乃木さんちの青葉くんはこんな感じである 作:ቻンቻンቺቻቺቻ
使い慣れた木材と鉄パイプで拵えられた机に向かい、無機質なフォントで印刷されたプリント紙に鉛筆を走らせる。リトマス紙?アルカリ性に反応するのは何色だったっけか、面倒くさいな、黙って同じ色を貫き通せよ。
「ンスー……」
切れた集中力に鼻で溜息を漏らし、窓の外を少し眺める。小春日和の爽やかな晴天が透明な鉄格子の向こうに広がっていた。居合の鍛練の時は体力の限り続く集中力も勉強する時は分単位でムラが出てしまうのは何故なのか、考えるまでもなく勉強に面白味を感じないからなのだろう。
皆は今、共同の基礎鍛練を終えて各自の神具の扱いを習熟するための個別鍛練に移る頃か。姉は指南役の老人と剣術を、幼馴染は巫女のよく分からない神聖っぽいアレソレを、各々が大社の見つけた四国内にいた最高峰の達人達から教えを受けているのだろう。
窓の外を見ながらぼんやりと考える。純粋に剣技の冴えのみを競うなら僕と姉はほとんど互角だが、実際に対峙して試合をすると勝つのはどちらなのだろうかと。
──姉だな、僕は姉に打ち込めない。
考えるまでも無かった、大切な姉に怪我をさせうる事を僕が出来るわけがない。この考えに至り、次の思考に脳内がズレていく。クラスメイト達がそれぞれの神具の模造品を使い、勇者の力を使わない試合を僕としたらどうなるか。
──駄目だな、誰にも本気で打ち込める気がしない。試合にならないな。
時たま友奈のミット打ちに本気で付き合ったりはするがそれは僕が一切の攻撃をする気がないからできることだ、皆は本当の本気を出せば正しく超人になれる勇者で僕よりも遥かに強い存在だけど女の子なのである、ただ強いだけの女の子に怪我をさせうる事をきっと僕はできない。
別に深い理由があるとかトラウマがあるとかではないのだが、女の子が怪我をするとか泣いてしまうのが物心ついた頃から僕は心底から嫌なのだ。何故だろう、解らない。
「乃木君、集中が途切れたようだね。休憩にしよう。」
教卓で書き物仕事をしていた鷲尾先生が告げる。僕はその宣言にありがたく従って自分の席でぐでっと伸びた。
「せんせー」
「何かね、解らない問題でも?」
「先生は女の人と戦った事はありますか?」
「……ふむ?」
冬のあの日、大社で試合をした時の僕は楽しかった。お互いの得物は木刀だったが、それでも加減の無しで振るわれた得物は万が一が無くても致命になりうる一撃に至り、それを互いに応酬しあっていた。例えば僕の反転しながらの胸への突き、例えば少年の頭をカチ割る縦一閃、僕も少年も怪我や死を恐れずにただひたすらに全力だったのだ。それが、僕は姉やクラスメイト達にはできない。
あの時の僕達は言葉無しに概念的なナニカの多くを解り合っていたと思う、だからこそ勝敗が決したその瞬間から僕達はもう友達だったのだ。姉と視線や雰囲気だけで理解し合うそれとは違った言葉の無いコミュニケーション、それがクラスメイト達とできないのがなんとなく寂しいのである。
全力で皆を殴りたいというわけでは絶対に無いのだが、試合として成り立つだけの事を皆としてみたいのた。
それに至る為のヒントが無いかと思いそう質問したと先生に説明する。
「色々な意味で難しい質問だね」
「色々?」
「そも、何故試合がしたいのかね?私には今でも乃木君と皆はとても仲良しに見えるが」
何故か?皆ともっと仲良くなりたい?……先生の言う通り今でもかなり仲良しな気がするしホントににそうなのだろうか。違ったとしたら何が違うのだろうか。
「乃木君の求める答えは私には解らない、だから最初の質問にだけ答えよう。」
「ん」
「有る。私にとって女性との戦いは日常茶飯事だった」
「おぉ……!」
