乃木さんちの青葉くんはこんな感じである   作:ቻンቻンቺቻቺቻ

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17:痛みを伴う感じの膝、もしくはビンタの話

 丸亀城に来てから二度目の冬が来た、この季節になると気温の低さのせいか油断をすると体を冷やしてしまいすぐにトイレが近くなってしまう。僕としては授業中に挙手して「先生、トイレ」なんて事を平気な顔で出来るほどの肝は無いのでここ最近は授業の合間の休み時間には尿意が無くとも必ず一度トイレに赴いているのだ。

 

「っとと……ほら、通れよ」

 

「ん、ありがとう」

 

 トイレから戻ってきて教室の引戸を開くと至近距離に球子の顔、ぶつかる寸前にお互いが立ち止まり球子が自然な動作で横にズレて道を譲ってくれた。自然と頬が緩みながらもお礼を言って教室にはいる。廊下の冷えた空気とは違う暖房器具に暖められた空気が心地好い。

 

「なんだ、最近の青葉はやけに上機嫌だな……まぁいいや」

 

 スレ違った球子がそう言いながら冷えた廊下に出て引戸を閉めた。僕はそのまま自分の席に座り次の授業の準備を始める。

 

「なぁ青葉」

 

「ん?なんだい若姉さん」

 

 横から掛けられる姉の声に振り向き返事を返す、姉の表情は普段通りの凛とした顔だ。

 

「先ほどの球子ではないのだがな、青葉のここ最近の上機嫌が私も気になってな……何か良いことでも有ったのか?」

 

「私も気になりますね、青葉ちゃんのここ最近のニコニコはいつもの三割増し位に見えますから」

 

 姉の側にいた幼馴染も会話に参加してきた、姉と幼馴染にもこう言われるという事は僕は間違いなく浮かれてしまっていたのだろう。

 

「んー、努力がようやく実を結びそうでね、少し浮かれていたのかも」

 

 この為に日々色んな事に取り組んでいたのだ、日々の鍛練では集中を途切れさせないようにして自らを鍛え上げ、日常生活でも早寝早起きとよく食べる事を重視して心身のバランスを崩さないように気をつけてきたのだ。

 

「努力が実を結ぶって、居合でものすっごい必殺技でも完成しそうなの?」

 

 横から友奈の声、 振り向けば千景のプレイしている携帯ゲーム機の画面を覗いていた友奈がこちらを向いて好奇心に輝く瞳で僕を見ていた。

 

「必殺技って……ゲームみたいなのが……実際に?」

 

 千景もゲームの操作を止めて友奈程では無いが好奇心の見える瞳をこちらに向けていた。最初に会った頃は話し掛けても無反応な時が有ったが最近では稀にではあるがこのように自分から会話に参加してくれる事がある、これに気付いた時はなんだかとても嬉しかった。

 

「必殺技なんて本当にあるのかな、フィクションじゃなくて?」

 

 自分の席で文庫本を読んでいた杏も手元に落としていた視線をこちらに向けていた。

 不意な流れでこの場にいる全員の視線が集中したことにより少しだけ照れてしまう。

 

「ん、必殺技はあるよ」

「まあ、在ると言えば在るな」

 

「えっ、ホントに!?」

 

 僕と姉の声に友奈が驚き、千景が手元のゲーム機をスリープさせて、杏も文庫本に栞を挟んで閉じた。三人の視線と雰囲気が「さぁ、語れよ」と言わんばかりに突き刺さる。

 

「んー、多分三人が想像してるのとは違うよ?」

 

「どういう事かな?」

 

「私や青葉が据物斬りに使ってる巻藁があるだろう」

 

 あれは元々僕と姉が師事していた道場でも使っていたのと同じ物なのだが、あの巻藁は人の肉と骨を合わせた物と同じ強度で作られているのだ。それらを常に両断できる僕と姉の斬撃は常に人を両断できると同義であり、人を常に両断できるとはつまり常に当たれば必殺の斬撃であるのだ。

 そう説明すると、三人が微妙な表情になった。

 

「えぇぇ、あんなに斬り落としてたのが人と同じって……」

 

「何気無く見ていたはずなのに居合をする二人を見る眼が変わっちゃいそう……」

 

「当たれば必殺……アサシンかしら?」

 

 居合とは日常において不意の斬り合いに対応する技術でもあるからアサシンへのカウンターの方がしっくりくる気がする。暗殺者に対しての暗殺返しと表現したら心の何処かが弾んだ気持ちになるのは何故だろうか?

