9つの道はいつか重なって   作:まーけたー

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~これまでの仮面ライダー×ラブライブ!は~

ツカサ「…『μ'sの世界』」

雪穂「帰ってきたんだ…私達の世界に」

亜里沙「もうこれでお別れだなんて…さみしいよ!」

ツカサ「オレの事はもう…放っておいてくれ」

雪穂「ツカサは…あえて私達を、冷たく突き放したんだと思う」

穂乃果「UTXのエラい人がね…雪穂や亜里沙ちゃんにも会いたいって!」

ナルタキ「…やあ、会いたかったよ」

穂乃果「ここは『μ'sの世界』じゃない、私は…あなたのお姉ちゃんじゃない」

エレナ「ショッカーはライダーに変身する『μ's』の九人を使って、この世界を支配しようと企んでいる」

ツカサ「『The First』の1号と2号…」

1号「行くぞ、アンジュ」

2号「ええ…エレナちゃん」

V3「…」


第21話『Next Party』

(ある日、雑誌の取材が終わった後…私達はUTX高校の廊下を歩いていた)

 

あんじゅ「もうこんな時間…けっこう長くなっちゃったわねぇ?」

 

英玲奈「次の『ラブライブ!』が行われる事が発表されたからな…前回、優勝した私達が注目されるのも無理はない」

 

ツバサ「!!…ごめんなさい、ちょっと出かけてくるわ」ダッ

 

英玲奈「…?」

 

あんじゅ「ツバサちゃん?」

 

(とある少女の姿が目に入った私は、つい…外に飛び出してしまった)

 

(彼女は…八人の仲間と一緒に、UTXのスクリーンを見つめていた)

 

(私は他の誰にも気付かれないように身を潜めながら、彼女の目の前まで接近して…声をかけた)

 

ツバサ「来て!」ガシッ

 

ツバサ(私は驚く彼女の手を引っ張って、UTX高校の中まで走り出した)

 

ツバサ「…初めまして」

 

(ここで私はようやく…彼女と初めての会話を交わした)

 

(仲間の八人の少女も連れて、私達は…彼女達を校内のカフェスペースに招いた)

 

(彼女達に興味があったのは、前から彼女を知っていた私だけじゃない…英玲奈やあんじゅもずっと彼女達に注目していた)

 

(初めて彼女達の存在を知ってから、私達が彼女達に関連するものを調べると…九人にはそれぞれ、他には無い個性と魅力を持っている事が分かった)

 

ツバサ「これだけのメンバーが揃っているチームはそうはいない…だから注目もしていたし、応援もしていた」

 

ツバサ「そして何より…負けたくないと思ってる」

 

(間違いなく彼女達は、私達にとって強力なライバルになる…そう確信していた)

 

(前回の大会で私達は優勝しているけど…それはもう過去の事)

 

(今はただ純粋に…一番、お客さんを喜ばせる存在でありたい)

 

(彼女達のパフォーマンスを見た今の私達には…ただ、それだけだった)

 

(彼女達と話をした直後、私は…ある話を持ち掛けた)

 

ツバサ「もし歌う場所が決まっていないのなら…ウチの学校でライブやらない?」

 

(私は…彼女達にもUTX高校の屋上に作られる予定のライブステージで、新曲を披露してもらう事を提案した)

 

(彼女達が帰った後…私は英玲奈とあんじゅにこんな事を言われた)

 

英玲奈「ツバサ…生徒会の申請も無しに彼女達をステージに上げて、本当に大丈夫なのか?」

 

あんじゅ「ホント、急にあんな事言い出しちゃってビックリしちゃった…きっと生徒会長が黙ってないわよぉ?」

 

ツバサ「良いのよ…理事長にさえ許可をもらえれば、問題ないわ」

 

英玲奈「なるほどな…しかし、ツバサがまさかあんな事を思いつくとはな」

 

ツバサ「そうね…もしかしたら、彼女のおかげかも」

 

あんじゅ「ふ~ん…ツバサちゃんったら、よっぽどあの子の事が好きになっちゃったのねぇ?」

 

英玲奈「おい、あんじゅ…」

 

ツバサ「そうね、どちらかというと…最初から好きだったのかもしれないわね」

 

英玲奈「!?」

 

あんじゅ「!?」

 

ツバサ「…じゃあ、私は理事長室に向かうから」スタスタ

 

あんじゅ「…だ、大胆な告白だったわねぇ?」

 

英玲奈「…」

 

あんじゅ「あら…英玲奈ちゃん?」

 

英玲奈「ツ、ツツツツバサガガガオンナノコヲススススキニナナナナルトハ…」プシュー…

 

あんじゅ「!…うふふっ、何だか面白い事になっちゃったわね♡」クスクス

 

(理事長に許可を取った私は晴れて…彼女達と同じ場所で予選を迎える事になった)

 

(二組共に新曲を歌い切り…見事、年末に行われる最終予選への通過を決めた)

 

(しかし、決勝への切符を手にするのは…どちらか一組)

 

(最終予選の開始直前…私は彼女の仲間達にこう言った)

 

ツバサ「今日のライブで、この先の運命は決まる…」

 

ツバサ「互いにベストを尽くしましょう…でも、私達は負けない」

 

(そう、私達は絶対に負けない…はずだった)

 

(最終予選を突破して決勝へと進んだのは…私達ではなく、彼女達だった)

 

(年が明けて…神田明神へ初詣に行った私達は、彼女達に会った)

 

(英玲奈とあんじゅが彼女の仲間達と会話を少し交わし…私は別れ際に彼女達にエールを贈った)

 

ツバサ「…優勝しなさいよ、ラブライブ!」

 

(そこで私達のスクールアイドルとしての活動は…一旦、幕を閉じた)

 

(だけど、歌う事が好きだった私達は…その後も練習を続けていた)

 

(そんな中、どうしても気になっていた事があった私は…彼女を湖の見える公園まで連れ出した)

 

ツバサ「私達は最終予選で全てをぶつけて歌った…そして、潔く負けた」

 

ツバサ「その事に、何のわだかまりもない…と思っていたんだけどね」

 

ツバサ「ちょっとだけ引っかかってるの、なんで負けたんだろうって…理由が分からないのよ」

 

ツバサ「確かにあの時、私達よりもファンの心を掴んでいたし…パフォーマンスも素晴らしいライブだった」

 

ツバサ「結果が出る前に私達は確信したわ…でも、なぜそれが出来たの?」

 

ツバサ「確かに努力はしたんだろうし、練習も積んできたのは分かる…チームワークだって良い」

 

ツバサ「でもそれは、私達も一緒…むしろ私達はあなた達よりも強くあろうとしてきた」

 

ツバサ「それが誇り、スタイル…だから負けるはずがない」

 

ツバサ「そう思ってた…でも、負けた」

 

ツバサ「その理由を知りたいの…あなた達を支えているもの、原動力となる想い」

 

ツバサ「それは何なの…?」

 

(私はそう尋ねた…でも、私が彼女にこんな事を直接聞いたのは単に自分が知りたいからという理由だけじゃなかった)

 

(彼女にも知ってほしかったのだ…自分達の強さが一体、どこから来ているのかを)

 

(その数日後…UTXの大型スクリーンに映し出された彼女達のキャッチコピーを見て、私は気づいた)

 

『みんなで叶える物語』

 

ツバサ「…」フフッ

 

(彼女が得たその答えこそが彼女達を支え、原動力となって突き動かす想いなのだと…私は理解した)

 

(私達は純粋なファンとして、決勝で彼女達を応援した)

 

(そして彼女達は…素晴らしいパフォーマンスで多くの観客を魅了し、見事に優勝した)

 

(それから程なくして彼女達は海外で新しい曲を披露し…世界中からの人気も集めていった)

 

(しかし、彼女達はスクールアイドル…三年生のメンバーは既に卒業している身だ)

 

(『彼女達は今後もアイドルを続けるのか?』とファンもメディアも注目し、期待していた)

 

(そしてそれは…私達も同じだった)

 

(私は…海外から帰ってきたばかりの彼女をUTXまで呼び出した)

 

ツバサ「車を待たせてあるの…ドライブしましょう」

 

(運転手のいるリムジンに乗って…私達は彼女と話をした)

 

(私が彼女に次のライブはどこでやるのか聞くと…彼女は浮かない顔をしていた)

 

(彼女達は三年生が卒業したら、活動をやめるつもりだったらしいが…皆の期待を裏切る訳にもいかないと迷っていたそうだ)

 

(そこで私達は…プロのアイドルになる事を彼女に打ち明けた)

 

ツバサ「私達は続ける事にしたの…学校を卒業してスクールアイドルじゃ無くなっても」

 

ツバサ「三人で歌っていきたい…そう思ったから」

 

(『ラブライブ!』の為にスクールアイドルを続け、成し遂げた時に終わりを迎えるのは…とても美しい事だと思う)

 

ツバサ「貴方の気持ちは分かっているつもりよ、私も迷った」

 

ツバサ「でもね…やっぱりなくなるのは寂しいの」

 

ツバサ「この時間を、この一瞬を…ずっと続けていたい」

 

ツバサ「そして…お客さんを楽しませ、もっともっと大きな世界へ羽ばたいていきたい」

 

ツバサ「そう思ったから、私達は…」

 

ツバサ「あなたがどういう結論を出すかは自由よ?」

 

ツバサ「でも、私達は続ける…あなた達にも続けてほしい」

 

(共に『ラブライブ!』を戦ってきた仲間としても、私が強くなるきっかけを与えてくれた人としても…これからも)

 

(だけど彼女は、ある日を以て…自分達の活動を終える事を決断した)

 

(その代わり…彼女は私にこんな話をしてくれた)

 

ツバサ「…一緒にライブを?」

 

(彼女は…スクールアイドルの素晴らしさを伝える為に、皆で集まってライブをしたいと私に提案してきたのだった)

 

(そうすれば…例え私達がいなくなっても、次のアキバドームで行われる大会に繋がっていく)

 

(皆が心から楽しめて、ハッピーになれる…彼女らしくて面白いアイディアだった)

 

(私達も、今はまだスクールアイドル…もちろん協力しない訳が無かった)

 

(彼女の話を聞いて、感化された私は…彼女にこんなお願いをした)

 

ツバサ「皆で一つの歌を歌いたい…誰の歌でもない『スクールアイドルみんなの歌』」

 

ツバサ「せっかく皆でライブをするなら、それに相応しい曲というのがあるはず…」

 

ツバサ「そんな曲を、大会優勝者であるあなた達に作ってほしい!」

 

ツバサ「どうかしら…それが私達が参加する、唯一の条件」フフッ

 

(彼女は快く承諾し…私達も彼女達と協力して作詞や作曲、衣装の製作や振付をした)

 

(また、彼女達の呼び掛けで…多くのスクールアイドルが全国から集まった)

 

(そして…皆で『あの曲』を踊った)

 

(小さい頃に聴こえてきたメロディが、こんな形で曲になるなんて…きっとあの時の私は想像もしていなかったと思う)

 

ツバサ「せーの!」

 

全員「ラブライブ!」

 

(こうして『A-RISE』は…彼女を始めとした皆のおかげで、スクールアイドルとして有終の美を飾った)

 

(でも、これは…スクールアイドルへの『愛』と彼女達との『絆』を手にした『別の世界の私』のお話)

 

(『この世界の私』は…もう既に、スクールアイドルではなかった)

 

(そう、何故ならあの日を境に私は…『HOPPER』となってしまったのだから)

 

 

 

~世界の破壊者、ディケイド…9人の女神に出逢い、その瞳は何を見る?~

 

 

 

戦闘員A「報告します…基地内に侵入者が!」

 

ナルタキ「侵入者だと?」

 

戦闘員A「はい…侵入者はどうやら基地の外でネオトルーパーから戦闘服を強奪し、基地内に侵入したとの事です」

 

ナルタキ「!」

 

戦闘員B「監視カメラが侵入者を発見、高坂雪穂と絢瀬亜里沙も一緒です!」

 

ナルタキ「これはこれは、厄介な蟻共だ…彼女達を丁重にもてなせ」

 

戦闘員A「イーッ!」

 

ナルタキ「念の為だ…『グレイブ』にも報告しておけ」

 

ナルタキ「状況によっては…彼女達のどちらか一人を『バニティカード』に封印しても構わん」

 

戦闘員B「イーッ!」

 

 

 

ツカサ(ダークライダーによってピンチを迎えていたオレ達を助けたのは、『The NEXT』のV3に変身したツバサだった)

 

エレナ「うっ、ツバ…サ?」

 

アンジュ「ツバサ…ちゃん」

 

V3「待たせたわね…エレナ、アンジュ」

 

絵里「Version3、あなた…何をしに来たの?」

 

V3「…倒しに来たの、あなた達を」

 

にこ「フン、言ってくれるじゃない…!」

 

希「任せといて…スクールアイドルは、ウチらだけでええんよ」

 

ツカサ(そう言って希は、腹部にベルトを出現させた)

 

希「ウチが、この手で…変身」

 

ツカサ(希は…バッタのような姿をした禍々しいアギトに変身した)

 

アナザーアギト「…」

 

ツカサ「アナザーアギト…!」

 

V3「…二人をお願い」

 

ツカサ「!…分かった」ダッ

 

ツカサ(オレは倒れているエレナとアンジュのもとへ向かった)

 

ツカサ「おい…エレナ、アンジュ!」

 

エレナ「…」

 

アンジュ「…」

 

ツカサ(オレはエレナとアンジュの二人に声をかけたが…リュウガやコーカサスの技を受けた為か、どちらも意識を失っていた)

 

V3「…」スタスタ

 

アナザーアギト「!」ダッ

 

ツカサ(アナザーアギトはゆっくり歩くV3に向かって走ると…連続でV3を殴りつけた)

 

アナザーアギト「…」ガッ!ゴッ!

 

V3「…」

 

ツカサ(しかし、V3は…アナザーアギトの攻撃を受けても微動だにしていなかった)

 

アナザーアギト「…?」

 

V3「…そう、あなたもその程度なのね?」

 

アナザーアギト「!?」

 

花陽「…もしかして」

 

凛「効いてなかったのかニャ…?」

 

にこ「う、嘘でしょ!?」

 

V3「それなら、こちらから行くわ…はっ!」ドゴッ!

 

アナザーアギト「!」

 

ツカサ(V3はアナザーアギトをたった一撃のパンチで吹き飛ばした)

 

V3「色んな世界を旅してきた今の私には分かるの…本物の彼女達の強さはこんなものじゃなかったって事が」

 

にこ「グッ…調子に乗るんじゃないわよ!」

 

絵里「アナザーアギト!」

 

アナザーアギト「…!」

 

ツカサ(アナザーアギトは立ち上がり、クラッシャーを展開させると…足元にアギトの紋章を象ったエネルギーが現れた)

 

ツカサ(エネルギーを右足に収束させたアナザーアギトは飛び上がり…V3に向かって『アサルトキック』を放とうとした)

 

V3「…ふっ!」

 

ツカサ(それを見たV3は飛び上がると、右足を突き出した『V3キック』で対抗していった)

 

ツカサ(空中で二人の技のエネルギーがぶつかり合った瞬間…爆発が起こった)

 

ツカサ「うわっ…!」

 

凛「ま、前が見えないニャ…」

 

にこ「これじゃどっちが勝ったのか分からないじゃない…!?」

 

アナザーアギト「…」ドサッ

 

ツカサ(にこ達の目の前には…V3の技を受け、倒されたアナザーアギトがいた)

 

絵里「アナザーアギトまで…!」

 

ツカサ(爆風が収まり、視界が開けると…そこにはV3が悠然と立っていた)

 

V3「それと…『偽者』のあなたに『素人』だなんて言われる筋合いは無いわ」

 

絵里「…!」

 

ツカサ(V3のその一言で、絵里の眉がピクリと動いた)

 

V3「…さあ、今度は誰が私と相手をしてくれるのかしら?」

 

絵里「…」

 

ツカサ(絵里が一歩前に出ようとした…その時だった)

 

花陽「…待って、絵里ちゃん」スッ

 

絵里「!」

 

花陽「私が終わらせてくるから…ちょっと待ってて?」

 

絵里「…分かったわ」

 

花陽「フフッ…変身」

 

ツカサ(腹部にクウガと同じベルトを出現させた花陽は…不気味な笑みを浮かべながら、白いクウガに変身した)

 

ツカサ「白のクウガ…!?」

 

ツカサ(白いクウガはその直後、瞳の色を激しく明滅させた後に黒く変わると…角が短いままのアルティメットフォームに変身した)

 

ツカサ「初めて見るクウガだが、どこかで覚えがあるような…?」ボソッ

 

にこ「何…あんた、知ってたの?」

 

凛「クウガ・プロトタイプ…色は白と黒にしかなれないけど、黒い方は力だけなら凛達の中でもけっこう上だニャ!」

 

クウガ・プロトタイプ「…」ダッ

 

V3「!」

 

クウガPT「…」ガッ!

