オフェリアさん、君が口を割らないから悪いんだよ 作:レモンの人
「だから何で私がまた弄られるのよ!?項羽様は!?」
さて始まりました!新年おめでとうスペシャルのお時間です!
「司会は私、藤丸と」
「オフェリア・ファムルソローネがお送りします」
「さて、熱湯コマーシャルですよ!」
「藤丸、熱湯コマーシャルとは?」
「熱湯に浸かれた時間を計測しその時間内でコマーシャルが出来るコーナーです。今回の挑戦者は虞美人です」
早速入場するは虞美人……それも第2霊基の姿。艶かしい気がするがそんなものはこの競技とは関係無いのでスルー。
「今回使うアイテムはこちら!グラグラ煮え滾る水で満たされた五右衛門風呂!肩まで浸かってゆっくり体を癒そう!」
「煮え滾ってる時点で殺しにかかってるわよね!?」
オフェリアのツッコミを無視して、全力で逃げようとする虞の首根っこを捕まえた。
「ほら、ワガママ言わないで!貴重なCMが流れないぞ」
「別にいいもん!項羽様とのほほんと過ごせてるから宣伝しなくていいもん!!!」
「……あーあ、今回の主役の癖にビビりなんだ〜?じゃあ仕方ないから俺がやるよ」
その宣言と同時にぞろぞろとカルデアのメンバー達が現れた。
「なぁ〜にぃ〜?ここはカルデアの代表者である私、ゴルドルフ・ムジークが!」
「いや、ここは頭脳にひと時の癒しを与えたい私、シャーロック・ホームズが」
「いーや、天才である私、レオナルド・ダ・ヴィンチが!」
「俺が!」
「私が!」
「ではここは私、オフェリア・ファムルソローネが──」
「「どうぞどうぞ」」
「なんでよ!?」
「では、オフェリア・ファムルソローネには先輩としてのお手本を披露していただきましょう!」
「お手本とか無いから!ちょっ!?なんで体掴まれて─」
「「へい、わっしょい!わっしょい!」」
哀れオフェリア……胴上げされてしまい、完全に逃げ場を失ってしまった。幸い五右衛門風呂は広めに作ってあるので投げ込んでも安心。
「また底板無いじゃないの!?予算足りてるでしょ!?」
「いや、そっちの方が面白いし」
「安全性くらい考慮しなさいよ!!!というかお願い!一張羅のままドボンはやめ──」
「「せーの!ほいさぁ!!!」」ドボーン!
「アツゥイ!?熱ッ!熱ッ!?これ死ぬ!死ぬ温度!?」
「ほら!もっと熱くなれよ!CMに時間が割けるぞ!」
「もうイヤァアアアアアアアアアア!!!」
1分後……五右衛門風呂からまろび出てきたオフェリアは息も絶え絶えだった。
「では、約60秒のコマーシャルです。オフェリアさんどうぞ!」
「異聞帯『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』……それは氷と愛と炎が錯綜する物語…カルデアのメンバー達はこの異聞帯の恐るべき実態を目の当たりにする。果たして彼等は異聞帯を解決出来るのでしょうか?乞うご期待くださ───がくっ」
「瀕死でも仕事するなぁ…」
瀕死状態のオフェリアだったが、そのまま冷水の入った浴槽に放り込まれ──
「ヒィッ!?ちべたい!?」
無事蘇生した。お前はカートゥーンキャラか何かか!?
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「さぁ、仕事しようか」
「ヒッ!?やらないわよ!!!なんで人間のくだらない行事に付き合わなきゃならないの?」
「へー、項羽の活躍するお話を宣伝しなくていいんだ〜?」
「!」
「じゃあ終わりに──」
「熱湯風呂に入るだけでしょ!?出来らぁっ!!!」
何故かめちゃくちゃ気合を入れて宣言した……直後、助走を付けて走り出した。しかも完璧な陸上競技の走りで。
「項羽様ァアアアアアアアアアア!!!私の活躍、とくと御覧あれ!!!」
「お、おーい……着替えは───」
ドボーン
「熱ッァアアアアアアアアアア!!!ふざけんなマジで!!熱いッ!?ホントに死ぬわこれ!?」
「ほら、早く出て来い!荊軻が待ってるぞ!」
「ウェーイwwww早く飲もうぜwwww」
「なんでそっち!?項羽様呼びなさいよ!?」
湯船の中でツッコミを浴びせる虞だったが、熱過ぎる所為で得意技が使えない。
「熱ッ──ていうかこのお湯…深い─ぼぼぼぼ!?ごぶっ!?誰か!助けぼぼぼぼ!?」
「ヤベッ……カナヅチだったのかよ!?」
流石に新年早々溺死ループコンボを味わってもらうのも縁起が悪いので慌てて刺又で虞を引きずり出した……が、ビクンビクンと痙攣しており急いで腹を押して水を吐き出させたのだった……。
「ごはっ!?ごはっ……殺す気!?私を殺す気なの!?」
「メンゴメンゴ、設計ミスだったわ」
「ざけんなマジで!!!」
取り敢えず、新年おめでとう!俺は今から逃げる!止めるな!!!
さつまいもを濾す作業はいいゾォ〜腕の筋肉が鍛えられるからお袋さんがもし作業していたら勇気を出して「手伝おうか?」と言ってみましょう。もしかするといい事があるかもしれません(笑)