雪穂「ディケイド…!」
亜里沙「あなたの名前は『ツカサ』!」
ツカサ「ここは響鬼の世界だな」
???「残念だったね…さよならだ」
ディエンド「きゃあっ!?」
鬼堂「ワシはもう…鬼の力を制御できない!」
ハンゾウ「伝説の魔化魍『牛鬼』の誕生だ!」
牛鬼「グワァァァ!!」
ノゾミ「ウチは…皆の望みを守る為に、鬼になります!」
ツカサ「誰かの為に慈しむ優しさを持っている鬼こそが…本当に強い鬼なんだ!」
ディケイド「オレとノゾミの力だ」
ノゾミ「…ありがとう、ツカサくん」
第18話『デンオウ・クライマックス・トレイン』
チュンチュンチュン…
?「んっ…」パチリ
(窓辺から聞こえてくる小鳥の声で…私は目が覚めた)
?「ごはん、あげなくちゃ…」ガラッ
(私が部屋の窓を開けると…そこには小さくて可愛い茶色の鳥さん達が九羽もいました)
?「ふふっ…みんな、おはよう!」
(私は小学生の頃から…毎朝、鳥さんにごはんをあげ続けてるの)
(あげ始めた頃はクッキーの残りや果物だったりしたけど…)
(最近は駅の裏のペットショップで売ってる小鳥のエサをあげてるの)
チュンチュン…
(私が窓から手を伸ばしても…小鳥さんは逃げずにつぶらな瞳でこっちを見てくれる)
?「うふふっ、かわいいな~…」
?「あっ…そろそろ行かなきゃ!」
(身支度を整えた私はお家を出ると…近所にいるきれいな三毛猫とカッコいい黒猫に挨拶をしました)
?「ミッケちゃん、クロンちゃん…おはよう!」
ニャー
?「ふふっ…行ってくるね~♪」チリンチリン
(二匹に見送ってもらった私は自転車を漕ぎ始めました)
(家の近くにある橋を通ったら、そこにはハトさん達がいて…その下を流れる川にはカメさん達がいました)
?「おはよ~、ハトさんもカメさんもみんな元気かな?」
クルックー
(返事をするように鳴いてくれたハトさん達と首を突き出しながら見つめてくるカメさん達を見て、私は笑顔になった)
?「ふふっ…今日も元気そうで良かったぁ♡」
(それから私は…地面にいるアリさんの群れを見つけた)
?「あっ、アリさん達もいる…おはよ~♪」
(アリさん達はエサを巣に運ぼうとしてるみたい)
?「働き者だねぇ…じゃあ、私もそろそろ行くね!」
(それから少し離れた所で…私はミックスのワンちゃんを連れて散歩してるおじいちゃんに挨拶しました)
?「おはようございます、アオトさん!」
アオト「おや、君は確か南さんの娘さん…」
?「はい…南コトリです」
アオト「そうだ…コトリくんだったな、おはよう」
コトリ「ヒスイくんもおはよ~♪」ナデナデ
(私は右が赤くて左が緑色の目をしたワンちゃんのヒスイくんを撫でた)
ワン!
(ヒスイくんは嬉しそうに尻尾を振りながら…返事をしてくれた)
コトリ「うふふ~…♡」
アオト「そういえば…君のお母さんは元気かい?」
コトリ「はい…今日は昨日よりもっと美味しいコーヒーを作らなくちゃって、張り切ってました」
アオト「それは良かった…お母さんを大事にしてあげるんだよ」
コトリ「はい!…あっ」
アオト「…?」
コトリ「アオトさんも…ヒスイくんといつまでも仲良くしてくださいね?」
アオト「…ああ、そうだな」フフッ
アオト「実は最近、私以外の遊び相手も必要かと思って…もう一匹飼おうと考えているんだ」
コトリ「えっ…そうなんですか?」
アオト「犬種も名前ももう決めていてな…ポメラニアンの『ジェイド』だ」
コトリ「ステキ~…良かったね、ヒスイくん!」
ワン!
コトリ「そうだ!これ、ヒスイくんに…」ガサゴソ
(私はカバンからある物が入った袋を出して、アオトさんに渡した)
アオト「これは?」
コトリ「ヒスイくんのおやつにどうかなと思って…ワンちゃん用のパストラミを作ってみたんです」
アオト「そうか…それなら、ありがたくいただくよ」
コトリ「良かったぁ~…それじゃ、失礼します!」
アオト「うむ…また近いうちにお店のコーヒーを飲みに行くとお母さんに伝えてくれ」
コトリ「はい!」
コトリ「ヒスイくん、またね!」チリンチリン
ワンワン!
(私はまた自転車を漕ぎ始めた)
コトリ「…あれ?」
(もうすぐ目的の場所だって思ったその時…私は遠くのマンションが消えた瞬間を見た)
コトリ「もしかして…!」
(すると…私の心の中から、声が聞こえてきた)
?『コトリ、近くにイマジンがいるわ!』
コトリ「…うん!」キッ!
(私が来た道を引き返していると…新幹線みたいに大きな電車が自転車を漕いでいる私の隣に並ぶようにやってきた)
コトリ「『デンライナー』…!」
(この電車はちょっと特別で…時間を行き来することができるの)
(私達はこの電車を時の列車『デンライナー』って呼んでるんだけど…)
コトリ「…」
?『どうしたのよ、コトリ?』
コトリ「あっ…ううん、大丈夫!」
?『でも今、アンタ…』
コトリ「何でもないのよ何でも!」
?『そう…それなら別にいいけど』
コトリ「…」ホッ
(私達がこの電車に乗って、次に行くのは過去…?)
(それとも、いつかの未来…なのかな?)
~世界の破壊者、ディケイド…9人の女神に出逢い、その瞳は何を見る?~
亜里沙「ねぇ、そういえば今までの旅で私たちがまだ会ってない『μ's』メンバーって…もうことりさんだけじゃないのかな?」
雪穂「となると…次の世界が、守らないといけない最後の世界になるね」
ツカサ「そうなるな…!」
ツカサ(オレ達がそう話していると…スタジオの背景が違うものに変化した)
ツカサ(背景には砂漠の中を走る列車が描かれている)
亜里沙「変わった!」
雪穂「…ツカサ、ここは何の世界なの?」
ツカサ「ここは…電王の世界だ」
亜里沙「デンオウ…?」
?「ちょっと!大変よー!」
ツカサ「?」クルッ
ツカサ(オレ達が振り返ると…そこにはキバーラがいた)
亜里沙「キバーラ!」
雪穂「今までどこに行ってたの?」
キバーラ「ご、ごめんなさい…」ハァハァ
ツカサ「…何かあったのか?」
キバーラ「ええ、実は一足先に電王の世界に行ってツバサを探していたら…見たの」
雪穂「見たって…?」
亜里沙「何を?」
キバーラ「にこ…矢澤にこよ!」
雪穂「えっ…!?」
亜里沙「…えっ?」
ツカサ「はぁ!?」
ツカサ(驚いたオレ達は…矢継ぎ早にキバーラに質問していた)
雪穂「それ、どういうこと!?」
亜里沙「ことりさんがいたんじゃないの!?」
ツカサ「何でにこがこの世界にいるんだ!?」
キバーラ「ちょっ…ちょっと待って、そんなに聞かれても」
雪穂「いいから!」ズイッ
亜里沙「早く!」ズイッ
ツカサ「答えろ!」ズズイッ
キバーラ「わ、分かったわよ…っていうか顔が近いからぁ~!」
ツカサ(オレ達はキバーラから話を聞いていた)
ツカサ「にこによく似た…イマジン?」
キバーラ「ええ…アタシがそれを見たのは、ツバサがこの世界に来ていないか探していた時の事だったんだけど」
キバーラ『ツバサ~!どこにいるの~?』パタパタ
キバーラ『はぁ…どうやら、この世界にもいないみたいね』シュン
キバーラ『あら?あそこにいるのって…』
コトリ『いないね…どこに行っちゃったのかな?』ハァハァ
?『おかしいわね…確かにさっきまで、この辺にいたはずなんだけど』キョロキョロ
キバーラ『えっ、アレって…矢澤にこ!?』
コトリ『あともうちょっとだったのに、逃げられちゃったね…』
?『本当ね…あの子達が余計なことするから』ハァ
コトリ『あ、あはは…これからどうしよっか?』
?『そうね…もうイマジンのニオイもしないし、デンライナーに戻りましょうか?』
コトリ『そうだね…じゃあ、戻ろっか』チリンチリン
?『あっ…ちょっと!?置いて行くんじゃないわよ~!』
キバーラ『なんであの子がこの世界に…しかも砂のような身体で』
キバーラ『…まさか!』
キバーラ『た、大変な事になったわ…早くあの子達に知らせなくちゃ!』パタパタ
キバーラ「っていう訳なの…」
ツカサ「…つまり、お前が見た矢澤にこは身体が砂のようになっていた」
