オフェリアさん、君が口を割らないから悪いんだよ   作:レモンの人

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長尾景虎参戦!例によって酒飲み会です。





飲んべえの夜

「「今日は酒飲み〜♪明日は宴会〜♪」」

 

 

「駄目だあの飲んべえ共そろそろなんとかしないと」

 

俺はオフェリアと新人の長尾さん(長尾景虎)とで肩を組み、景気良く歌を歌いながら廊下を歩いていた。

 

「ところで、長尾さん。今日は部屋で仕込んだリキュールがあるんだが宅飲みしてく?」

「えぇ、えぇ!飲みますとも!あっはっは!!!」

「長尾さん目ぇ怖いけど話したら全然いい子で気に入ったわ〜♪」

 

今日も仕事をサボって飲む酒が美味い。早々にレイシフトを拒否するべく酒を飲んだので作業は中止。早速なので部屋で仕込んだ酒と飯を食べる事にした。

 

「お邪魔しまーす」

「散らかってるけど許してな」

 

スリープモード中のRPGが映るテレビ、シンクに積まれた食器、散らかった毛布と着替えが申し訳無さを引き立てるが、そんな些細な事は酔いの回った俺達にはどうでもよかった。

 

「とりあえず、肴を作っとくから待ってろ」

「私はその辺の服を片付けておきますね」

「じゃあ私は掃除」

 

酔ってはいるが、テキパキと料理とその他諸々を済ませた後…早速、出来立ての料理を並べた。

 

「取り敢えず、茹でた枝豆と麻婆豆腐、長尾さんのリクエストで塩と梅干しも用意したぞ。遠慮なく食って飲もうや。」

「やっぱり麻婆豆腐は出すのね」

「ところで、肝心のお酒は?」

「ちょっと待て」

 

そして、今回のメインである密造酒を隠し部屋から引っ張り出した。没収されたのに懲りずに作る…それが俺という生き物だ。

 

「ひいふうみいよお……かなり作りましたね。むむ?変なお酒があります」

「それはエッグリキュールだ」

「えっぐりきゅうる?」

「卵黄、砂糖、ブランデー、バニラを配合して作ったお酒よ。というか、よくこんなの知ってるわね」

「まぁそこは企業秘密って事で。まずはコイツから行こう」

 

早速、来客用のコップを用意してそこにエッグリキュールを注いだ。長尾さんは怪訝な目をして、匂いを嗅いだり色を見ていたが…思い切って飲んだ。

 

「プリン味のお酒とよく言われる奴ね。いい配合率よ藤丸!美味しいわ!」

「あははは!これはなかなかに乙な味わい!次のお酒も期待できそうですね!」

 

早速枝豆をぽりぽりし始める俺達3人。

 

「辛ァッ!?あははは!!!これは尋常じゃないレベルの辛さです!マスターは毎日食べているのですか!?でも美味いです…!?あれ?なんで美味しいと感じたのでしょう?……まぁいっか!次のお酒くださ〜い!」

「よし、次はこいつだ」

「よっ!ドイツビール待ってました!!!」

 

オフェリアが酔っ払って変なテンションになっている中、俺は次の逸品を差し出した。

 

「いい香り♡ヴァイスビールね」

「横文字が随分とまた多いですねぇ」

 

ヴァイスビールは小麦を多くの割合で使用して醸造したビールで、通常上面発酵である。今回はドイツ式のヴァイツェン(大麦麦芽と小麦麦芽で造られる。フルーティーな香りを持ち、ホップの苦味は少ないことが特徴)を採用し、ヘーフェヴァイツェンという濾過していない白ビールを基としている。

 

「あ”〜!美味しい!」

「ビールに豆の組み合わせ…実は神なのでは?」

「そこに気付くとは…罪深いな」

 

やんややんやと酒を飲み肴を食べていると、今度はオフェリアが俺の酒蔵から1本の瓶を抜き出した。バレたか…

 

「やっぱりまだ隠し持ってたのね。開けていい?」

「これは?」

「ブランデーのボトルよ!しかも有名なニッカウヰスキーの1940年モノじゃない!!!激レアよ激レア!」

「70年以上昔の…という事ですか?腐ってません?」

「腐ってはないぞ」

 

鼻息を荒くして俺の宝物について熱弁するオフェリアは栓抜きを探していたが……少ししてから栓を開けようとする手を止めた。

 

「……やっぱり畏れ多いわ。他の無い?」

「北雪 大吟醸の味を擬似再現したモノならあるぜ」

「本当ですか!?やっぱり日本酒は越後のモノに限りますねぇ!」

 

佐渡の品なんだが、というツッコミは野暮と判断して黙った俺は、日本酒の入った瓶を外した。

 

「山田錦っていう品種の米で長期低温醗酵で仕上げた逸品だ。きっと喜んでくれるだろうと思ってね」

「うんうん♪早速グイッと一杯」

 

そう言うと長尾さんは何処からともなく盃を取り出した。そこに酒を注ぐと、彼女はうっとりとした顔で匂いを楽しみ始めた。

 

「そしてこのお塩♡早速戴いちゃいますね♪」

「「(ゴクリ)」」

 

長尾さんは俺達が見守る中、それをグイッと一息に飲み干した。

 

「ぷはぁ〜♡さいっこぉ♡♡」

「(一々がエロい)」

「(エロいわね)」

「繊細でいて深みのある味わい…見事な一杯でした。この長尾景虎…脱帽です」

「いやいや、寧ろ手作りでよくここまで再現できたと思ってね。喜んでくれたなら何よりだ」

「藤丸、人理修復終わったら酒造り始めたら?経営は私がやるわよ?」

「では!私は営業で!」

「気が早いって!それより今は酒だ酒!」

 

そこから先はスイッチが入り暴走が始まった。長尾さんは突然ストリップショーを始めて俺とオフェリアが阻止。オフェリアは絡み始めてたかと思えば泣きながら失恋話を1人語りし始める。俺は麻婆豆腐を黙々と食っていたが、長尾さんが美味いと言ってくれたので意気投合するなど混迷を極め……

 

 

 

 

 

次の日…

 

「おはようございます先輩……って臭ァッ!?しかも先輩が2人の女の子侍らせて寝てるんです!?」

 

最高の飲み会が出来たが、次の日からナイチンゲール女史に説教を受けたのは言うまでもない。




父が10日に亡くなりましたので供養という事で投稿しました。
生前お酒が好きだったので内容も飲み会っぽくなりました。やはり親の死は辛い……
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