そして!お気に入り登録100件!ありがとうございます!
あと、これ…小学生編って書いてあるけど…描写少ないです…。もっと本格的な小学生編が見たい方は感想にお書きください!
それではどうぞ!
「次は学年のレクリエーション企画だっけ?」
「確か~ドッジボールだったね~」
昼休み…前の席にいる園子に五六時間目の内容を予め確認しておく。今回のその時間は二年生全員で行う球技大会的なもので…ドッジボールをやることになった。
「楽しみだね!ドッジボール!」
「当然…あたしの圧勝よね!」
「夏凜ちゃん?ドッジボールは団体で行うものよ?」
「わかってるわよ!」
どうやら…勇者部二年生組のメンバーもわくわくが止まらないようだ。ドッジボールはいくつになっても皆が楽しめるもので、実際クラスの子達も楽しみにしているのか多少落ち着きがない。
(僕は球技苦手だし…避けることに専念しとこうかな)
そんなガチ勢の方々に怒られそうなことを考えていると、クラスメイトの男子達が僕を恐れるような目で見てきていた。
(皆見たことある顔だと思ったら…小学校でよく見た顔ばかりだな…)
よくわからない視線を向けられ、混乱していると…
「こうく~ん?あの子達になんかしたの~?」
「いや…覚えはないけど…」
「もしかしたら…あれじゃないかな?」
「あれ?」
「ほら!小六の時にあったドッジボール大会での事!」
「何かあったの?友奈ちゃん?」
言われてみれば何かあったような気がしたが…覚えていない。美森が友奈に質問を投げ掛けると、ゆっくりと語り始めた。
「そっか!東郷さんと皆には私と洸輔くんの小学生時代を話したことなかったね。なら折角だし話そうかな」
「お~ゆーゆとこうくんの小学生時代!!気になるんよぉ~」
「まぁ…興味ないと言ったら嘘になるし、しょうがないわね!聞いてあげるわ!」
「私にも聞かせて、二人の小学生時代!」
僕がなんのことだか分からずに考え込んでいるなか…友奈が勇者部二年生組のメンバーに淡々と話始めた。
「あれはね、六年生の時にあった学年レクリエーションの時のことなんだけど………」
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「よーし!この試合に勝てば学年1位はもう目の前だね!洸輔くん!」
小学校六年生の頃、とある日の学年レクリエーションで私のいる五組は準決勝まで上り詰めていた。横にいる幼なじみの男の子に声を掛けると、その子は少し気だるそうに答えた。
「そうだね。まぁ次も僕は後ろで待機(見てるだけ)をしてるよ」
「もう!一番最初の試合からずっとそうじゃん!本気でやれば何でもできる癖に!」
「そんなことないよ?球技苦手だし」
「苦手な子はスポーツテストのボール投げでクラストップの成績出さないと思うんだけどなぁ?」
「ちょっと何言ってるかわかんないです」
女子の方々(ホントに仲がいいんだなぁ)
男子の方々(あれで付き合ってないのかよ…)
私の言葉に対して洸輔くんはとぼけた顔で、屁理屈を言い続けている。しかし次の相手を考えるとそんなこと言ってられないのだ。
「次は優勝候補筆頭の二組だよ!そろそろ本気出さないとじゃない?」
「ええ~いいよ、別に。そもそも今までの試合って友奈と他に動けるメンバーだけで足りてるじゃん」
「それもそうだねぇ~私がいれば!洸輔くんの手を借りるまでもないかも!ふふふ、私の活躍見ているといいよ!」
「もちろん、ずっと友奈だけを見てるよ」
「っ!」
女子の方々(出た!一級フラグ建築士!!)
男子の方々(滅べ!滅べばいいんじゃあ!!)