 

「……ちょっと気になったんだけど」

 

「んー?」

 

「その巻藁と人が同じって、どうして解るのかな?」

 

「確かにそうだな、私は師範に言われてそうだと思っていたが考えてみれば不思議だな」

 

 杏の質問に姉を含めた皆が考え込む。

 

「師範は同じ感触だったって言ってたよ」

 

「ふむ、だから何故それが解っ……ん?」

 

『んん?』

 

 全員が固まり、僕は隠していた事なのにうっかり話してしまっていた事に気付いてしまった。やっべー。

 

「この話はもう辞め──」

「吐け」

「はい」

 

 色の無い姉の真顔で両肩を掴まれれば僕に拒否権も黙秘権も無い。まぁ言ってしまえば事の経緯は知らないが師範が人を斬った事があるという話なだけなのだ、丸亀城にくる前に師範が行方を眩ましたのは単純に逮捕されてるからなのである。逮捕される前、僕にとっては天災に遭遇した修学旅行の少し前に師範に会って話をする機会があったのだがその時にポロリと溢していたのだ。

 

『うわぁ』

 

 本日二度目の総ドン引きが入った模様。

 

「師範が行方不明になってた理由が衝撃過ぎて……反応に困るな」

 

「大人達は皆隠してたけど僕は直接会っちゃってたんだよね……いつかやると僕は思ってたけど」

 

 隠されてはいたが元々知っていたし当時の新聞にも小さ目だが記事が載っているのだ、一年以上経ってるし別に良いかと思い至る。

 師範は常日頃から鍛え練った剣を試したがっていたので同じ様な人と合意の元で決闘染みた事でもしたのではないかと言ってみた。

 

「なるほど、魔境か」

 

 姉の呟きは良く解らなかった。

 

「と、言うわけで必殺を実行した人と同じ居合を学んだ僕と若姉さんの居合は間違い無く必殺だということさ」

 

『…………』

 

 姉を含めた皆が無言になった、何故だ。

 

「話を戻すんだけどさ」

 

「戻すとは?衝撃が強すぎて頭から会話の流れが吹っ飛んでしまった」

 

「巻藁と人の固さだよ」

 

「それ……戻ってるのかしら?」

 

 昔のお侍さんが帯刀して歩いてる頃に斬った事がある人達が巻藁を作ったのではと言ってみる。

 

「若葉ちゃんと青葉ちゃんのお師匠さんのお話は……要りませんでしたね」

 

「色々と闇を覗いちゃっただけな気がするよ」

 

「知れて良かったのか知らない方が良かったのか、私には解らんな」

 

「ほ、ほら、格闘先生も力は使いようだって言ってるし……若葉ちゃんが気にする事なんてないよ!」

 

「……現代で……必殺を実証する流派って……」

 

 なんだか微妙な雰囲気になってしまった。そんなしっくりこない空気を押し流すようにガラリと鳴らされた引戸の開く音。先生が授業の為に教室に来たかと思えば先程廊下に出ていってた球子が教室に戻ってきたようだ。

 

「あん?皆微妙な顔してどうしたんだ?」

 

「ううん、何でもないよタマっち」

 

 軽く怪訝な顔をしていた球子を見て、つい頬が弛む。

 

「……青葉くん……そっかぁ」

 

 何かに納得するような杏の声に皆の視線が杏に集中する。

 

「最近の青葉くんのニコニコはタマっち先輩と一緒にいる時によく見るんだよね」

 

「そう言えば最初はそんな話だったな、すっかり抜け落ちていた」

 

 杏の言葉に再度視線が僕に集中した、照れる。

 

「なんだなんだぁ?青葉はこのタマ様と一緒にいて機嫌が良かったのかぁ?」

 

 ニヤニヤと笑いながら近寄ってきた球子が「こいつめぇ」と言いながら僕をひじで小突く。誰かが気付くまでヒミツにしていた事を上機嫌の原因である本人に問われたので僕は今が暴露の時かなと思い発言する。

 

「ん、まぁそうだね」

 

「ふぁっ!?」

『!?』

 

 問うてきた本人の癖に大袈裟に驚く球子と固まる教室内の空気、誰もが一瞬ではあるが時が止まったかのように動きを止めた。

 自分の席から立ち上がり、球子と顔を見合わせるように至近距離に立つ。

 

「タマっち」

 

「ふぁっ……ふぁふぁはぁ!?」

 

 じっと眼を見合わせると球子が言葉にならない音を口から垂れ流しながら一歩また一歩後ずさる、これからに暴露する事を解りやすいように球子から離れすぎないように同じく一歩また一歩と追い掛ける。

 

「待ってよタマっち」

 

「なんだよぅ!寄るなっ!寄るなぁ!」

 

「なんでさ」

 

 後ずさり過ぎてとうとう教室の壁に背中を着けた球子がこれ以上何処かへ行かないように球子の肩上の壁に手を着いて動きを封じる。「これが壁ドン!」と杏の興奮気味な声が耳に届いた。

