乃木さんちの青葉くんはこんな感じである   作:ቻンቻンቺቻቺቻ

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1:勇者に混ざる感じの男子

 二日連続で姉と幼馴染の合体雷魔法をしこたま浴びたのは何週間か前、あのどぎつい雷は僕を毎日勉強に駆り立てて入院期間を無作為な昼寝タイムから有意義な自習期間に変化させた。

 その甲斐あってか遅れていた勉強はそれなりの程度に取り戻し、この新しい教室への初登校という久しぶりのビックイベントの不安要素を一つ減らしてくれた。

 しかし、別の不安要素の完全な解決はできなかった。

 どうにも最近の僕の精神状態は屋外や窓の近くなどでは平常心とは少し違う所で固定されてしまうようで、今も窓の向こうに見える空に心がざわついている。

 入院直後のベッドから動けない時期よりはマシになったけど、空と青空に浮かぶ雲を意識する度に喉の奥で形を持ってそうな恐怖感が渦を巻くのだ。

 

「顔色が悪いが、具合が悪いのかね?」

 

「いえ、昨日ドキドキして余り眠れなかっただけで全然平気です」

 

「そうか」

 

 嘘は吐いてない。

 職員室として扱っている丸亀城の一室から教室に向かう板張りの廊下で、姉と幼馴染の担任で、これから僕の担任になる数学教師の鷲尾先生が立ち止まって黒く静かな瞳で僕を見る。

 

「寝不足は時に風邪やその他の不調の原因になりうる。気を付けなさい」

 

「はい」

 

 抑揚の少ない重さを感じる声に叱られているかのようなバツのわるさを感じるが、再び足を進める先生の歩調が小学生の僕に合わせたゆっくりとしたものだと今更ながら気付く。今の会話は純粋な心配の結果で、ただ喋り方が不器用な人なのかなと思う。

 

「クラスメイト達の事情は知っているのかね?」

 

「事情ですか?」

 

 今度は足を止めずの会話。

 

「皆が勇者だってのを姉に聞いてる位です」

 

「それだけで十分だ」

 

 鷲尾先生がチラリと僕の存在しない左腕を見る。

 

「乃木君、君の事情は資料で知った」

 

「…………?」

 

「強制はしないし、できない。だが、勇者として戦いを義務付けられたクラスメイト達に困った事があったら、できるだけ助けになってあげて欲しい。それはきっと、同じ年頃で同じ地獄に無力でありながら立ち向かい、生き延びた君にしかできないことなのかもしれないのだ」

 

──先生、いきなり重いです。

 

 歩きながらの雑談にしてはヘビーな内容に内心でツッコミをいれてみるが、当然の如くこの微妙な空気感を払拭する事は教室に着くまで出来なかった。

 

 

 ─────

 

 

「初めまして、乃木青葉です。そこにいる乃木若葉の双子の弟で、なんか色々あってここに転入する事になりました」

 

 自己紹介というのはこんな感じで良いのかな?と少し悩みながら教卓の横で六人のクラスメイト達の反応を伺う。

 姉と幼馴染の歓迎の笑み、赤髪の子の好奇心の溢れてそうな視線、どこか訝しむように眉を寄せる小柄な子、解りやすく肩に力が入って緊張している様子のふわふわな雰囲気の子、そこに在るモノを見ているだけの無関心な昏い瞳の子、三者三様で皆個性的な反応だった。

 無関心はあれど拒絶的な反応は無いようなので僕の自己紹介は概ね成功なのだろう、多分。

 

「…………」

『…………』

 

 開け放たれていた教室の窓から入ってきた風に左袖が軽くなびく。

 

「…………」

『…………』

 

 この沈黙はなんなのだろう?なにか重要な事を言い忘れてる?いや、名前は言ったし挨拶もした、自分の補足的な情報として姉とは双子だとも言った。余り自己紹介の経験は無いけど無難に仕上がってるはず。

 

「…………あっ」

『?』

 

 思わず漏れた声に教室内の空気がうごく。

 僕とした事がもう一つとても大事な事を言い忘れていたじゃないか。

 

「ひなちゃんとは幼馴染です」

『…………』

 

 再び、沈黙。何故だ。

 この疎外感を感じてしまいそうな静寂、自分ではどうにもできない不動の空気に教卓の鷲尾先生に助けを求めて視線を向ける。

 

「ふむ」

 

『…………』

 

「転入生への質問も無さそうなので授業を始める。乃木君は一番後ろに用意した席に座るように」

 

──この沈黙はそういう時間だったのか!