ツカサ「そして…上半身が地面に埋まって下半身が虚空から生えていた状態だった、という事か?」
キバーラ「ええ…」
ツカサ「そういう事か…なるほど、だいたいわかった」
雪穂「えっ…ちょっと待ってよ!」
ツカサ「何だ?」
雪穂「私は何も分かってないんだけど…」
ツカサ「…ひとまず、この世界にコトリはいるっていう事だ」
亜里沙「じゃあ…なんでにこさんが、ヒマジンっていうのに?」
ツカサ「…暇人じゃなくて、イマジンな?」
亜里沙「えっ…違うの?」キョトン
雪穂「イマジンって…?」
ツカサ「イマジンはこの世界の未来から現代にやってきた怪人の事だ」
ツカサ「奴らは人間と契約を結んで…その契約した人間が記憶している一番大切な時間へ飛ぶ」
雪穂「契約…?」
ツカサ「人間の願いを一つだけ叶えてやるんだ…力ずくでな」
雪穂「力ずくって…どういうこと?」
ツカサ「そうだな…例えば、とあるスクールアイドルの一人が『大会に優勝したい』とイマジンに願ったとする」
ツカサ「そうするとイマジンは…同じ大会に出場する他のスクールアイドル全員を痛めつけに行くんだ」
雪穂「えっ…なんでそうなるの!?」
ツカサ「ライバル達はそれで怪我をして大会に出られなくなるだろ?」
ツカサ「つまり、不戦勝という形で大会に優勝できる…という事になる」
雪穂「そんな勝手な…」
ツカサ「イマジンっていうのはそういう自分勝手な解釈をする奴らがほとんどなんだ…だが、もう一つ厄介な点がある」
雪穂「厄介な点…?」
ツカサ「奴らは契約した相手の一番大切な時間に飛んで…好きなだけ暴れ回る事で時間を改ざんするんだ」
雪穂「時間を改ざんって…具体的には何をするの?」
ツカサ「例えば過去の時間で奴らが建物を壊すと…その建物はもう存在しない事に変わってしまうんだ」
雪穂「じゃあ、もし人がイマジンに襲われて命を落としたら…その人はいなくなっちゃうってこと?」
ツカサ「ああ…奴らは現在や未来の時間も大きく変えてしまう、だから厄介なんだ」
雪穂「じゃあ…にこさんに似てるっていうイマジンも?」
ツカサ「…そこまではオレにも分からないが、コトリと一緒に行動していた事を考えると敵だとは断定できない」
ツカサ「今までの事を考えればおそらく…コトリは電王だと予想できるからな」
雪穂「その電王っていうのが…この世界の仮面ライダーなの?」
ツカサ「ああ、時間や世界を守る為に…『デンライナー』という電車で過去に飛んだイマジンを追って戦うんだ」
雪穂「デンライナー…?」
ツカサ「あの背景の絵の新幹線みたいなヤツの事だ」
雪穂「へぇ…これがデンライナーなんだ」
ツカサ「…キバーラ、確かコトリ達はデンライナーに戻るって言ったんだよな?」
キバーラ「え、ええ…」
ツカサ「じゃあ…今、コトリ達を探してもどうにもならないな」
雪穂「えっ…なんで?」
ツカサ「デンライナーは普段、時の狭間の中にある砂漠を走っているんだ」
ツカサ「だから…デンライナーに乗るのに必要なチケットを持っていない限り、コトリに会う事は出来ない」
雪穂「そうなんだ…」
ツカサ「それに…今日はもう遅いからな」チラッ
雪穂「えっ?…あっ」
亜里沙「…」スヤスヤ
ツカサ「ここ数日は響鬼の世界でずっと、ツバサを探していたからな…疲れたんだろ」
ツカサ「だから、今日はもう部屋に戻って…ゆっくり休め」
雪穂「…うん、分かった」
亜里沙「…」スヤスヤ
ツカサ(オレ達はそれぞれの部屋に戻り…明日の朝までゆっくり休む事にした)
ツカサ(次の日の朝、オレ達は写真館を出た)
ツカサ(その瞬間…オレは薄茶色のフェルト帽、
ツカサ(懐中時計には小さく…『野上ツカサ』という名前が彫られていた)
雪穂「この世界でもツカサの服装は変わるんだね…」
ツカサ「みたいだな」
亜里沙「今回は何だろう…探偵かな?」
ツカサ「どのみち似合ってるんだから、別に何でも良いんじゃないのか?」
亜里沙「そっか、それもそうだね!」
雪穂「…それで、そのカバンの中には何が入ってるの?」
ツカサ「そうだな…開けてみるか」
ツカサ(オレが鞄を開けると…中には黒いパスケースと三枚のカードが入っていた)
ツカサ「これは…!」
亜里沙「それ…何?」
ツカサ「ライダーパスとチケットだ…これがあれば、デンライナーに乗る事が出来る」
雪穂「えっ、そうなの!?」
ツカサ「ああ…あとは特定の時間に扉を開ければ大丈夫だ」
亜里沙「扉って…どこの扉を開けたらいいの?」
ツカサ「『開ける』ものであればどこでも大丈夫だ…」
ツカサ「例えば…マンホールなんかからでもデンライナーに行く事が出来る」
亜里沙「そうなんだ…スゴい!」
雪穂「でも…特定の時間に開けなきゃいけないんだよね?」
ツカサ「その通りだ…『十時十分十秒』みたいに、時刻が揃っている時じゃないと行く事が出来ない」
雪穂「そっか…そういえば今、何時だっけ?」
ツカサ「今は…十時二十五分だな、次に来るのは十一時十一分十一秒だ」
亜里沙「でも…それまで待てばコトリさんに会えるって事だよね!」
ツカサ「多分な…ん?」
女性「はぁ…」
亜里沙「あの人がどうかしたの、ツカサ?」
ツカサ「いや…何となくだが、おかしい気がしてな」
雪穂「おかしいって…?」
ツカサ「…見れば分かる」
女性「…」サァァ…
ツカサ(オレ達が様子を見ていると…女性の服から大量の砂が落ちてきた)
亜里沙「えっ…!?」
雪穂「な、何あれ!?」
ツカサ「契約したイマジンが憑いているという証拠だ…おい!」
女性「…?」クルッ
ツカサ「早くその女性から出て正体を現せ」
女性「…」バタッ
ツカサ(すると…倒れた女性の影から羽根付き帽子と長靴を身に付けた猫の姿をしたイマジンが実体化した)
キャットイマジン「バレちゃしょうがないッスね…てめえ、何者ッスか?」
ツカサ「オレか?オレは通りすがりの…」
?「ちょっと待ちなさーい!!」
ツカサ「…?」クルッ
ツカサ(そこにやってきたのは…上半身が地面に埋まって下半身が虚空から生えている、砂の身体をした矢澤にこだった)
雪穂「ええっ!?」
亜里沙「にこさんの身体、反対だ…!」
キャットI「チッ…また懲りずに追ってきたッスね」
?「当たり前でしょ…私の鼻をナメるんじゃないわよ!」
キャットI「くっ…」
?「ほら!行くわよコト…リ?」
ツカサ「…?」
キャットI「?」
?「な…何でコトリがいないのよ!?」
キャットI「フッ、よく分からないッスけど…どうやらあの人間の女がいないと電王になれないみたいッスね?」
?「う、うるさいわね!…!?」
ツカサ(にこによく似たイマジンはオレ達が持っていたライダーパスを見て驚いていた様子だった)
?「あ、アンタ達…それ!」
ツカサ「もしかして…このパスの事か?」
?「…こうなったら、やるしかないみたいね」
ツカサ「…はぁ?」
?「ちょっと借りるわよ!」
ツカサ「!?」
ツカサ「うっ…」フラッ
雪穂(にこさんによく似たイマジンは…ツカサの身体の中に入り込んでしまった)
雪穂「ツカサ!」
亜里沙「大丈夫!?」
キャットI「…ど、どうなったッスか?」
ツカサ「…」
雪穂「!?」
雪穂(突然、逆立ったツカサの髪には赤いメッシュが入り…瞳は赤くなっていた)
ツカサ「…変身」
雪穂(いつものベルトとは全く違うベルトを巻いて、赤いボタンを押したツカサは…そのベルトにライダーパスを読み込ませた)
『ソードフォーム』
雪穂(ツカサはディケイドとは違う別のライダーに変身した)
?「…」
キャットI「て…てめえも電王だったッスか!?」
亜里沙「えっ、電王…?」
雪穂「嘘…」
電王「…私、参上!」
雪穂(電王は腰からいくつかのパーツを取り出すと…剣になるように組み合わせていく)
電王「行くわよ…はぁっ!」ダッ
雪穂(剣を持った電王は猫の姿をしたイマジンに突っ込んでいった)
キャットI「
電王「なっ…!?」
キャットI「パンチパンチパンチ!」ポカポカポカ!