断言した鷲尾先生の顔は誇らしさ、寂しさ、嬉しさ、色んなモノを混ぜ合わせた大人な笑みだった。稀に見る鷲尾小年の笑みとは違うその笑みに"ダンディズム"の単語が脳裏をよぎった。
「今はもういない妻と多くの事で争ったよ。テレビのチャンネル、目玉焼きには醤油かソースか、きのことたけのこ、髭を伸ばすか剃るか。」
綺麗に剃られた顎を撫でながら鷲尾先生は「大体負けたよ、髭の似合う男に憧れていたのだけどね」と続けた。……なんか、ダンディズムとは違った争いだったらしい。
「こんな一見下らない争いでも私と妻は本気だった、本気で争えた、それだけの話だよ」
「んー?」
「……他愛無い話で煮詰まった頭もほぐれただろう、手元の問題を解いてみなさい」
結局の所僕が求めたら答えは解らないまま、今日も補習で春休みが消えていく。丁度いい機会だからと赤点だった理科と社会だけではなくて算数や国語の問題集を用意した鷲尾先生の教育熱心さには少し手加減して欲しいと思った。
─────
日が沈みきって月が昇り、薄い雲の向こうの高い位置からからぼんやりと輝く時間帯に僕の部屋の扉を控えめにノックする音が響く。少しの間の後に開いた扉の向こうには少しソワソワした様子の球子が立っていた。
「時間通りだね」
「同じ建物で生活してるんだ、遅れようがないだろ」
これから僕達はちょっと大人な事をする、その為に人目を憚る為に夜遅くにこっそりと集合したのだ。
「杏ちゃんは来ないの?」
「あんずは小学生だからな、まだはやい」
ニヤリと笑いつつもどこか残念そうな雰囲気の球子。
「ホントのところは?」
「勇者になってから調子が良いけれども夜更かしも夜のちょっと冷たい空気にも油断は出来ないから辞めとくってさ」
「そっかあ」
杏は体調を気にして不参加、遊びに全力を出しすぎて体を壊してしまっては勇者のお役目に関わるので仕方無い。
「友奈は今回はヤらないのか?」
「一応声は掛けたんだけどね、ちょっと悩んでから『辞めとくよ』って言ってた」
「なら仕方無いな」
これから僕達がやるのはどう解釈しても"ちょっと悪い事"なのだ、参加を拒否した友達に無理強いしたりしつこく誘う事はできない。
「若葉とひなたは……やらないだろうな」
「うん、二人ともこういうのは基本的に反対するからね。話してもいないよ」
姉も幼馴染もとても真面目なのだ、これから悪い事しますなどと宣言しようものなら様々な手段を用いて妨害してくるのは解りきっている。なのでこれからする事は二人には内緒なのだ。そもそもの話僕が二人を悪の道に誘うことは有り得ない。
「千景は聞くまでもないな」
イタズラや悪企みに一切の慣れが見えない千景を誘うにはこれから僕達がヤる事は少し難易度が高い。それを僕も球子も解っていたのでちょっと残念だけど声を掛けるのは辞めておいたのだ。
「結局いつもの二人か」
「ん、そだね」
丸亀城勇者教室でのちょいワルコンビな僕と球子、イタズラする時は大体この二人で事を成している。今夜のちょっと大人なちょっと悪い事もいつものこのコンビでヤる事になったようだ。
ソワソワし始める球子、テンションが上がってきている様子だ。
「そろそろ……ヤるか?」
「ん、ヤろう」
二人で顔を見合わせてニヤリと笑う。
「レッツエンジョ~イ?」
「夜桜ウォッチング」
『エンジョーイ』
小声で揃える合言葉と共に二人で顔を合わせてと握った拳をコツンと叩き合った、準備万端である。
花見はお預け、確かに幼馴染はそういった。だが明るい時間帯を補習と日課の鍛練で埋めてしまった僕にもまだチャンスはあるのだ、白い独房に収監されていた去年とは違うのである。いざ門限破って夜桜花見。
「ブルー隊長、飲み物は万全であります」