 

「今の質問タイムだったのか!解りにくいぞ先生!」

 

 小柄な子がツッコんだ。元気だね。

 

「ってかお前顔色悪いぞ!入院してたって聞いてるけどちゃんと治ってんのか?」

 

「あ、うん。昨日ワクワクして眠れなかっただけだから大丈夫」

 

「遠足前かよ!」

 

「はいはーい!私も質問。趣味とか好きな食べ物は?」

 

「好きな食べ物はうどんで趣味は……居合?」

 

「若葉ちゃんと一緒だね。でもなんで疑問形?」

 

「もう生活の一部だったから?趣味に含めていいのかな?」

 

「いいんじゃないかな?」

 

「疑問形で会話してやがる」

 

「私からも質問だ」

 

「若葉から質問ってお前ら双子だろ!このタイミングで質問って逆に何聞くんだよ!?」

 

「ズボンのポケット裏返ってはみ出てるぞ」

 

「あ、ホントだ」

 

「質問じゃない……だと」

 

 ポケットの布を捩じ込む。沈黙の反動か小柄な子の軽快なツッコミのおかげか教室内の空気は和やかだ。

 

「幼馴染だっていうひなたはともかくあんずと千景はなんも無いのか?」

 

 この小柄な子は優しくて周囲に気を配る子なのか。

 さっきは初対面の僕に対して真っ先に顔色を見て体調を気遣ってくれたし、今もずっと沈黙していた二人に目を向けている。

 

「私は、特に」

 

 昏い瞳が僕を見て、即答。

 

「えっと、えっと……逆に質問はありませんか?」

 

 ふわふわな雰囲気の柔らかい声での質問。問われる立場なのに問いたい事を問われるこの不思議。いや、今しがた疑問形で会話してたけど。

 

「…………」

『…………』

 

 少し考える。

 先程に疎外感を感じた沈黙は既に無く、僕を受け入れてくれるだろう優しい静寂がここにあった。

 

「皆の名前を知りたいな」

 

 皆の名前を知った時、この教室に少し馴染めた気がした。

 

 

 ─────

 

 

 授業が終わってすぐの教室で青葉君の歓迎会をしよう!と言ってくれたのは赤髪の友奈で、いいなそれ、やろう!と乗り気になったのが小柄な球子。まだ短い時間しか接してないけどこの二人はポジティブに物事を進めるクラスのムードメーカーだということがよく解った。

 場所はどうしましょう?と言ったふわふわな雰囲気の杏は柔らかい物腰でありながら順序だてて物事を考えるのが得意なのか淀みなく計画を立ててくれる。

 青葉本人の部屋が段ボールと布団しか置いてなくて広いしそこで良いだろうと即断即決する姉はいつも通りだし、何も無いならクッションは各々用意しましょうかと細かい所に目が向く幼馴染もいつも通りだった。

 歓迎会の話が出てすぐに姿を消していた千景はよく解らない。避けられているのだろうか?

 

 そして、僕が口を挟む前にあれよあれよと話が決まったのがついさっきで、僕の部屋に千景を除いた皆が集まったのが今である。勇者、行動早いな。

 

「おっじゃましまーす、これが男の子の部屋!」

 

「何も無いな」

 

 燃え残った物から必要最低限だけ段ボールに詰めて持ってきただけで荷ほどきもろくにしていないので殺風景な部屋なのだ。

窓から離れた位置に敷かれた布団と壁際に段ボールを幾つか詰んであるだけの部屋に僕を含めて六人がぞろぞろと上がり込む。

 

「千景は来ないのか?」

 

「なんだ千景のやつノリ悪いな」

 

「さっき声掛けてきたんだけど断られちゃって……ぐんちゃん、男の子が少し苦手なんだって」

 

 男の子が苦手、深く突っ込まない方が良い話題なのかな?

