天草洸輔は勇者である   作:こうが

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少しリアルが忙しくて遅れました!すみません!!
てゆーかシリアスが中々うまくかけない!(誰か助けて)


では気を取り直して本編です!


16話 平穏と不安

「大赦ってホントにすごいんですね……。」

「ほんとよねぇー。」

 

勇者部のメンバーは、二泊三日の高級旅館宿泊のため、電車に乗って移動中である。費用などはすべて大赦が持ってくれるらしい。

 

(大赦っていったいなんなんだろう……。)

 

そんなことを考えていると、横に座っている友奈に、声をかけられる。

 

「そいえば洸輔くん。なんで眼鏡つけてないの?」

「え?ああこれね…。」

「この前に満開した時には着けてたよね?」

「ま、まぁそれはいいとして…そろそろ着くかな?」

 

まだあの人のことに関しては、何も話してないため話題を反らす。別に話すことに躊躇いとかがある訳じゃないけど今は話すべきじゃないと思った。

 

『もうすぐだと思います!』

「着いたら全力で楽しんだるわー」

「海…………楽しみです。」

 

電車に揺られながら僕たちは目的地へと向かった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「おー!!」

「うーみーだぁー!!!」

「二人とも、しっかり準備体操してね。」

 

僕と友奈が叫ぶと美森が冷静に呟いた。今日は素晴らしい位の快晴。海にはいるのなら打ってつけだ。

 

「おお夏凜!一緒に選んだ水着きてるんだね!」

「ちょ!あんた!なんでそれを言う訳!?」

「え?……気になったからなんだけど……」

 

そのとき……僕は自分がとんでもない墓穴を掘ったことを自分自身で思い出した…。

 

(まずい……素で聞いちゃった………)

 

案の定、横には目のハイライトが消えた二人が海にぴったり(?)のお話をしていた。

 

「ふふふ……そんなこともあったわね………友奈ちゃん…?」

「ねぇ……東郷さん…私ね…気になってたことがあるんだ…」

「あら…何かしら?友奈ちゃん……」

「人ってさ……水の中でどれだけ息を止めていられるか……ってことなんだけどね…?」

「よーし!泳ごう!夏凜!今すぐ泳ごう!!」

「はぁ…ほら言わんこっちゃない…」

「二人とも……試して見ない…?」

「「え?…」」

 

急いで逃げようとすると、友奈が笑顔でこちらにやってくる。横にいた夏凜も巻き添えを食らう。

 

「え、ちょ!な、なんであたしまで!?」

「あはは……夏凜……」

「ちょ!洸輔!!どうにかしなさいよ!!」

「一緒に潜れば……怖くないよ……」

「なによ!?それぇーーー!!!!」

 

僕は諦め、夏凜は断末魔をあげた。夏の太陽で暑いはずの砂浜は南極のように寒かった…。

 

「地獄絵図ね…さぁ樹。一緒に泳ぎましょーか」

『わたしも水着……選んでもらいたいなぁ…』

「樹!?」

 

今日も勇者部は元気です……。(僕と夏凜は死にそうだけど…)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

海岸で楽しく(?)遊んだ僕たちは旅館へと向かった。そこで手違いかどうかはわからないが、泊まるための部屋が一部屋しかないらしい。

 

「申し訳ありません。こちらもご予約は一部屋とお聞きしておりまして、混雑の影響もありますのでどうかご了承いただけないでしょうか…」

「だそうよ?洸輔?」

「ま、まぁそれならしょうがないですけど…みんなはいいの?」

 

一応、家族でもない男女が一緒に泊まるのはいかがなものかと思い、みんなに意見を聞く。

 

「私は大丈夫だよ!洸輔くん!!」

「ま、別に大丈夫じゃない?」

「私も構わないわ。」

『私も大丈夫です!』

「ってことらしいわよ?」

「少しは反対意見が出てもいいと思うんだけど…」

 

自分としてもう少し意識してほしいのだが……まぁ四の五のいっても仕方がないのでその予約された部屋へと向かう。

 

みんな荷物を置いて先にお風呂に入りたいというので、僕もそれを了承して銭湯へと向かう。

 

「うひゃー…なんて大きさ…逆に落ち着かないなぁ…」

 

(しかも貸し切りなんだ…大赦ってホントに何者…?)

 

そんなことを考えながら、僕は一人ゆっくりと風呂に浸かった。

 

「ぷぇー………」

 

変な声をあげながら、僕は誰もいない露天風呂で伸びをする。

 

(こうやって過ごしていると…勇者になって戦ってたのが嘘みたいだな……)

 

そう思いながら自分の両腕をみる。もう傷口は塞がり完治はしているが、痛々しい傷痕はまだ残っていた。

 

(なんだかんだいって…バーテックスとの戦いからもう結構経ってるんだよなぁ…でも……)

 

戦いは終わったと大赦からは報告があったが、なぜか僕には自分でもよくわからない不安があった…。

 

「ホントに……あれで終わりだったのかな…」

 

(ま、いいか。実際に大赦が言ってるんだし不安に思う必要はないよね…。)

 

あまり長く入る気もそんなになかったので、僕は早めにお風呂をあとにした。

 

「やっぱり女の子は風呂が長いなぁ…。」

 

まだ夕飯までは時間があったため、みんなが戻ってくるまで、一人で部屋に行きゆっくりした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「すごいわね……これ…」

 