「でかしたボール隊員、こちらもお菓子は揃えてある」
僕も球子も肩掛けの動きを阻害しにくい鞄に事前の打ち合わせ通りに分担した物を用意してきた、夜回りの警備を掻い潜りながらの一瞬だけの花見の予定なのでお互いに荷物は少なく纏めてある。
意気揚々と、されど静かに部屋を出て警備の目を抜ける為に暗がりである寄宿舎の裏に回る。
「隊長、お前なんか慣れてるな」
「……若姉さんとひなちゃんには内緒にしてね?」
「……常習犯か」
思い出すのは警備の詰所で拳骨祭りされるまで繰り返した夜中の帯刀マラソン、あの時の経験が今日この瞬間に生かされているのだ。
体勢低めに周囲を確認、警備の気配は無し。
「何……してるの?」
いざ行かんと一歩踏み出した時に頭上から降り注がれた声に隣にいた球子が「ひょっ」と面白い音で息を飲んだ。頭上は盲点だったと反省しつつ振り返って見上げれば開いた窓から僕達を見下ろす千景の姿。そういえば千景は夜遅くまで起きてるんだったか。
「隊長、目撃者だ。どうする」
「決まってるではないかボール隊員」
イタズラや悪企みにも幾つかの鉄則がある、例えば怪我をする事させる事はしないとか怒らせ過ぎない悲しませない等と他にも色々あるし目撃者が出たときの鉄則も勿論有る。大人しく諦めるかもしくは、
「目撃者は消す」
「諦めるなんてナンセンスだもんな、了解」
「え?……えっ?」
寄宿舎にもどって千景の部屋に突入した。
─────
「こちらブルー、後方はどうだ?」
「ボールよりブルーへ、異常なし」
隊列を組んで夜の丸亀城敷地内を物陰から物陰へと潜みながら進む僕達、前後左右とオマケに頭上を確認しつつ進む僕達は既に三度夜回りの警備を突破している。
「シャドウ、作戦行動には慣れたか?」
「ええ、もう問題ないわ」
目撃者は消す。目撃者を共犯者に変えてしまえば目撃者はいなくなるのだ、つまりは一緒におふざけして遊ぼうよと誘うという事である。誘いを掛けた時の千景はただただ困惑しているばかりの様子であったが、『これもまた、一つのエンジョイさ』と言った僕と『今年の春は今年だけなんだぞ』と言った球子に少し考える素振りを見せてから『やってみるわ』と乗り気になってくれた。
最初は警備をやり過ごす時の見つかるか見つからないかの瀬戸際に胸を押さえて強い緊張を感じていた様子の千景も二度三度と警備をやり過ごせば慣れてしまったらしく、今はもうしなやかな動きで機敏に周囲の警戒をしてくれている。
「ボール、あの警備員が見えるな?」
「あぁ」
「あの木にこの石を当てて 注意を逸らしてくれ」
手渡した石をスマートな動作で投げる球子、神具の投擲訓練をフルに活かして作戦を遂行する球子は今かなり輝いている。
物音に反応した警備員が巡回ルートから外れて音の元へと確認しに行く隙を突いて突破する。刃物男がうろついていた時の厳重な二人一組体制では出来なかった小技が時の運と球子の協力で可能になっているので以前より難易度が低く感じる。
「さて、しばらくはこの物陰に隠れて巡回パターンを把握しよう」
「オーケー隊長」
「把握したら……どうするの?」
「一番隙の長い時間であの桜の海を見下ろして乾杯さ」
今僕達がいるのは天守近くの物陰、見上げる桜も捨てがたいが天守を通り過ぎた高台から見下ろす一面の桜もまた見事なはずなのだ。
小声で雑談しつつ警備の動きを観察する。
「ねぇタマっち」
「なんだ?急に隊長テンションじゃなくなったな」
「僕達って今小学校を卒業した扱いだよね?」
「そうだな」
今は春休み、つい最近まで小学六年生だった僕らは春休み突入と共に小学校を卒業した事になっている。
「でも中学校に入学しているって訳でもないよね」
「そうだな」
僕達は小学生でも中学生でもない曖昧な身分なのである。
