天草洸輔は勇者である   作:こうが

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はい!では本編4話でございます!間にいろいろ挟んだのでここからは本編がんばってすすめます!(アドバイスや感想があればよろしくです!!)


4話 固まる決意

 初の戦闘が勝利に終わり、目の前の景色がまたあの光に包まれた。

 

「ここは……」

 

 目が覚めて辺りを見回すと、そこはいつも通りの教室だった。どうやら時間がとまっていたため、勇者部以外の人達には影響がないようだ。

 

 授業はいつも通り終わっていき、放課後になった。僕は友奈と東郷さんに先ほどの世界で風先輩からの伝言を伝えた。「放課後にまた詳しく話す」と。

 

「じゃあ、いつもどおりに部室に向かえばいいんだね?」

「うん。それで良いと思う」

「……洸輔くん」

「どうかした?」

「……いえ、なんでもないわ。じゃあ行きましょう」

「あ、う、うん」

 

 部室へと向かう途中、東郷さんの手が震えているのが見えた。

 

「こんにちはー!勇者部部員の二年生三人共に到着しました!!」

「こんにちは。遅れてすみません風先輩」

 

部室につくと、風先輩が黒板になにかを書き込んでいた。おそらく説明に使うのだろう。

 

「来たわね三人とも。それじゃあとりあえずそこに座ってね」

「じゃあ、さっきのことについて風先輩。説明お願いします。」

「お願いします!風先輩!!」

「うん、バーテックスはまずは12体いて、あと11体ね。やつらの目的は、神樹様の破壊と人類の滅亡」

「え!それ……敵の絵だったんだ」

「バーテックスの奇抜な特徴を良く表した絵だね!!」

「友奈!それフォローになってないから!より風先輩の心抉ってるから!!」

 

友奈や僕のツッコミで、多少部室に明るさが戻った。

 

「話を戻すわよー(泣)。前もバーテックスが攻めてきたことがあったらしいんだけど、その時は追い払うので精一杯だったらしいのよ。そして、大赦がバーテックスを倒すために作り出したのが、勇者システム。その依り代に選ばれたのが私たちってわけよ」

「勇者部はそのために、風先輩が意図的につくったってことですか?」

「そうよ、適正が高いことは大赦の調べでわかったからね……」

「しらなかった……お姉ちゃんが大赦の指令で動いていたなんて、ずっと一緒にいたのに」

「黙っててごめんね」

 

風先輩の告白は、危険な行為に僕たちを巻き込んでしまったことへの本気の謝罪だった。

 

(いつもならこのメンバーの中に、風先輩を責めるひとはいないけど)

 

それは、風先輩が指令以外で絆を培ってきた証だ。

 

「次は、いつ敵は来るんですか?」

「わからないわ。一週間後かも知れないし、明日かも知れない」

「なんで……もっと早く、教えてくれなかったんですか?」

 

(でも、今は……)

 

東郷さんは思いやりがある、だからこそ風先輩が言ってくれなかったことにも怒っているのだ。そして東郷さんは唯一戦う意思をみせていない。

 

「友奈ちゃんや樹ちゃんに洸輔くんも死んでいたかも知れないんですよ?」

「勇者の適正が高くても、選ばれるチームはバーテックスが来てみないとわからなかったの。確率も極めて低かったし……」

「いろんなところに候補者がいたんですね」

「そんな大事なことを黙っていたなんて!」

「東郷……」

 

そうして東郷さんは、部室をあとにした。

 

「待って東郷さん!!」

 

続いて友奈も出ていく。

 

「僕もいきます!!」

 

風先輩と樹ちゃんにはここにいてもらった方がいいだろう。姉妹でなら素直に感情を出しあえると思ったからだ。

 

「ちょっとまって!洸輔!」

「は、はい」

「洸輔、あんたは恨んでないの……?」

「恨んでませんよ!だって、風先輩は指令だけを目的に動いていた訳じゃないって知ってますから!」

「!!」

「それじゃ行ってきます!!」

 

そう言って僕は友奈と東郷さんの元へと走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

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「まって!東郷さん!」

「友奈ちゃん」

 

部室から出ていってしまった、東郷さんにやっと追い付けた。

 

「ごめん、友奈ちゃん。私……」

「ううん!いいんだよ東郷さん!だって東郷さんは私たちの為に怒ってくれたんだから!」

 

そう、東郷さんはやさしい人なのだ。風先輩を責めるような感じになってしまったけど、それも優しさあってのことなのだ。

 

「友奈ー!東郷さーん!」

 

二人で話していると、部室があった方向から洸輔くんが走ってくる。

 

「洸輔くん!!」「……洸輔くん」

「遅れてごめんね。東郷さんは大丈夫?」

「うん。友奈ちゃんのお陰で落ち着いたわ…」

「そうなんだ。ありがとね友奈」

「ううん!東郷さんが落ち着けてよかったよ!」

「ねぇ、洸輔くん」

「ん?どうしたの?」

「洸輔くんは勇者になったときに、どんな意思を持って戦ったの?」

 

そう質問されると、私の大好きな人は笑顔でこう答えた。

 

「勇者部の、大切な人たちを守りたいって気持ちを持って戦ったよ」

 

 

 

 

 

 

 

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そう答えた瞬間に、東郷さんは僕の方を見て優しく微笑んだ。

 

「そうだったわね。洸輔くんはそういう人だったね」

「うん。それで大切な人を守れるなら、僕は躊躇わず勇者になってみんなを守るよ」

「洸輔くん!次は私も勇者になるよ!」

「だめだよ。東郷さんを近くで守る人がいなくなっちゃうじゃないか」

「ううん、もう大丈夫よ。洸輔くん」

「東郷さん?」

「私も勇者部の、大切な人達の為に戦うわ」

 

そういった彼女の顔は決意に満ちていた。

 

(やっぱり東郷さんは強い人だよ)

 

「じゃあ東郷さん!今度はみんなで勇者になろうね!」

「ええ。次はみんなに負けないように頑張るわ」

「僕も全力で援護させてもらうよ!東郷さん!」

 

と三人で言っていると、あのとき聞いた奇妙な音楽と共にスマホの画面には「樹海化警報」の文字が映し出されていた。

 

「!?、来たみたいだね」

「うん!!」

「ええ」

 

(絶対に壊させない!この世界も!大切な人たちも!!)

 

次の瞬間、僕たち三人は青白い光に包まれた。また僕たちの世界を壊しにくる化け物と戦う為に。




はい!4話でした!次からは戦闘に友奈ちゃんと東郷さんも加わります!(ここらへんもちょっとオリジナルですね)
5話もできるだけ早めに出すのでお待ちください(感想やリクエストも待ってます!)なんか話の構成が難しくなってきた気がする(汗)
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