天草洸輔は勇者である   作:こうが

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次でゆゆゆの章はアニメで言うと5話位のところかな?もう少ししたらシリアス書くことが増えそうだ………。


11話 決戦前日の日常

「せい!やあ!!」

「さすが、友奈だね。攻撃の一発一発が重い」

「洸輔くんと組み手やるの久しぶりだからね!気合い入っちゃうよー!」

 

樹ちゃんの特訓でカラオケへ行った次の日の早朝、僕と友奈は近くにある砂浜で久しぶりに組み手で勝負をしていた。

 

「でも、僕だって勇者の端くれだからね!そう簡単には勝たせないよ!」

「私だって!負けないよぉー!せぇい!」

「はぁ!」

 

こちらへ目掛けて放たれた拳を受け流す。しかし、友奈の猛攻は続く。受け流された反動を使って連続パンチを叩き込んでくる。

 

「そりゃりゃーーーー!!!」

「っ!?」

 

素早さと攻撃の手数の多さに押されそうになるが、それをなんとか避けきる。友奈が追撃をしようと動き始めた所で反撃に出る。

 

「ここ!!」

「っ!」

 

素早く、フェイントを組み込ませつつ拳を繰り出す。だが、流石は友奈、すぐにそれにすら対応してこちらを抑え込む。

 

「ふっ!てええりゃーーー!!!」

「マジか!?く、くそぉっ……ぷぎゃ!?」

 

攻撃は読まれ、放った拳は友奈の腕に押さえつけられてそのまま砂浜へと叩きつけられた。

 

「っ……いってて」

「洸輔くん大丈夫!?」

「あ、うん。平気だよ……やっぱり強いなぁ友奈は」

「洸輔くんこそ!まさか連続パンチがあんなに簡単に避けられると思わなかったよ!」

 

二人で感想を言い合っていると、僕は自分が今どういう状況かを理解し顔を赤くした。

 

「あ、あの……友奈さん?」

「ん?どうしたの?」

「そ、そろそろ、離れない?僕の手にあの……その、あたってるからさ……その……む、胸が……さ……」

「あ!ご、ごめん!!」

 

僕は、友奈に腕を押さえつけられながら投げられたため腕に友奈の胸(慎ましいけど柔らかかった)が当たっていたのだ。そこで友奈が携帯の時計を見ると言った。

 

「あ!?こ、洸輔くん!もう登校の時間だよ!!」

「やばい、ほんとだ!急ごう友奈!」

「うん!」

 

その日の授業中では、度々その事を思い出して顔を赤くしていた。(美森は勘づいていたのか、僕のことを授業中ずっと怖い目で見ていた)

 

 

 

 

 

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「さて!いよいよね!樹!!」

「う、うんお姉ちゃん!!」

 

先輩方は、わたしの音楽のテストが午後にあるため昼休みに部室に集まっていた。

 

「ついにテストだね!樹ちゃん!!」

「頑張ってね。樹ちゃん、応援してるわよ」

「頑張ったんだから、結果はついてくるはずだよ!」

 

友奈さん、東郷先輩、洸輔さんが勇気づけてくれた。その横にはまたも、サプリを広げていた夏凜さんの姿があった。

 

「で……?夏凜はまたサプリ?」

「またって何よ!またって!!はい樹!これ飲みなさい!」

「こ、これは?」

「緊張を解くための、サプリよ。樹は初心者だから一個あげるわね」

「あ、ありがとうございます夏凜さんにみんなも!」

 

四人だけでなく、夏凜さんからも激励(?)を受けたわたしは、みんなにお礼をする。お姉ちゃんは元々勇者の適正のことでみんなを集めたって言ってたけど、もっと違った何かで、わたしたちは出会ったんだと思った。 

 

「じゃあ、そろそろ授業が始まるから解散にしましょうか」

 

お姉ちゃんの合図でみんなが教室に戻っていく。

 

(みなさんの応援、無駄にはしません!)

 

 

 

 

 

 

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「はい。次は犬吠埼さん」

「は、はい!」

 

自分の番が回ってきて、緊張が体から込み上げてくる。

 

(だ、大丈夫!夏凜さんからもらったサプリも飲んだし、みんなから勇気ももらった……ん?)

 

自分の音楽の教科書を開くと、ある一枚の紙があった。

 

(これは……?)

 

そこには、勇者部一人一人のメッセージが書かれていた。

 

終わったらみんなでケーキ食べよう! 友奈

 

周りの人は皆カボチャ 東郷

 

樹ちゃんはここぞって時に強い!僕が保証するよ! 洸輔

 

気合いよ 夏凜

 

周りの目なんて気にしない!お姉ちゃんは樹の歌が上手いって知ってるから 風

 

「……みんな」

 

みんなからの応援の言葉の数々に、背中が押される。

 

「犬吠埼さん?大丈夫?」

「あ、はい!大丈夫です!」

 

そこからわたしは全力を出して、歌い見事テストに合格したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

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「合格できたよ!お姉ちゃん!!」

「うう……我が妹の成長が感じられるわぁ……」

「なに……泣いてんのよ。あんた?」

 

喜ぶ樹ちゃんの横で、大号泣している風先輩に鋭くツッコミを入れる夏凜。樹ちゃんは僕や友奈や美森の方を向き僕たちにお礼をしてきた。

 

「みなさんの寄せ書きのお陰です!!あの手紙のお陰であと一歩が踏み出せました!」

「うん!樹ちゃんが合格してホントによかったよ!ね?洸輔くん!東郷さん!」

「その手紙に書いてある通り、樹ちゃんがここぞって時に強いのは知ってるからね!」

「樹ちゃんならできると信じていたわ」

「みなさん!ホントにありがとうございました!!」

 

みんなの言葉を聞いて樹ちゃんは涙ぐみながら僕達に本日二度目のお礼をしてきた。するとさっきまで涙ぐんでいた風先輩が、がばっと起き上がりみんなに大声で指令を出す。

 

「よーし!それじゃ今から!樹テスト合格おめでとうパーティーをやるわよー!!」

 

そこから夕方まで部室には、楽しそうな笑い声が響きあっていた。

 

 

 

 

 

 

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その夜に、友奈から連絡がきて「明日も砂浜に集合ね!」というメールが来た、僕は「わかった!」と返信をした。

 

僕はこの日常が好きだった。特に何かあるわけではないが、この暖かくて楽しい日常が……好きで好きで仕方がなかった。

 

(このまま行けば、夏休みにもなる……夏休みになったら皆で何をしよう?)

 

そう考え混んでいると、久しぶりに聞くアラート音が鳴った。

 

「来たね」

 

自分の席から立ち上がり、スマホを取り出す。僕の中には、迷いはなく大きな決意が胸に灯っていた。

 

(守ってみせる!この日常も!仲間たちも!!)

 

次の瞬間、僕の体を白い光が包んでいった。

 

遂に決戦が始まる。




はい!11話でした!次回は遂に勇者部VSバーテックスの総力戦でございます!次の回も頑張って書くので応援よろしくお願いします!!

感想やリクエストも随時お待ちしております!
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