 

V3「ぐっ…」ヨロッ…

 

ツカサ(クウガはとてつもない速さでV3に接近すると…強力なパンチでV3を怯ませた)

 

V3「…ふっ!」ドカッ!

 

クウガPT「…!」ゴッ!

 

ツカサ(V3も負けじと反撃すると…しばらくパンチの応酬が続いた)

 

ツカサ(だが…徐々にクウガの方が優勢になり、最後の一撃でV3を吹き飛ばした)

 

V3「うっ…!」ゴロゴロ

 

凛「アレレ~…もうそれで終わりかニャ?」

 

V3「…くっ」ハァハァ

 

ツカサ(V3は息を切らしながらも…何とか立ち上がった)

 

絵里「その程度で倒れるようじゃ…このクウガは満足しないわよ?」

 

にこ「そうよ、いくら『Version3』のアンタでも…倒せるはずが無いわ」

 

V3「それなら…はっ!」ダッ

 

ツカサ(V3はクウガに再び攻撃を仕掛けようと…走り出していく)

 

クウガPT「!」

 

V3「やぁっ!」バキッ!

 

クウガPT「…!」ドカッ!

 

ツカサ(V3の攻撃はクウガの腹部に命中したが…同時に、相手の強力な一撃を受けてしまった)

 

V3「うっ…!」ドサッ

 

ツカサ(大ダメージを受けたV3はついに倒れてしまい…その場から身動きが出来なくなってしまった)

 

ツカサ「なっ…!」

 

絵里「これで『HOPPER』達は…もう動けない」

 

にこ「そして…私達、悪の軍団『ネガμ's(仮)』がこの世界を支配するのよ!」

 

ツカサ「『ネガμ's』…だと?」

 

にこ「違う!『(仮)』が抜けてるわよ…『かっこかりかっことじる』!!」

 

凛「やっぱり…ちょっと寒くないかニャ?」ボソッ

 

にこ「今、何か言った…?」ギロッ

 

凛「ひっ…な、何でもないニャ!」

 

絵里「クウガ…今のうちにトドメを」

 

クウガPT「…」ガッ!

 

ツカサ(絵里に命じられたクウガは右手でV3の首を掴むと…徐々に締め上げる力を強くしていった)

 

クウガPT「…」グググ…

 

V3「かはっ…」

 

ツカサ「おい、待て!…!?」

 

リュウガ「…」

 

コーカサス「…」

 

ツカサ(オレはV3を助けようとしたが…リュウガとコーカサスがその行く手を阻んだ)

 

ツカサ「お前ら…まだ倒されていなかったのか!?」

 

にこ「そうでないと困るわ…アレで倒されるようじゃ、悪の軍団の恥だもの」

 

絵里「リュウガ、コーカサス…『HOPPER』を始末しなさい」

 

ツカサ「くっ…やめろ!」バッ

 

ツカサ(両手を横に広げたオレは、二人のダークライダーの前に立ち…エレナとアンジュを守ろうとした)

 

にこ「アンタも懲りないわね…いい加減、私達と一緒に来なさい!」

 

凛「そうそう、裏切り者の『HOPPER』なんて…放っておいちゃえば良いんだよ!」

 

ツカサ「そんな事をするくらいなら…自分が消える方がよっぽどマシだ!」

 

にこ「しょーがないわねー…だったら、捕まったあの二人がどうなってもいいのね?」

 

ツカサ「!」

 

亜里沙『ツカサ!』

 

雪穂『…ツカサ』

 

ツカサ(オレの脳裏に雪穂と亜里沙の顔がよぎった事で…オレは少しだけ、奴らに隙を見せてしまった)

 

凛「今ニャ!」

 

リュウガ「…」ドンッ!

 

ツカサ「うわっ!」ドサッ

 

ツカサ(リュウガはオレを突き飛ばすと…コーカサスと共にエレナとアンジュを仕留めようと近付いていく)

 

ツカサ「しまった…!」

 

絵里「これで…決着よぉ!!」

 

ツカサ(このままでは…三人の命が危ない)

 

ツカサ「もう、ダメなのか…?」

 

ツカサ(諦めそうになったその時…誰かの声が聞こえた)

 

?「大丈夫だよ…君なら、きっと」

 

ツカサ「…!」

 

ガッ!ゴッ!

 

ツカサ(その直後…リュウガとコーカサスが突然、絵里達の所まで吹き飛ばされていった)

 

リュウガ「!」ゴロゴロ

 

コーカサス「…!」ゴロゴロ

 

凛「ニャ!?」

 

にこ「どうしたのよアンタ達…!?」

 

?「…」

 

ツカサ(エレナとアンジュを二人のダークライダーから助けたのは…一体のアンデッドだった)

 

ツカサ「…アンデッド?」

 

 

 

雪穂(ヒデコさん達の協力で…私と亜里沙はUTXから抜け出そうとしていた)

 

雪穂(校内を走りながら、私はネオトルーパーのスーツを着たヒデコさん達にお礼を言った)

 

雪穂「…あの、ありがとうございます」

 

ミカ「いいのいいの、気にしないで!」

 

亜里沙「でも、どうして私たちを助けに来てくれたんですか?」

 

フミコ「実はね…頼まれたの」

 

雪穂「…えっ?」

 

亜里沙「それって、誰に…?」

 

ヒデコ「それは…!」

 

ジリリリリ!

 

雪穂(私達が話していると…突然、大きなサイレンの音が聞こえてきた)

 

フミコ「…どうやら、気付かれちゃったみたい」

 

ミカ「もう!あとちょっとで外に出られるのに…」

 

?「イーッ、止まれ!」

 

雪穂(そう言って目の前に現れたのは…目と鼻と口以外を隠したマスクとタイツで全身を黒一色にした男の人達だった)

 

亜里沙「あの黒い変な人たちは…?」

 

ヒデコ「人工的に細胞を培養して量産されたショッカーの戦闘員…簡単に言えば、人の形をした兵器だよ」

 

フミコ「見た目は人なんだけど…本当の人間よりもちょっと強いの」

 

ミカ「イーイーばっかり言ってるけどね~…」

 

雪穂(クの字の形をした刀を持った三十人ほどのショッカー戦闘員は…私達をどこにも逃げられないように集団で取り囲んだ)

 

雪穂「あっ…!」

 

戦闘員A「大人しく牢屋の中に戻れ!」

 

ヒデコ「そんなの…イヤに決まってるでしょ!」

 

ミカ「イーッだ!」ベー

 

戦闘員B「貴様ら…命が惜しくないのか!」

 

フミコ「ううん、むしろ逆だよ…私達は生きたいの!」

 

戦闘員C「何を意味の分からない事を…かかれ!」ダッ

 

フミコ「雪穂ちゃん、亜里沙ちゃん…私達の後ろに!」

 

雪穂「は…はい!」

 

雪穂(私と亜里沙が後ろに下がると…ヒデコさん達はヘルメットを被った)

 

ネオトルーパー1「フミコ、ミカ…行くよ!」

 

ネオトルーパー2「うん!」

 

ネオトルーパー3「オッケー!」ガキンッ!

 

雪穂(まず左腕に盾を装備したミカさんのネオトルーパーが前に出ると…戦闘員達の攻撃から身を守った)

 

戦闘員A「何ッ!?」

 

雪穂(それからすぐに…三人のネオトルーパーはそれぞれ違う武器を取り付けた)

 

ネオトルーパー1「はっ!」ザクッ!

 

戦闘員A「イーッ!?」バタッ

 

雪穂(右腕に爪のような武器を装備したヒデコさんのネオトルーパーは…次々と戦闘員を攻撃していく)

 

ネオトルーパー2「…」ガッ

 

戦闘員B「イッ!?」

 

雪穂(空を飛べる装備を背中に取り付けたフミコさんのネオトルーパーは、一人のショッカー戦闘員を捕まえて飛び上がると…)

 

ネオトルーパー2「えいっ!」パッ

 

ゴッ!

 

戦闘員B「イーッ!?」ドサッ

 

雪穂(真下に別の戦闘員が何人かいる所で手を放し…戦闘員達は次々と倒されていく)

 

ネオトルーパー3「一気に行くよ~!」ガガガッ!

 

戦闘員C「イーッ!?」バタッ

 

雪穂(ミカさんのネオトルーパーは左腕の盾に銃のような武器を合体させると…それを連射して、戦闘員をまとめて攻撃していく)

 

亜里沙「ス、スゴい…!」

 

雪穂(やがてショッカー戦闘員を全て倒した三人は…ヘルメットを脱いだ)

 

ヒデコ「ふぅ、これで良し…っと」

 

ミカ「じゃあ、別の戦闘員が来る前に早く外に出なきゃ!」

 

フミコ「そうだね…雪穂ちゃん達も付いてきて!」ダッ

 

雪穂「あっ…はい!」ダッ

 

雪穂(私と亜里沙はヒデコさん達の案内で…UTXの外へと抜け出した)

 

 

 

ツカサ(再びピンチになったオレ達を救ったのは…一体のアンデッド怪人だった)

 

?「…」

 

ツカサ(怪人の姿はヘラクレスオオカブトを始祖とするビートルアンデッドに酷似しているが…それよりも遥かに禍々しかった)

 

絵里「『ブレイド・ジョーカー』…また私達の邪魔をしに来たのね?」

 

ツカサ「『ブレイド・ジョーカー』?…やはり、どこかで聞いた覚えがあるような気がするな」

 

ブレイド・ジョーカー「…」ダッ

 

ツカサ(ブレイド・ジョーカーは何も答えずに走り出すと…V3の首を絞めていたクウガの腹部に強い一撃を放った)

 

ドゴッ!

 

クウガPT「…!?」フラッ…

 

凛「あっ、クウガが!」

 

にこ「もう…いつも『HOPPER』達を追い詰めたって時に限って、出てくるんだから!」

 

V3「うっ…」

 

Bジョーカー「…」トスッ

 

ツカサ(V3の身体がクウガの手から離れると…ブレイド・ジョーカーはそれを優しく受け止めた)

 

ツカサ(そして、ブレイド・ジョーカーは…オレの目の前までV3を運んできた)

 

Bジョーカー「…」

 

V3「…」

 

ツカサ「まさか…助けてくれたのか?」

 

Bジョーカー「…」コクリ

 

ツカサ(ブレイド・ジョーカーは…オレの質問に対して、静かに頷いた)

 

絵里「今度こそ邪魔はさせないわ…リュウガ!」

 

リュウガ「…」スッ

 

ツカサ(起き上がったリュウガは…ドラグブラッカーに火球を吐かせた)

 

ツカサ(ドラグブラッカーの青い火球は…こちらに向かって飛んできた)

 

ツカサ「危ない!」

 

Bジョーカー「…!」

 

ツカサ(その火球に対し、ブレイド・ジョーカーは手刀で…絵里達の方へと弾き返した)

 

にこ「ちょっ…!」

 

凛「こっちに飛んできちゃったよ!?」

 

絵里「…クウガ!」

 

クウガPT「!」サッ

 

ツカサ(クウガが全身で火球を受け止めた瞬間…火球は爆発した)

 

ツカサ「…とんでもないな、アンタ」

 

ブロロ…キキッ!

 

Bジョーカー「…!」バッ

 

ツカサ「?…!」

 

ツカサ(車の音に気付いたオレとブレイド・ジョーカーが振り向くと…そこにはジムニーに乗ったおやっさんがいた)

 

トウベエ「…」クイッ

 

ツカサ(おやっさんは一時的に撤退する為…ジムニーに乗るよう、オレ達に促してきた)

 

ツカサ「分かった…アンタはどうする?」

 

Bジョーカー「…」フルフル

 

ツカサ「…そうか」

 

ツカサ(オレとおやっさんは意識を失ったツバサ達をジムニーに乗せ…その場を後にした)

 

クウガPT「…」ヨロッ

 

にこ「逃げるつもりね…追うわよ!」

 

?「待って」

 

絵里「?」クルッ

 

穂乃果「…」

 

にこ「アンタ…遅い!一体、どこに行ってたのよ!?」

 

穂乃果「…今の私達がライダーの姿に戻った時よりも走るのが遅いのは普通のことだよ?」

 

にこ「遅れてやって来たくせに何でそんな偉そうに言えるのよ!?」

 

凛「でも…どうして追いかけちゃダメなの?」

 

穂乃果「ショッカー基地の本部から…『高坂雪穂と絢瀬亜里沙が侵入者に連れられて脱走した』っていう連絡があったの」

 

にこ「はぁ!?」

 

凛「どうしよう、あの子達に逃げられちゃったら…せっかくの作戦が台無しになっちゃうよ!」

 

にこ「しょーがないわねー…こうなったら、全員で手分けして探すわよ!」ダッ

 

凛「うん!」ダッ

 

コーカサス「…」スタスタ

 

リュウガ「…」スタスタ

 

クウガPT「…」ヨロヨロ…

 

絵里「…?」

 

穂乃果「…」

 

歌舞鬼「…」

 

アナザーアギト「…」

 

絵里「放っておきなさい…そんな役立たず」

 

穂乃果「!」

 

絵里「それよりも…私達ショッカーの計画を、一刻も早く実現させるわよ」スタスタ

 

穂乃果「…」ググッ…

 

歌舞鬼「…」

 

アナザーアギト「…」

 

穂乃果「…ごめん」ボソッ

 

 

 

ツバサ「んっ…!?」ガバッ

 

ツバサ(目が覚めた私は…すぐに身体を起こした)

 

ツバサ「ここは…ベッド?」

 

エレナ「…」

 

アンジュ「…」

 

ツバサ(私の両隣のベッドには…エレナとアンジュが眠っていた)

 

ツバサ「そう、私…また負けてしまったのね」ボソッ

 

ガチャ…

 

?「あっ、目が覚めた?」

 

ツバサ(扉を開けて部屋に入ってきたのは…上に縁のない眼鏡をかけた女性だった)

 

ツバサ「あなたは、もしかしてあの時の…アキバさん?」

 

アキバ「えっ…私の事、覚えててくれてたの!?」

 

ツバサ「もちろん…でも、相変わらずお元気そうで安心しました」

 

アキバ「あはは…でもあの時、あなたが助けてくれなかったら今の私はいなかったと思うよ?」

 

ツバサ「いえ、私は…当たり前の事をしただけですから」

 

キィ…

 

ツバサ「!」

 

ツカサ「…よう、目が覚めたみたいだな?」

 

ツバサ「あなた…」

 

アキバ「彼と立花さんが…倒れたあなた達をここまで運んでくれたの」

 

トウベエ「…」

 

ツバサ「そう…ありがとう、二人とも」

 

ツカサ「…この世界に来て、だいたいわかった事がある」

 

ツバサ「…何?」

 

ツカサ「アンタは…『μ'sの世界』の綺羅ツバサじゃない、そうだな?」

 

ツバサ「!…ええ、その通りよ」

 

ツカサ「それなら…詳しく話してくれ」

 

ツカサ「アンタ達の世界に何が起きているのか…そして、なぜアンタはオレ達の旅について来たのか」

 

ツバサ「…あなたには、関係の無い事よ」

 

ツカサ「!」

 

ツバサ「あなたは早く…高坂雪穂と絢瀬亜里沙の二人を助けて写真館に戻りなさい」

 

ツバサ「私の事は放っておいて、早く『μ'sの世界』に…」

 

ツカサ「それは無理だな」

 

ツバサ「!」

 

ツカサ「この世界に留まっているという事は…オレ達にはここでやるべき目的があるという事だ」

 

ツバサ「…あなた達?」

 

ツカサ「ああ、きっと雪穂や亜里沙も…同じ事を言うはずだ」

 

ツカサ「自分達がよく知っている綺羅ツバサじゃないとしても、今まで一緒に旅してきたアンタの力になりたい…ってな」

 

ツバサ「…前から思ってたけど、あなたって良い人ね」

 

ツカサ「バカ言うな…オレはあの二人に怒られると面倒な事になるから、こうして言ってやってるだけだ」ハァ

 

ツバサ「ふふっ…良いわ、話してあげる」

 

ツカサ「…!」

 

ツバサ「なぜ私達が…『HOPPER』になってしまったのか」

 

 

 

雪穂(UTXから脱出した私達は…秋葉原の電気街にやってきた)

 

ヒデコ「さて…ここまで来れば、ひとまず安心かな?」

 

雪穂「そ、そうですか…」ハァハァ

 

亜里沙「…あれ?」

 

ミカ「どうかした?」

 

亜里沙「ここ、いつもならお昼のこの時間にはたくさんの人がいるはずなのに…何で?」

 

雪穂(亜里沙の言う通り…街には誰もいない様子だった)

 

ヒデコ「実は、みんな…ショッカーのせいでいなくなっちゃったんだ」

 

雪穂「えっ…!?」

 

フミコ「この辺りの人はみんな…ショッカーに捕まって命を奪われたり、操られちゃたりしているの」

 

