天草洸輔は勇者である   作:こうが

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番外編です!勇者部女子たちの可愛さを表現できてればいいなぁーって思って書きました!さて今回もゆるーくいきましょうかー!

あと感想やリクエストもいつでもお待ちしております!

番外編始まります!


番外編 顎クイの魔力

勇者部には様々な依頼が寄せられる。だいたいの内容はすぐ解決できるのだが唯一勇者部が苦戦する(てゆーか解決できない)内容がある。それが恋愛系列のものだ。

 

「風先輩。今日も依頼が届いたんですよね?」

「ええ、来てるわよー。んーと依頼内容はっと」

 

夏凜が勇者部に加わって、初めての依頼である。最初は来るのを渋っていた夏凜だったが、友奈の純粋無垢な笑顔にやられて部室に来ていた。

 

「で?依頼内容ってのは何だった訳?」

「えーと、女子がきゅんとくる男子の行動について教えてくださいだって」

 

もし女子ってところが男子と書いてあれば、かなり苦痛だったが今回は僕の出番は無さそうである。

 

「それじゃ意見ある人いる?」

「そういわれてもねぇ……簡単には出てこないわよ」

「難題ですね……」

「う~ん」

 

みんなが何かないかと、思考を巡らせていると意外な人物から声が上がった。

 

「そういえば!私がこの前友達に借りた本のなかに顎クイっていうのがありました!」

「顎食い?なんかそれ怖いわね……」

「夏凜は一体何を想像してるの?」

「え?顎食いっていうんでしょ?こう、顎をバクって!いくんじゃないの?」

「アア、ウン。ソウダネー」

 

逆に夏凜はそんなことをされてきゅんとくるのかと頭の中で突っ込んだ。

 

「でも、小説とかで見てるならいいですけど……やられるとちょっと怖そうですよね」

「でも、試してみる価値はありそうね!」

「ん?試す?」

 

なぜかは知らないが、僕の背中に寒気が走る。

 

「じゃあ検証してみましょうか!洸輔!出番よ!」

「あーーすいません。僕急用を思い出したので早退しますねー」

「友奈!東郷!捕らえなさい!!」

「はい!」「お任せを!」

 

部室から逃げようとしたが、両側から友奈と東郷さんに捕まり身動きができなくなってしまった。

 

「顎クイをする流れは理解できますよ?でも、なぜ僕が!?」

「なにいってんのよ!男子は、洸輔!!あんたしかいないんだから!!」

「そ、そうだ!友奈が東郷さんにやればいいんですよ!」

「それじゃ、検証にならないわよ」

 

横には想像しただけで、顔を赤くしている東郷さんの姿があった。

 

「ほら!でも風先輩!樹ちゃんが怖いっていってましたよ!」

「樹ー!相手が洸輔なら大丈夫そう?」

「う、うん、大丈夫だと思う……よ」

「あーー!!!逃げ道がないーー!!」

「はい!決定ー!さぁ洸輔、諦めてやりなさい!」

 

強情な風先輩の態度に押され、僕はあきらめて顎クイをやることにした(あきらめた方が楽になれる)

 

「じゃあ……だれからやります?」

「「ここは部長(新入部員)としてアタシ(あたし)が!」」

 

手をあげたのは、風先輩と夏凜だった。

 

「部長として、アタシが先にいくわ」

「新入部員として、早めに部活の活動になれたいから、あたしが行くわ」

 

二人の間にはなぜか火花が散らしていた。

 

(はぁー早く終わらせたいよー)

 

この部の女子は、みんな美人揃いのため、顎クイなんて………やったこっちがショートするに決まってる……。などと考えていると、服のすそを誰かに引っ張られた。

 

「あ、あの……洸輔さん」 

「ん?どうしたの?樹ちゃん?」

「私に、やってくれますか?」

「へ?」

「で、できれば台詞とかもつけてくれれば!」

「……あぁ、もう!どうにでもなってくれ!」

 

半ばやけくそになった僕は、樹ちゃんの前に立つ。

 

「それじゃ……行くよ……」

「は、はい!お願いします!」

 

(台詞って一体なにをいえば……しょうがない!それっぽい言葉をまとめていうしか)

 

そのまま、樹ちゃんの顎をそっと右手で優しく持ち上げた、樹ちゃんの表情は、とろんとしていて息も荒くなっていた。そこに僕は、甘い言葉を投げかける……。

 

「まったく甘えん坊だな、樹は?これからもっとめちゃくちゃにしてやるよ」

「ひぅ……」

 

(あーーーなんか寧ろ清々しくなってきたぁー)

 

「はーい!これで検証はおわりですねぇーありがとうございましたぁー!」

「ちょっ!?ま、まだよ!一人だけじゃデータが足りないわ!全員やりなさい!」

「えーーーーーーー!!!い、樹ちゃん助けてぇ!!」

「ふふ……皆さんにも体験させてあげてください……洸輔さん」

「ギャァーーーーー!いつの間にか味方がいないー!!」

「私は、もう十分堪能しましたから………ふふふ」

 

誰も味方がいなくなり、僕の目の前が真っ暗になった。

 

「こ、洸輔くん!私もいいかしら?」

「洸輔!あたしにも!」

「部長である、私にもその権利がある!」

「あーもう!わかったんでやりますから!順番にお願いします!!」

 

結果、みんなに顎クイをすることとなった。風先輩は樹と同じく顔を真っ赤にし、東郷さんは終わった瞬間から「たまらないわぁ……」しか言わない機械のようになって、夏凜に至っては口をパクパクさせ、その状態から動かなくなってしまった。

 

一人一人が特有の匂いをもち、また息づかいなども近距離で感じるため、僕の思考能力は正常な判断ができなくなっていた。

 

(もう何も考えられない……)

 

そして、最後に残ったのは幼なじみである、友奈一人。

 

友奈の顎に、右手で触れ優しく持ち上げる。息が荒くなる友奈を近くに感じる。今の僕と友奈の顔の距離は、あと一歩踏み出せば、キスしてしまうであろう距離まで顔を持ち上げてくる。

 

「洸輔くぅ……ん」

 

そこで僕は彼女の耳元で、甘い言葉を囁いた。

 

「友奈……ずっと側にいろ……もう俺から離れるな……」

「!?!?!?!?」

「東郷にも……誰にも渡さない……お前は……俺のモノだ……」

 

 

気づいたときには、顎クイ検証会が、終わっていた。みんなが顔を真っ赤にしていた。友奈に至っては、目が虚なままぼ~っとしていた。

 

「ふふ……えへへ……」

「もう……、みんな……帰りません?」

 

依頼主には「顎クイが効果的」という文章を送った。

 

僕は慣れないことをしたせいか、身体(精神的にも)が疲れきっていたためまっすぐ家に、向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

自分の部屋につくと、私は枕に顔を埋めた。

 

『友奈、ずっと側にいろ。もう俺から離れるな』

 

あれだけのことをやったのだ、洸輔くんが冷静ではなかったのは私にもわかってる。

 

『東郷にも、誰にも渡さない。お前は、俺のモノだ』

 

目を閉じると思い出してしまう。あと一歩踏み出せば、体のすべてが一つになりそうなところで、囁かれた甘い言葉…。

 

思い出すだけでも、心臓の鼓動が速まり体が火照りだす。

 

(あんなことを言われたら、この身体も、すべてを洸輔くんにあげたくなっちゃうよ)

 

その日の夜は、興奮して眠れなかった。




みんな可愛いですね(ニコニコ)。今回は番外編でしたがまた次からは本編を進めます。よろしければ感想なども、お持ちしております!!(寧ろアイデアをください……)
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