「それがどうしたってんだ?」
「バスとか電車とか、大人料金なのかな?子供料金なのかな?」
「……考えた事も無かった。どうなんだ?」
二人で千景を見て目で問いかける。
「三月末までは……子供料金よ」
『へぇ~』
昨年千景も気になってインターネットで調べたらしい。千景の物知りさになんとなくこれがちょっと大人ってやつなのかと納得した。流石千景は一年分お姉さんなんだなと二人で褒めると千景は少しだけ頬を染めて照れていた。
そんなこんなで夜回りのパターンをなんとなく把握した僕達は短い時間をエンジョイするために気合いを入れて高台に駆け寄った。
見下ろした視界、夜闇の中、薄い月明かりと警備の照光にてらされた淡い桜色が春のそよ風に小波を打つ。
「へへっ、良い景色だな」
球子の第一声。
「んー、達成感を感じる綺麗さだね」
続いた僕。
「素敵ね」
柔らかく微笑んだ千景。
僕達は目的地に辿り着いた達成感と素晴らしい景色を共有した喜びにそれぞれの顔を見合わせて音を静かに笑い合った。
「乾杯しよう……実は悪い事ついでにこんなのを持ってきてるんだ」
球子がニシシと笑いながら肩掛け鞄にから取り出したのは英語のラベルを貼られたポケットサイズの瓶に入った琥珀色の液体。
「まさか……それ」
「わぁ、タマっちってば大人だね」
大人が洒落たバーで飲んでそうな飲料である。「年末に帰った時に荷物に紛れてたんだ」と悪い笑顔の球子が鞄から取り出した紙コップに少しずつそそいで人数分用意する。
「流石に……どうかと思うわ」
千景は乗り気では無いようだが僕はこの飲料に興味ばかり沸いてくる。父や他の大人達が美味しそうに飲むこれらに対して以前からどんな物かと気になっていたのだ。
「僕は格好だけでもやってみようかな」
「隊長殿はイケる口でありますな?」
「ボール隊員こそ」
「……はぁ、ここまで来たら……格好だけやってみるわ」
コップを持った僕と球子に合わせて千景も溜息を吐きながらコップを持つ。三人で静かにコップを合わせた。
『乾杯』
傾いたコップが三つ。
「…………」
「……ぶふふぉっ!」
「ん"ん"!」
千景がコップを傾けた瞬間顔をしかめながらコップを口から離し、少しの間の後に球子が思い切り噴き出し、匂いを嗅ぎながら唇についた液体を少しだけ舐めていた僕の顔に球子の噴き出した琥珀色かぶちまけられた。目と鼻が、沁みる。
「ロクな物では……無いわね」
「すまん青葉、大丈夫か?」
「…………うん、大丈夫」
球子が鞄から出した小さな缶ジュースを受け取りつつ僕の鞄からチョコレートを取り出して口直しに皆で食べる、いつもより濃厚に感じた甘さと香りに少しだけ驚いた。
球子から受け取った缶ジュースは青い色彩のスポーツドリンク、チョコレートにはちょっと合わないなとは思いつつも一気に呷る。
「……帰ろうか」
「……そうね」
「……背伸びするもんじゃないな、タマは一つ賢くなったぞ」
大人ってのはあんな物を美味しいと言いながら飲んでいたのか、匂いはそれほど嫌いでは無かったけど味は水道水の方が十倍美味しいと思う。
三人で下がったテンションのまま寄宿舎に向かって歩き出す。この辺りの夜回りパターンは高台から見ていたので少し複雑なルートになるが帰りは行きより安定して帰れそうだ。
「んー」
先頭を歩く球子の後ろを着いていく千景の華奢な白い手がなんとなく目に映った。
「ん」
「ひゃっ」
特に理由は無いが握りたくなったので握ってみる。千景が驚いて息を飲むような小さな悲鳴を上げた。
「どうした千景?……んん?」
「乃木くん?」
「ん~~?」
握った手をふにふにとしてみる、当たり前だが姉の芯のある柔らかい手とも幼馴染のふわりと暖かい手とも違う感触だった。千景の手はなんというかじんわりと暖かくてハリのある柔らかさだった。