亜里沙「でも私たち、昨日の夕方に子どもたちやおばあちゃんが通っているのを見かけて…」

 

フミコ「きっとそれは…あなた達を騙そうとして、戦闘員が変装していたんだと思う」

 

亜里沙「そんな…!」

 

ミカ「それだけじゃないよ…世界中でも、ショッカーは同じような事をしてるの」

 

雪穂「…じゃあ、この世界で生きている人はもうほとんどいないってことですか?」

 

フミコ「うん…」

 

?「おーい!」

 

雪穂(私達が声のする方を向くと…上下に青いジャージを着た女性がいた)

 

ヒデコ「あっ、先生だ!」

 

ミカ「お~い!」ブンブン

 

?「お前達、大丈夫だったか?」

 

フミコ「はい…無事に彼女達を救出しました」

 

?「そうか、君達が別の世界から来た人間か…私の名前はヤマダ」

 

ミカ「私達の担任の先生だよ!」

 

雪穂(そうだ、確かこの人…私達の世界の音ノ木坂学院にもいたような気がする)

 

雪穂(オープンキャンパスの時か何かで顔を見た程度だけど…私には覚えがあった)

 

雪穂(亜里沙が私の分も含めて、先生に自己紹介を終えた所で…彼女はヒデコさん達にこう言った)

 

ヤマダ「彼女から地下シェルターにツバサ達が戻ったという連絡があった…ディケイドと呼ばれる少年も一緒だ」

 

亜里沙「えっ、ツカサとツバサさんが!?」

 

雪穂「本当ですか!?」

 

ヤマダ「ああ、間違いない…」

 

フミコ「じゃあ…私達も地下シェルターに行かなくちゃ!」

 

ヒデコ「そうだね…よし、行こう!」

 

キィン…キィン…

 

ヤマダ「!?…危ない、避けろ!」

 

雪穂(その直後…近くの建物の窓ガラスから黒い龍が飛び出してきた)

 

雪穂「わっ!」サッ

 

亜里沙「きゃっ!?」サッ

 

雪穂(先生が声をかけてくれたおかげで…私達は黒い龍の体当たりを何とか避けた)

 

ミカ「まさか、もう追手が!?」

 

ヤマダ「そのようだな…しかも、一人だけじゃないみたいだ」

 

ヒデコ「えっ?…!」

 

リュウガ「…」

 

コーカサス「…」

 

雪穂(私達に近付いてきたのは…二人のライダーだった)

 

フミコ「リュウガとコーカサス…ダークライダーが二人も!?」

 

ミカ「これじゃ勝ち目が無いよぉ~!」

 

ヤマダ「落ち着け…ここは私一人とお前達三人に分かれてダークライダーを倒すんだ!」

 

ヒデコ「先生一人って…大丈夫なんですか!?」

 

ヤマダ「何とかする…お前達は得意の連携で、金色のカブト虫の方の相手をしてくれ!」

 

フミコ「…分かりました!」

 

ミカ「私達に任せちゃってください!」

 

ヤマダ「頼んだぞ…そこのお前は私が相手だ!」

 

リュウガ「…」

 

雪穂(先生はジャージのポケットから、何かを取り出した)

 

亜里沙「それは…カードデッキ?」

 

ヤマダ「ああ、これは他とは違う仕様でね…ある科学者から貰ったんだ」

 

雪穂「ある科学者から…?」

 

ヤマダ「そう、私が変身するのは『オルタナティブ』…っ!」スッ

 

雪穂(先生がカードデッキを窓ガラスにかざすと…先生のお腹にベルトが取り付けられた)

 

ヤマダ「変身!」

 

雪穂(先生はカードデッキをベルトに入れ、その姿を変えた)

 

オルタナティブ「…行くぞ!」ダッ

 

『ソードベント』

 

リュウガ「…」

 

雪穂(オルタナティブは…カードで呼び寄せた剣を手にして、リュウガのもとまで走り出した)

 

『アクセルベント』

 

雪穂(オルタナティブはもう一枚のカードを右腕の機械に読み込ませると…高速でリュウガを斬りつける)

 

オルタナティブ「はっ!」ズバッ!

 

リュウガ「…!」フラッ

 

ネオトルーパー1「私達も続くよ!」

 

ネオトルーパー2「うん!」ダッ

 

ネオトルーパー3「行っくよー!」ダッ

 

雪穂(ヘルメットをまた被ったヒデコさん達は武器を持って、コーカサスに向かって行ったけど…)

 

コーカサス「…」スッ

 

『Hyper Clock Up』

 

ガッ!ゴッ!ドカッ!

 

ネオトルーパー1「!…わっ!?」

 

ネオトルーパー2「きゃっ!」

 

ネオトルーパー3「うわぁっ!?」

 

雪穂(超高速で動くコーカサスから攻撃を受けてしまい…三人のヘルメットが壊されてしまった)

 

『Hyper Clock Over』

 

ヒデコ「痛っ…!」

 

ミカ「ううっ、あんなの反則だよぉ…」

 

フミコ「やっぱり、ライダーの力を持ってない私達じゃ…うっ!」

 

ドサッ

 

雪穂(コーカサスの超高速移動の効果は切れたが…大きなダメージを受けたヒデコさん達は倒れてしまった)

 

亜里沙「ヒデコさん!」

 

雪穂「フミコさん…ミカさん!」

 

オルタナティブ「お前ら!?…くっ!」スッ

 

『ホイールベント』

 

雪穂(ヒデコさん達を助けるために、オルタナティブはバイク型のモンスターに乗って…コーカサスに突進していく)

 

リュウガ「…」

 

『ファイナルベント』

 

雪穂(しかし、その直後…リュウガが呼んだ黒い龍がバイクに乗ったオルタナティブに向かって黒い炎を吐き出した)

 

オルタナティブ「何!?…っ!」バッ

 

雪穂(オルタナティブはバイクから降りて何とか避けたが…黒い炎はバイク型のモンスターに命中する)

 

サイコローグ「!?」

 

オルタナティブ「しまった、モンスターが…!」

 

雪穂(バイク型のモンスターは石のように固まると…その場から逃げられなくなってしまった)

 

リュウガ「…」フワッ

 

雪穂(黒い龍の前に立ったリュウガはほんの少し空中に浮くと…黒い龍の炎と一緒に、石になったモンスターに向かってキックした)

 

サイコローグ「…!!」

 

オルタナティブ「うわっ!?」

 

雪穂(サイコローグの爆発に巻き込まれたオルタナティブは…変身が解け、先生に戻ってしまった)

 

ヤマダ「うぐっ…!」ゴロゴロ

 

雪穂「だ、大丈夫ですか!?」

 

ヤマダ「何とかな…!?」

 

亜里沙「…どうしたんですか?」

 

ヤマダ「オルタナティブのカードデッキが無い…一体、どこに」

 

バキッ!

 

ヤマダ「!?」

 

コーカサス「…」スタスタ

 

雪穂(オルタナティブのカードデッキを踏みつけたコーカサスは…リュウガと共に、私達に近付いてきた)

 

ヤマダ「契約モンスターだけじゃなく、カードデッキまで…やられた!」

 

亜里沙「そんな…このままだと私たち、捕まっちゃう!」

 

雪穂(そうだ、私達がまたショッカーに捕まったら…きっと今度はタダじゃ済まない)

 

雪穂(私達はもちろん…ヒデコさん達やヤマダ先生も危険な目に遭うだろう)

 

雪穂(そうなるくらいなら、私は…!)

 

雪穂「…ツバサさん、ごめんなさい!」ガサゴソ

 

亜里沙「雪穂…?」

 

雪穂(私は持っていたカバンから…青い銃を取り出した)

 

亜里沙「それって…ツバサさんの?」

 

雪穂「うん、後はこの銃に対応したカードさえあれば…」

 

ヤマダ「それなら、私のジャージのポケットに…あった!」スッ

 

雪穂(先生は二枚のカードを私に譲ってくれたが…カードには何も描かれていなかった)

 

亜里沙「でも、何も描いてない…」

 

ヤマダ「すまない…どうやら両方、効果の無いブランクカードのようだ」

 

雪穂「そんな…ん?」ガサゴソ

 

亜里沙「どうかしたの?」

 

雪穂「別のポケットを初めて開けてみたんだけど、これってもしかして…?」サッ

 

雪穂(私がカバンから取り出したのは…朱色のカードデッキと水色のグリップのようなものだった)

 

亜里沙「どっちもツバサさんのものなのかな…あれ、何か光ってない?」

 

雪穂「えっ?…うわっ!?」

 

雪穂(突然、朱色のカードデッキと水色のグリップは光り出すと…持っていた二枚のカードにそれぞれ吸い込まれていった)

 

亜里沙「二つのアイテムが、カードに…」

 

雪穂(何も描かれていなかったはずの二枚のカードには…いつの間にかそれぞれのライダーの顔と名前が刻まれていた)

 

雪穂「これなら…いける!」

 

雪穂(二枚のカードを青い銃に入れた私は…引き金を引いた)

 

『カメンライド…ライア!ドレイク!』

 

ライア「俺は、ライダーの運命を変えてみせる…!」

 

ドレイク「風はどんな奴にも吹く…例えそれが、どんな嫌な奴でも」

 

リュウガ「!」

 

コーカサス「…!」

 

雪穂「お願い、私達を助けて!」

 

 

 

ツバサ「元々、この世界の私達三人は…『城南大学附属高等学校』に通うごく普通の生徒だったの」

 

ツカサ「…そういえば、この世界に『UTX高校』はあるのか?」

 

ツバサ「この世界のUTXビルには…『UTX高校』の代わりに『TOKYO UTX』というテレビ局があったわ」

 

ツカサ「『TOKYO UTX』…?」

 

アキバ「私、実はそのテレビ局でキャスターをやってたの…ちょっと前までは至って普通のテレビ局だったんだよ?」

 

アキバ「でも、ショッカーに乗っ取られてからは…世界中に影響を与えるフェイクニュースばかり報道するようになっちゃって」

 

ツカサ「なるほどな…それで?」

 

ツバサ「…二年生に進級してから初めて学校に登校したある日、私達は学校が廃校になりかけている事を知った」

 

ツバサ「生徒である私達に、何か出来ないか考えていた時…私達三人は同じ夢を見たの」

 

ツカサ「同じ夢…?」

 

ツバサ「そう、それは同じ制服を着た別の世界の私達が…違う学校で『A-RISE』というスクールアイドルとして活動している夢」

 

ツカサ「!」

 

ツバサ「その夢を見たこの世界の私達三人もやがて…学校の廃校を阻止する為に、スクールアイドルを始めるようになった」

 

ツバサ「未経験だった作詞に作曲、衣装作りやダンスも…『A-RISE』としての記憶を持つ私達三人には難しい事じゃなかった」

 

ツバサ「そして…私達はスクールアイドルの全国大会に優勝した」

 

ツバサ「それを受けて入学希望者が増加した『城南大学附属高等学校』は廃校を撤回し、存続を決定しようとした矢先…」

 

ツカサ「ショッカーが…この世界にやって来たんだな?」

 

ツバサ「…」コクリ

 

 

 

ライア「よせ…何もかもが空っぽのお前では、この勝負に勝ち目は無い」

 

リュウガ「…」ダッ

 

ライア「話も聞かずに戦いか…気が短いな」スッ

 

雪穂(朱色のライダー『ライア』は…ベルトのカードデッキから取り出した一枚のカードを左手の機械の中に入れた)

 

『スイングベント』

 

ライア「はぁっ!」ビシッ!

 

リュウガ「…!」

 

雪穂(ムチのような武器を呼び出したライアは…素早い動きでリュウガを攻撃していく)

 

『ソードベント』

 

リュウガ「…!」

 

雪穂(剣を持ったリュウガは、ライアを斬りつけようとしたが…)

 

ライア「言ったはずだ…俺の占いは当たる」

 

『コピーベント』

 

ライア「ふっ!」ガキンッ!

 

雪穂(ライアはリュウガが持っているものと全く同じ剣で…リュウガの攻撃を防いだ)

 

リュウガ「!?」

 

ライア「虚しいと思わないか?こんな戦いは…」

 

『アドベント』

 

ドカッ!

 

リュウガ「…!」フラッ…

 

雪穂(突然、近くのビルの窓からエイのようなモンスターが現れ…リュウガに体当たりしていく)

 

『ファイナルベント』

 

ライア「はぁーっ!」

 

雪穂(ライアはそのままモンスターの背中に乗ると…リュウガに突進していった)

 

ゴッ!

 

リュウガ「…!!」バタッ

 

ヤマダ「リュウガを倒した…あっちの方は!?」

 

ヒュゥゥゥ…

 

ドレイク「今は空っぽでも、大事なものを思い出せば…きっとあなたは美しい花を咲かせられる」

 

コーカサス「…」スッ

 

ドレイク「はっ!」ガガッ!

 

雪穂(水色のライダー『ドレイク』はまず、トンボの形をした銃で…コーカサスが触ろうとしていた左腰のカブト虫のようなものを壊した)

 

コーカサス「!?…!」バッ

 

『Rider Beat』

 

雪穂(怒ったコーカサスは右手首のブレスレットに着いていたカブト虫のようなものを半回転させると…ドレイクに向かって飛び上がっていく)

 

ドレイク「仕方ない…プットオン!」ガチャ

 

『Put On』

 

雪穂(しかし、銃のしっぽのようなものを引っ張ったドレイクは鎧を身に着けると…)

 

ガキンッ!

 

コーカサス「…!?」

 

雪穂(全身で受け止め、コーカサスのパンチを完全にガードしていた)

 

ドレイク「無駄ですよ、花から花へ渡る風にその技は通用しない…キャストオフ!」ガチャ

 

『Cast Off』

 

コーカサス「…!」

 

『Change…Dragonfly』

 

雪穂(銃のしっぽの部分を引いてバラバラに飛ばした鎧をコーカサスにぶつけると、ドレイクは元の姿に戻り…)

 

ドレイク「ライダー…シューティング」

 

『Rider Shooting』

 

雪穂(銃の羽根の部分をたたんで、コーカサスに狙いを定めると…大きな光の弾を撃ち込んだ)

 

ドレイク「…クロックアップ!」

 

『Clock Up』

 

雪穂(その直後にクロックアップをしたドレイクは…)

 

コーカサス「!?」

 

『Clock Over』

 

雪穂(いつの間にか、コーカサスのすぐ後ろまで移動していた)

 

コーカサス「!!」クルッ

 

ドレイク「ライダーシューティング!」

 

『Rider Shooting』

 

雪穂(前と後ろ、二つの方向からドレイクの技を受けたコーカサスは…その場で倒れた)

 

コーカサス「…」ドサッ

 

ヤマダ「コーカサスまで…スゴいな、あんた達!」

 

ライア「…あそこで倒れている彼女達を頼む」

 

ヤマダ「そうだ、教え子達が…すまん!」ダッ

 

雪穂(先生が倒れているヒデコさん達のもとへ走っていくと…ライアとドレイクは私と亜里沙の目の前にやってきた)

 

雪穂「あっ、あの…」

 

亜里沙「助けてくれて、ありがとうございます!」

 

雪穂「あ…ありがとうございます!」

 

ドレイク「礼には及びませんよ…全ての女性を守るのが、私の仕事ですから」

 

ライア「お前達が…『高坂雪穂』と『絢瀬亜里沙』だな?」

 

雪穂「えっ?…はい、そうですけど」

 

ライア「…気を付けろ、お前達は近いうちに大切なものを失うかもしれない」

 

雪穂「はい!?」

 

亜里沙「私たちの大切なものって…?」

 

ライア「詳しくは俺にも答えられない…だが、運命は変わらない訳じゃない」

 

雪穂「じゃあ…大切なものを失わない可能性もあるってことですか?」

 

ドレイク「ええ、あなた達自身が向き合おうとすれば…その結果は変わるはずでしょう」

 

亜里沙「私たちが…向き合う?」

 

ライア「そうだ、もちろん『彼女達』の力も借りて…」

 

雪穂「『彼女達』の力…?」

 

ドレイク「えーっと、その…確かギリシャ神話に出てくる九人の女神と同じ名前の…」

 

亜里沙「もしかして…『μ's』?」

 

ドレイク「そうそう、それそれ!」

 

雪穂「お姉ちゃん達の力が…そっか」

 

亜里沙「でも、この世界のお姉ちゃんたちは…」

 

ライア「いや…この世界にいる『彼女達』の事じゃない」

 

亜里沙「だとしたら…『μ'sの世界』にいるお姉ちゃんたちが?」

 

雪穂「でも、急にそんな事言われても…あっ」

 

雪穂(身体が透け始めているライアとドレイクを見て…私はカードの効果が切れていることを理解した)

 

ライア「…時間切れだ」

 

亜里沙「もう行っちゃうの?」

 

ドレイク「風は気まぐれ…好きな場所に吹き抜けるだけです」

 