 

「そっかぁ、僕は仲良くしたいんだけどな。苦手って言われたらちょっと距離を置いた方が良いのかな?」

 

「これから同じ教室で過ごすんだ。その内馴れてくれればいいのだが」

 

「千景の場合男が苦手ってより人間全般が苦手なんじゃないのか?」

 

 各々が車座に座る中心に布団の入っていた空の段ボールをテーブル代わりに設置する。中に入ると理由の説明できない安心感に包まれる程度の大きさなので各々が持ち寄ったお菓子や飲み物を置いても不足は無いはず。

 

「次の休みにでもホームセンターに行って色々揃えないとな」

 

「そうだね。若姉さんも行く?」

 

「あぁ、ああいった所に青葉一人で行かせると余計な物を山程買ってきそうだからな。私かひなたが監督しなければ」

 

「おぉ、若葉がなんかお姉さんっぽい事言ってる」

 

「実際お姉さんだよ。タマっち先輩」

 

「僕の一人行動に監督が必要だと思われてることに誰もツッコまない……」

 

「あはは……自然に納得できちゃった」

 

「まだ出会ってから半日だけどなんていうか……青葉はやらかす奴って空気を感じた。タマのこういう直感は当たるんだ」

 

「青葉ちゃんには前科がありますからね」

 

 人数分の紙コップにジュースを注ぎながら幼馴染が色々暴露しそうな流れを作る。きっともう暴露の流れは止められないんだろうなぁ。

 

「やっぱりやらかす奴なのか?」

 

「なになに?気になる!」

 

 案の定食い付きの良いポジティブ二人組。杏も視線を幼馴染に向けて続きを急かすような目で見ている。

 

「例えば……砥石を買いに行ったら名前は解らないですけど、ヤスリが回転する電動工具を買ってきたとか。自転車を見に行ったのに石臼を買ってきた事がありましたね」

 

「やらかし方が斜め上過ぎてタマげるな」

 

「目的と実際に買ってきた物の関連性がわからないよ」

 

「なんでそんな事になっちゃったの?」

 

 誤魔化したり嘘を吐くような事でもないし、純粋な疑問の瞳で問われれば答えるしかない。

 

「電動工具はそれで刀研いだら楽なんじゃないかと思って」

 

「試しに包丁でやってズタズタになったのを見せられた時は頭を抱えたな」

 

「ぶっつけ本番で刀を研がなかった決断を褒めて欲しい」

 

「黙れ。私も巻き添えで祖母に怒られたんだぞ」

 

「あ、うん。ごめんなさい」

 

 般若顔の姉には従うべき。経験で知ってる、僕は姉に詳しいんだ。

 

「石臼はどうなんだ?」

 

「その時ちょうど小麦粉を挽いてうどんを作る実演販売をやってて、それが絶品だったんだ」

 

「うどん……作ったの?」

 

「うん。ひなちゃんが」

 

「自分でじゃなくて上里さんが作ったんですか?」

 

「僕は料理は目玉焼きが精一杯なんだよ」

 

「それで石臼買っちゃうあたり大したタマだな青葉は」

 

 一同、息の揃ったため息。仲良しだね。

 

「遊びに行ったら石臼回しながら、うどん打てる?って聞かれた衝撃は今でも覚えてます」

 

「タマ解ったぞ。青葉から目を離したらヤバい」

 

「行動力がある意味幼児だよ」

 

「チャ……チャレンジャーだね」

 

「ホームセンターの魔力に取り憑かれたのさ」

 

 自己弁護してみるものの再度ため息を吐かれた。何故だ。

 

「しっかし最初教室で見たときは顔色と隈と眉間の皺のせいでなんかやべー奴が来たと思ったけど全然違ったな」

 

「……そんなひどい顔してた?」

 

「あぁ、あんずがビビる位には」

 

「もうっ、タマっち先輩ったら」

 

「あぁ、やっぱり怖がらせちゃってたんだ」

 

「やっぱりって……気付いてたの?」

 

「解りやすかったよ?」

 

 肩と背中に力が入ってて手も小さく握ってたのが見えたから緊張か怯えてるのかのどっちか、多分前者だと思っていたけど後者だったらしい。

 