 球子の見開いた瞳に視線を少し下げて合わせる、何やら動揺しているのか二つの翡翠色が揺れ動いた。

 

「タマっち、僕はあの日タマっちに頬を殴られた日から努力を怠らなかったんだ」

 

「……なんだってんだよぉ」

 

「きっとこれが男を磨くって事だったのかな?」

 

 いつもの溌剌とした振る舞いとは打って変わってしおらしく肩を縮こまらせて上目遣いになる球子。

 

「ふふっ、小さいタマっちは可愛いね」

 

「やめろよっ、だからなんだってんだよぅ……」

 

 この状態に至って勝利を確信している僕だが球子は未だ状態を把握していない様子だ。

 

「ホントに解らないの?こんなに解りやすくしているのに」

 

 これだけ近付いて見せつけているのだ、言葉にしなくても伝わっていると思ったのだが違うようだ。姉や幼馴染に対してのコミュニケーションとはやはり違うんだなと思考が少しだけ逸れる。

 

「タマはそういうの解らないから……勘弁してくれぇ……」

 

 首を小さく左右に振って小刻みに肩を震わせる球子、なにやら頬が少し赤らんでいる。

 

「ホントに解らないの?……こんなに大きくなってるのに」

 

「大きく?……ひぇっ、おっ……大きく!?」

 

 瞬間的に球子の顔が完熟したトマトのように赤らみ、両の翡翠に薄く涙が浮かぶ。ようやく球子は敗北を悟ったらしいが泣かせてしまったのはちょっと誤算だった。だけど今日の僕は攻め手を緩めるつもりはない、目指すは完全なる勝利であるのだ。

 

「……ホントだ、青葉くん大きくなってるね」

 

「私も今まで気付いてませんでしたけど、確かに青葉ちゃんは成長してますね」

 

 視線を上に下にと泳がせる球子をよそに、静観していた友奈と幼馴染も今になって気付いたらしく、「いつの間にだね」と友奈が笑い、幼馴染は「毎日見てると逆に気付かないものなんですね」と話す。

 

「ま"……ま、ままま毎日見てるって!成長してるって!……ひなたはともかく、友奈まで!」

 

「ひ、ひなた……いつの間にそんな……」

 

「何を驚いてるのさ、皆毎日見てるじゃない。タマっちだってそうじゃん」

 

 何を球子は当たり前の事で驚いてるのか。球子の顔で一杯な視界の外からも姉の今までに無い程の困惑の声が聞こえるが何に戸惑っているのやら。

 

「見てない!タマは断じて見てない!」

 

「えぇ、それは嘘でしょ?ホントだったら流石にショックだよ」

 

 僕は球子に無視されていたのかと考えるがそんな事は無いはずだ、先日だって警備員室の椅子に踏んだら汚い音の鳴るクッションを仕込むイタズラを一緒にしたというのに。イタズラにはまった格闘術の先生がそのまま平然とした顔で自前の汚い音を鳴らしたのでクッションは放置してきた。

 

「しっかりと見てよタマっち、ほら、こんなに大きくなったんだよ」

 

「……タマ……そういうのまだ……早いと思う」

 

 そんな事は無いと思う、現にそうなっているし以前から両膝に感じる骨の痛みは丸亀城の医務担当の人曰く成長している時のそれだとの事。僕だって大きくなるのだ。

 

「早くなんてないさ、僕だってとうとう成長期ってやつなんだ」

 

「……成長……期?」

 

「うん、こんなに身長が伸びてるんだよ」

 

 僕のヒミツにしていた事の暴露とはつまり、身長が球子を追い抜いたという事なのだ。

 言い切った直後に視界の球子がブレて鼻に強い衝撃、次に背中に衝撃を感じたら天井を見上げていた。頭で何かを考える前に身体が危機を察知したのか右手が左袖に伸びそうになるが、丸亀城の一番安全なはずの教室内ではもしもの事故が無いように得物を仕込んではいないのだと思い至り微かに動いた右手は受け身の為に床を叩くだけだった。

 腹に衝撃、視界に再び涙目の球子が戻る。

 

「わわぁっ!タマちゃん!喧嘩は駄目だよ!」

 

「止めてくれるな友奈ァ!」

 

「見事な頭突きからの迅速なマウントだな。友奈、これは暫く止めなくて良いと思うぞ」

 

「えぇっ!?」

 

 下手人は球子か、何故だ。発言からして姉も今回は味方では無いらしい。

 

「私も最初はちょっと勘違いしちゃったよ、これは仕方ないと思うなぁ」

 

「これを機に……少し学んで欲しいわ」

 

「青葉ちゃん、弁護できません」

 

 胸ぐらを掴んだ球子の力の入りきって無い往復ビンタを浴びながら聞こえるクラスメイト達の声。これが、四面楚歌ってやつなのか。国語で習った。

 