雪穂「あの、最後に一つだけ…どうして私達にそんな事を教えてくれたんですか?」

 

ライア「占いだ」

 

雪穂「…占い?」

 

ライア「俺の占いは当たる…だが、決まった運命ほど変えたくなる」

 

ドレイク「後はあなた達自身の手で…彼の占いを外してあげてください」

 

ライア「…頼んだぞ」

 

ドレイク「いつかあなた達にも…私のメイクで、より美しい花を咲かせてあげましょう」

 

雪穂(そう言ってライアとドレイクは…私達の前から消えてしまった)

 

亜里沙「あの二人…行っちゃったね」

 

雪穂「うん…それにしても、失うかもしれない私達の大切なものって何なんだろう?」

 

亜里沙「お姉ちゃんたちのことじゃないのかな?」

 

雪穂「でも『μ's』の力を借りるって言ってたから…きっと、違うんだと思う」

 

亜里沙「あっ、そっか…」

 

雪穂「う~ん、何だろう…やっぱり私達の世界とかかな?」

 

?「あなた達の自由…じゃないかしら?」

 

雪穂「!?」クルッ

 

絵里「…」フフッ

 

雪穂(私達が振り向くと…そこには青いカバンを持った絵里さんがいた)

 

亜里沙「あっ…カバンが!」

 

絵里「ショッカーから逃げ切ろうだなんて…無理な事よ」スッ

 

雪穂(絵里さんは…ポケットから四枚のカードを取り出した)

 

亜里沙「それって、ラウズカード…?」

 

絵里「そう…これは全てカテゴリーKのカード、ショッカーの技術で人工的に造り出したものよ」

 

絵里「これが『剣の世界』のライダーが持っている武器が無ければ使えないのは…あなた達でも知っているわよね?」

 

雪穂「…一体、それをどうするつもりなんですか?」

 

絵里「こうするのよ…フッ!」バッ

 

雪穂(絵里さんは私に向かって、四枚のラウズカードを投げつけた)

 

亜里沙「雪穂、危ない!」サッ

 

雪穂(亜里沙が私をかばうように前へ出ると…四枚のラウズカードから鍵穴のようなものが現れた)

 

亜里沙「きゃっ!?」

 

雪穂「亜里沙!」

 

亜里沙「何、これ…うっ!」

 

雪穂(亜里沙の身体が鍵穴と吸い込まれると…一枚のラウズカードに変化し、絵里さんのもとに飛んでいった)

 

雪穂「亜里沙が、カードの中に…!?」

 

絵里「あなたの方を狙っていたのだけど…仕方ないわね」

 

雪穂「亜里沙を…私の大切な友達を返してください!」

 

絵里「そうね…あなたも一緒に来てくれれば、考えない事も無いわよ?」

 

雪穂「…っ!」

 

絵里「私達にとって、あなた達は別の世界の大事な家族…でもこれとそれとは話が別」

 

絵里「あなたが私と一緒に来ない限り…亜里沙はずっとこの『バニティカード』に封印されたままよ?」

 

ヤマダ「しまった…待て!」ダッ

 

クウガPT「…」ドンッ

 

ヤマダ「うわっ!?」

 

雪穂(異変に気付いた先生は、急いで私の所まで戻ろうとしたけど…クウガに似た黒くて短い二本角のライダーに突き飛ばされた)

 

雪穂「先生!」

 

絵里「クウガ・プロトタイプ…そこにいる邪魔者の始末は任せるわ」

 

クウガPT「…」スッ

 

ヤマダ「うっ…」

 

雪穂(クウガ・プロトタイプと呼ばれるライダーは…生身の先生やヒデコさん達を攻撃しようとしていた)

 

雪穂「いや…もうやめて!」

 

ドガッ!

 

雪穂(その時…カブト虫のような姿をした怪人が現れ、先生達を守るようにクウガを攻撃した)

 

クウガPT「!」ゴロゴロ

 

Bジョーカー「…」

 

絵里「ブレイド・ジョーカー…あなた、また邪魔を!」

 

雪穂「…ブレイド・ジョーカー?」

 

絵里「こうなったら私が直々に…我がショッカーに仇なすあなたを消してあげるわ」

 

Bジョーカー「…」

 

絵里「…レイキバット」

 

雪穂(絵里さんが呼んだのは…キバットやキバーラによく似た小さいコウモリ型のモンスターだった)

 

レイキバット「行こうか、華麗に激しく…!」

 

絵里「変身…」

 

雪穂(レイキバットが絵里さんのお腹のベルトに取り付くと…絵里さんは青い目と両腕に巻かれた鎖が特徴の白いライダーに変身した)

 

ヤマダ「仮面ライダーレイ…!」

 

レイ「…」ダッ

 

Bジョーカー「!」

 

雪穂(カバンを投げて走り出したレイは…ブレイド・ジョーカーに向けて、左の手のひらから冷気を出しながら右手でパンチした)

 

ガッ!

 

Bジョーカー「…!」

 

雪穂(レイは左手でも攻撃し始め…ブレイド・ジョーカーはダメージを受け続けていた)

 

Bジョーカー「…」ブンッ!

 

レイ「…」サッ

 

雪穂(レイはブレイド・ジョーカーのパンチを避け…次の攻撃に出ようとした)

 

Bジョーカー「!」ダッ

 

レイ「!?」クルッ

 

雪穂(しかし、何を思ったのかブレイド・ジョーカーは…レイが投げ捨てたカバンのもとへ走っていった)

 

Bジョーカー「…」チラッ

 

雪穂(カバンを手にしたブレイド・ジョーカーは…私に投げて渡そうとしていた)

 

雪穂「えっ、私に…?」

 

ガシッ

 

雪穂(すると、後ろから誰かに身体を掴まれた感覚がした)

 

雪穂「!」クルッ

 

凛「つっかまえ~たっ!」

 

雪穂「あっ…!?」

 

にこ「こ…今度ばかりはもう逃がさないわよ?」ゼェゼェ

 

Bジョーカー「!?…っ!」ブンッ

 

雪穂(私が捕まったのを見たブレイド・ジョーカーは…カバンを先生達の方に投げた)

 

ヤマダ「おっと!…ふぅ」パシッ

 

Bジョーカー「…」ダッ

 

レイ「…!」ドカッ!

 

クウガPT「…」ドゴッ!

 

Bジョーカー「!」

 

雪穂(ブレイド・ジョーカーは私を助けようとしたけど…二人のライダーからの攻撃を受けて、どこかへ吹き飛ばされてしまった)

 

にこ「よくやったわ…後はあそこにいる邪魔者を始末するだけね!」

 

ヤマダ「ぐっ…ん?」

 

雪穂(その直後、大きなアリ型のメカが私を捕まえた凛さんとにこさんに向かってやってきた)

 

凛「ニャニャ!?」

 

にこ「何なのよアレ!?」

 

レイ「!」ダッ

 

雪穂(レイが凛さんとにこさんの前に出ると…アリ型のメカと戦い始めた)

 

クウガPT「…!」フラッ

 

雪穂(クウガもレイと同じように動こうとしたけど…膝をついてしまい、立ち上がれずにいた)

 

にこ「ちょっとアンタ、何やってんのよ!?」

 

凛「早く助けるニャ!」

 

クウガPT「…」

 

 

 

ヤマダ「『アントロイド』…って事は!」バッ

 

ミカ「えへへ…」

 

フミコ「作戦成功、だね…」

 

ヤマダ「お前ら!」

 

ヒデコ「今のうちに早く…雪穂ちゃんだけでも、助けなきゃ」

 

?「ダメだよ」

 

ヒデコ「あっ…」

 

ヤマダ「お前は…!」

 

?「あなた達は地下シェルターに戻って…この事を彼女達に伝えて」

 

フミコ「でも、大丈夫なの…?」

 

?「…」コクリ

 

ミカ「分かった…頼んだよ!」

 

 

 

レイ「…!」ゴシャッ!

 

雪穂(アリ型のメカを凍らせたレイは…パンチで粉々に破壊した)

 

にこ「終わったわね、これであの邪魔者を…っていない!?」

 

凛「もしかして…逃げられちゃったのかニャ?」

 

にこ「そうみたいね…でも良いわ、彼女達はこうして捕まえた訳だし」

 

凛「一人はカードになっちゃったけどね~…あっ、それはショッカーのものだから返してもらうね?」ヒョイ

 

雪穂(私は…ディエンドライバーを取り上げられてしまった)

 

雪穂「!」

 

にこ「早く基地に戻るわよ…一応、連絡もしておきましょうか」

 

凛「よ~し、行っくニャー!」ダッ

 

にこ「もしもし?私よ…彼女達を捕まえたわ」

 

穂乃果『了解…すぐに基地本部に戻るよ』

 

雪穂「…っ」ググッ

 

雪穂(今の私にはただ…行き場のない怒りを抑えることしか出来なかった)

 

雪穂(もしかして…失うかもしれない『大切なもの』ってこのことだったの?)

 

にこ「ほら、アンタもボーッと突っ立ってないで早く歩きなさい」ドンッ

 

雪穂「…!」

 

雪穂(亜里沙を人質に取られ、私は…UTXに連れ戻されることになった)

 

?「…」

 

リュウガ「…」

 

コーカサス「…」

 

?「海未ちゃん、ことりちゃん…ごめん」

 

 

 

ツバサ(あの時の私達は…UTX劇場で大会に優勝した記念のライブをする為に、控え室にいた)

 

アンジュ「はぁ~…うっ!?」ゴホゴホッ!

 

ツバサ「アンジュ!?」

 

エレナ「大丈夫か!?」

 

アンジュ「え、ええ…」ゴホゴホッ

 

ツバサ「風邪でもひいたのかしら…?」

 

エレナ「全く、体調管理には気をつけろとあれ程言ったというのに…」

 

アンジュ「それがそうじゃなくて…低周波マッサージ機を使ってから、何だか身体中が苦しいの」

 

ツバサ「えっ…身体中が苦しい?」

 

エレナ「低周波マッサージ機で…?」

 

コンコン…

 

ツバサ(私とエレナがアンジュを介抱していると…突然、誰かが控え室に入ってきた)

 

?「失礼しま~す!」ガチャ

 

ツバサ「ごめんなさい、今はちょっと…!?」

 

穂乃果「…」

 

エレナ「君は?」

 

穂乃果「初めまして、高坂穂乃果です!」

 

ツバサ「どうして、あなたが…?」

 

エレナ「…ツバサ?」

 

穂乃果「ビックリするのも無理ないよね…だって、本当ならこの世界に私はいないはずだもん」

 

エレナ「どういう事だ…?」

 

穂乃果「そっか、まだそっちの二人には私達についての記憶がないんだ…」

 

穂乃果「でも…説明するの面倒だから大事なことだけ言っちゃうね?」

 

穂乃果「私は…『ショッカー』に造られたの」

 

ツバサ「ショッカー…?」

 

穂乃果「そうだよ、そしてあなた達三人は…そのメンバーとして選ばれた」

 

穂乃果「彼によって…ねっ?」クルッ

 

ギィ…

 

ツバサ(彼女が振り向くと…金髪で壮年の外国人男性が赤い薔薇の花束を三つほど抱えながら、私達の控え室に入ってきた)

 

ナルタキ「やあ、おめでとう…私は君達のような人材を求めていた」

 

ツバサ「あなたは…?」

 

穂乃果「今からこの世界を支配する…秘密結社ショッカーの幹部だよ」

 

エレナ「世界を支配…だと?」

 

ナルタキ「そうだ、そして君達はそれを手伝う改造人間となった…君達の体内に入り込んだ『ナノロボット』の手によって」

 

ツバサ「!?」

 

エレナ「私達が…改造人間?」

 

穂乃果「そうだよ…試しにそこの机に置いてあるガラスのコップを持ってみたらどうかな?」

 

ツバサ「…?」ヒョイ

 

パリン!

 

ツバサ(私がガラスのコップを軽く持った途端…コップは割れて、バラバラになってしまった)

 

エレナ「!?」

 

ツバサ「…嘘」

 

穂乃果「ウソなんかじゃないよ…ほら、あなたもやってみてよ」

 

エレナ「…」ヒョイ

 

パリン!

 

ツバサ(エレナも試してみると…私と同様、軽く持っただけでコップを粉々にしてしまった)

 

エレナ「!」

 

ナルタキ「…実験は成功だな」

 

アンジュ「…!」ゴホゴホッ

 

エレナ「まさか、アンジュの具合が悪くなったのも…」

 

ナルタキ「なるほど、君の身体は他の二人に比べて合わなかったようだね…?」

 

ナルタキ「ちょっとした『失敗作』という事になるが…まあ良い」

 

ツバサ「!!」

 

エレナ「…今、何と言った?」

 

ナルタキ「聞こえなかったかな?…君達と比べて彼女は『失敗作』だと言っているんだ」

 

エレナ「勝手な事をしておいて…ふざけた事を言うな!」ダッ

 

ツバサ(憤ったエレナは…男性に向かって走っていった)

 

ナルタキ「フ~ム、どうやら少し眠ってもらう必要があるようだね…『グレイブ』」

 

穂乃果「はい…お任せを」スッ

 

ツバサ(バックルと一枚のカードを取り出した彼女はカードをバックルに挿入すると…それを腹部に装着させた)

 

穂乃果「もらうよ、あなた達の『自由』を…変身」

 

『Open Up』

 

ツバサ(彼女がバックルを展開させると…ベルトから黄色くて薄い壁のようなものが飛び出してきた)

 

ツバサ「あれは…エレナ、止まって!」

 

エレナ「何?…うわっ!?」バチッ!

 

ツバサ(壁のようなものにぶつかったエレナは吹き飛ばされると…後ろにいた私とぶつかってしまった)

 

ツバサ「きゃっ!?」ドカッ!

 

ツバサ(壁のようなものは彼女の方まで下がると…最終的に彼女の身体を潜り抜け、消滅していった)

 

グレイブ「…」スタスタ

 

ツバサ(赤い目に、黄色い身体をした戦士の姿に変わった彼女は…私達を捕まえようと接近してくる)

 

エレナ「…」

 

ツバサ「うっ…」ドサッ

 

ツバサ(私とエレナはぶつかった時の衝撃で…動く事が出来ずにそのまま気を失ってしまった)

 

アンジュ「ツバサちゃん…エレナちゃん!」

 

ナルタキ「気を失っているだけだ…最も、次に目覚める時には私の忠実な配下として働く事になるだろうがね」

 

アンジュ「そんな…っ!」ゴホゴホッ

 

ナルタキ「君にも…少し眠ってもらうとしよう」サッ

 

アンジュ「あっ…」バタッ

 

ナルタキ「…この花束は、君達へのお祝いだ」バサッ

 

ナルタキ「グレイブ、彼女達を戦闘員のいる手術室に連れて行け」

 

グレイブ「…」コクリ

 

 

 

ツバサ「っ…?」パチリ

 

ツバサ(目を覚ました時、私は…知らない場所にいた)

 

ツバサ「これって、手術台?…!」ハッ

 

ツバサ「そうだ…私は!」ガバッ

 

ツバサ(私が手術台から起き上がると…両隣の手術台にはエレナとアンジュが眠っていた)

 

ツバサ「エレナ、アンジュ…」

 

?「目、覚めました?」

 

ツバサ「?」クルッ

 

ツバサ(私が声のする方を向くと…そこには防護服を着た人物がいた)

 

ツバサ「…!」キッ

 

?「そんなに怖い顔しなくても大丈夫ですよ…こう見えても、私はあなたの味方ですから」

 

ツバサ「味方…あなたが?」

 

?「…下を見てみてください」

 

ツバサ「下?…!」

 

ツバサ(私が下を見てみると、そこには…白い覆面を被った白衣の人達が倒れていた)

 

ツバサ「これって…」

 

?「あなたはこれから脳改造の手術をする所だったんです…ここにいる人達は皆、私が倒したんで今はもう大丈夫ですけど」

 

ツバサ「…あなた、誰?」

 

?「別に…名乗るほどの者でもないですよ?」

 

ツバサ(そう言って防護服のマスクを取ったのは…一人の少女だった)

 

ツバサ(年齢は顔立ちからして、私達と同じくらいのように見えた)

 

少女「ぷはっ…」フゥ

 

ツバサ「どうして、こんな事を…?」

 

少女「目的があるんです…あなた達を助けようとしたのも、その為です」

 

ツバサ「…目的?」

 

少女「はい、私には…あなた達が持っている『輝き』が必要なんです」

 

ツバサ「私達の…『輝き』?」

 

少女「スクールアイドルとして持っている成分みたいなものです…それを貰う為に、こうしてあなた達を助けに来ました」

 

ツバサ「…嫌だと言ったら、どうするつもり?」

 

少女「その時はすぐに諦めてここを出て行くつもりです…あなたの両隣にいるお二人が、どうなっても良いというのであれば」

 

ツバサ「それは…どういう意味?」

 

少女「私がここに来た時、エレナさんは…頭の中に小型のローチを仕込まれていたんです」

 

ツバサ「ローチ?」

 

少女「…簡単に言うと、ショッカーに逆らう者を無理やり洗脳させるものです」

 

ツバサ「!?」

 

少女「このまま目を覚ませば、エレナさんは間違いなく…あなたの敵になります」

 

ツバサ「そんな…!」

 

少女「それと、アンジュさんの方は…改造の影響で『リジェクション(拒絶反応)』に似た症状が出ています」

 

ツバサ「『リジェクション』…?」

 

少女「本来、何か刺激でも与えない限りは…ナノロボットで改造された人間にこんな事は起こらないはずなんですが」

 

ツバサ「…!」ハッ

 

アンジュ『低周波マッサージ機を使ってから、何だか身体中が苦しいの』

 

ツバサ「もしかして、低周波マッサージ機で…?」

 

少女「なるほど…それでナノロボットの性質が微妙に変化したんですね」

 

少女「どちらにしてもこのままでは…アンジュさんは化け物のような醜い姿に変わり果ててしまううえに、命を落としかねません」

 

ツバサ「じゃあ、どうしたら…!?」

 

少女「…方法はあります」

 

ツバサ「!…本当に?」

 

少女「はい、別のナノロボットを体内に入れれば…小型ローチによる洗脳もリジェクションの症状も取り除けます」

 

ツバサ「そんな事が?」

 

少女「出来ます…もちろん、あなた達の『輝き』を譲っていただければの話ですけど」

 

ツバサ「!」

 

少女「『輝き』を失ったあなた達はスクールアイドルでなくなる…でも、最悪の事態を回避する事は可能です」

 

少女「そして、あなた達は…ショッカーに対抗できる力を手に入れられる」

 

ツバサ「!…力?」

 

少女「その説明は『輝き』をいただいた後に…早く手を打たないと、お二人は手遅れになります」

 

ツバサ「…!」

 

ツバサ(この時の私には…迷ってる時間なんて無かった)

 

ツバサ(エレナとアンジュを助けたい…私の出す答えは、ただそれだけだった)

 

 

 

ナルタキ「さぁて…そろそろ『HOPPER』の脳改造が終わった頃かな?」

 

ジリリリリ!

