それよりも!嘘……やろ…UA20000!?突破!ありがとうございますです!!遅くなりましたがこれからも頑張ります!
それでは本編です!
「テントよし!水源よし!薪になる枝よし!」
皆で準備したので結構早めに終わった。それを見て球子が宣言する。
「よーし皆、よく聞け!今日はここをキャンプ地にするぞ!」
私達は今六甲山にいる。大社は先日の大侵攻後の隙を利用して私達勇者に懸案だった四国外の地域の調査を指示した。
四国から瀬戸大橋を渡って一路北へ…各地の生存者や水質・地質の調査をしながら敵襲を想定し徒歩で北の大地を目指すという強行軍。
ひなたも通信役として同行し七人での探索を進めていた。
(幸い…この前の戦いも特に皆怪我がなく終わったからな…)
しいて言うなら…天草が私を守って頭を打ったくらいだが、検査で特に外傷はないと言われたらしく…大怪我ではなかった。
(それに…彼女達にも…誓ったからな…)
意識を失った私は…夢の中で自分が勇者になる前に友達になった三人に誓いを立てた。
『誓おう…私はずっと…ずっとこの地に生きる人々を守り続けよう』
(何事にも…報いを…それが乃木家の生き様だからな…)
「大丈夫?若葉?」
「あ…ああ、大丈夫だ。それより天草こそ…頭の方に異常はないか?」
「うん、たまにズキッとくるときはあるけど多分大丈夫だよ」
「そ、そうか…」
それは大丈夫なのかと聞こうとしたが…本人がいいと言っているのでよしにした。
「大丈夫だよ」
「え?」
「多分今日のことを気にしてるんでしょ?大丈夫大丈夫!まだ一日目だ!きっと無事な地域もあるさ!」
「天草…ありがとうな」
天草から言われた温かい言葉に微笑む。すると球子がこちらを見ながらニヤニヤしていた。
「おーい…そこの二人~いつまでイチャイチャしてんだよ~」
「い、イチャイチャ!?」
「あはは……そう見える?」
「むふふ…………」
「ふふふ…………」
「うわ!あんちゃんにひなちゃんどうしたの!?」
「…気味が悪いわ…」
「あ~杏は恋愛脳だからさっきの二人見てニヤニヤしてて…ひなたは…カメラ持ってるから言わなくてもわかるよな?」
(す、少し…いやかなり緊張感に欠ける気がするが…このいつも通りさは…やはり落ち着くな…)
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「はぁ………」
焚き火に灯り続ける火を消さないように薪を追加していく。自然と溜め息が漏れた。
(あんなこと言ったけど…正直望みは……)
今日は大都市であった神戸に行ったが…かつての景観は失われていた………と一緒に行動していた杏は言っていた。
あっちこっちのビルや建物も倒壊していて…そこに人が住んでいたとはとても思えない状態で…生存者は…語るまでもない。
「はぁ~……」
「さっきから溜め息が多いな?」
「え?うわぁ!た、球子?いつの間に…そこに…」
「千景がずっと辛気くさい顔してたんで見張り交代して入らせたんだ!」
「そ、そうなんだ…」
暇だったからここに来たんだぁーっと球子は付け加えて言った。皆は今水浴び中なのだ、廃墟ばかり調べたので身体中が埃だらけなのは…女子にとっては嫌なことなんだろう…。
「淋しいだろぉ?洸輔ぇ?」
「べ、別にそんなことないよ…」
「ふふふ…タマがあっためてやろぉ~」
「ちょ…ちょっと球子…」
球子が覆い被さってくる。本人は女の子らしくないって言ってるけど…前にも言った通り…球子は可愛い…。それこそ他のメンバーに負けてないと思う。
(だから…あんまりくっつかれるとなぁ…)
「球子…前にも言ったでしょ?君は可愛いんだから…無闇に異性にくっついちゃ駄目だよって」
「……また…そういうこと…言う……」
「…球子…?」
「…ありがとな…最初の時…杏を守ってくれてさ…」
「え?」
最初の時…それは多分皆の初陣と僕のこの世界に来てから初めて戦闘した時のことを言ってるんだろう。