電王「痛い痛い痛い!」
雪穂(電王の攻撃を避けたイマジンは…電王の目に猫パンチのようなものを連続で繰り出した)
亜里沙「雪穂…アレ、痛いのかな?」
雪穂「さぁ…?」
キャットI「更に両足でキーック…ッス!」ドカッ!
電王「痛っ…何すんのよアンタ!」
キャットI「フフフ…」
電王「くっ…なら、これで行くわよ!」
『フルチャージ』
雪穂(再びベルトにパスを読み込ませた電王は…イマジンに向かって剣の先を飛ばした)
電王「私の必殺技…パートⅡ!」
キャットI「その技は昨日、自慢のパンチで弾き落としたはずッスよ!」
電王「はぁっ!」ブンッ
雪穂(すると、剣先は弧を描き…)
キャットI「にゃ…
雪穂(呆気に取られたイマジンは十字の形で斬りつけられると…すぐに爆発した)
電王「はぁ~…スッキリした!」
?「ま、待ってよ~…!」ダッ
雪穂「…んっ?」
亜里沙「あれ…?」
雪穂(やってきたのは…奇抜な白い衣装を着たコトリさんだった)
コトリ「モ、モモちゃん…もしかして他の人に憑いちゃったの?」ハァハァ
電王「ええ…でも安心しなさいコトリ、イマジンならもう倒したから」
コトリ「…えっ?」
電王「まあ、私の力があればこのくらいは余裕ね!」フフン
コトリ「…ダメ」
電王「えっ?」
コトリ「ダメだよ、モモちゃん!」
コトリ「座って!」
電王「で…でも、コトリが来るのが遅かったんだから仕方ないじゃない?」
電王「イマジンを倒すにはこうするしか…」
コトリ「座って!!」
電王「は…はい」
雪穂(コトリさんに怒られて…電王は正座していた)
コトリ「いいですか、モモちゃん…勝手に他の人の身体に憑いてはいけません!」
コトリ「それは他の人がケガしないように、私とモモちゃん達のみんなでした約束です!」
電王「…」
コトリ「分かったら…ごめんなさいして?」
電王「…ご、ごめんなさい」
コトリ「うん…じゃあ、その人から離れて?」
電王「!…分かったわよ」
雪穂(電王は変身を解くと…ツカサの姿に戻った)
ツカサ「…っ!」ハァハァ
コトリ「大丈夫ですか…?」
ツカサ「あ、ああ…何とか」ハァハァ
コトリ「ごめんなさい、モモちゃんがあなたに迷惑をかけちゃって…」
ツカサ「…モモちゃん?」
コトリ「あっ、モモちゃんっていうのは私のお友達のことで…」
ツカサ「…そうか、にこに似てるイマジンっていうのはこの世界でいうモモタロスの事だったのか」ボソッ
コトリ「えっ?」
ツカサ「いや…何でもない、こっちの話だ」
亜里沙「ツカサ!」ダッ
雪穂(私と亜里沙は立ち上がるツカサとコトリさんのもとに駆け寄った)
雪穂「大丈夫?」
ツカサ「ああ…少し驚いたが問題ない」
亜里沙「良かったぁ…ありがとうございます、コトリさん!」
コトリ「えっ…!?」ピタッ
ツカサ「…?」
亜里沙「えっ…コトリさん、ですよね?」
コトリ「コ、コトリ…ホワット!?」
コトリ「ドーゥナァトァデェィスカァ?」
亜里沙「ええっ…もしかしてこの世界のコトリさん、外国人だったの!?」
ツカサ「いや、どう考えても違うだろ…」
雪穂「でもさっき、コトリって呼ばれてませんでした…?」
コトリ「チガイマース!」
コトリ「ソリデハ、ゴキゲンヨウ…」ススッ
雪穂(コトリさんはそう言いながら…徐々に後ずさりしていく)
コトリ「ヨキニハカラエ、ミナノシュウ…」
コトリ「さらば!」ダッ
雪穂「あっ!?」
亜里沙「逃げた!?」
ツカサ「全く、仕方ないな…お前達は先にコトリを追え」
亜里沙「ツカサはどうするの?」
ツカサ「オレは先回りして、別ルートからコトリを追う…だから早く行ってくれ」
雪穂「そっか…分かった!」ダッ
亜里沙「気をつけてね!」ダッ
雪穂(私達はツカサと二手に分かれて、コトリさんを追うことにした)
コトリ「はぁはぁ…!」ダッ
雪穂「コトリさん!」
亜里沙「待って、コトリさん!」
?『どうしよう、ウラちゃん…このままじゃコトリちゃんが!』
ウラ『そうね…一応、助ける方法が無い訳じゃないけど』
?『えっ…コトリちゃんを助けられる方法があるの?』
ウラ『ええ…任せて、キン』フフッ
雪穂「あれ、コトリさん…?」
亜里沙「いないね…どこに行っちゃったんだろう?」キョロキョロ
雪穂「さっきまでは確かに、姿が見えたはずなんだけど…」
キン『お邪魔しまーす!』
雪穂「え?…っ!?」
亜里沙「…雪穂?」
雪穂「…」バタッ
亜里沙「雪穂!?」
亜里沙「しっかりして、雪穂!」ユサユサ
ウラ『ごめんなさいね』
亜里沙「えっ…」クルッ
ウラ『少しの間だけ…あなたの身体、借りるわね?』
亜里沙「も…もしかして、おね…っ!?」
亜里沙「…」バタッ
コトリ「脱出ルートを決めておいて良かったぁ…」ハァ
?「見つけたぞ」
コトリ「ひいっ!?」クルッ
ツカサ「…」
ツカサ(オレはコトリが行きそうな場所を予想して、先回りしていた)
コトリ「あ、あなたは…」
ツカサ「…観念しろ、アンタが南コトリだって事はもう分かってるんだ」
コトリ「み、見逃してくれないんですよね…?」
ツカサ「いや、見逃すも何も…」
コトリ「お願い…見逃して!」
ツカサ「だから、オレ達は話を聞こうと…」
コトリ「おねがぁい!!」
ツカサ「!?」ズキッ
ツカサ(コトリのその脳を刺激させる甘い声に…オレは危うく、心臓が止まりそうになっていた)
ツカサ「あ、危なかった…!」ハァハァ
コトリ「…あっ!?」
ツカサ「あのな、オレ達はただアンタと…ん?」
ツカサ(オレがコトリを見ていると…コトリの髪のトサカのような部分に赤いメッシュが入っていた)
コトリ?「…」
ツカサ「ま、まさかアンタ…!」
コトリ?「…」
ツカサ「モモが憑依して…!?」
ツカサ(次の瞬間、モモに憑依されたコトリの瞳の色は赤くなった)
Mコトリ「アンタね…さっきから人がお願いしてんのに、何うだうだ言ってるのよ!?」
ツカサ「は…はぁ!?」
Mコトリ「っていうかアンタ…一体、誰なのよ!?」
Mコトリ「人に名前を聞く時は、まずそっちから名乗り出るのが筋でしょ!?」
ツカサ「オ、オレか?…オレの名前はツカサだ」
ツカサ「ある世界を守る為に…九つの世界を旅している」
Mコトリ「はぁ…?何かうさんくさいわね、アンタ」
ツカサ「なっ…胡散臭い!?」
Mコトリ「それに…『ツカサ』って顔には見えないわね、何だか名前負けしてるわ」
ツカサ「…はぁ?」
Mコトリ「そうね…『タロウ』って顔してるから、そっちの方がお似合いなんじゃないの?」
ツカサ「…!」
Mコトリ「ふん…」
ツカサ「ア…アンタな、全国のタロウさん達を馬鹿にするなよ!?」
Mコトリ「!?」ズコッ
Mコトリ「いや、アンタ…ツッコむ所そっちじゃないでしょ!?」
ツカサ「いいや…まずはタロウさん達に謝れ」
ツカサ「そうじゃないと…オレの気が治まらない」
Mコトリ「わ、分かったわよ…謝ればいいんでしょ?」
Mコトリ「全国のタロウさん達…ごめんなさいっ!」
Mコトリ「…って、何言わせてんのよ!?」
?『お~い!』
ツカサ「…?」クルッ