 

ナルタキ「…どうした、何があった?」

 

戦闘員「分かりません…基地内部にある監視カメラが何者かによって次々と破壊されている模様です!」

 

ナルタキ「何…?」

 

戦闘員「あっ…このカメラに不審な人物が!」

 

V3『…』

 

ナルタキ「!?…『Version3』だと?」

 

戦闘員「別の二台のカメラにも…誰か映っています!」

 

1号『…』

 

2号『…』

 

ナルタキ「『HOPPER』…一体、これはどういう事だ!?」

 

戦闘員「分かりません、現在調査中です!」

 

ナルタキ「私に考えさせるつもりか…だったら貴様が直接確かめろ!!」

 

戦闘員「イ…イーッ!」ダッ

 

ナルタキ「グレイブ、お前もすぐに向かえ!」

 

グレイブ「…」スタスタ

 

 

 

少女『ショッカー…それは数多の世界を裏から操ろうとする秘密結社』

 

少女『そして、あなた達はスクールアイドルとしての《輝き》と引き換えに…《仮面ライダー》としての力を手に入れました』

 

少女『《仮面ライダー》とは…仮面をつける事によって自らの感情を捨て去りながら、常人を超える能力を駆使して戦う者です』

 

少女『人間の自由と…世界の平和を、守る為に』

 

戦闘員「貴様…止まれ!」ダッ

 

V3「やぁっ!」バキッ!

 

戦闘員「イーッ…!」バタッ

 

V3(少女から説明を聞いた『私達』は…手分けして、基地内部にある監視カメラを破壊していた)

 

V3「これが、私の力…?」

 

ダレカー!

 

V3「!」ダッ

 

V3(私が声のする方へ向かうと…牢屋の中には数人の女性が閉じ込められていた)

 

V3「大丈夫ですか?」

 

アキバ「ひぃっ…だ、誰!?」ビクッ

 

V3(牢屋にいた女性達の中の一人は…『Version3』になった私を見て、明らかに怯えていた様子だった)

 

V3「私はあなた達を助けに来ました…だから、安心して」

 

アキバ「私達を、助けに…?」

 

ヤマダ「その声は…もしかしてお前、綺羅か?」

 

V3「!」

 

V3(牢屋の中には私達がいるクラスの担任のヤマダ先生と…私達の活動をサポートしてくれている三人の後輩もいた)

 

ヒデコ「そう言われてみれば、確かに綺羅先輩の声だ…」

 

ミカ「その格好…一体、どうしちゃったんですか?」

 

V3「あなた達こそ、どうしてここに…?」

 

フミコ「私達、今日の先輩達のライブをより良くしようと思って…劇場にある機材の最終調整を先生と一緒にしていたんです」

 

ミカ「そしたら…全身真っ黒にした変な人達が急に私達を!」

 

V3「そういう事だったのね…ごめんなさい、あなた達を巻き込んでしまって」

 

ヒデコ「そんな、綺羅先輩が謝る事じゃ…」

 

V3「今すぐに助けるわ…あなた達、少し後ろに下がってもらえる?」

 

ヒデコ「えっ…あっ、はい!」ササッ

 

V3「…はっ!」ガシャン!

 

V3(皆が後ろに下がったのを確認した私は…目の前の鉄格子を取り外した)

 

ミカ「やったぁ!」

 

V3「…早く脱出しましょう」

 

ヤマダ「ありがとう、綺羅…行くぞ!」

 

ヒデコ「はい!」

 

フミコ「あなたも一緒に!」

 

アキバ「あ、ありがとう…」

 

V3(私は皆を連れて、基地の中を走っていると…)

 

ヒデコ「あれ?あそこにいるのって…」

 

ミカ「全身真っ黒の変な人!」

 

?「…」

 

V3(しかし、私には…目の前にいる戦闘員の男性から敵意を感じられなかった)

 

V3「…?」

 

V3(戦闘員の男性は黒いマスクを脱いで素顔を見せると…私達にジェスチャーをした)

 

トウベエ「…」クイッ

 

ヤマダ「何だ?」

 

V3「もしかして…ついて来いって言っているの?」

 

トウベエ「…」コクリ

 

フミコ「でも、もしかしたら罠かも…」

 

V3「…分かったわ、信じてみましょう」

 

ミカ「えぇ!?」

 

トウベエ「…!」フッ

 

V3(後に彼は立花トウベエと名乗り…少女の知り合いである事が分かった)

 

V3(少しの間、立花さんについて行くと…基地から脱出する『非常口』の表示が見えた)

 

アキバ「あれって…」

 

ミカ「出口だ!」

 

フミコ「立花って人、本当に味方だったんだ…あれ?」キョロキョロ

 

ヤマダ「いつの間にかいなくなったな…まあ良いか、行くぞ」

 

V3「はい…!」ピタッ

 

V3(私は…非常口の手前にある扉の前で立ち止まった)

 

ヤマダ「綺羅、どうかしたのか…?」

 

V3「…先生、皆をお願いします」

 

フミコ「えっ、でも…」

 

V3「いいから早く!」

 

ヤマダ「!…分かった、行くぞお前達」ダッ

 

ヒデコ「あっ…ちょっと先生!?」

 

ミカ「待ってよぉ~!」ダダッ

 

V3「…ふっ!」ガッ!

 

V3(皆が先に行くのを見届けた私は、目の前の扉の鍵を壊して部屋に入ると…台の上に大きさの違う二つの箱が置かれていた)

 

V3「もしかして…」パカッ

 

V3(大きい方の箱を開封すると…中にはシアンカラーの銃と二十枚以上のカードが入っていた)

 

V3「これが…『ディエンドライバー』」

 

ガタッ

 

V3「!」

 

V3(隣に置かれていた小さい箱が勝手に動き出したのを見て、私は…それを開けてみた)

 

パカッ

 

?「プハッ…や、やっと出れたわぁ~!」バサバサッ

 

V3(すると、箱の中から…手のひらサイズの白い蝙蝠が飛び出してきた)

 

V3「あなたが『キバーラ』ね…?」

 

キバーラ「そうよぉ~…どこの誰だか知らないけど、アタシを助けてくれたこの恩は一生忘れないわぁ♡」

 

V3「それなら…まずはこの銃の使い方を教えてくれないかしら?」

 

キバーラ「え?」

 

V3(私はマスクを取り外して…キバーラに素顔を見せた)

 

ツバサ「協力をお願いしたいの…小さく可愛らしい、小悪魔のような魅力を持ったあなたに」フフッ

 

 

 

ミカ「やっと地上に出られたぁ…ってウソ!?」

 

戦斗員「…」

 

フミコ「今度はガスマスクの人達がいっぱい…!」

 

ブロロロ…キキッ!

 

アキバ「私達の目の前に車が…」

 

ヤマダ「何だ、この白いミニバンは…!」

 

トウベエ「…」クイッ

 

ヒデコ「えっ…乗せてくれるんですか!?」

 

トウベエ「…」ビシッ!

 

ヤマダ「助かる…今のうちに早く乗れ!」ダッ

 

バタン!

 

ヤマダ「全員乗ったか!?」

 

フミコ「でも、まだ綺羅先輩が…」

 

ヤマダ「綺羅ならきっと大丈夫だ、そう信じるしかない…出してくれ!」

 

トウベエ「!…!?」

 

ヒデコ「そんな…周りにガスマスクの人達が集まってきているせいで車が動けない!」

 

ミカ「このままじゃまた捕まっちゃうよ~!」

 

1号「はっ!」ゴッ!

 

2号「ふっ!」ガッ!

 

戦斗員「…!?」バタッ

 

アキバ「あの人達は…?」

 

1号「今だ、早く車を!」

 

2号「ここはぁ…私達に任せて?」

 

ヒデコ「その声、統堂先輩と優木先輩!?」

 

ヤマダ「お前達まで…くっ、頼む!」

 

トウベエ「…!」コクリ

 

ブロロロ…

 

1号「…行くぞ」

 

2号「ええ…」

 

 

 

ツバサ(キバーラを連れた私が、UTXの外に出ると…ガスマスクの男達があちこちで倒れていた)

 

キバーラ「何、これ?」

 

ツバサ「きっと、二人がやってくれたのね…!」

 

ツバサ(その先では…1号と2号が、剣を持ったグレイブと戦っていた)

 

『MIGHTY』

 

グレイブ「…!」ズバッ!

 

1号「ぐっ!」

 

2号「うっ…!」

 

ツバサ(グレイブは剣の先に一枚のカードを通すと…1号と2号を斬りつけた)

 

ツバサ「エレナ、アンジュ!」ダッ

 

1号「ツ、ツバサか…」ゼェゼェ

 

ツバサ「大丈夫?」

 

2号「このくらい、平気よぉ…っ!」ハァハァ

 

ツバサ(二人は気丈に振る舞おうとしているが…明らかに疲弊している様子だった)

 

ツバサ「あなた達、さっきまで治療してたばかりなんだから…もう無理はやめて?」

 

1号「だが…!」

 

ツバサ「ここは…私に任せて」

 

2号「ツバサちゃん…?」

 

ツバサ「…キバーラ、二人をお願い」スタスタ

 

キバーラ「ええ…分かったわ」

 

ツバサ(二人をキバーラを任せ、私は…一枚のカードを取り出した)

 

ツバサ「私は…この力で、あなたを倒す!」

 

『カメンライド…』

 

グレイブ「!」

 

ツバサ(ディエンドライバーにカードを装填した私は…陽が沈みかけた空に向かって引き金を引いた)

 

ツバサ「変身!」

 

『ディ・エンド!』

 

ツバサ(蒼い光に包み込まれた私は…その姿を変えた)

 

2号「あれは…?」

 

1号「さっき、私達と一緒にいた時とは違う姿をしているな…」

 

キバーラ「そう、あのライダーは…『ディエンド』よ」

 

ディエンド「…ふっ!」ダッ

 

『アタックライド…インビジブル!』

 

ディエンド(左腰のホルダーから取り出したカードをドライバーに入れた私は…まず姿を消した)

 

グレイブ「!?」

 

ディエンド「ここよ」

 

『アタックライド…ブラスト!』

 

ディエンド(次に私は高速移動でグレイブを翻弄させながら…分裂させたエネルギー弾でダメージを与えていく)

 

ディエンド「はぁっ!」ガガッ!

 

グレイブ「…!」フラッ

 

キバーラ「あの子、ディエンド特有の高速移動をもう使いこなしてる…初めて変身したはずなのに何で?」

 

1号「そういえば…ツバサは小さい頃から、誰よりも物事の飲み込みが早かったな?」

 

2号「そうねぇ~…練習した事の無かった逆上がりや一輪車もすぐに出来ちゃったし」

 

ディエンド「はっ…!」ピタッ

 

ディエンド(私は更に攻撃しようとグレイブの顔に銃口を向けたが…突然、夢で見た別の世界の『彼女』の顔が浮かんでしまった)

 

穂乃果『ツバサさん!』ニコッ

 

ディエンド「やっぱり、私には…」

 

ディエンド(攻撃を躊躇した私に対して…グレイブは持っていた剣で反撃してきた)

 

グレイブ「…!」ズバッ!ザシュッ!

 

ディエンド「ううっ…!」

 

2号「ツバサちゃん!?」

 

1号「どうしたツバサ…しっかりしろ!」

 

ディエンド(…そうよ、目を覚ましなさい『綺羅ツバサ』)

 

ディエンド(目の前にいるのは…『高坂穂乃果』とは遠くかけ離れた、ただの傀儡)

 

ディエンド(そして、仮面ライダーは…自らの感情を捨て去りながら人間の自由と世界の平和を守る者でならなければならないはず)

 

ディエンド(だったら、私は…!)

 

『ファイナルカメンライド…』

 

ディエンド「…じゃあね、穂乃果さん」

 

グレイブ「!」

 

ディエンド(カードを装填し、私は…ディエンドドライバーを上空に向けて発砲した)

 

『ディ・ディ・ディ・ディエンド!』

 

ディエンド(その直後に『X』の形をしたレーザーがグレイブの頭上に展開されると…私はグレイブに向けて銃を連射した)

 

ディエンド「うわぁぁぁぁぁ!!」ガガガッ!

 

グレイブ「…」ヨロッ…

 

ディエンド(私の攻撃で後退したグレイブは…上空からレーザー光線を浴びた)

 

1号「やった…のか?」

 

グレイブ「…」ドサッ

 

ディエンド(私の『ディエンドブラスト』で…グレイブはついに倒れた)

 

2号「…どうやら、本当にやってくれちゃったみたいねぇ?」フフッ

 

キバーラ「やったわね、ツバサ~!」

 

ディエンド「…」

 

ディエンド(その時の私は何故か…何とも言い表せない、複雑な気持ちになっていた)

 

 

 

少女「『グレイブ』を倒したんですね…お疲れ様でした」

 

ツバサ「…」

 

少女「…あの、大丈夫ですか?」

 

ツバサ「!…ええ、別に何でもないわ」

 

少女「そうですか…」

 

エレナ「先程は助かった、ありがとう」

 

アンジュ「あなたが治療してくれなかったら…私達、きっと助からなかったわぁ?」

 

少女「気にしないでください…あなた達の協力のおかげで、私も目的の物が手に入ったんで」シャカシャカ

 

ツバサ(少女はそう言いながら…シアンカラーの小さなボトルを振らしていた)

 

少女「あっ、でも…まだこれで終わりじゃないですよ?」

 

ツバサ「えっ?」

 

少女「あなた達が会ったさっきの男の人は、他の世界まで支配しようと…『μ'sの世界』と呼ばれる世界にいる一人の少年の身柄を拘束しようとしているんです」

 

アンジュ「じゃあ、もしその子が捕まって…他の世界が支配されちゃった場合はどうなっちゃうのぉ?」

 

少女「おそらく…この世界を含めた全てがショッカーのものになるかと考えられます」

 

エレナ「回避する方法はあるのか?」

 

少女「はい、それは『ディエンド』になったあなたが…その少年を守る事です」

 

ツバサ「!…私が?」

 

少女「そうです…『ディエンド』の変身能力を得たあなたになら、出来るはずです」

 

少女「幸い、豊富な知識と別の世界に行ける特殊能力を持ったキバーラもいますし…」

 

キバーラ「へっ、アタシ?」

 

少女「ええ…それに別世界の『μ's』メンバーに会う事も出来るので、悪い話ではないかと」

 

ツバサ「!…二人とも、突然だけどしばらく留守にしても大丈夫かしら?」

 

エレナ「…分かった」

 

エレナ「だが、その代わり…必ず帰ってくるんだぞ?」

 

アンジュ「そうよ…あんなオジサンにやられちゃったら、許さないんだからね?」

 

ツバサ「ええ、必ず…約束するわ」

 

エレナ「…」フッ

 

アンジュ「うふふっ…」

 

