応援してあげてください(⌒‐⌒)
「がふっ!?っ……あぁぁぁぁぁ!!!!」
「っ……はぁぁぁ!!」
「友奈!千景!」
二人の猛攻で蠍型の進化体を一体は…倒すことに成功する。しかし…いつの間に作られたのか…二体目が私達の前に立ち塞がっていた。
「ぐぅっ……」
「ち、力…が」
友奈が鬼の力を…千景は七人御先の力を使い続けた為、体に限界がきたのか…友奈は血を吐き…千景は地面に膝をつく。
(このままではまずい!)
ここぞとばかりに、バーテックスが二人に向かって針を飛ばしていく。二人もその場から動く気配がなく、私自身も先ほど受けた攻撃のせいで体が動かない。
(これ以上…仲間を…失いたくない!!)
二人に向かい、手を伸ばす。しかし、無慈悲にも針は彼女達目掛けて……。
「僕の大切な人達に、手を出すなぁぁぁぁ!!!」
突然飛んできた長剣によって針の軌道は外れ、地面に突き刺さった。
「う……そ…」
「あ、あなた…なん、で?」
「ごめん!皆…遅くなった!!」
地面に刺さった長剣を引き抜き…彼は…優しげな顔で私達の方に振り向いた。
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「こう…す…け…くん?」
「天草!?か、体は……大丈夫、なのか?」
3人が僕を見上げる、傷だらけの姿を見て悔しさと罪悪感に押しつぶされそうになる。
「でも、もう大丈夫。皆のお陰だ」
(今、こうして立っていられるのは。彼女達がいてくれたから)
だったら、今度は僕が皆を助ける番だ。手に持った長剣を強く握る。
「若葉、郡さん、それに友奈……ありがとう。よく生きててくれた、あとは、僕に任せて」
「っ!よか…ったぁ」
「まったく…おそ…い…のよ」
「友奈、千景……」
「若葉、二人を連れて安全な場所へ」
「だが……天草。お前はどう」
弱々しい表情の若葉に手を差し伸べる。彼女を少しでも安心させる為、笑顔で答えた。
「心配しないで、若葉はもう十分頑張った。ここからは僕の仕事だ」
「っ……すまない、頼んだぞ」
「ああ、任された!」
「生きて帰ってきてくれ、死ぬなよ……」
二人を連れ、この場から離脱する若葉を庇う形で足を踏み出した。背後から聞こえた言葉に無言で頷く。
「ああ、勿論さ」
痺れを切らした進化体は地面に突き刺さっていた針を勢いよく引き抜く。獲物を捉えた鋭利な針は、もう一度僕を串刺しにしようと迫る。
「二度も同じ技にやられるかぁ!」
叫びとと共にガギィッという重い音が響く。蠍の針は、僕の体に届く事はなかった。それは、纏っている精霊……ジークフリートから受け取った力の一端によって引き起こされている。その名も……
「悪竜の血鎧(アーマー・オブ・ファヴニール)!!」
叫びと同時に長剣を両手で強く握りしめる。瞬間、光り輝く銀の波が僕の周りと剣全体を包み込んでいた。
「邪悪なる竜は失墜し、世界は今落陽に至る!!」
知るはずもない言葉のはずなのに……止まらず言葉は紡がれていく。剣を天高く振り上げ、最後の力を込める。
「撃ち落とす!!!」
自分に足りなかった最後の欠片が揃った気がした。体全体から溢れる力を剣に込め、勇者はかつて邪悪なりし龍を滅ぼした名剣の名を高らかに叫ぶ。
「幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)!!!!!!」
瞬間、半円状に放たれた波は、進化体を呑み込む……後ろにいた星屑達をも巻き込み、化け物達を無に返した。
「さっすが……シグルドさんと同一起源をもつ人の剣だな」
多分、今のが一時的に精霊の力をデメリットなしで使うシステム……の事だろうな。力が抜けていく、地面に剣を突き刺して何とか体を支えた。
「あぁ、でもこれは……そう何回も、使えないや」
(……ねぇ、ジークさん。僕は守れたんでしょうか……)
身体に宿る英雄に問いかけながら、目を閉じた。
多くの苦難に見舞われながらも、今回も西暦の勇者達と僕は辛くも勝利を収めたのだった。
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「……………」
あれから数日が経った…。高嶋さんの病室に行く前に…別の病室で眠る三人の部屋を訪れた…。
命に別状はないらしいが…まだ…脳死の危険性やそれ以外の可能性も捨てきれないと医者の人は話した。
今日…朝見たニュースの内容を思い出す…。戦闘が長引いた結果…樹海の腐食の許容値が越え…現実に影響が出て…ついに一般の人々に死傷者がでた。
高嶋さんは明日辺りに…退院できるらしいのだが…三人は目を開く気配すら見せない…。
「うっ…」
口を押さえ込んで…お手洗いへと駆け込む。体を鮮血で染めながら倒れていた彼と…あの進化体の恐ろしさに体が震え…吐き気が込み上げてくる。
「また…あんなものが現れたら…私は…」
あの時は…頭に血が昇っていて…感じなかったが…冷静になると…改めて恐怖を再確認する。
「嫌…死にたくない…」
戦うのが…死ぬのが…怖い…でも…戦わない勇者に価値なんて…。
(…こういうとき…貴方なら…どうするの…?)