ツカサ(オレが振り返ると…そこには砂の身体をした星空凛がいた)
ツカサ「!?」
?『モモちゃ~ん!』
Mコトリ「あら、リュウじゃない…何?」
ツカサ(なるほど、凛によく似たイマジンはリュウタロスみたいな存在なのか…)
リュウ『コトリちゃんの身体、入るね!』
Mコトリ「はぁ!?」
Mコトリ「ちょっと待ちなさい!私はまだ話が…って!?」
ツカサ(リュウがコトリの身体の中に入ると…コトリの身体からモモが追い出されるように出てきた)
モモ『ちょっと、アンタねぇ…!』
ツカサ(トサカや瞳が紫色に変わったコトリは…ステップを踏んで、軽快に踊っている)
Rコトリ「~♪」
モモ『何がしたいのよ!?』
モモ『しょーがないわねー…コトリに怒られちゃったばかりだけど、この手しかないわね』ハァ
モモ『そこのアンタ…もう一回、身体借りるわよ!』
ツカサ「はぁ!?だから何で…っ!」
ツカサ(モモはオレの身体の中に入り込もうとする)
モモ『えっ…なんで抵抗できるのアンタ!?』
ツカサ「知るか…早く出ろ!」
モモ『イヤよ…私がアンタの身体借りて、コトリからリュウを追い出すんだから!』
ツカサ「いいから…オレの身体から、出ていけ!」
モモ『なっ!?』
ツカサ(オレは何とかモモを自分の身体から追い出した)
ツカサ「うっ…」ハァハァ
Rコトリ「えっ…モモちゃんを追い出した!?」
モモ『そういえば…電王に変身できた時点で気付くべきだったわね』
モモ『まさか、アンタまで特異点だったなんて…!』
ツカサ「特異点って…あらゆる時間の干渉を受けない特殊な存在の事か?」
モモ『そうよ…それにしてもこんな所でコトリ以外の特異点に会えるなんて、思いもしなかったわ』
Rコトリ「君、面白いニャ~!」
Rコトリ「それなら…君の身体、借りてもいいよね?」
ツカサ「…はぁ?」
リュウ『えいっ!』
ツカサ(コトリの身体から出てきたリュウは…モモよりも強い力でオレの身体の中に入り込んだ)
ツカサ「っ!?」
コトリ「えっ…リュウちゃん!?」
モモ『だから…何してんのよ!?』
Rツカサ「だって…急に踊りたくなったんだもん!」パチン
ツカサ(オレの身体を乗っ取ったリュウは指を鳴らすと…周りから人が集まってきた)
Rツカサ「ふふっ…それそれ~!」
ツカサ(リュウは人の精神を自在に操られる能力があるのか…集まった人々を踊らせていた)
コトリ「ダメだよ、リュウちゃん!」
モモ『コトリ…リュウがそれで聞くような子じゃないのはアンタも分かってるでしょ?』
コトリ「だってぇ…」
モモ『それに…多分、放っておいてもすぐに出てくるわ』
コトリ「えっ…?」
リュウ『うわぁっ!?』
コトリ「!?」
ツカサ(オレは何とかリュウを自分の身体から追い出した)
ツカサ「全く、油断も隙もないな…!」ハァハァ
リュウ『ウソ…もう追い出されちゃった!?』
ツカサ(オレの身体からリュウが抜けた後…周りで踊っていた人達は倒れていた)
ツカサ「アンタな…自分が踊りたいからって周りの人を勝手にバックダンサーにするんじゃない!」
ツカサ「そういうのはな…コトリが危なくなった時だけに使え!」
リュウ『ひっ…ご、ごめんなさ~い!』
コトリ「あ、あの…」
ツカサ「…何だ?」
コトリ「私からも…ごめんなさい、モモちゃんやリュウちゃんが迷惑かけちゃって」
ツカサ「…別にアンタまで謝る必要は無い、それよりもオレの話を聞いてくれないか?」
コトリ「えっ…話?」
ツカサ「ああ、オレ達は…アンタの味方だ」
コトリ「…?」
?「た、大変ですーっ!」ダッ
ツカサ(すると今度は…花陽によく似た少女がやってきた)
リュウ『あっ、パナちん!』
ツカサ「…パナちん?」
?「…」ハァハァ
コトリ「えっと…この子、パナちゃんっていうの」
ツカサ「パナ…?」
パナ「あっ…私、パナっていいます」ペコリ
ツカサ「あ、ああ…」
モモ『どうしたの、パナ?』
パナ「あっ、えっと…とにかく一緒に来てください!」ダッ
コトリ「う…うん!」ダッ
ツカサ「…何だか、嫌な予感しかしないな」ハァ
ツカサ(オレはコトリ達に着いて行く事にした)
ツカサ(オレ達は三つ葉公園と呼ばれる場所にやってきた)
パナ「いました…あそこです!」
キャー!アリササマー!
ツカサ「…!?」
ツカサ(そこには…女性達に囲まれた亜里沙がいた)
ツカサ(黒いセルフレームの眼鏡、青い瞳…そして髪に青いメッシュを入れた亜里沙は群がる女性達を口説いていた)
U亜里沙「そうね、あなたは例えるならハナミノカサゴかしら…?」
U亜里沙「その美貌という名の毒で…多くの人を魅了させちゃうでしょうね」フフッ
女性A「あ、亜里沙様…!」
キャー!!
ツカサ「何だ、これは…?」
コトリ「ウラちゃん…」
モモ『あのカメ、またやってるわね…』ハァ
女性B「私にも何か言って!」
女性C「ちょっと、次は私よ!」
U亜里沙「あらあら…私の為に争っちゃダメよ?」
U亜里沙「私は…あなた達が傷ついて涙を流す姿を見たくないのよ」
女性B 「は、はい…!」
女性C「分かりました…!」
U亜里沙「そうだわ!良かったらあなた達…私と一緒にハラショーな夜を過ごさない?」
キャァァァ!!
ツカサ(間違いなく絵里によく似たウラタロスが亜里沙の中に入っていると…オレは確信してしまった)
ツカサ「…何か、頭が痛くなってきたな」
コトリ「ウラちゃん!」
モモ『アンタ、こんな所で何してんのよ!?』
U亜里沙「あら、コトリ…パナちゃんやセンパイまで」
コトリ「どうしてその子の中に入ったの?」
U亜里沙「さっき、コトリを追いかけていたのを見たから…キンと一緒にこの子達の身体に入ったの」
コトリ「えっ…この子達って?」
ツカサ「まさか…!」
ツカサ(オレ達が別の方向を見ると…そこには金色のメッシュが入り、黄色い瞳をした雪穂が子供達と相撲をとっていた)
K雪穂「みんな、まだまだファイトが足りないね~…どすこーい!」
少女A「うわっ!また負けちゃったぁ~…」
少女B「お姉ちゃん、スゴく強いね!」
K雪穂「でしょでしょ?私の強さは泣けちゃうんだから!」
ツカサ(こっちはファイトとか言いながら相撲とってるから、完全に穂乃果によく似たキンタロスだな…)
ツカサ(しかし…イマジン達がまさかμ'sメンバーの姿に変わってるとは思いもしなかった)
ツカサ(この世界に一体、何が起きているんだ…?)
コトリ「キンちゃ~ん!」
K雪穂「あっ…コトリちゃん達だ、おーい!」
コトリ「何してるのぉ~!?」
K雪穂「私達、イマジンがこの近くにいるって話を聞いたのー!」
パナ「えっ…イマジン!?」
U亜里沙「そう…だから情報収集を、ね?」
モモ『アンタはただナンパしたいだけでしょうが!?』
U亜里沙「あら…そんな事、ないわよ?」フフッ
リュウ『あれは絶対、ナンパしたいだけの顔ニャ…』
モモ『でも…不思議ね、近くでイマジンのニオイがするわ』
ツカサ「…ニオイ?」
モモ『ええ…私の鼻、けっこう利くのよ?』
ツカサ「鼻が利く…まるで犬みたいだな」
モモ『何ですってぇ!?』
イヤァァァ!!