ツバサ「…お願い、キバーラ!」

 

キバーラ「ウフフッ、任せて…グルグルグルグル~!」グルグル

 

少女「あの男の人をやっつけようと思うなら早い方が良いですよ…今の彼は力が弱まっているはずですので」

 

ツバサ「分かったわ…行ってきます」

 

 

 

ナルタキ「…ディケイド、君はそちら側の人間ではない」

 

ツバサ「待ちなさい」スチャ

 

ツバサ(『μ'sの世界』に来た私は…ディエンドライバーの銃口を男に向けた)

 

ナルタキ「!…おやおや、どうやってここまで追ってきたのかね?」

 

ツバサ「キバーラのおかげよ」

 

キバーラ「ベ~ッだ!」

 

ナルタキ「やれやれ…ディエンドライバーまで盗み出すとは、どうやら君にはコソ泥の才能があるようだね?」

 

ツバサ「私達の世界を乗っ取ろうとするあなたに…そんな事を言う権利は無いわ」

 

ナルタキ「フッ、確かにな…ならば今日のところは君のその執念に免じて退散するとしよう」

 

ツバサ(男はオーロラを出現させると、その中に消えていった)

 

ツバサ「!?…待ちなさい!」

 

キバーラ「逃げられちゃったわね…」

 

ツバサ「…」ハァ

 

 

 

ツバサ「それから私は、キバーラと一緒に『クウガの世界』を訪れた直後に…白いクウガに初めて変身したニコさんを見た」

 

ツバサ「グロンギ怪人に追い詰められていたニコさんを見て、放っておけなかった私は…『ディエンド』に変身した」

 

ツカサ「その時に赤いクウガを召喚したという訳か…警察に提供した神経断裂弾の方はどうやって手に入れたんだ?」

 

ツバサ「キバーラが…もう一つの『クウガの世界』から持ってきてくれたの」

 

ツカサ「もう一つの『クウガの世界』…そんな世界があるのか?」

 

ツバサ「ええ、世界は何も今まで旅してきた『μ'sの世界』と九つの世界と私達の世界だけじゃない…無数に存在しているの」

 

ツカサ「なるほどな…ところで、アンタ達を助けた少女というのは今どこにいるんだ?」

 

ツバサ「それは…立花さん、何か知らない?」

 

トウベエ「…」

 

ツカサ「そうか…だいたいわかった」

 

アキバ「えっ、何も言ってないのに分かるの?」

 

ツカサ「ああ…どうやら、おやっさんも知らないみたいだ」

 

アキバ「あ~…」

 

ツバサ「それにしても、私がいなかった間にまさか偽者の『μ's』が八人も現れていたなんて…」

 

アキバ「実は…彼女達、つい最近になって現れたの」

 

ツカサ「最近?」

 

アキバ「ええ、それまでは1号と2号の二人がショッカーの侵攻を食い止めてくれていたんだけど…」

 

ツバサ「そうだったの…でも、私が帰ってくるまで皆が無事で良かったわ」

 

アキバ「それは…二人のライダーが彼女達に追い詰められた時、いつもある人が助けに来てくれたからなの」

 

ツカサ「…ブレイド・ジョーカーの事だな?」

 

ツバサ「ブレイド・ジョーカー…?」

 

ツカサ「アンタが倒れた後、オレ達を助けてくれたアンデッドだ…」

 

ツバサ「アンデッドって…その怪人、本当に私達の味方なの?」

 

アキバ「それが、あの人は…」

 

ガチャ…

 

ミカ「ごめんなさい!雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんが…って、綺羅先輩!?」

 

ヤマダ「綺羅、お前…帰ってきていたのか?」

 

ツバサ「!…先生、皆」

 

フミコ「無事で良かった…私達、二人の先輩から綺羅先輩が別の世界に行ったって聞いてずっと心配していたんですよ?」

 

ツバサ「心配かけてごめんなさいね、もう大丈夫だから」

 

ヒデコ「お帰りなさい…また『A-RISE』の三人が揃って、良かったです」

 

ツバサ「!…ええ、ただいま」

 

ツカサ「…それで、雪穂と亜里沙に何かあったのか?」

 

ミカ「あっ…もしかして、あなたがディケイド?」

 

ツカサ「ああ」

 

ヒデコ「実は亜里沙ちゃんが…『バニティカード』っていうカードに吸い込まれてしまったの」

 

ツカサ「何…亜里沙が!?」

 

アキバ「『バニティカード』って?」

 

ツカサ「ある巨大邪神を呼び出す為に生贄になる人間を封印するラウズカードだ…アイツら、そんなカードまで持っていたのか」

 

フミコ「そのうえ雪穂ちゃんまでダークライダー達に捕まっちゃって…本当にごめんなさい!」

 

ヤマダ「二人をここまで連れて行こうとしていた途中だったんだが、私が不甲斐なかったばかりに…すまない」

 

ツカサ「いや、アンタ達のせいじゃない…悪いのは始めからこの世界の異変に気付けなかったオレの方だ」

 

ツカサ(すると、オレの携帯が部屋の中で鳴った)

 

~♪

 

ツカサ「電話?一体、誰から…!」

 

ツカサ(その電話は…雪穂の携帯からかけてきたものだった)

 

ピッ

 

ツカサ「…もしもし、雪穂か?」

 

?『テレビ…つけてみてよ』

 

ブツッ…ツー、ツー

 

ツカサ「…テレビ?」

 

アキバ「あっ、それならこの部屋にもあるよ…よっと」ポチッ

 

ツカサ(アキバがテレビの電源を入れると…画面には穂乃果と凛とにこ、そして雪穂とアキバによく似た女性が映っていた)

 

?『やっほー!はっちゃけてるー!?』

 

アキバ「えっ…わ、私!?」

 

?『ワームリポーターのアキバでーっす!』

 

ツカサ「ワームという事はどうやら…アンタに擬態した偽者のようだな」

 

アキバ「そんな…私、あんなハイテンションな感じでテレビに出た事ないよ!?」

 

トウベエ「…」シーッ

 

アキバ「あっ…すみません」

 

リポーター『なんとなんと、我々ショッカーが!?ディケイドと反逆者達に宣戦布告しちゃうんだアハハハハハ!』

 

穂乃果『…』

 

ツバサ「あれは『グレイブ』…前に私が倒したはずなのに、どうして!?」

 

雪穂『ツカサ…ツカサ!』

 

ツカサ「雪穂!」

 

リポーター『宣戦布告にかけての意気込みをどうぞ!』

 

穂乃果『ディケイド、雪穂と亜里沙ちゃんを助けたいのなら…午後三時にUTXビルの前に来て』

 

ツカサ「…!」

 

リポーター『よーし!そこの君にも聞いちゃうぞ!』

 

凛『裏切り者を倒せるように…頑張るニャン☆』

 

リポーター『あっ!か~わ~い~い~!!』

 

にこ『私も!にっこにっこ…うわっ!?』

 

リポーター『さあ、という訳で!こちらからは以上でしたー!!』

 

ブツッ…

 

アキバ「お、終わっちゃった…」

 

フミコ「午後三時って…もうあと三十分しかないよ?」

 

ツカサ「…行ってくる」ガタッ

 

ツバサ「待って」

 

ツカサ「!」ピタッ

 

ツバサ「戦えるの?大切な仲間達の為に…」

 

ツカサ「…当たり前だ、オレはもう迷わない」

 

ミカ「でも…罠かもしれないんだよ!?」

 

ヤマダ「そうだ、お前もショッカーに捕まってしまうかもしれないんだぞ…それでも行くと言うのか?」

 

ツカサ「確かに奴らが二人を解放する保証は無いし全力で襲いかかってくるかもしれない…でもな、オレはもう決めたんだ」

 

ヒデコ「決めたって…何を?」

 

ツカサ「目の前で起きている出来事と向き合い…通り過ぎずに戦う、それこそが今のオレの信念だ」

 

ツバサ「そう…それなら、私も行くわ」

 

ツカサ(ツバサはベッドから降り、立ち上がった)

 

アキバ「でも、まだその傷じゃ…ってもう治ってる!?」

 

ツバサ「ふふっ、これでも私…改造人間なのよ?」

 

ヒデコ「あの…綺羅先輩、これを」スッ

 

ツカサ(ヒデコから青い鞄を受け取ったツバサは…鞄の中身を確認した)

 

ツバサ「!…ありがとう」

 

トウベエ「…」ガタッ

 

ツカサ「おやっさん…?」

 

トウベエ「…」クイッ

 

ツバサ「立花さん…分かったわ、彼に着いて行きましょう」

 

ツカサ(おやっさんはオレとツバサをガレージに連れて行くと…整備された一台のバイクを見せてくれた)

 

ツカサ「そのマシンは…『ハリケーン』か?」

 

トウベエ「…」コクリ

 

ツバサ「もしかして、私にこれを…?」

 

トウベエ「…」ビシッ

 

ツバサ「ありがとう、立花さん…これでUTXまで行きましょう」

 

ツカサ(そう言って、ツバサは…赤いヘルメットを被ってバイクに跨がった)

 

ツカサ「ああ」

 

ツカサ(オレも青いヘルメットを被り、後ろに乗ると…ツバサはバイクのエンジン音を轟かせた)

 

 

 

にこ「リポーターのアンタが…私よりも目立ってるんじゃないわよ!!」ズバッ!

 

白サナギワーム「…!」バタッ

 

雪穂(怒ったにこさんは黒い剣を取り出すと…白いワームを斬りつけて倒してしまった)

 

凛「ハハッ、スッゴく怒ってるニャ~」

 

穂乃果「ねえ…その銃、私に預けてくれる?」

 

凛「えっ?う、うん…はい!」サッ

 

穂乃果「レイ…『バニティカード』を」

 

レイ「…」スッ

 

穂乃果「…ありがとう」

 

雪穂(凛さんからディエンドライバーを受け取ったお姉ちゃんは…私の目の前までやって来た)

 

雪穂「何…?」

 

穂乃果「…このケータイ、返しておくね」スッ

 

雪穂「え?あっ…うん」

 

穂乃果「それと…あなたと亜里沙ちゃんの荷物も」

 

雪穂「!?」

 

穂乃果「…」スタスタ

 

雪穂「…どうして、家に置いてきたはずの私と亜里沙の荷物を?」

 

 

 

穂乃果「…失礼します」

 

ナルタキ「ニコニコな生放送は終わったかね?」

 

穂乃果「はい…じきにディケイドと『Version3』が来ると思われます」

 

ナルタキ「では…『バニティカード』を」

 

穂乃果「…」スッ

 

ナルタキ「ご苦労…ところで、君に聞きたい事がある」

 

穂乃果「何でしょう…?」

 

ナルタキ「さっき、君は何故…あの蟻共を見逃した?」

 

穂乃果『あなた達は地下シェルターに戻って…この事を彼女達に伝えて』

 

穂乃果「!…やっぱり、お見通しだったんですね」

 

ナルタキ「もちろん、鏡として映る物さえあれば…私は何だって見る事が出来るからね?」フッ

 

穂乃果「…あえて逃がして詳細な情報を伝達させた方が、ディケイドや『Version3』も動くと思ったからです」

 

穂乃果「それにディケイドや三人の『HOPPER』さえ倒せば…彼女達を始末する事など、いつでも出来ますから」

 

ナルタキ「…フ~ム、確かにな」

 

穂乃果「それと…このディエンドライバーの処分についてですが、私が一時的に預かっても構いませんでしょうか?」

 

ナルタキ「ほう…何か策があるのか?」

 

穂乃果「はい…相手が油断している隙に、これで奇襲をかける作戦です」

 

ナルタキ「…なるほど、良いだろう」

 

穂乃果「ありがとうございます…では、今から私は外で彼らを迎えに行ってきます」スタスタ

 

ナルタキ「ああ、期待しているよ」

 

ナルタキ「…捨て駒として、ね」

 

ナルタキ(かつてこの基地が『HOPPER』に襲撃されていたあの時…私は基地の研究室である少女と出会った)

 

少女『最終調整完了、っと…』フゥ

 

ナルタキ『こんな時に何をしている?』

 

少女『!』クルッ

 

ナルタキ『答えろ』

 

少女『…私は、残り八人の《μ's》のコピー体と《ダークライダー》の力を組み合わせていたんです』

 

ナルタキ『何…君がか?』

 

少女『はい…あれ、もしかして戦闘員から何も聞かされずに《グレイブ》に変身する高坂穂乃果のコピー体を連れ回していたんですか?』

 

ナルタキ『…その言い草はつまり、彼女を造ったのも君だという事か?』

 

女性『そうですよ…一応、この技術をショッカーに持ち込んできたのも私ですから』

 

ナルタキ『なるほど、しかし…私は君のような優秀な科学者を見るのは初めてだ』

 

少女『最近入ったばかりなもので…ところであなたは、このままこの世界だけを支配して満足されるおつもりですか?』

 

ナルタキ『ほう…それはどういう意味かね?』

 

少女『あなたが消滅させた世界によく似た…別の世界の存在を見つけました』

 

ナルタキ『!…何だと?』

 

少女『信じられないのなら…直接、ご自分の目で確かめに行ってみてください』

 

少女『きっと《ディケイド》である《彼》も…その世界にいるはずです』

 

ナルタキ『!!』

 

ナルタキ(それから私はすぐに『μ'sの世界』に向かった…そして『ディケイド』に変身した『彼』の姿を見た)

 

ナルタキ(ある戦いの傷が癒えていなかった私は…暫くの間、真の姿になれず怪人やライダーを呼び寄せる事しか出来なかった)

 

ナルタキ(これまで『ディエンド』となった『Version3』の妨害を幾度となく受けていたが…今の私は真の姿になれる程に傷が癒えている)

 

ナルタキ(そう、私は今度こそ…『彼』を逃す訳にはいかない)

 

ナルタキ「しかし…この私とした事が、迂闊だったな」

 

ナルタキ(後に分かった事だが、あの少女は…ショッカーの者ではなかったらしい)

 

ナルタキ(現在、少女は行方知れずとなっているが…私に有益な情報と優秀な捨て駒を提供してくれた今となってはもうどうでもいい)

 

ナルタキ「もうすぐ…全ての世界が私の物となる」ニヤリ

 

ナルタキ「その為にも、まずはこの『バニティカード』を…然るべき場所に託すとしよう」

 

ナルタキ「何故、あの少女があそこに石板を置いたのかは知らないが…使えるものは使っておかなければ勿体無いだろうからな?」

 

ナルタキ(私はオーロラの中へと消え…ある場所に移動した)

 

 

 

ツカサ(ハリケーンに乗って、UTXに向かう道中で…ツバサはこんな事をオレに言ってきた)

 

ツバサ「…私、今になって『μ'sの世界』の私達が羨ましいなって思う事があるの」

 

ツカサ「羨ましい…?」

 

ツバサ「そう…だって改造人間になった今の私達にはもう、スクールアイドルとしての『輝き』は無いもの」

 

ツカサ「…」

 

ツバサ「もう私達はスクールアイドルの『A-RISE』じゃない…普通の人間から見たら、『HOPPER』という名の怪人」

 

ツバサ「だから思うの…もし私達が人間のままだったら、スクールアイドルのままでいられたら今頃どうなっていたんだろうって」

 

ツカサ「…」フゥ

 

ツバサ「ショッカーに改造され『輝き』を失った私達は…もう二度と、スクールアイドルに戻る事は出来ない」

 

ツバサ「だって私達三人は…もう普通の人間じゃないのだから」

 

ツカサ「…そう思い込んでいるのは、アンタだけなんじゃないのか?」

 

ツバサ「えっ?」

 

ツカサ「今のアンタは改造人間だという事を言い訳にしてごまかしているせいで…自分自身を信じる事が出来ていない」

 

ツバサ「そんな事…」

 

ツカサ「オレには分かる…じゃなかったら、そんな弱気な事は言わないだろ?」

 

ツバサ「!」

 

ツカサ「だが…アンタのその言葉を聞いたら、エレナとアンジュは間違いなく悲しむだろうな」

 

ツバサ「…」

 

ツカサ「そもそも…その事をエレナとアンジュは知っているのか?」

 

ツバサ「…いいえ、知らないわ」

 

ツカサ「それならあの二人はまだ信じているだろうな…この世界が平和になれば、きっとまたスクールアイドルとして歌えると」

 

ツバサ「でも、私達は…」

 

ツカサ「アンタの先生や後輩達も同じ思いだろうな…じゃなければ、アンタが帰ってきた時にあんな事を言うはずがないしな」

 

ヒデコ『また《A-RISE》の三人が揃って、良かったです』

 

ツバサ「…!」

 

ツカサ「確かに失ったものはあるのかもしれないが…それと同じように、得られたものや守れたものだってあるはずだ」

 

ツバサ「得られたものや…守れたもの?」

 

ツカサ「そうだ、今までオレ達と旅をしてきたアンタなら気付けるはずだ…また『A-RISE』になる為には何が大事なのかな」

 

ツカサ「アンタは一人で戦っている訳じゃない…だから、挫けずに前を向け」

 

ツバサ「…」

 

ツカサ「ところで…アンタに聞きたい事がある」

 

ツバサ「…何?」

 

ツカサ「アンタは…オレの過去について、キバーラから何か聞いているんじゃないのか?」

 

ツバサ「!」

 

ツカサ「…やっぱり、そうなんだな」

 

ツバサ「…」コクリ

 

ツカサ「だったら教えてくれ…オレは一体、何者なんだ?」

 

ツバサ「…分かったわ、教えてあげる」

 

ツカサ「!」

 

ツバサ「あなたの、本当の名前は…」

 

ドサッ

 

ツカサ(その直後、オレの後ろに乗せていた青い鞄がハリケーンから落ちた)

 

ツバサ「いけない、鞄が…!」

 

ツカサ「…止めてくれ、オレが拾ってくる」

 

キキッ!