「マジかよコイツ、酔っぱらってやがる」
「いつもより……脱力感があるわね」
「酔ってないよ?」
二人が言うにはいつもより顔に力が無くて全体的に赤いらしい。なんだか頬が熱いが僕は酔ってないとおもう。
「ん~~、ふふふふ」
「これ、どうすれば良いのかしら?」
歩きながらなんとなく握った手をふにふにし続ける。この感触はなんだか癖になりそうだ。
「……そのまま握っててくれ、離したら何処に消えるか解ったもんじゃない」
「……えぇ」
行動力が幼児級の奴が要介護級に進化しやがったと球子が吐き捨てた。失礼な事を言われた気がするけどなんだかどうでも良い。
「ん~~?タマっちが二人に増えたね。タマタマっちかな?ふふへへ」
「お酒って怖いな」
「そうね、悪い事は……もうやめましょう」
「……そうする」
二人で横並びするタマタマっちがげんなりした顔になり、千景が僕の手を離さないように握り返してくれた。
「千景ちゃんの手は暖かくて好きだなぁ」
「…………そう」
「この青葉、なんか面白いな」
敷地内を少し複雑な歩き方をして寄宿舎に無事帰った僕達はそれぞれの部屋に帰って朝を迎えた。
「僕は……なんてハレンチな事を……!!」
正気に戻ったら僕は、同意を得ずにいきなり女の子の手を握った上、事もあろうに繋いでる間ふにふにし続けるという失態に枕を抱えて部屋を転がり回った。
記憶に、そこまでされても手を離さなかった千景の赤らんだ横顔が焼き付いていた。
青葉くん
コードネームはブルー、役割は前方確認と作戦指揮。春休みはひたすら勉強して学力を向上、補習が終われば日課の鍛練。睡眠時間以外を自分を磨くことに費やした。ちょいワルコンビ+千景で夜の丸亀城を冒険。花見がメインでは無くてちょっと悪い事してスリルを楽しむのが目的だった。皆が揃わないなら花見にはさほど熱意が無かった模様。飲酒はしてない(強弁)匂いにやられた。酔って無い(本人談)春の夜のテンションだった。信頼する相手と手を握り合うのは好き、だから千景と手を握るのは好き、タマっちでも好きって言った。枕を抱えて「あ"あ"あ"あ"!」となる位の年頃。
タマっち
コードネームはボール、正式名称はオッドボール、意味は解ってない。役割は後方警戒と投擲。イタズラも悪企みもしっかり計画をするタイプ、賢い女タマっち。計画をたてても結局いつものコンビ、それでも慣れてて動きやすいから別に良いやと二人で夜の闇へ。第三者から見れば逢い引きっぽい事に気付いてない。相方が赤くなって3倍ぽやぽや、警戒を頼れなくなったのでその分頑張ってた。頼りになる女タマっち。二人に増えてタマタマっち、やったねオッドじゃなくなったよ!琥珀色のアレは収納の奥深くへ。
千景ちゃん
コードネームはシャドウ、正式名称はシャドウ・C・スネーク。カロリーメイトは好き。「目撃者は消せ」不穏な発言の後に部屋に馬鹿二人が突入してきた、やべぇ!「悪い事して遊ぼうぜ!」状況に着いていけなかった。これが……スニーキングミッション、ゲームでやったから雰囲気は解る。未成年飲酒はいけません!フリだけやってみたけど匂いが受け付けなかった。かつて自分の手を引いてくれたゴツゴツした手を引いて歩いた。きゅっ、と握られるくすぐったさは嫌では無かった。この手は、絶対に痛いことをしてこない。
鷲尾先生
春休みでも生徒の為に頑張る教育熱心。生徒の何かが変わった気がする、それが何かは解らない。目玉焼きには醤油、キノコ派、髭の似合うダンディズムに憧れた少年時代。妻はもういない。娘がいる、教え子がいる、それで良い。
──
中学生が始まります。
誤字報告ありがとうございます。