コトリ「!?」
ツカサ「この悲鳴は…急ぐぞ!」
コトリ「うん!」
パナ「はい!」
U亜里沙「じゃあ…私達も行こうかしらね?」
K雪穂「また遊ぼうね、みんな~!」ブンブン
ツカサ(オレ達は悲鳴がした場所へと走っていった)
ツカサ(オレ達が駆けつけると…そこには一組の親子がいた)
母親「…」
ツカサ(親子のすぐ近くにはスーパーのレジ袋を始め…肉や野菜、果物などが無造作に散らばっていた)
娘「おかあさん、しっかりして!」ユサユサ
コトリ「どうしたの?」
娘「わかんない…きゅうにようかいがでてきて、わたしにおつかいしろって!」
パナ「妖怪って…イマジンの事かな?」
ツカサ「おそらくそうだろうな…」
コトリ「あの…大丈夫ですか?」ユサユサ
母親「ん…」パチリ
ツカサ「…とりあえず、意識はあるみたいだな」
パナ「よ、良かったぁ…」ホッ
ツカサ(コトリは一枚のチケットを取り出し…母親の頭にかざした)
『二〇一〇年六月三十日』
コトリ「すみません…この日付に何か大事な事が起きませんでしたか?」
母親「…この日は、娘が生まれた日です」
パナ「か、怪物に何か願いを言いませんでしたか…?」
母親「怪物…そういえば、いつか娘が一人でおつかいに行けるようにお願いしました」
母親「ですがそれを聞いた怪物は…私が今日、買いに行こうとしていたものを書いたメモとお金を奪って…」
ツカサ「それで…外で遊んでいた娘に無理やりおつかいをさせてた訳か」
母親「はい…」
コトリ「分かりました…ありがとうございます!」
パナ「このままじゃ、過去の時間が大変な事に…デンライナーに急ぎましょう!」
ツカサ「お…おい、ちょっと待て!」
パナ「へっ…?」
ツカサ「親子を放っておいて大丈夫なのか…?」
パナ「あっ、それなら…ユウコちゃんとデネヴちゃんを呼んでいるから」
ツカサ「ユウコと…デネブ?」
パナ「うん…あっ、ちなみにデネヴちゃんの『ヴ』はウに点々の方だよ?」
ツカサ「デネヴ…いや、まさかな」ボソッ
ツカサ(十一時十一分十一秒…オレ達は近くの扉へ行き、デンライナーに乗った)
雪穂「…はっ!」ガバッ
亜里沙「おはよう、雪穂!」
雪穂「あっ、おはよう…」
亜里沙「窓の外、見てみて!」
雪穂「えっ…って、砂漠!?」
雪穂「そういえば、ここ…ん?」ヒラッ
雪穂「何、この白い羽根?…!」
ツカサ「ようこそ…デンライナーの食堂車へ」
雪穂「ツ、ツカサ…?」
亜里沙「うん…私もさっき、ツカサから聞いてビックリしちゃった!」
雪穂「いや、というかあれ…本当にツカサなの?」
雪穂「やけに白くて派手なの身につけてるけど…」
ツカサ『だから…何でいちいちオレに入ってくるんだよ!?』
ツカサ(オレは憑依してきたあるイマジンを身体の外へ追い出した)
?「おっと…」スタッ
雪穂「ツカサ!?」
ツカサ「全く、仕方ないな…」ハァハァ
亜里沙「あの人は…う、海未さん!?」
ツカサ「違うな、アレは海未じゃなくて…このデンライナーのオーナー・ズィークだ」
ズィーク「降臨…満を持して」
ツカサ(海未によく似たズィークは…肩に白いフェザー、胸に白鳥のバッジを着けていた)
亜里沙「か、カッコいい…」キラキラ
ズィーク「旅の者…苦しくありません、面を上げてください」
雪穂「いや、もともと下げてないんですけど…」
亜里沙「カッコいいなぁ…」
?「っていうか…なんでアンタ達まで乗ってきてんのよ?」
雪穂「?」クルッ
ツカサ(雪穂が振り向くと…そこにはモモ達がいた)
モモ「…」ムスッ
ツカサ(モモ達はさっきの砂の身体とは違い…それぞれ特徴的な服装をしていた)
ウラ「ハァ~イ…人生楽しんでる?」
ツカサ(絵里によく似たウラはスーツ姿で、眼鏡と胸に青い亀のバッジを身につけていた)
亜里沙「お姉ちゃん!?」
キン「お茶~…」Zzz…
ツカサ(穂乃果によく似たキンは黄色い着流しを着て、胸に黄色い熊のバッジを身につけている)
雪穂「な、何でにこさんだけじゃなくて私達のお姉ちゃんまで!?」
リュウ「そんなことよりリュウと一緒に遊んでほしいニャー!」
ツカサ(凛によく似たリュウは帽子やヘッドフォン…そして胸には紫色の龍のバッジを着用していた)
亜里沙「凛さんまで…どうして?」
モモ「それより私の質問に答えなさいよ…何でついて来たわけ?」
ツカサ(そしてにこによく似たモモは…ワイルドな服装をしており、胸に赤鬼のバッジを身につけていた)
ツカサ「ライダーパスとチケットを持ってるんだ…ついて来るのは当然の事だろ?」
ツカサ「そうだろ、オーナーさん?」
ズィーク「ええ…よっと」スッ
ツカサ(ズィークは小さな旗が立てられたチャーハンを慎重にスプーンで掬っていた)
リュウ「またチャーハン食べてるニャー…」
亜里沙「またって…いつも食べてるの?」
ウラ「ええ…いつもあの旗を倒すまで食べているの」
雪穂「何のために…?」
モモ「知らないわよ、そんなこと…」
ズィーク「ライダーパスやチケットさえ持っていれば…ルール違反をしない限り、乗車拒否する事は出来ませんからね」モグモグ
ツカサ「ほらな?」
モモ「…ふんっ!」ムスッ
ツカサ(すると…他の車両からパナと普段着に着替えたコトリがやってきた)
雪穂「えっ、花陽さんまで…!」
パナ「えっ…私?」
コトリ「あ、あの…」
ツカサ「…どうした?」
コトリ「さっきはごめんなさい…過去の時間に着くまで、あなた達とちゃんとお話しようと思って」
ツカサ「…そうだな」コホン
ツカサ(オレはコトリ達に事情を説明した)
ツカサ「それで…分かってもらえたか?」
パナ「あっ…はい、何とか!」
コトリ「そうだったんだ…そんな事も知らずに、逃げちゃって本当にごめんね?」
ツカサ「いや…話を聞いてもらえれば、それで良い」
雪穂「ツカサ…ちょっと」ボソッ
ツカサ(雪穂に呼ばれたオレは…亜里沙と三人で席を移動した)
雪穂「すみません…少し待ってもらってもいいですか?」
コトリ「あっ…うん、大丈夫!」
ツカサ「…どうした?」
雪穂「さっきから思ってたんだけど…何で他の世界と違って、私達のお姉ちゃん達もいるの?」
ツカサ「…考えられる事が一つある」
亜里沙「何?」
ツカサ「おそらくこの世界は…他の世界よりも『μ'sの世界』との融合が進んでいるんだ」
雪穂「えっ…?」
ツカサ「本来、イマジンは人のイメージで姿を手に入れて…鬼や亀、熊や龍みたいな顔や姿に怪人化する」
亜里沙「じゃあ、何でお姉ちゃん達と顔が似てるの…?」
ツカサ「それを確認する為には…コトリに聞かなきゃいけない事がある」
雪穂「聞かなきゃいけないこと…?」
ツカサ「ああ…コトリ、アンタがモモ達をイメージしたのか?」
コトリ「えっ…?う、うん」
ツカサ「その時…どんな風にイメージした?」
コトリ「えっとね…とにかく可愛くなる感じでイメージしたかな?」
ツカサ「なるほどな…だいたいわかった」
亜里沙「どういうこと?」
ツカサ「『μ'sの世界』と融合しかけている影響が、コトリのイメージとして出ているんだ」
亜里沙「じゃあ、花陽さんに似てるパナさんはどうなるの?」
雪穂「そうだよ…確かパナさんって、イマジンじゃないんだよね?」
ツカサ「お前達が起きる直前…パナは別の消えた時間軸から来たと話していた」