 

ツカサ(停止したハリケーンから降りたオレは…急いで鞄を回収しに戻った)

 

ツバサ「やっぱりあなたって…良い人ね」

 

ツカサ「だから、よせって言っただろ…よっと」ヒョイ

 

ツバサ「…ごめんなさい」 

 

ツカサ「鞄、今度はちゃんと括っておく必要があるな…ん?」クルッ

 

ツカサ(鞄を拾ったオレが振り返ると…ハリケーンに乗ったツバサの姿は無かった)

 

ツカサ「あいつ!…全く、仕方ないな」ハァ

 

ブゥゥゥン…

 

ツカサ(オレが溜め息をついていると…後ろから二台のバイクがこちらに向かってやってきた)

 

ツカサ「あれは…!」

 

 

 

穂乃果「!…来た」

 

ブゥゥゥン…キキッ!

 

ツバサ「…」スポッ

 

雪穂「ツバサさん…!」

 

ツバサ「約束通り、来てあげたわ…今すぐ彼女の身柄を解放して」

 

にこ「アンタねぇ…バッカじゃないの?」

 

凛「ショッカーがそう簡単に約束を守るはずないニャ~」

 

ツバサ「あなた達…!」キッ

 

穂乃果「…行って」トンッ

 

雪穂「わわっ…えっ?」

 

ツバサ「!」

 

にこ「はぁ!?」

 

凛「ニャニャッ!?」

 

穂乃果「早く」

 

雪穂「う、うん…ツバサさん!」ダッ

 

ツバサ「…久しぶりね、怪我はない?」

 

雪穂「はい!」

 

にこ「アンタねぇ…なんであの人質を解放したのよ!?」

 

穂乃果「作戦だよ」

 

凛「作戦?」

 

穂乃果「そう…雪穂が向こうにいれば『Version3』は雪穂を守ろうとする」

 

にこ「なるほど、その隙をついて『Version3』を仕留めるって作戦ね…アンタもたまには役に立つじゃない?」

 

穂乃果「じゃあ、まずはみんなで『Version3』を引き付けてて…ちょうどいい頃合いで私が出るから」

 

凛「分かったニャ!」

 

ツバサ「あなた達…何をコソコソと話しているの?」

 

穂乃果「…」ダッ

 

ツバサ「なっ…待ちなさい!」

 

凛「それはこっちの台詞ニャ…Let the game begin!」

 

雪穂「えっ…どうして、急に英語に?」

 

ツバサ「それより、あのベルト…まさか『帝王のベルト』!?」

 

凛「3、1、5っと…Henshin!」

 

『Complete』

 

サイガ「…」

 

ツバサ「ショッカー…どこから持ち出したのか知らないけれど、まさか天のベルトまで持っていたなんて」

 

クウガPT「…」

 

レイ「…」

 

にこ「これだけいれば…さすがのアンタもおしまいよ!」

 

ツバサ「…安心して、あなたの大切な親友も私が絶対に助けてみせるから」

 

雪穂「ツバサさん…!」

 

ブゥゥゥン…キキッ

 

ツバサ「!」バッ

 

ツカサ「雪穂!」カポッ

 

ツカサ(二台のサイクロンはツバサと雪穂のすぐ後ろで停まり…そのうち一台の後方に乗っていたオレはヘルメットを外して降りた)

 

雪穂「ツカサ!」

 

エレナ「…」カポッ

 

アンジュ「…」スポッ

 

ツカサ(エレナやアンジュもヘルメットを外し…オレ達はサイクロンから降りた)

 

ツバサ「…!」

 

雪穂「『A-RISE』の英玲奈さんとあんじゅさん…?えっ、どういう事!?」

 

ツカサ「かくかくしかじかだ」

 

雪穂「何、その説明!?マンガじゃないんだからそれで分かるわけないでしょ!」

 

ツカサ「分かったよ…後で詳しく話してやる」

 

アンジュ「うっふふ♡ツバサちゃん…手伝いに来たわよぉ?」

 

ツバサ「アンジュ…」

 

エレナ「…」スタスタ

 

ツバサ「…エレナ?」

 

エレナ「…これ、お土産だ」ピンッ

 

ツカサ(ツバサの目の前に立ったエレナは突然…ツバサの額にデコピンをした)

 

ツバサ「あいたっ!?」

 

アンジュ「えいっ!」フニッ

 

ツカサ(その直後にアンジュはツバサのお腹を鷲掴みにした)

 

ツバサ「ちょっと、くすぐった…ひゃっ!?///」

 

エレナ「私達からのお土産は…仕返しだ、私達だけでなく先生や後輩達の皆の想いが込もっている」

 

ツバサ「し、仕返しって…」

 

アンジュ「そこの坊やから聞いたわよぉ…ツバサちゃん、私達はもう二度と『A-RISE』には戻れないとか言ってたんだってぇ?」

 

ツバサ「うっ…あなた、もしかして二人に話したの?」

 

ツカサ「ああ、オレを置いて行った罰として…アンタがさっきした話は全て喋らせてもらった」

 

ツバサ「あなたって人は…!」

 

エレナ「それはこっちの台詞だ、ツバサ」

 

アンジュ「本当、強引な仲間を持つのは大変ね…何でも一人だけで思い詰めちゃうのはツバサちゃんの悪い癖よぉ?」

 

ツバサ「二人とも…」

 

エレナ「確かに今の私達は『輝き』を失くした…だが、それならば私達なりの方法でまた取り戻せば良い話だ」

 

ツバサ「!…『輝き』を、取り戻す?」

 

アンジュ「そうよぉ?私達三人で生きて、この世界を再び平和に戻せば…私達は再び『A-RISE』になれる」

 

エレナ「改造人間になってしまっても…人の心を持っている限り、私達を応援してくれる人々はいる」

 

アンジュ「先生や後輩の子達だってぇ…皆、私達が再びスクールアイドルに戻る時に待ってくれてるんだから」

 

ツバサ「先生や…あの子達も?」

 

エレナ「当然だ、それにあの日やるはずだった優勝記念のライブを…あんな形で終わりにする訳にはいかないからな」

 

アンジュ「ちゃんとやらなくちゃねぇ…また、私達三人でね」

 

ツバサ「!…そうね、二人の言う通りね」フフッ

 

ツカサ「…」カシャッ

 

ツカサ(オレは白い制服を着た『A-RISE』の三人が並んでいる姿をカメラに収めた)

 

にこ「うぅ~…遅いっ!!」

 

ツカサ「何だ…いたのか?」

 

にこ「いたわよ、最初っから!!」

 

にこ「っていうか…アンタ達ねぇ、いつまで待たせるのよ!?」

 

にこ「そもそも…何で諦めようとしないのよ!」

 

にこ「せっかく、私達ショッカーが愚かな人間達に平和を与えてあげたっていうのに!」

 

ツバサ「それは違うわ…あなた達がもたらしたのは、地獄よ」

 

にこ「…はぁ?」

 

ツカサ「その通りだ、お前達ショッカーは…人間の自由と平和を奪い去った」

 

ツカサ「無理やり人の目を閉じ、耳を塞いで心を消し…そして命を奪おうとした」

 

ツカサ「人は自分自身の意思で生きなければならない…どんな世界でも、その意思は変えない!」

 

ツカサ「確かなその手で…未来を掴み取る為に!!」

 

にこ「何をくだらない事を…アンタ達、何者なの!?」

 

ツカサ「オレか?オレ達は…」

 

ツバサ「ずっと前から、通りすがりの…」

 

ツカサ「仮面ライダーだ!」

 

ツバサ「覚えておきなさい!」

 

ツカサ(オレがバックルを装着すると同時に…ツバサ達三人の腹部からベルトが出現した)

 

ツカサ(それぞれ風力エネルギーを集めてベルトの内部にある風車を回すツバサ達は…強化スーツを纏い、マスクを装着した)

 

ツカサ「変身!」

 

『カメンライド…ディケイド!』

 

ツカサ(一枚のカードをバックルに入れたオレは…ディケイドの変身を完了させると、雪穂にカメラを預けた)

 

ディケイド「雪穂…お前はこのカメラと後ろのバイクに置いてある鞄を持って隠れてろ」

 

雪穂「えっ、カメラも…?」

 

ディケイド「…ああ」

 

雪穂「…分かった!」ダッ

 

にこ「しょーがないわねー…アンタ達!」

 

レイ「…」

 

サイガ「…」

 

クウガPT「…」

 

2号(NEXT)「うふふっ…行くわよ?」

 

1号(NEXT)「ツバサ、準備は良いか?」

 

V3(NEXT)「…ええ」

 

ディケイド「よし…なっ!?」

 

ディケイド(オレ達が立ち向かおうとするよりも先に…フライングアタッカーで飛行したサイガが襲いかかってきた)

 

サイガ「…!」

 

ディケイド(サイガはオレとV3を捕まえようとしたが…)

 

2号「ツバサちゃん、坊や!」

 

1号「危ない!」

 

ドンッ

 

ディケイド(1号と2号の二人はオレとV3を庇うと…サイガに捕まり、空高くまで連れて行かれてしまった)

 

V3「きゃっ…エレナ、アンジュ!?」

 

ディケイド「ぐっ…しまった!」

 

クウガPT「…!」ダッ

 

ディケイド(その直後…こちらに向かってきたクウガ・プロトタイプがオレとV3に攻撃しようとしてきた)

 

ディケイド「マズい!」バッ

 

ディケイド(とっさにガードしたオレ達だったが…クウガの攻撃がこちらに来る様子は無かった)

 

V3「?…なっ!?」

 

Bジョーカー「…」

 

クウガPT「!?」

 

ディケイド(その訳は…オレ達の前に現れたブレイド・ジョーカーがクウガの一撃を受け止めてくれていたからだった)

 

V3「もしかして…あなたがブレイド・ジョーカー?」

 

Bジョーカー「…」コクリ

 

にこ「また邪魔を…こうなったら、ついでにアンタも倒してあげるわ!」

 

Bジョーカー「…」クイッ

 

V3「…まさか、先に行けと言っているの?」

 

ディケイド「どうやらそうみたいだな…ここは任せてオレ達はレイを」

 

V3「…そうね、ここはあなたに任せるわ!」ダッ

 

Bジョーカー「…」

 

ディケイド(オレとV3はにことレイに向かって走っていった)

 

にこ「それにしてもいつになったらグレイブは出てくるのよ…レイ、アンタはどう思う?」

 

レイ「…」コクリ

 

にこ「やっぱり、そうなるわよねぇ…それじゃ好きな方を選びなさい」ハァ

 

レイ「…!」バッ

 

ディケイド(すると…レイはV3に飛び掛かってきた)

 

V3「ううっ…はっ!」ガッ!

 

レイ「…!」ゴッ!

 

ディケイド(V3とレイは…そのまま戦闘を始めた)

 

ディケイド「ツバサ!」

 

にこ「アンタの相手は私がしてあげる…悪の軍団『ネガμ's(仮)』の力を味わうと良いわ」

 

ディケイド(そう言って、にこは…見覚えのあるベルトを装着した)

 

ディケイド「デンオウベルトだと…?」

 

にこ「その通りよ…アンタがさっき変身した電王と違って、強さは別格だけどね」

 

ディケイド「別格…まさか!」

 

にこ「…変身」

 

『ネガフォーム』

 

ディケイド(ベルトにライダーパスを通したにこは…ネガ電王に変身した)

 

ネガ電王「…」

 

ディケイド「なるほどな…だが、甘く見てもらっちゃ困るな」サッ

 

ネガ電王「…?」

 

『カメンライド…デンオウ!』

 

ディケイド(オレはライドブッカーから取り出した一枚のカードをベルトに入れて、電王ソードフォームにカメンライドした)

 

DCD電王「ここからのオレは…最初から最後までクライマックスだぜ?」

 

ネガ電王「…!」

 

 

 

1号(V3とディケイドの代わりにサイガに捕まった私と2号は…空高くへと連れられていた)

 

1号「くっ…放せ!」

 

サイガ「…」バッ

 

2号(サイガは私達を放すどころか…急降下して、フリーフォールの要領でUTXビルの屋上へと向かっていく)

 

2号「いけない、このままじゃ…!」

 

サイガ「…」

 

1号(勢いをつけ、サイガは…そのまま私達の身体をUTXビルの屋上に叩きつけた)

 

ズドーン!

 

サイガ「…」ストッ

 

1号「…」

 

2号「…」

 

サイガ「…」スタスタ

 

1号「待…て」

 

サイガ「!」クルッ

 

2号(それでも、私達は…立ち上がっていた)

 

2号「それで、私達を…倒したつもりなのぉ?」ハァハァ

 

1号「全く…舐められたものだな、私達も」ハァハァ

 

サイガ「…!」ダッ

 

『Exceed Charge』

 

1号(サイガはベルトに嵌めていた携帯のボタンを押すと…剣のような武器をトンファーのように持って、私達に向かってくる)

 

2号「エレナ…一つ、聞いていい?」

 

1号「?…何だ、こんな時に」

 

2号「あなた、まだ戦える?三人でまた一緒に歌う為に…」

 

1号「…ふっ、当然だ」

 

2号「うふふっ…だったら、私も付き合ってあげなくっちゃね!」

 

1号「ああ…決めるぞ!」

 

2号(ポーズを取り、エネルギーを脚に集中させた私達は…飛び上がってサイガの技を回避した)

 

サイガ「!?」

 

1号(それから私達は…『ダブルライダーキック』をサイガに命中させた)

 

ゴッ!

 

サイガ「!」フラッ…

 

2号(そして着地した私達は同時に…技を受けてふらつくサイガにアッパーを浴びせて吹き飛ばした)

 

1号&2号「やぁぁぁっ!!」バキッ!

 

サイガ「!!」ドサッ

 

2号「…急ぎましょう、ツバサちゃんと坊やが待ってるわ」

 

1号「うむ…そうだな」

 

 

 

V3(ウェイクアップフエッスルを取り出したレイは…ベルトのレイキバットに吹かせた)

 

レイキバット「ウェイクアップ…フンッ!」ビュゥゥゥ!

 

V3(それからすぐにレイキバットはブリザードミストを放出させ…私は足元を凍らされてしまった)

 

V3「うっ!?」

 

レイ「…!」ダッ

 

V3(身動きが取れなくなった私を狙ってレイは…両腕に巻き付けられた鎖を解放させ、大きな鉤爪で私の身体を切り裂いてきた)

 

ザシュッ!

 

V3「かはっ…!」フラッ…

 

レイ「…」

 

V3「…なんてね」

 

V3(私は…倒れずに踏ん張った)

 

レイ「!?」

 

V3「はぁっ!」ガッ!

 

レイ「…!」ヨロッ

 

V3「確かに私達は戦士としては素人かもしれない…でも、あなたは私達の事をスクールアイドルとしても素人だと言った」

 

レイ「…?」

 

V3「スクールアイドルはね…守りたいものや叶えたい夢があれば、誰だってなる事が出来るの」

 

V3「『μ'sの世界』や九つの世界にいる彼女達を見てきて分かったの…そこには、素人も玄人も関係無いわ!」

 

V3 (ポーズを取った私は飛び上がると…レイにキックを放った)

 

ガッ!

 

レイ「!」

 

V3「はっ!!」バキッ!

 

V3(キックに反動をつけ、空中で身体を反転させた私はもう一度…キックを放った)

 

レイ「…!!」バタッ

 

V3(私の『V3反転キック』を受けたレイは地に倒れ伏せると…そのまま動かなくなった)

 

V3「…」フゥ

 

 

 

ネガ電王「…!」ダッ

 

DCD電王(ネガ電王はソードモードにしたネガデンガッシャーを持って、こちらに向かってきた)

 

『アタックライド…デンガッシャー!』

 

DCD電王(カードとドライバーでデンガッシャーを召喚したオレも…同じようにソードモードに組み立てた)

 

ガキンッ!