何故か…心の中で彼に問いかけている自分がいた。
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「こんにちは、ぐんちゃん」
「た、高嶋さん……えと、こんにちは、それと大丈夫?」
「もう大丈夫そうだよぉ~!」
腕以外ならもう全快しているため、ぐんちゃんに笑顔を見せた。ぎこちない笑みを返したぐんちゃんに質問する。
「ぐんちゃんこそ…何かあったの?」
「すこし…ね…でも…大丈夫…なんでも…ないから」
ぐんちゃんをそっと抱き締める。
「高嶋さん?」
「大丈夫だよ!」
「え?」
震えていたぐんちゃんの体は…段々と落ち着き取り戻していった。
「何があっても…ぐんちゃんは私が守るよ…。もうこれ以上誰一人だって傷つけさせない…だから…大丈夫!」
「うん…ありがとう…高嶋さん」
弱々しいながらもさっきより…元気になった様子を見て笑みを浮かべた。
「うん!早く皆元気になって…桜…見に行きたいね」
「そうだね…私もそう思うわ」
「その時は…また名前で…」
「高嶋さん?」
「あ、ううん!なんでもないよ!」
(…早く…元気になってね…アンちゃん…タマちゃん…洸輔くん…)
私は…願うように…心の中でそう呟いた。
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「……………」
病室を月明かりが…照らす。三人が眠っている病室で私は…面会時間が許されるまで病室にいた。
『すまない…ひなた…先に休んでいる』
若葉ちゃんは先に帰っており…千景さんも…友奈さんのお見舞いを終えて帰っていった。
(私は…何もできなかった…だから…これくらい…)
洸輔くんの側へといき手を握る。
「せっかく…目を覚ましたのに…また眠るんですか…?若葉ちゃんが言ってました…あなたがいなかったら…私達はここにいなかったって…」
彼は一度…誰も手の届かない場所にいってしまったのだと思った…でももう一度立ち上がり…自分達を守ってくれたと若葉ちゃんは話していた。
「貴方は…見つけたんですよね?自分にとっての…大切なものを…」
早く目を覚まして…それを話してほしい…。私は涙が出そうになるのをこらえて三人に目を向け…言葉を放つ。
「杏さん…球子さん…それに…洸輔くん…目を覚まして…元気になったら…みんなで桜を見に行きましょう…だから…早く起きて…無事な姿を…見せてください…」
時間がきて…病室を出る。
月明かりの光で照らされる帰り道をゆっくりと歩いた。
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「久しぶりの景色だ」
目覚めた先に映るのは海……足元には砂浜……。
「あ、あそこか。通りで居心地がいいわけだ」
僕と友奈が組み手とかを行う際よく使う場所。まぁ言ってしまえば彼女との思い出がつまった場所でもある。
なんとなく分かる、夢だ。でも、これはただの夢じゃない。
『待ってたよ、洸輔くん』
「こういう場合……久しぶりが正しいのかな?友奈?」
『どうなんだろうね?』
困ったような笑みを浮かべる友奈。その笑顔に自然と自分の表情も明るくなった。
「まぁいいか、久しぶり。友奈」
『うん、久しぶり!それじゃあ、少しお話しようか』
そう言うと彼女は……太陽のような笑顔を僕に向けた。
ふぅ~一旦きついとこは終わったかぁ~………。
あ、でも…まだ最大の難所が残ってた(血涙)
あと…途中にあったジークの能力の詳細はオリ主説明に追加しときます!
さぁて…音無さんの言った通り…ここから角やしっぽははえるのかな?僕にもわからないやぁ~(つまりノープラン)