バカとテストと砲撃戦   作:Anirula

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問「金を溶かす溶液の名前とどのような溶液かを答えなさい」


夕張の答え「王水。濃塩酸と濃硝酸を1:3で混ぜた溶液のこと。」

提督のコメント「やっぱり君の趣味ってすごい(語彙力)」


江風の答え「なんかいろいろ混ぜたやつ」

提督のコメント「にるさん…わからなかったらとりあえず混ぜればいいってものじゃないんです。江風、あんな作者のいうことには耳を向けずとりあえず海風に教わりなさい」


第三問

―翌日。

 

 江風は今、姉貴たちと、途中で会った吉井さん…吉井明久さんと掲示板の前に来ている。テストの結果はそんなに悪くなかったはず…考えるより自分の番号、探さなきゃ。

 

「382,382…と、あった、Dクラスかぁ、なんというか、パッとしないなぁ。なぁ、姉貴たちと吉井さんはどうだったんだ?」

 

「江風は一夜漬けが効いたんですね、あのままだとFクラス行きでしたよ?あ、私はAクラスでした」

 

「…あたしは、Bクラス…。よかった、江風がFクラスじゃ…なくて…」

 

「おう!これからもよろしく頼むよ、姉貴たち!…と、吉井さんは?」

 

「あら、彼なら先程あちらに…学園の生徒は先生から封筒で結果を受け取ることになっているので」

 

 姉貴の指す方には、何やら怯えた顔の吉井さん…、と強面のおじさん。あれ、これって助けなきゃいけないんじゃ!?そう思って近づいてみると…

 

 

「おい、吉井」

 

「あ、鉄じ―じゃなくて、西村先生。おはようございます」

 

「今、鉄人って言わなかったか?」

 

「ははっ、気のせいですよ」

 

「ん?そうか?」

 

 あの強面のおじさんは先生だったらしい。しかし本当に『鉄人』といった雰囲気だ。これはあとから聞いた話なンだけど、鉄じ―西村教諭は生活指導の鬼とまで言われていて、目をつけられるとロクな目にあわないらしい。江風ができるだけ静かに、目立たずに過ごそう、と思った瞬間だった。

 

「まぁそんなことはいい。ほら、受け取れ」

 

「あ、どーもです」

 

 吉井さんは頭を下げながら封筒を受け取る。

 

「それにしても、どうしてこんな面倒なやり方でクラス編成を発表してるんですか?さっきの…お豆腐?から来たっていう人たちみたいに、僕達も掲示板に大きくはりだしちゃえばいいのに」

 

「お豆腐…?ああ、鎮守府のことだな、あの方々は特別でな、一年間のお試し、という感じなんで少しだけルールから外れるらしい。封筒に入れるのだって楽ではないし、あの子たちの分までとなると人手と時間と体力が足りないんでな。まぁ、うちは世界的にも注目されている最先端システムを導入した試験校だからな、この変わったやり方もその一環、ということだ。」

 

 お豆腐ってww「ふ」しか合ってないじゃん、もしかして吉井さんって江風よりもバカなんじゃ…?未だに

 

 

(なぁ、姉貴たち、なんか無意識に隠れちまったけど吉井さんのとこいかね?そろそろ時間もやばいしな)

 

(ええ、そうですね。彼と合流して、クラスへ向かいましょうか)

 

 

 江風たちはこれでも長い付き合いだ。言葉やモールス信号がなくても目の合図だけで会話するなんてのは朝飯前だ。

 うん?山風の姉貴は会話に参加してないじゃないかって?まぁ姉貴は江風よりもすっごく無口だからなぁ。でもちゃんと海風の姉貴との会話はちゃんと理解してるよ、さっきからずっとうなずいてるし。

 

 

「最後に、吉井。おまえにもさっそく鎮守府に友達ができたようだがな。」

 

 うんうん、と吉井さんはうなずく。封筒が上手く破れないみたい。結構しっかりと封がしてあるんだなぁ…あぁ、もどかしい。江風が開けてあげよう。

 

 走りだし、吉井さんの手から吉井さんの手から封筒を奪う。そして制服の胸ポケに忍ばせていた護身用カッターを一振り。綺麗に開いた封筒の中から一枚の紙がはらり、と落ちる。

 

 そこには、こう書かれていた。

 

 

 

 『吉井明久 Fクラス』

 

 

 

「「ええええええええええええええ!!!!??!??!????!!!?」」

 

「気の毒だが江風さん、君は友達になる相手を間違えた。」

 

 

 お豆腐、の辺りからバカなんじゃないかと思っていたけど、まさかここまでとは…。横目で吉井さんを見ていると、…うん、やっぱりかなり落ち込んでるみたいだ。

 

 

「あー、お前ら、落ち込むのはいいがそろそろいかないと遅刻になるぞ」

 

「え、本当だ。姉貴たち、吉井さん、急ごう!」

 

「江風さん、海風さん、山風さん。一年間このバカをよろしく頼む。教室はあっちだ。細かいことは吉井の友達の姫路にでも教えてもらえ」

 

 ありがとうございます。と江風たちは頭を下げてから走り出す。これでも日本の礼儀ってやつはちゃんと知ってるんだぜ?一応前世の記憶はあるからな。早くしないと遅刻になる時間だからな、艦娘だから陸上じゃ全力は出せねぇけど…それでも遅刻にならず、吉井さんを置き去りにするには十分な速さだった。

 

姉貴たちとはクラスが違うから、途中で別れて今は一人、Dクラスの教室の前にいる。ここが今日から江風の通う場所――。期待を胸に抱き、そのドアを開けた。




作者「あぁ、艦これメンテかぁ…しばらく江風に会えないのは悲しい、けど運営さんも大変だしゆっくり確実に、がんばってほしいなぁ」

江風「にるさん、ここに来れば江風に会えるよ?w」

吉井「二次創作でもFクラスなのか…にるさんの力があればAクラスも夢じゃなかったはずなのに…(ナイフと作者を交互に見る)」

江風「吉井さん?そのナイフはなにかなー、にるさんを傷つけたら容赦しないからね?」

作者「ふたりとも、私のために争うのはやめて!」

吉江「「……………。」」

作者「よし、だまってくれた。…なんか少し悲しいけど。というわけでまた来週!ばいばい!!」

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