突然の発言に顔が赤くなった。洸輔くんに見られないように相手側のコートに視線を向ける。
「う、うん!私の活躍特と見よ!」
「うむ…期待してるよぉー」
そんなやり取りを終えたと同時に先生が笛を鳴らす。こうして私たちのクラスの準決勝は幕を開けたのだ。
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まさかだった……。
「ねぇ…友奈」
「何?洸輔くん?」
「なんで…このコートには…友奈と僕の二人しかいないの?」
「んー…皆やられちゃったから」
序盤の展開から、五組は防戦一方だった。なんとか僕は避けたりしながら当たるのを回避したりしていたが…気づいたら友奈以外の皆さんは外野に行っていた。
「残るは結城と天草だけか!大したことなかったな」
相手のコートにいる小学生とは思えない体格をした男子が僕達を指差してきた。そいつの名は郷田貴史(性格的にちょっと問題がある奴)…なんか名前がどこぞやのガキ大将さんと被っている気がしたが…それは置いといて…。
「郷田くんのボールはすごく重いから…僕が前に出ようか?」
「お!やっとやる気出てきたって感じかな!」
「別に…そういう意味じゃないけど…」
単純にあのボールが友奈に当たったら危ないと思っただけだからなのだが…すると突然友奈の顔にボールがヒットした。
「ぎゃぷ!?」
「ゆ、友奈!?」
吹き飛ばされた友奈に寄っていく。顔を見るとボールが当たった場所が赤く腫れていた。
「赤くなってる……大丈夫かい?友奈?」
「う、うん。いてて……」
「悪い悪い顔を狙うつもりは無かったんだけどなぁ。ま、油断してる方が悪いってこった」
郷田くんのその言葉を聞いた+友奈の腫れた箇所を見た瞬間に僕の何かが切れた。
「友奈…この試合は僕に任せて」
「洸輔くん?わかった!私も外野からすぐこっちに戻ってくるね!」
「了解~来るまで待ってるからねぇ~」
近くにあったボールを拾い上げて相手コートの方を見る。郷田くんがにやつきながらこちらを見ていた。
「さぁ残すはお前だけ…(バチン!)……は?」
「ごめんごめん…当てるつもりはなかったんだ。でもしょうがないよね?油断してる方が悪いもんね?」
郷田くんは何が起きたのか分からないといった顔をしていて、その他の子達は僕の方を見ながら震えていた。申し訳ないが…ちょっと今の僕怒ってるから…全滅するまでそれに付き合ってもらうよ?
「さぁ…おいで…踊ってあげる」
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「ってことがあって…結局そのあと二組は何もできなくて私達の圧勝!決勝戦も余裕で勝って優勝したんだ!」
「「「うわぁ……」」」
東郷さんとそのちゃん、夏凜ちゃんは私の話が終わったと同時に他のクラスメイトの子達に向かって同情の念を送っていた。
「え?皆どうしたの?」
「それは…郷田って奴は良いにしても…」
「他の子達からしたらねぇ~………」
「只のとばっちりよね…」
「しかも…当の本人はその事を覚えてないしね…」
「……そんなことあったかなぁ~?」
実際レクリエーションが終わったあと、洸輔くんに話掛けてみたら…「あれ?いつの間に僕達勝ってたの?」って言ってたからホントに覚えてないんだろう。
「まぁでも!今回は大丈夫だと思うよ!郷田くんもいないし」
「そうだね。全く記憶にないけど…多分大丈夫だと思うよ」
(((なんだろ………嫌な予感がする…)))
そして…五六時間目に行われたレクリエーションで彼女達の予感は当たることになった……。
初戦に当たったクラスの男子によって…二年勇者部女子メンバーがやられたと同時に雰囲気が代わりどんどん相手を倒していった。
このレクリエーションが終わった後の二週間もの間、洸輔はあだ名として『讃洲中学のバーサーカー』と呼ばれ続けたのだった。(なんだかんだで本人は気に入ってるらしい)
1話限定の新キャラ…もうでてくることはないです(断言)
いろいろ立て込んでたので、投稿が遅くなりましたが…落ち着いたので頑張って投稿していきます!
それでは!また!!