出したのは、ここが紀元前の世界だとしてもあの星のどこかにはもうとっくの昔に生まれてるんだな~っていうどうでもない事。

 

 私がいた時代とは全然違う、手を伸ばせば届きそうなほど輝いている星。実際届くわけないのに手を伸ばしてみて、自分の手が震えていることに気づいた。

 

「やっぱり、まだ受け止めきれてないのかな。ベリアルさんが負けてたってことが……」

 

 あの時、ベリアルさんの言葉が聞こえてきた気がしたお陰で何とかなったけど一人になると何度もあの時の光景がよみがえってくる。

私たちを庇って致命傷を受けるベリアルさん。もしかしたら負けることすらも作戦の内なのかも知れないけど、それでも私たちが邪魔をしてしまったことには変わりはない。

 

「カカカカ! こんな所で無防備に寝ておるとは、狙われてもしらんぞ? のお立香」

 

「茨木ちゃん……一人? アナちゃんは」

 

「吾奴ならば用があるからともう此処を出た、暇だったんでなあ。貴様をからかってやろうと思うたまでよ」

 

 アナちゃん、もうウルクにいないんだ。片手に持った果物をかじりながら茨木ちゃんが私の横に腰掛けるが分かったから、私も茨木ちゃんと話をするために身体を起こす。

 

「星が綺麗だったからさ、これが最後の夜になるかも知れないからしっかり目に焼き付けておこうと思ってさ」

 

「確かに綺麗ではあるが、吾の山で見える星の方がこれよりも輝いておるわ」

 

「大江山のことだよね? へ~~、それじゃあ行ってみよっかな」

 

「む?」

 

 私は電波もないこの時代だと何の意味もなさないスマートフォンを起動して、その中のメモ帳のアプリを起動してさっき思ったことを書いて保存しておく。

 

「なにをしておる? 大江山に行くとな?」

 

「うん、この旅が全部終わってさ、無事に家に帰ることが出来たらやってみたい! って思ったことメモ取るようにしてるんだ。契約してる英霊たちゆかりの地を巡って世界中を旅するとか楽しそうじゃない? 大江山に行くものその内の一つにしようと思って」

 

「……言ったところで、あの山にはもう鬼は存在していないぞ?」

 

「わかんないじゃん」

 

 確かに現代で鬼が出現したなんてニュース見たこと一度もないけど、魔術が隠され続けてきたんだからもしかしたら鬼は生きてるかも知れない! 

それに、それにだ! 

 

「もしかしたら()()()()()()()()に会えるかも知れないでしょ?」

 

「んあっ? 何を訳の分からないことを」

 

「だって逸話とか伝説とかを調べてみると、茨木ちゃんって死んでないよね? だから、もしかしたら現代でも生きてるのかな~って」

 

 これはスカサハさんもそうだったから有り得るんじゃないかって思った話。スカサハさんは現代でも生き続けてるから本来ならサーヴァントとして召喚することは不可能。

だけどこの人理焼却によって人理の一部である影の国が消滅したことで疑似的に英霊になったって言ってた。

 

「だから、茨木ちゃんも本当は現代まで生き永らえてたんだけど人理焼却で死亡したことで英霊として召喚されることになった! どう、有り得ない話じゃないでしょ?」

 

「はあああああああああ。まさかこうまで阿呆だとは思いもしなかったわ」

 

 私の名推理が大きなため息を吐きながら否定されてしまう。

そんな! 結構いい線いってると思ったんだけどなああ

 

「そもそも、吾に現代を生きていた知識がない時点でその話は破綻しておるわ」

 

「でも!」

 

 それは伝承とかそういうのでしか記録が残ってないから英霊として召喚されるとそこまでの記憶しかないんじゃ! そう言おうとするのを止められ、茨木ちゃんが鼻で笑って私を見る。

 

「そこまで言うのなら会いに来てみろ。その為にも、てぃあまとなる女神を討たなければいかんがなあ」

 

「……うん。大丈夫、絶対に負けないよ」

 

「────吾から一つだけ助言をくれてやる。()()()()()()()()()()()()

 

「え___」

 

 その言葉に、驚いてしまった。だって最後まで諦めるなって普通に考えて主人公の上官とか正義の味方がいう台詞じゃん! 

だから、茨木ちゃんからまさかそんな言葉が出るとは……

 

「大江山の鬼が、あの酒吞が斬られてしまった時も吾だけは生き続けた。羅生門で負け、戻橋で憎き綱に腕を斬られてもなお生き続けた。どんな屈辱を受けても、どんなに惨めな敗北を味わってもそれでも吾は生き続け、最後にはこの腕を綱から取り戻すことが成った。だから生き続けろというのだ立香」

 

「────」

 

「生き続けていれば絶対に機会が巡ってくる。その機会を逃さぬためにも生き続けろ、分かったな?」

 

「うん、ありがとう茨木ちゃん。私の事、慰めに来てくれて……」

 

「────」

 

「なななななな、慰めになど来ておらんわ! ただ? このままでは面白くないと思うたから少しからかいに来ただけだという事を忘れるでないぞ!!」

 

 顔を真っ赤にしながら遠くに逃げて行ったらもうそれ隠せてないよ茨木ちゃん……。

けど────よしっ! 

 

「これがこのメソポタミアでの最後の戦いだ。頑張って生き続けるぞ────!!」

 

 




 遂にウルクの存続をかけたティアマトとの最終決戦が始まった。
イシュタルとケツァ姉さんの決死の特攻でも止まらないティアマトを前に、アナちゃん、エルキドゥ、茨木ちゃんの3人が立ち向かう!
次回、Fate/Grand Order〜Bの因子〜
「最終決戦!最後に残された鍵!」

ジーっとしてても、ドーにもならない!やるよ、茨木ちゃん!!


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