ツカサ「別の時間軸なら、確かに違う『μ's』メンバーによく似た人物がいても問題はないはずなんだが…」
雪穂「どうしたの?」
ツカサ「コトリとパナが出会うのは…偶然にしては出来過ぎている気がするんだ」
亜里沙「コトリさんにパナさんとの出会いを聞いたら、何か分かるんじゃない?」
ツカサ「そうだな…コトリ、どういう風にパナと出会って電王になったんだ?」
コトリ「えっと、私がパナちゃんと出会って電王になったのは…モモちゃんに初めて憑かれちゃった時のことなんだけど」
コトリ『も…もうやめてぇ~!』
モモ『えっ…私を追い出した!?』
パナ『も…もしかしてあなた、特異点ですよね!?』
コトリ『ふぇっ!?』
パナ『私と…一緒に時間を守るアルバイトをしてください!』
コトリ『そ、そんな…!』
コトリ『いきなりそんなこと言われても…それに私、アルバイトなんて』
パナ『乗務員用の制服もありますから!』
モモ『いや…さすがにそんなので乗らないでしょ?』
コトリ『へっ…制服、着せてもらえるんですか?』
パナ『えっ…?』
モモ『…はぁ?』
ズィーク『ようこそ…デンライナーへ』
コトリ『わぁ~…この制服、可愛いー!!』
ズィーク『ふふっ…とても良くお似合いですよ?』
ズィーク『今日からあなたはこのデンライナーの乗務員…ミナリンスキーです』
コトリ『素敵ぃ~…!』キラキラ
モモ『完全に乗せられてるじゃないのよ…』
コトリ「それから、自分を変えたいなって思って…」
ツカサ「…」
コトリ「私にはモモちゃん達と違って何もないけど、今の私がやらなきゃいけないことだけは…分かった気がして」
コトリ「だから…私、このアルバイトをやろうと思ったの」
ツカサ「…そうか、答えてくれてありがとな」フフッ
雪穂「どう…何か分かった?」
ツカサ「…やはり、コトリがパナと出会ったのは『μ'sの世界』との融合が関係しているんじゃないかとオレは思う」
亜里沙「ってことは…真姫さんや希さんも、この世界のどこかにいるの?」
ツカサ「多分な…心当たる節もある」
雪穂「心当たりって…?」
ツカサ「おそらく…後で分かる」
亜里沙「…?」
パナ「あっ…目的の時間に着いたみたいです」
ツカサ「よし…雪穂と亜里沙はパナと一緒にここで待ってろ」
雪穂「う…うん!」
亜里沙「分かった!」
ツカサ「さて…過去が荒らされる前に、早めにイマジンを片付けるか」スタスタ
コトリ「ふぇっ…ツカサくん?」
モモ「待ちなさいよ!」
ツカサ「…?」クルッ
モモ「おかしいでしょ…何でアンタがイマジンを倒そうとしてるのよ!?」
ツカサ「何でかと言われても…オレは通りすがりの仮面ライダーだからな」
モモ「…はぁ?何よそれ?」
ツカサ「別に覚えなくていい…」スタスタ
コトリ「あっ…ツカサくん、待ってぇ!」ダダッ
キン「ふぁっ…う~ん、よく寝たぁ~!」
雪穂「えっ、ずっと今まで寝てたの…?」
ツカサ(オレとコトリはデンライナーから降りた)
コトリ「いた…!」
ツカサ「アレがさっきの母親と契約したイマジンか…」
ツカサ(過去の街は、アリゲーターイマジンが手の先から放つ波動によって滅茶苦茶にされていた)
アリゲーターイマジン「今日で完全に世界を消してやろう…フン!」
コトリ「もうやめて!」
アリゲーターI「…?」
ツカサ「派手にやったもんだな」
アリゲーターI「お前達…まさか邪魔をしに来たのか?」
ツカサ「だったらどうする?」
アリゲーターI「…消す」
ツカサ「だろうな…準備は良いか、コトリ?」
コトリ「うん…行くよ、モモちゃん!」
モモ『ええ!』
ツカサ(オレとコトリはディケイドライバーとデンオウベルトをそれぞれ装着した)
ツカサ「変身!」
コトリ「変身…!」
ツカサ(オレは一枚のカードをバックルに入れ、コトリは赤いボタンを押してライダーパスをベルトの中央に通した)
『カメンライド…ディケイド!』
『ソードフォーム』
ツカサ(オレとモモが憑依したコトリは…ディケイドと電王ソードフォームに変身を完了させた)
ディケイド「…」
電王「私、参上!」
アリゲーターI「電王とディケイドとは厄介だな…出てこい、同胞共!」
ディケイド(アリゲーターイマジンは手下のモールイマジンを三体、呼び出した)
モールイマジン・アックス「いたよ」
モールイマジン・クロー「いるよ」
モールイマジン・ドリル「ここにいるよ」
アリゲーターI「…やれ」
ディケイド(アリゲーターイマジンの一声で、モールイマジン達は一斉にオレ達に襲いかかってきた)
電王「ちょっ…どきなさい、アンタ達!」
アリゲーターI「…」ダッ
ディケイド(オレと電王はそれぞれの武器で応戦している隙に、アリゲーターイマジンは逃走を図る)
ディケイド「逃げるつもりか…おい、モモ!」
電王「何よ!?」クルッ
『アタックライド…ブラスト!』
ディケイド「…」スッ
ディケイド(オレは電王の顔面に向けてライドブッカーガンモードを構えていた)
電王「にこぉぉぉぉぉ!?」サッ
ディケイド「はっ!」ガガッ!
ディケイド(オレは電王が伏せた瞬間に…電王の後ろにいたモールイマジン達を攻撃した)
モールIアックス「!?」
モールIクロー「グッ…!」
モールIドリル「おわっ!」
電王「あ…アンタねぇ!?危ないじゃないのよ!」
ディケイド「悪い悪い…ひとまずこれで許せ」
『カメンライド…イリュージョン!』
ディケイド(一枚のカードをベルトに入れたオレは四人に分身した)
電王「えっ…アンタ、もしかして四人兄弟だったの!?」
ディケイド「そんな訳ないだろ…ウラ、キン、リュウ」
ウラ『何かしら?』
キン『呼んだ呼んだ~?』
リュウ『リュウ達に何か用かニャ?』
ディケイド「お前達はオレの分身に憑依して、あのモグラ達を倒しておいてくれ」
電王「!…アンタ」
ディケイド「その間にオレとモモが逃げたイマジンを追う…良いな?」
ウラ『へぇ…その船、乗ったわ!』
キン『それならお安い御用だよ!』
リュウ『リュウ達に任せるニャー!』
ディケイド(そう言ってウラ達は三体いるオレの分身に憑依し…ベルトをデンオウベルトに付け替えた)
ウラ『変身♡』
キン『変身っ!』
リュウ『へ~んしん!』
『ロッドフォーム』
『アックスフォーム』
『ガンフォーム』
ディケイド(青、黄、紫と違うボタンを押した三人は…それぞれの形態の電王に変身した)
電王ロッド「あなた…私に釣られてみる?」
モールIアックス「…!」
電王アックス「私の強さにあなたが泣いた…涙はこの紙吹雪で拭いちゃえ!」
モールIクロー「!」
電王ガン「君、倒してもいいかニャ…?答えは聞いてない!」
モールIドリル「!?」
電王ソード「ふぅん…いいんじゃない?」
ディケイド「良いだろ?」
電王ソード「ええ…すっごくクライマックスね!」
電王ロッド「何だか妙な感じだけど、悪くはないわね…」
電王ガン「面白いニャ~!」
電王アックス「よーし…行くよっ!」
ディケイド「…後は頼んだ」ダッ
電王ロッド「ええ!」
電王アックス「任せといて!」
電王ガン「行っくニャー!」
ディケイド(オレと電王ソードフォームは…アリゲーターイマジンに追いついていた)
アリゲーターI「貴様ら…どこまでも邪魔する気か!」
電王ソード「はぁ?当たり前じゃない…」
アリゲーターI「ならば…フン!」ヒュン!