そこには、中学生が食べるにしては豪勢すぎる料理がずらりと並んでいた。

 

「見て!洸輔くん!カニカマじゃないよ!蟹だよ!」

「マジヤバクネ……」

「は!洸輔くんが本物の蟹を前にして片言に!?」

 

本物の蟹を見て興奮する僕と友奈以外の皆も豪勢なご馳走を前にして写真を撮ったり、よだれを垂らしたり(これに関しては風先輩のみ)ご馳走に対してそれぞれの反応を示している。

 

「は、早く!食べまひょ!!」

『お姉ちゃん……よだれ垂れてる……』

「しょ、しょうがないじゃない!こんなにすごいご馳走を前にしてよだれが出ない方がおかひいわよ……」

『でも…友奈さんが……』

「あ……」

 

そうなのだ…今の友奈には味覚がない。ということは折角のこの豪勢な食事も……。

 

「この歯ごたえ!たまらないね!!洸輔くん!」

「こらこら…早く食べたいのはわかるけど、先にいただきますをしなきゃダメだろ?」

「洸輔くんの言う通りよ。友奈ちゃん」

「アタシ達も食べましょうか」

『うん!』

 

(まったく…ホント友奈には勝てる気がしないなぁ…)

 

なんてことを考えていると風先輩が女子力とは無縁なことを呟いていた。

 

「いつかこういうのが日常的に食べられる日が来てほしいもんねぇ。自分で稼ぐなりいい男捕まえるなりで…」

「風先輩…女子力低下してません?」

『後者は女子力が足りませぬ』

「ちょ!洸輔!てか樹!?」

 

僕と樹ちゃんにツッコミを入れられ、しょげる風先輩に向かって夏凜が声を掛ける。

 

「女子力なら東郷を見習ったらどう?」

 

夏凜に言われた方向を見ると、そこには美しい大和撫子の姿があった。

 

「おお!ただ食べてるだけなのに!」

『美しいです…』

「さすが美森だね。」

「そ、そんなに見られると恥ずかしいです//」

「ま、あたしも結構マナーには厳しい方だけどね!」

 

みんなに見られて顔を赤くする美森を尻目に夏凜は里芋を箸で串刺しにする。

 

「アウトォー!!」

『夏凜さん…それが既にアウトです…』

「え、な、なんでぇ!?」

 

そんな感じで食事はほのぼのとした雰囲気で終わった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「私!洸輔くんの隣ー!」

「ちょ!友奈!そこはあたしがとろうと!」

「じゃあ左は私が…」

『洸輔さんの隣で!』

「じゃ、じゃあ!便乗して隣で!」

「なんの便乗ですか!?それ!?」

 

よく考えたら、この旅行のなかでも最難関のイベント(?)が残っていたことを僕は忘れていた。

 

(そもそも、僕は男なのでもう少し警戒くらいはしてほしいんだけどなぁ……)

 

「普通に僕は端っこじゃだめなんですか?」

「だめだよ!洸輔くんは私の隣!」

「強制!?」

「ええい!これじゃ収拾がつかない!じゃんけんで決めましょう!」

 

という風先輩の提案により寝る場所の構成は、夏凜、樹ちゃん、風先輩、僕、友奈、美森という形になった。

 

そのあとは1日中遊んでたからか、みんなすぐに眠りについた。僕は眠れなかったので布団の中でずっと考え事をしていた。

 

(こんなに…楽しいのになぁ……。)

 

なぜか、僕の中には不安が残っていた。みんなの後遺症のこともあれば…バーテックスのことも…なぜか安心ができなかった…。

 

「だーれだ…?」

「!?」

 

突然視界が真っ暗になり、動揺する。しかし誰かはすぐにわかった。

 

「友奈も起きてたの?」

「すぐ当てられたー……うん。中々眠れなくてさ…」

「明日もあるんだし…今日は寝たら?」

「ちょっと洸輔くんのことが、気になってねぇー。なんか悩み事とかあるでしょ?」

「……根拠はどこから?」

「幼なじみパワー!」

「んなめちゃくちゃな……あとみんな寝てるんだからもう少し声は抑えてね。」

「あっそうでした…」

「ふふ…じゃあ友奈…ちょっと話…聞いてくれるかい?」

「…いいよぉー。」

 

そこから、僕は今の自分のもやもやした気持ちをすべて友奈に話をした。すると友奈に悪い癖を指摘された。

 

「いつも変なところで水くさいよねー洸輔くんって。別に遠慮もする必要がない所でやたらと遠慮しちゃう。」

「はは…面目ない」

「別に責めてる訳じゃないけど…でもね…」

「……ちょ、ゆ、友奈…」

 

横にいた友奈に抱き寄せられて、僕は顔を赤くする…。今の僕たちは一つの布団に二人一緒に入っている。そんな中でも友奈が言葉を紡ぐ。

 

「洸輔くんは一人じゃないよ…。だからちょっとでも不安なことや悩み事ができたら…みんなに相談すればいいんだよ?」

「そうだよね…ごめんね友奈…」

「謝る必要はないよ…洸輔くん…。私も洸輔くんの力になれて嬉しいからね。」

「ありがとう…」

 

そのまま、友奈の温もりを感じながら僕は眠りについた。もやもやしていた気持ちはもうなくなっていた。




話の構成が難しい!でも頑張って書きます!
後半になればシリアスも増えてくると思うのでがんばります!
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