「どうしたの?急に…?」
「いやさ…本人には言うなって言われてたんだけどよ…。杏がお前のこと…もう一人の王子様だってさ…」
「…………」
「本人が言うにはな…お前の背中が最初に会ったときのタマと似てたんだとよ。あと…お前が掛けてくれた言葉が相当響いたらしいぞ?それを聞いたときに思ったんだ…お前は杏をもう一度救ってくれたんだなって…」
あの時の自分……一体どんなだったんだろう?今の僕には思い出せなかった。
「だから礼を言わせてくれよ。ありがとうな…洸輔」
「それは良いけど…その話…ホントに話してよかったの?」
「まぁいいだろ!タマは杏の姉みたいなもんだからな!」
「えーそうかな?球子の方が妹っぽいけどなぁ」
「なんだとぅ!洸輔!こうしてやるぅー!」
球子が覆い被さった状態で頭をわしゃわしゃしてくる。さっきまでの暗い気分はなくなっていた。
(今は…信じよう…)
ポケットに入れてある押し花に軽く手を触れた。
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「………………」
いざ布団に入っても眠れない……なんども…今日見た街の残骸の跡を思い出してしまう……。
(私は…ああはならない…)
「少し…外に出ようかしら…」
気晴らしに外へ出ることにする。起き上がると横では高嶋さんが気持ち良さそうに眠っていた。
「…幸せそう……」
そんなことを呟きながらテントの外に出ると…焚き火が消えておらず、丸太に腰を掛けながら座っている天草洸輔がいた。
(…栞…?)
彼は手元にある栞のような物をじっと見つめていた。やがて私がいたことに気がついたのか彼はこちらに向き直る。
「あ…郡さん…どうしたの?」
「眠れないのよ…あなたこそ…寝ないの…?」
「ん~実は僕も眠れなくてね…それに皆がテント使ってるから…」
「……入ったら殺すわよ…?」
「はは…わかってるよ」
とは言いつつも…少し肌寒そうにしている彼が気になった。
「横…座るわ…」
「了解だよ」
ずれた彼の横に腰を掛ける。焚き火の火がポカポカとしていて温かい。
「……………」
「……………」
座ったのは良いものの…特に話すことがなくお互い無言になる。しかし…私の口は勝手に動き出した…。
「あなたは……」
「ん?」
「あなたは…人との繋がりや絆って信じる?」
「急にどうしたの?」
「別に…気になったから聞いただけよ…」
「じゃあ…逆に質問!郡さんはどう思ってるの?」
質問を質問で返されて少し戸惑う。正直自分でもなんでこんなことを聞いたのか分からない…なので今自分が思っていることを単純に答える。
「聞いておいてなんだけど…私は信じないわ…もしホントにそんなものがあるなら…人が人を…傷つけようとはしないはずよ…それに…」
「それに?」
「…人と人はいつまでも一緒に居られる訳じゃない…だから…繋がりなんて…できる…はずもない…」
なんでだろうか?彼の前だと…何故かやたらと喋りすぎてしまう…頭を切り替え…今度は彼に質問する。
「あなたは…?」
「僕は…あると思うよ。繋がりとか絆って…」
「……………」
「もし…絆や繋がりってものがないのだとしたら…こんなに胸が苦しいはずがないからさ…」
「それは…?」
言葉の意味も気になったが…それよりも彼がポケットから取り出した…栞のような物に目がいった。
「これはね…僕にとって…大切な人から貰ったものなんだ…」
「記憶が…戻ったの?」
「まぁ…ぼちぼち?」
すると…彼は少し寂しそうでぎこちない笑みを浮かべる。
「それにさ…大事なのは、いつも一緒にいることじゃなくて…いつもお互いのことを思っているかじゃない?」
「!?……あなたは……」
「さぁてと…明日も早いし…もう寝ようか?」
「………ええ…」
(ホントに……よく分からない人……)
少し煮え切らない思いで…テントに戻り眠りについた。
何気に内容は迷いました………。
次回…主人公が再び………