「……ごめんなさい」

 

「謝る事でもないと思うよ?むしろ怖がらせてごめんね。でもこれからは仲良くなれたら嬉しいな」

 

「えっと、頑張ります」

 

「そこで頑張るって言うのも杏らしいな」

 

「それにしても青葉君、よく気付いたね。私は全然わからなかったよ」

 

「青葉は不思議とそういうのを見抜くからな。私には全然真似できない」

 

 姉さんは心が強いからね。弱さには少し鈍感なんだろう。対して、僕は基本的にビビり気質だからなんとなくで感じ取れるのだ。

 

「球子ちゃんだって気付いてたんだしなんとなく見えたら気付けるんじゃない?」

 

「タマとあんずはもう姉妹みたいなもんだからな。お姉さんなタマはちゃんとあんずを見ているんだ!」

 

「お姉さん?」

 

 思わず聞き返し、球子を見る。

 お互いに座ってても僕より拳骨一つ分小さい背丈でフンスと鼻を鳴らして胸を張る姿に僕の姉の様なスゴみは 感じない。

 

「なんだよ?」

 

 姉を見る。先程の般若顔が脳裏をよぎる。

 

「どうした青葉?」

 

 普段は優しく凛としているが一旦沸点を越えれば祖母を含めた何よりも恐ろしい姉が小首を傾げる。もう一人のキレたらヤバいひなちゃんとの合体雷魔法は記憶に新しい。

 

「うん……球子ちゃんは優しいお姉さんなんだね」

 

「どういう事だ青葉ァ!」

 

「ヒェッ」

 

「ふむふむ、時にはキレるのも大事なのか?」

 

「違うと思うよタマちゃん」

 

「タマっち先輩はそのままで良いと思うよ」

 

「まぁまぁ若葉ちゃん。青葉ちゃんなりのジョークですよ。ですよね、青葉ちゃん?」

 

「ヒエェ」

 

「…………」

 

 幼馴染から微笑みが抜け落ちた。やっべー。

 

 

 ─────

 

 

 じゃれあいのような説教を三人に笑われた後、その説教中の情けない姿や他にも暴露されたやらかしエピソードのお陰でかなり打ち解けられたみたいで、最初よりももっと話が弾んでふと気付けばカーテンの無い窓から見える気色は真っ暗になっていた。

 窓枠に切り取られた夜空に浮かぶ濃灰色の雲にざわつく心を押し留めて、ホームセンターでカーテンを忘れずに買うことを心に刻み込む。

 

「もうこんなに暗くなっていたのか」

 

 窓から視線を引き剥がすのに苦労してると僕の視線を追った姉がそろそろお開きにするかと提案する。

 

「なんだかんだ盛り上がったな」

 

「僕の失敗談がこんなに暴露されるとは」

 

「野良猫サバイバルの話は面白かったです。まるで遭難手記を元にした小説みたいで」

 

「まさか若葉ちゃんも一緒になってやらかしてたなんて思わなかったよ」

 

「くっ、私に飛び火するとは……」

 

「まだまだ他にも話はありますよ~」

 

 羞恥に頬を染める姉の横で、姉も一緒にやらかした失敗談をノリノリで話していた幼馴染がいつもの三割増しで微笑んでいる。

 

「若葉ちゃんのこんな話は珍しいからね。明日ぐんちゃんにも教えてあげなきゃ」

 

「やめろ、この話は広げないでくれ。頼む」

 

 友奈がぐんちゃんと呼ぶこの場にはいない女の子、千景。淡々と名前だけを名乗った自己紹介しか関わりが無く、異性が苦手と言ってこの場に来なかった一つ歳上の女の子。

 無表情で色の無い瞳、視界に映る誰もになんの価値も感じていないような昏い瞳が印象的だった。

 

 まだ半日、されどその半日で中で唯一笑顔を見ていない新しいクラスメイト。

 

「千景ちゃんかぁ」

 

 思考が口からこぼれる。

 

「なんだ青葉~、千景が気になるのか?」

 

「うん、気になる」

 

「へぁ?」

 

 ニヤニヤと口角をあげる球子に答えれば瞬時に固まる場の空気。姉なんて立ち上がりかけた微妙な中腰で物理的にも固まっている。腰を曲げた中腰でがに股、ゴリラかな?