「青葉、痛みを教訓にしろ」

 

 そんな事より誰か助けて。腕ごと脚で挟まれてるから防御らしい防御ができないんだ。無理に身体を跳ねさせれば球子の軽い体なら振り払えそうだけど怪我をさせてしまいそうだし打つ手が無いのだ。

 

「何を騒いでいるのかね?授業を……ぬぅぉ!?」

 

 鷲尾先生の驚く声の後にようやく救出された冬のとある日、成長とは痛みを伴うものなんだと学んだ。

 

 球子は五日ほど口をきいてくれなかった。




 
 
 
 
 
 
 
青葉くん
小さいタマっち可愛い(勝者の余裕)最終的にはほっぺが真っ赤になるまで叩かれた、間違いなく敗者。女の子には意地でも手を出さないエセ紳士。紳士気取るならもうちょっと考えて発言するべき。師がシャバにいる時の最後の思い出は偶然会ってうどんを奢って貰った事、色々嘘か本当か解らない事を聞いたが後日本当だったんだ~と確信、大人達の雰囲気でなんとなく内緒にしてた。新聞読むのかって?4コマ漫画を見たら偶然師の名前の載った記事に気付いただけ、新聞は直後に両親が回収してゴミ箱へ。直接的な事はかなり恥じらうのに少しでも迂遠だと気付かない。

若葉さん
武器を使った通常攻撃は常に一撃必殺。アサシン?いいえ、セイバーです。大人達からは師は旅に出たと聞いていた、フラりと消えそうな奔放な人だったので納得してた。私も、青葉も、ソコに至ってたまるか。繋いだ手は離さない。でも今回はちょっと突き放してみた、もう少しそういうのを学んでくれ。突如明かされた弟と幼馴染の関係に激しく困惑、え?友奈も?勘違い、どんな浮ついた勘違いだったのかな?

ひなたちゃん
割りと最初から幼馴染がなんの話をしているのかは気付いていた。でもこの話の仕方と行動では勘違いもやむ無し、報いを受けるべきだと思います。

杏ちゃん
生壁ドンキターーー!ちっちゃくなる乙女なタマっち可愛いね!!……うん、わかってる、青葉くんはそういう意図ではないってちゃんとわかってるよ。クラスメイトの双子達の剣はちょっとガチなやつだった事実を知る。以前見たちょっと本気な男子の顔や鍛練の時の暫定リーダーの真面目な顔は殺し屋の顔かな?いいえ、真摯に居合と向き合ってるだけです。

友奈ちゃん
そういう知識は勿論あるけど日常的にそういう考えに至らない純粋な女の子。喧嘩はだめだよ!え?やらせとくべきな喧嘩もあるの?うん!わかった!青葉くんを見捨てる。師曰く、力の使い方を間違えないようにとの事。あのあんちゃんも一応真面目に先生らしい事は言う。

千景ちゃん
双子の学んだ流派に戦慄。でも双子そのものは怖い人じゃないから別に良いかとなった。目の前で繰り広げられる拳での語り合い、これ燃えゲーで見たかもしれない。これも友達の在り方の一つなのかな?どうだろうね?友情を学んでいつか実行するのかもしれない。

タマっち
クラスで一番小さいタマっち、スモールチャンピオンに返り咲き。男を磨いたアイツが詰め寄ってきた、なんだよぅ!?ナニがはやいの?って問い詰めてたらオーバーヒート起こしてたかも。タマっちは実はむっつり?いいえ、健全です。マウントとってもグーで連打しないだけの情けはあった。情の深い女タマっち。

鷲尾先生
仲良しなはずの勇者教室でまさかの喧嘩沙汰にビックリ。誰も止めに入ってなくて更にビックリ。一方的にやられてるのが男子でまたもやビックリ。ぬぅぉ!?授業をせずにクラス全員から個別に事情聴取、見えてきた真実に溜め息。丸亀城の職員会議でちょっと相談してみよう。

師範
何をしたとは言わないけど満足、自分の練り上げた剣は確かに高みに在った。でもおかわりが欲しくなっちゃったよ。双子の片方を斬れば自分を狙う修羅を作れるかな?出会ったのは片割れだけ、目の前でやらなきゃインパクト薄そうと思ってうどんを奢って色々話した。双子の成長を楽しみにしながら檻の中へ。登場予定は無い(確定)
青葉くんが覚悟ガンギマリになれる下地を見抜いて少し手伝った(サブリミナル教育)

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青葉くんがアウトなのは重々承知なのですが文章の表現としては何処からがアウトなのかが難しいです。ですので今回の投稿は割りと勇気を振り絞った投稿です。

誤字報告、ありがとうございます。

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