ディケイド(アリゲーターイマジンは波動を連続で繰り出し、オレ達の動きを止める)
ディケイド「おわっ…!」
電王ソード「危なっ…これじゃ、先に進めないじゃない!」
アリゲーターI「フフフ…出てこい、ガオウ!」
ディケイド「!…ガオウだと?」
ディケイド(その時、突如現れたオーロラから…ワニがモチーフの銅色のライダーが現れた)
ガオウ「あーあ、バカの揃い踏みだな…」
電王ソード「ちょっと…誰なのよ、あいつ!?」
ディケイド「…簡単に言えば、奴もオレ達の敵って事だ」
ガオウ「良いぜ…二人共、俺が喰ってやる」スッ
『フルチャージ』
ディケイド「!?…マズい!」
ガオウ「ハッ!」ブンッ
ディケイド(ガオウはベルトにマスターパスをタッチさせると…ガオウガッシャーソードモードを思い切り振り回した)
電王ソード「きゃあっ!?」ゴロゴロ
ディケイド「うぐっ…!」ドサッ
ディケイド(ガオウは『タイラントスラッシュ』という技で…オレ達を薙ぎ払った)
ガオウ「つまらん…お前達も、時と共に消えてしまえ」
ディケイド「っ…おい、まだ立てるか?」
電王ソード「当たり前じゃない…ちょっと昼寝してただけよ」
ガオウ「お前ら…そういうの往生際が悪いっていうんだが、知ってるか?」
電王「ええ…最後までクライマックス、って意味でしょ?」フフッ
アリゲーターI「クッ、諦めの悪い奴ら共だ…ん?」
ディケイド(アリゲーターイマジンの背後に…蒸気機関車並みに大きな牛型の列車が現れた)
アリゲーターI「!?」
ディケイド「アレはまさか…『ゼロライナー』?」
電王ソード「あの子達…やっと来たわね」
ディケイド「何…?」
ディケイド(ゼロライナーから降りてきたのは…真姫と希によく似た二人だった)
ディケイド「!」
ディケイド(真姫によく似た少女は…エプロンと緑色のキャンディのバッジを着用した希によく似た人物に話しかけた)
?「もう…デネヴ、元はと言えばあなたのせいでこんなに時間かかったんだからね?」
デネヴ「でも、仕方ないやん?」
デネヴ「さっきのお母さんと女の子が助けてくれたお礼にって、しいたけの天ぷらとみかんゼリーのレシピを教えてくれたし…」
?「あなた…まさか、作るつもり!?」
デネヴ「ユウコちゃん…好き嫌いはダメよ?」
ユウコ「あなたねぇ…」ハァ
ディケイド「やはり彼女達が、ユウコとデネヴだったか…」
アリゲーターI「何だ、貴様ら…ふざけているのか!?」
ユウコ「ふざけてなんかいないわよ…デネヴ、カードを」
デネヴ「ユウコちゃん…あと二枚しかないのに、大丈夫なん?」
ユウコ「いいから」
デネヴ「…分かった」
ディケイド(デネヴから一枚のカードを受け取ったユウコは自動改札機を象ったゼロノスベルトを装着した)
ユウコ「変身!」
『アルタイルフォーム』
ディケイド(カードをベルトに入れたユウコは…ゼロノスに変身した)
ゼロノス「…」
アリゲーターI「何ッ…ゼロノスだと!?」
ゼロノス「最初に言っておくわ…私はかーなーり、強い!」
雪穂(私達は…デンライナーの車窓から、外の戦いの様子を見ていた)
電王ロッド「うふふっ…それっ!」ガッ!
雪穂(青い電王は棒のような武器で敵のイマジンを攻撃する)
モールIアックス「グワッ…こうなったら!」ダッ
電王ロッド「うふふっ…はっ!」ヒュン!
モールIアックス「ウッ!?」グイッ
雪穂(青い電王は武器を釣竿みたいに扱うと…逃げるイマジンを近くに引き寄せた)
電王ロッド「狙った魚は逃がさない主義なの」
『フルチャージ』
雪穂(青い電王はベルトにパスを通すと…イマジンに武器を投げつけた)
電王ロッド「アタリも弱ってきたし、そろそろ釣り上げ時ね…ふっ!」ブンッ
モールIアックス「何ッ!?」
雪穂(武器がイマジンの動きを止めた後…青い電王は、イマジンに向かってスライディングしながらキックした)
電王ロッド「はぁっ!」
モールIアックス「グワァァァ!?」
亜里沙「あっという間に倒しちゃった…スゴい!」
電王ロッド「千の偽り、万の嘘…女の子達ともたくさん知り合えたから今日の釣果は上々ね」フフッ
電王アックス「えいっ!」ズバッ
雪穂(金色の電王は斧みたいな武器でイマジンと戦っていた)
モールIクロー「ウウッ…このっ!」ガキンッ!
雪穂(イマジンは爪で金色の電王を引っ掻いたみたいだけど…金色の電王は平気そうにしていた)
電王アックス「ん?…今、何かやった?」
モールIクロー「な、何だと!?」
電王アックス「私のファイトは…まだまだこれからだよっ!」
『フルチャージ』
電王アックス「はっ!」ブンッ
雪穂(金色の電王はベルトにパスを通すと…武器を空中へ投げた)
モールIクロー「!?」
電王アックス「ほっ…!」パシッ
雪穂(イマジンが気を取られているうちに、金色の電王は跳んで武器をキャッチし…イマジンに向かって振り下ろした)
電王アックス「とりゃーっ!」ザシュッ!
モールIクロー「グハァァァ!?」
電王アックス「…ダイナミックチョップ!」
雪穂「えっ…倒してから言うの?」
電王ロッド「外さないわねぇ、キン?」
電王アックス「えへへ…ふんっ!」ゴキッ
電王ガン「えいっ!」ガガッ!
雪穂(紫の電王は踊りながら、銃のような武器でイマジンを攻撃していた)
モールIドリル「グッ…!」
電王ガン「あははっ…それそれ~!」ガガッ!
雪穂(紫の電王は攻撃し続けると…イマジンを吹き飛ばした)
モールIドリル「グハァッ!?」
電王ガン「ははっ…それじゃ、行っくニャー!」
『フルチャージ』
雪穂(紫の電王はベルトにパスを通して…武器と両肩の玉のようなものからエネルギーを溜めていた)
モールIドリル「…!」
電王ガン「はっ!」バシュッ!
雪穂(紫の電王は…イマジンに向かって大きな弾を放った)
モールIドリル「ガハァァァ!?」
パナ「やったね、リュウちゃん!」
電王ガン「えへへ…パナち~ん!」ブンブン
電王ソード「ちょっと!遅いじゃないのよ!?」
ゼロノス「…それ、こっちの台詞なんだけど」
電王ソード「はぁ…?どういう意味よ?」
ゼロノス「イマジン一体もちゃんと倒せないようじゃ…この先が思いやられるわ」ハァ
電王ソード「アンタ、言わせておけば…」プルプル
ゼロノス「何も出来ないようなら、私が行くわ…はっ!」ガガッ!
ディケイド(ゼロノスはスピードを活かしながら、ゼロガッシャーボウガンモードで敵を翻弄していた)
アリゲーターI「グッ!」
ゼロノス「行くわよ!」
『フルチャージ』
ディケイド(ゼロノスはベルトからカードを取り出し、ゼロガッシャーに差し込むと…)
ゼロノス「はぁっ!」バシュッ!
アリゲーターI「グワァァァッ!!」
ディケイド(ゼロガッシャーから矢を放ち…命中したアリゲーターイマジンは緑色の『A』という文字を浮かべなから爆発した)
ゼロノス「…ふぅ」
デネヴ「ユウコちゃん、後ろ!」
ゼロノス「え?」クルッ
ガオウ「フンッ!」ザシュッ!
ディケイド(ガオウはいつの間にかゼロノスの背後に回り込み…ガオウガッシャーで斬りつけていた)
ゼロノス「きゃっ…!」ゴロゴロ
ガオウ「そんなんじゃ、喰い足りないな…もっと楽しませられないのか?」
デネヴ「ユウコちゃん!」ダッ
ディケイド「おい、大丈夫か!?」ダッ
ゼロノス「ええ…って、ディケイド!?」
ディケイド(…どうやらゼロノスは、今までオレがいた事に気付いていなかったようだった)
ディケイド「何だ…オレの事を知っているのか?」
ゼロノス「別に知ってるって訳じゃないけど、ある人があなたに会ったら渡してほしい物があるって…デネヴ!」
デネヴ「オッケー、分かった…はいっ!」スッ
ディケイド(デネヴは一枚のカードをオレに渡してきた)
ディケイド(カードには電王の力が宿っていた)
ディケイド「これはファイナルフォームライドのカード…?」
ディケイド「…このカード、誰がお前達に?」
ゼロノス「そうね…確か、ツバサと言っていたわ」
ディケイド「!…ツバサが?」
ゼロノス「ええ…すぐに別の世界に行かないといけないって言ってたから、それ以上は話せなかったけど」
ディケイド(それがもし本当なら…ツバサは今、別の世界にいるという事か)
ディケイド「そうか…それなら、早速使ってみるか!」
『ファイナルフォームライド…デ・デ・デ・デンオウ!』
ディケイド(カードをベルトに入れたオレは電王の後ろに回り込んだ)
ディケイド「おい…ちょっとくすぐったいぞ」
電王ソード「な、何よ?アンタ何をするつも…りっ!?」
ディケイド(オレが電王の背中を押すと…電王は赤鬼のイマジン『モモタロス』の姿になった)
電王ソード「えっ、ちょっと…何よこれ!?」
ディケイド「いや、まあ…不思議な事が起こったとしか」
電王ソード「これじゃ私の可愛い顔が台無しじゃない…さっさと戻しなさいよ!」
ディケイド「まあ、そう怒るな…それはそれでなかなか似合ってるぞ?」
電王ソード「アンタねぇ…!」
ガオウ「うんざりなんだよ、お前らもこんな時間も全部…」スタスタ
ディケイド「…!」
ガオウ「これでホントに、最後の最後だ…ハッ!」ダッ
ディケイド(痺れを切らしたガオウは…オレ達を攻撃しようと走り出してきた)
電王ソード「こ、こっちに来るわよ!どうするつもり!?」
ディケイド「そうだな…こうなったら、オレも鬼になるしかないな」スッ
ディケイド(オレは一気に六枚のカードを取り出した)
電王ソード「はぁ?…何よそれ?」
ディケイド「ノゾミ…借りるぞ」
デネヴ「?」
ゼロノス「一体、何をするつもりなの…?」
『カメンライド…ヒビキ!』
ディケイド(まず一枚目のカードを入れたオレは…身体に纏った紫色の炎を振り払い、響鬼にカメンライドした)
DCD響鬼「はぁっ!」
電王ソード「えっ、それってもしかして…鬼!?」
DCD響鬼「いや、アンタも鬼だろ…行くぞ!」ダッ
『アタックライド…オニビ!』
『アタックライド…オニヅメ!』
DCD響鬼(オレはガオウに接近しながら、一枚ずつカードをベルトに入れていく)
DCD響鬼「はっ!」ボォッ!