 

「それは!どういう!意味で!?」

 

 今までのゆるふわな雰囲気を消し飛ばした杏がギュルンと効果音の付きそうな早さで顔をこちらに向けて穏やかだった双眸に光を纏っている。こういう感じの子だったのか。

 

「まさか青葉ちゃん……恋!?」

 

「キャー!!」

 

「ははっ、まさか」

 

 テンションが爆発しそうな幼馴染と杏に即答して水を掛けておく。

 

「ふおぉ、驚かせるなよ青葉。んじゃあ何で気になるんだ?」

 

 間の抜けた顔をしていた球子が再起動し、固まっていた姉が無言でゆっくりとその場に座る。何がしたかったんだ。

 

「もしかしてぐんちゃんの男の子が苦手って言うのを気にしてたの?」

 

「そうそう、そんな感じ」

 

 大社の人から受けた説明では僕がこの丸亀城で過ごせるのは、僕自身が一人で生活できるようになるまでの一時的なものという事になっている。見る角度を変えればそれは、隻腕で子供な僕が自立できるまでの短くない時間をこの丸亀城で生活する事になると言うことだ。

 その間ずっと苦手意識を持たれたまま、接する機会も無いというのは少し寂しい気がするのだ。

 

「う~む、難しいぞこれは」

 

「タマ達も実の所、千景と余り話できてないんだ」

 

「話し掛けても反応してくれない時がある位で……一番反応してくれるのは高嶋さんが話掛けた時ですね」

 

 杏の話に自然と皆の視線が友奈に向かう。見られた本人は欠片も動じずにニコニコしていた。

 

「特別な事はしてないよ?」

 

 何かを聞く前に返ってくる答え。

 

「何かお話したいなって時に声を掛けてるだけだよ」

 

「突撃し続ければ良いのかな?」

 

「えっ、そうなの?」

 

「どうだろう?」

 

「何故青葉と友奈が会話すると疑問符のやり取りになるんだ?」

 

『えっ?わかんない』

 

 そろう声に、眉間を揉む姉。

 

「だがまぁ、根気よく話し掛けるのは良いのかもしれない。私もそうしよう」

 

「タマだってそうするぞ。このままより仲が良い方が良いに決まってるもんな!」

 

「わ、私ももっと話し掛けてみます!」

 

 いつの間にか完成していた郡千景包囲網。パワフルな勇者達+オマケに包囲された彼女にきっと逃げ道は無い。諦めて話し掛けられ続けて欲しい。

 

 何故か千景の話題が出てから喋らなかった幼馴染が視界の端で安心したように笑っていた。




青葉くん
野良猫を追いかけてみたらそのまま山で迷子になる。
ホームセンターが好き。段ボールも好き。

若葉さん
野良猫を追いかける弟を追いかけたらそのまま一緒に迷子になる、半べそで弟に手を引かれて歩いた思い出。

ひなたちゃん
双子を追いかけて一緒に迷子になるもののその部分は巧妙にぼかして語る策士。

タマっち
元気。察しが良い。酷い顔の奴が来たと思ったらなんかズレてる奴だったので気に掛けてやるかと決めた。

あんず
なんか怖そうな男の子だと思ったら目を離したら怖い男の子だった。loveな話ですか?いいえ違います。

友奈ちゃん
男の子の部屋=殺風景のイメージが固まっちゃった。相手がどんなのでも声は掛けれる、掛けてくれる。天使のような勇者。

千景
開けっ放しの窓から時たま聞こえる自分の名前にビクッてなる。でも内容までは聞こえなかった。陰口かな?いいえ違います。包囲網作戦会議です。
なんで男子が苦手なんだろうね?

鷲尾先生
裏の主人公かもしれないが出番は少ない。
とある神社の次男坊で天災の前日まで中学校の数学教師をやってた。その学校では生徒から親しみを込めてムッツリーニと呼ばれてたらしい。娘が巫女。

─────

簡潔な文章で情景を伝えるにはどうするべきか試行錯誤中です。
試行錯誤している内に文体が一貫してないように見える不具合。
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