ガオウ「ッ!?」
デネヴ「あれって…火?」
電王ソード「いや、何で鬼が火を吹いてんのよ!?」
DCD響鬼「まだだ!」ザシュッ!
DCD響鬼(オレは自分が吹いた火の中を潜り抜け、ガオウを引っ掻いた)
ガオウ「グウッ!」
DCD響鬼「ここからは…もっと熱いぞ?」
『フォームライド…ヒビキ!クレナイ!』
『アタックライド…オンゲキボウ・レッカ!』
DCD響鬼「やぁっ!!」
DCD響鬼(先程より激しく燃え上がる炎を振り払って…オレは響鬼紅へと変わり、二本の音撃棒『烈火』を持って構える)
ガオウ「クソッ…消えろ!」
DCD響鬼「今だ、モモ!」
ガオウ「!?」クルッ
電王ソード「私の必殺技…!」ダッ
DCD響鬼(モモタロスになった電王は…ガオウの後ろでモモタロスォードという赤い剣を持って構えていた)
電王ソード「スペシャルバージョン!」ズバッ
ガオウ「ガハッ…!」フラッ
DCD響鬼「トドメだ!」
『ファイナルアタックライド…ヒ・ヒ・ヒ・ヒビキ!』
DCD響鬼(最後のカードをベルトに入れたオレは…音撃棒で強烈な一撃を敵の身体に叩き込んだ)
DCD響鬼「音撃打…灼熱真紅の型!!」ドドンッ!
ガオウ「ッ!!…時間に喰われるのは、俺の方か」
DCD響鬼(二体の赤い鬼の連続攻撃に耐えきれなかったガオウが消滅すると…モモタロスだった電王は元の姿に戻った)
電王ソード「ふっ…やったわね!」
DCD響鬼「…お疲れさん」
DCD響鬼(カメンライドの効果が切れたオレも…ディケイドの姿に戻った)
電王ソード「それにしてもアンタ…本当に色々なことが出来るのね?」
ディケイド「まあな…このくらい、簡単な事だ」フフン
ゼロノス「…終わったみたいね」
デネヴ「う~ん…?」
ゼロノス「?…何よ、そんなに難しい顔して」
デネヴ「いや、何となくやけど…まだ終わってない気がするんよ」
ゼロノス「どういう事?…話が全く見えないんだけど」
デネヴ「それが…ウチにもよく分からなくて」
ゼロノス「…イミわかんない」ハァ
デネヴ「気のせいだと良いんやけど…」
ツカサ(オレ達はデンライナーに戻り…元の時間に帰っていた)
ツカサ「準備は良いか…?」
ツカサ(オレはいつものカメラでコトリ達の写真を撮ろうとしていた)
パナ「く、苦しいよぉ…」ギュウ
リュウ「ちょっと狭くないかニャー?」ギュウ
モモ「っていうか…何でアンタがセンターにいるのよ!?」
ズィーク「教養の差です」
モモ「…どういう意味よ?」
ウラ「頭が良いからセンターにいて当然って事よ」
モモ「何ですってぇ!?」
リュウ「それじゃまるでリュウ達がバカみたいじゃん!」
ズィーク「馬鹿なんです」
ユウコ「ちょっと…うるさいわよ、あなた達!」
キン「ぐぅ…」Zzz…
デネヴ「ほら、キンちゃん…ウチの特製デネヴキャンディーあげるから起きて?」ユサユサ
キン「えっ…ホント!?」ガバッ
ツカサ「全く…いつもこんな感じなのか、コトリ?」ハァ
コトリ「あ、あはは…」
ツカサ「そういえば…お前達は入らなくて良いのか?」クルッ
雪穂「いや、私達は…ねぇ?」
亜里沙「うん…大丈夫!」
ツカサ「そうか…よし、撮るぞー!」
コトリ「…」
カシャッ
ツカサ(オレと雪穂と亜里沙は写真館に戻り…夕食を雪穂達に食べさせていた)
雪穂「…ねぇ、ツカサ」
ツカサ「何だ?」
雪穂「どうしてチャーハンに小さい旗を立てたの…?」
ツカサ「それは…オレの気分だ」
雪穂「…まあ、別にいいけど」モグモグ
亜里沙「あともうちょっと…あっ!」パタッ
ツカサ(亜里沙は半分残った所で旗を倒してしまった)
ツカサ「亜里沙…旗が倒れても、ちゃんと残さず食べるんだぞ?」
亜里沙「うん…」モグモグ
ツカサ「…そういえば、写真の現像が終わったぞ」ピラッ
亜里沙「ホント!?」
ツカサ「ああ」
亜里沙「見せて見せて!」
ツカサ(オレは亜里沙達に一枚の写真を見せた)
ツカサ(写真には…あの時、デンライナーの車内で撮ったコトリ達がそのまま写っていた)
亜里沙「…」
雪穂「へぇ…今回はいつもと違って、普通に撮れてるね?」
ツカサ「普通には余計だろ…まあ、これで後は『μ'sの世界』に帰るだけだな」
亜里沙「…違う」ボソッ
ツカサ「!」
雪穂「どうしたの、亜里沙?」
亜里沙「この写真、何だかツカサらしくない…」
ツカサ「…オレらしくない?」
亜里沙「うん…だって、写真のコトリさんが笑ってない」
雪穂「…言われてみれば、確かに笑っていないような気がするね」
亜里沙「私、なんとなくだけど…まだこの世界でやらないといけないことがあるような気がする」
ツカサ「…やらないといけない事?」
亜里沙「うん…」
ツカサ「…」
ツカサ(そう言われてみると、確かに…亜里沙の言う通りだ)
ツカサ(オレがこれまでの世界で撮影した写真に写っていたメンバーは…皆、笑顔だった)
ツカサ(だが、このコトリは…何か考え込んでいるような表情をしている)
ツカサ(だとしたら、オレがこの世界で他にやるべき事は…?)
コトリ(お家に帰った私は…一通の手紙を読んでいた)
コトリ「…」
?「…どうするの?」
コトリ(悩んでいた私に…お母さんが声をかけてきた)
コトリの母「こんなチャンス、滅多に無いわよ?」
コトリ「うん…お母さん!」
コトリの母「ん?」
コトリ「お母さんは、行った方が良いと思う…?」
コトリの母「…それは自分で決める事よ」
コトリ「…」
コトリの母「お友達には相談したの?」
コトリ「…明日、話してみる」
コトリの母「ちゃんと話しなさいよ…大切な友達でしょう?」
コトリ「…うん」
コトリ(私、分からないよ…)
コトリ(電王と留学、どっちかを選ばないといけないなんて…!)
コトリ「どうしよう、みんな…」
次回、仮面ライダー×ラブライブ!
「あれはね…スクールアイドルをやっていた時の写真なの」
「カードはお守りじゃないでしょ!?」
「ウチの胸の大きさは…飾りやないよ!」
「例え弱くたって…何もしない言い訳にはならないから」
「お前らなんて一捻りだもんね!」
「コトリは…誰よりも頑固だ」
「最後まで…私と一緒に、戦ってくれる?」
「私達はこれからもずーっと、クライマックスよ!!」
第19話『小鳥が旅立つ時』