 

ネガ電王「…」ギリギリ

 

DCD電王「ぐっ…」ギリギリ

 

DCD電王(しばらく鍔競り合いをしていると…ネガ電王はオレから距離をとった)

 

ネガ電王「…!」サッ

 

『フルチャージ』

 

DCD電王(ネガ電王はライダーパスをベルトに通すと…ネガデンガッシャーの剣先にエネルギーを集中させる)

 

ネガ電王「!」ブンッ

 

DCD電王(ネガデンガッシャーの剣先が切り離されると…ネガ電王はオレに向かって剣先を飛ばしてきた)

 

DCD電王「やはりそう来たか…だが、倒されるのはお前の方だ」スッ

 

DCD電王(三枚のカードを取り出したオレはまず…一枚目のカードをベルトに装填した)

 

DCD電王「コトリ…借りるぞ」

 

『カメンライド…デンオウ!プラット!』

 

DCD電王「…ふっ!」バッ

 

DCD電王(電王の形態の中で一番能力の低いプラットフォームに姿を変えたオレはデンガッシャーを空へと放り投げると…)

 

ズバッ!ザシュッ!

 

DCD電王「うっ…かはっ!」

 

DCD電王(ネガ電王のネガストリームスラッシュを受け続けた)

 

ネガ電王「…!」ブンッ!

 

DCD電王(そしてネガ電王が上から下へとネガデンガッシャーを振り下ろすと…辺りには爆風が広がった)

 

ネガ電王「…」スタスタ

 

DCD電王「…言っただろ、オレは最初からクライマックスだと」

 

ネガ電王「!?」クルッ

 

DCD電王(わざとネガ電王の攻撃を受ける事で剣の軌道を見極めたオレは…白刃取りでネガデンガッシャーの剣先を掴み取っていた)

 

DCD電王(このプラットフォームは…スペックこそ低いが…変身者の精神力次第で、予想以上の打たれ強さを誇る形態だ)

 

DCD電王(カメンライドも強制解除されない程に…だからあえて、防御力が高いアックスフォームではなくこのフォームを選んだのだ)

 

ネガ電王「…!」ダッ

 

DCD電王「最後までクライマックスなオレの強さは泣けるぞ…騙されたと思って、釣られてみるか?答えは聞かないけどな!」スッ

 

『フォームライド…デンオウ!ウイング!』

 

DCD電王(オレは二枚目のカードをベルトを入れると…電王ウイングフォームに姿を変えた)

 

DCD電王「降臨、満を持して…」

 

DCD電王(落ちてきたデンガッシャーを優雅にキャッチし、ブーメランモードとハンドアックスモードに変形させたオレは…)

 

『ファイナルアタックライド…デ・デ・デ・デンオウ!』

 

DCD電王「頭が高い…はっ!」ヒュンッ!

 

DCD電王(最後のカードをベルトに入れ…ブーメランを投げつけた)

 

ネガ電王「…!」サッ

 

ヒュンヒュンヒュン…ザクッ!

 

DCD電王(ネガ電王は一度、回避するが…戻ってきたブーメランがネガ電王の背中に命中した)

 

ネガ電王「!」

 

DCD電王「はぁっ…!」ズバッ!

 

DCD電王(オレはブーメランと挟み撃ちになるように…ネガ電王をハンドアックスで斬りつけた)

 

ネガ電王「…!!」バタッ

 

DCD電王(ロイヤルスマッシュという技を受けたネガ電王が倒れたのを確認したオレは…ディケイドの姿に戻った)

 

ディケイド「…」フゥ

 

雪穂「ツカサ!」ダッ

 

ディケイド「雪穂…」

 

V3「…お疲れ様」

 

1号「どうやら…ダークライダーの一人に勝ったようだな」

 

2号「頑張ったわねぇ、坊や?」

 

ディケイド「アンタ達も勝ったのか…という事は、後はプロトタイプクウガと戦っているブレイド・ジョーカーだけだな」

 

V3「それにしても、あの怪人…本当に私達の味方なの?」

 

2号「味方よ…何故ならブレイド・ジョーカーは、あの時に助けてくれた女の子が造ってくれたのよぉ?」

 

V3「!…あの子が?」

 

1号「ああ、とある人物のコピー体の中に…十三体いるスペードスートのアンデッドの細胞を入れた事によって生まれたんだ」

 

V3「ある人物…それって、もしかして」

 

ディケイド(その瞬間、UTXの近くにあった建物が一瞬にして崩落した)

 

雪穂「今のは!?」

 

V3「…行ってみましょう」ダッ

 

 

 

V3(私が崩落した建物の方まで行くと…瓦礫の中でクウガ・プロトタイプはブレイド・ジョーカーに馬乗りになっていた)

 

クウガPT「…!」ゴッ!ドカッ!

 

Bジョーカー「…っ」

 

V3(何度も拳を降り下ろすクウガに対し…ブレイド・ジョーカーはただ受け止めているだけだった)

 

雪穂「あのアンデッド、どうして反撃しないの…?」

 

ディケイド「…しないんじゃない、出来ないんだ」

 

雪穂「え?」

 

V3(それからクウガは距離を取ると…近くにあった太い鉄骨を禍々しい何かに変質させた)

 

ディケイド「あいつ…『怒りの塔』を作るつもりか」

 

雪穂「『怒りの塔』…?」

 

ディケイド「周りに『鋼の蕾』というビーム砲を作り出して、狙った敵を街ごと仕留めるものだ…何かの文献で読んだ覚えがある」

 

雪穂「そんな…それじゃ私達も危ないじゃん!」

 

ディケイド「大丈夫だ…おそらくな」

 

雪穂「またそれ…?いい加減にしてよ!」

 

ディケイド「良いから信じてやれ…オレじゃなくて、あいつをな」

 

雪穂「えっ…どういう意味?」

 

ディケイド「…見れば分かる」

 

Bジョーカー「…!」ダッ

 

V3(暗黒に染まる『鋼の蕾』の花が開いた瞬間…ブレイド・ジョーカーは走り出した)

 

クウガPT「!」スッ

 

ギュッ

 

V3(花からエネルギーが照射されようとした寸前…ブレイド・ジョーカーはクウガを抱き締めた)

 

Bジョーカー「…ダメだよ、花陽ちゃん」

 

クウガPT「!?」

 

Bジョーカー「もう無理しないで…だってこれ以上戦ったら、あなたのベルトは壊れちゃうんだよ?」

 

クウガPT「!」

 

Bジョーカー「あなたがやる事はこれじゃない…大丈夫、思い出せるよ」

 

クウガPT「…」

 

Bジョーカー「あなたはもう一人じゃないよ…私達がそばにいる」

 

Bジョーカー「だから…もう、誰かを傷つけないで?」

 

クウガPT「…!」フラッ

 

V3(すると、クウガの動きは完全に止まり…そのままブレイド・ジョーカーに身を預けた)

 

雪穂「今の声は…!」

 

V3(プロトタイプクウガの身体を地面に横たわらせたブレイド・ジョーカーは…とある少女の姿に変わった)

 

穂乃果「…」

 

雪穂「お姉ちゃん!?」

 

V3「!…やっぱり、あなただったのね」

 

穂乃果「…これ、あなたに返すよ」スッ

 

V3(彼女は雪穂さんにディエンドライバーを渡した)

 

雪穂「えっ?」

 

穂乃果「私はさっき、雪穂がライダーを召喚していた所を見た…これは雪穂が持つべきものだよ」

 

雪穂「いや、でもそれはもともとツバサさんのだから…」

 

V3「…いいえ、それはもうあなたのものよ」

 

雪穂「はい!?」

 

ディケイド「…良いのか?」

 

V3「ええ、今の私には…ディエンドライバーよりももっと大切なお宝があるから」フフッ

 

1号「…」フッ

 

2号「うふふっ…」

 

ディケイド「…雪穂」

 

雪穂「…」コクリ

 

V3(雪穂さんは彼女からディエンドライバーを受け取った)

 

穂乃果「ふふっ…!」

 

ゴゴゴゴゴ…

 

雪穂「わわっ…地震?」

 

穂乃果「ううん、違う…『14』が目覚めたんだよ」

 

ディケイド「『14』…だと!?」

 

V3(彼女達が会話をしていると突然…空から四本腕で大蛇のような下半身をした巨大な怪物が舞い降りてきた)

 

V3「あの怪物は、アンデッド同士のバトルファイトの勝利者が得られる万能で絶対的な最強の力の象徴…!」

 

ディケイド「巨大邪神…14!」

 

V3(14は私達に対して…巨大な剣を振るってきた)

 

1号「危ない!」

 

2号「あの速さ…避けきれない!」

 

『ガードベント』

 

ガキンッ!

 

V3(その時、私達の目の前にはコーカサスとドラグシールドを持ったリュウガとがいた)

 

ディケイド「お前らは…!」

 

リュウガ「穂乃果、私達も思い出しました…もう空っぽの存在などではありませんよ!」

 

コーカサス「薔薇が見つめてくれるのは…一番強くて、一番キレイなもの」

 

コーカサス「私はその為に戦うよ…穂乃果ちゃん」

 

穂乃果「!…海未ちゃん、ことりちゃん」

 

V3(次に14は…聖杯を振るってきた)

 

ガッ…

 

V3(しかし、鬼傘を持った歌舞鬼がそれを防いだ)

 

歌舞鬼「手出しはさせない…穂乃果、早く彼女達をあの場所に!」

 

穂乃果「うん…みんな、ついてきて!」

 

V3「…行きましょう」

 

雪穂「はい!」ダッ

 

V3(私と雪穂さんは彼女の後を追って…UTXの中に入っていった)

 

ディケイド「よし、オレ達も…」

 

ゴッ!

 

ディケイド「うわっ!?」

 

1号「くっ!」

 

2号「ううっ…」

 

ディケイド「棍棒まで振り回してくるとは…やはり、そう簡単には通してはくれないか」

 

2号「あら?あれは…!」

 

サイガ「イッツ・ショータイムニャ~!」ガガッ

 

クウガPT「世界の破滅なんて…成立させない!」バキッ!

 

ディケイド(その時、大地を走るプロトタイプクウガと…フライングアタッカーで空を飛ぶサイガが14に向かって行った)

 

1号「あの二人まで…どうして次々とダークライダーが私達の味方に?」

 

ネガ電王「所詮、私達はただの前座だった…という事よ」

 

『フルチャージ』

 

ネガ電王「…はっ!」バシュッ!

 

ディケイド「今のは、ネガワイルドショットか…!」

 

ブゥゥゥン…キキッ!

 

ディケイド「このマシンはダークホッパー…そうか、お前達も目を覚ましたんだな?」

 

アナザーアギト「…うん」

 

レイ「おかげさまでね、目が覚めたわ」

 

2号「二人でバイクに乗って…何をするつもりなのぉ?」

 

レイ「ちょっとね…でも、任せて」

 

1号「!…まさか、君達は特攻をかけるつもりか?」

 

レイ「あら…気付かれちゃったわね」フフッ

 

アナザーアギト「…ウチらは、心が空っぽのダークライダーとして生まれた」

 

アナザーアギト「でも、あなた達と戦ったおかげで…ウチらは大切な事を思い出した」

 

アナザーアギト「ウチらは自分の弱さと戦う…だから、あなた達も負けないでね?」

 

レイ「彼女に伝えて…あなた達はスクールアイドルとしてもライダーとしても、素晴らしいエキスパートだって」

 

1号「…!」

 

2号「あなた…」

 

レイ「さっきは悪かったわ…そして、ありがとう」

 

アナザーアギト「…行こう、えりち」

 

レイ「ええ!」

 

ブゥゥゥン…

 

ディケイド「…オレ達も行くぞ」

 

1号「…ああ!」

 

2号「ええ!」

 

 

 

V3(UTXの中に入った私達は…地下を歩いていた)

 

V3「この世界のあなたはもともとショッカーの手先のはず…なのに、どうして私達の味方をするの?」

 

穂乃果「…私達は、一度倒されるとダークライダーとしての闇の力が弱まるように設定されているの」

 

V3「!」

 

雪穂「じゃあ、この世界の絵里さん達も…?」

 

穂乃果「うん…でも彼女は、私だけ特別にブレイド・ジョーカーとしての力も与えていたの」

 

穂乃果「最も、私がその力を使えるようになったのは…あなたに倒されて『高坂穂乃果』としての自我が芽生えてからだけどね」

 

V3「…」

 

穂乃果「自我が芽生えた私は…絵里ちゃん達や戦闘員のみんなに気付かれないように、裏でエレナさん達のサポートをしていたの」

 

V3「…もしかしてヒデコさん達やヤマダ先生も、あなたの正体を知っているの?」

 

穂乃果「うん、雪穂や亜里沙ちゃんを基地から脱走させるようにみんなにお願いしたのも…実は私だから」

 

雪穂「!…そうだったんだ」

 

穂乃果「…着いた、ここだよ」

 

V3(私達が辿り着いたのは…牢屋だった)

 

雪穂「ここってさっき、私と亜里沙が入れられてた…?」

 

穂乃果「そう、この奥に見える石板の中には…亜里沙ちゃんが封印されたバニティカードがある」

 

雪穂「石板って…まさか!」ダッ

 

V3(雪穂さんが牢屋の奥まで行くと…大きくそびえ立つ石板の中で光り輝いている一枚のラウズカードを見つけた)

 

雪穂「この中に、亜里沙が…?」

 

穂乃果「やっぱりこうなってたんだね…14はこの石板の中にあるバニティカードによって、力を発揮させているの」

 

雪穂「じゃあ、どうすればその力は弱まるの?」

 

V3「それは…」

 

穂乃果「…入れ替われば良いんだよ、雪穂が」

 

V3「!?」

 

雪穂「私がって…出来るの、そんな事?」

 

穂乃果「…うん、亜里沙ちゃんと同じように石板に触った雪穂になら出来るはずだよ」

 

V3「ちょっとあなた…何を言っているの!?」

 

穂乃果「私は亜里沙ちゃんが助かる方法を教えてあげただけだよ…あのカードは人間の命を求めるカードだからね」

 

V3「そんな事したら…今度は雪穂さんが犠牲になるじゃない!」

 

V3「そもそもバニティカードを破壊しない限り…14の力は弱まらないのよ!?」

 

雪穂「!」

 

穂乃果「…」

 

V3「破壊すれば、カードに封印された命は犠牲になるのよ…それじゃ雪穂さんも亜里沙さんも助からないわ」

 

穂乃果「それなら…あなたが入れ替われば良いんじゃない?」

 

雪穂「!?」

 

V3「…出来るの、そんな事?」

 

穂乃果「雪穂が石板の前に立てば、カードは雪穂を求めて石板の中に入れるようになるからね…」

 

V3「じゃあ、その間に私が石板の中に入って身を投げ出せば…!」

 

穂乃果「…」

 

雪穂「ま、待ってよ!そんな事したらツバサさんの命が…」

 

V3「…分かったわ」

 

雪穂「ツバサさん!」

 

グラグラグラ…

 

V3(私達が会話していると…天井から瓦礫が落ち、あちこちで火の手が上り始めていた)

 

V3「時間が無いわ…早く石板の前に立って!」

 

雪穂「でも…!」

 

V3「…頼んだわね、後の事は」

 

雪穂「っ…!」

 

V3(雪穂さんが石板の前に立つと…石板の中に入る為のゲートが開いた)

 

V3「…」

 

穂乃果「…怖いの?」

 

V3「…いいえ」

 

V3「だって最後の最後で、本当に大切なお宝を手に入れる事が出来たんだから…」フフッ

 

穂乃果「…そっか」

 

V3「それじゃ…」

 

ガッ!

 

V3(私が石板に向かおうとしたその時…彼女は私に無理やり何かを渡してきた)

 

V3「!?」クルッ

 

穂乃果「…」ドンッ!

 

V3(その直後に彼女は…私を突き飛ばし、石板の中へと入っていった)

 

V3「なっ…!」

 

雪穂「そんな!?…え?」

 

V3(すると…石板から亜里沙さんが出てきた)

 

亜里沙「…」ドサッ

 

雪穂「亜里沙!?」

 

V3「亜里沙さん!」

 

亜里沙「けほけほっ!…雪穂?」

 

雪穂「亜里沙…!」

 

V3「…あなた、どういうつもりなの!?」

 

穂乃果『身代わりの命は私で良い…今のうちに、全力でこの石板を壊して』

 

V3「…!」

 

穂乃果『ためらわないでよ、だって私は…《高坂穂乃果》の姿をした怪物に過ぎないんだから』

 

V3「…でも」

 

穂乃果『同じ事をすれば良いんだよ…前に私を倒した時みたいに』

 

V3「あなたは…」

 

穂乃果『早くしてよ…世界が平和になったら、また三人で《A-RISE》をやるのがあなたの夢なんでしょ!?』

 

V3「!」

 

雪穂「ブレイド・ジョーカー…」

 

穂乃果『雪穂…私はあなたに会えて、本当に嬉しかった』

 

雪穂「!」

 

穂乃果『あなたの世界がいつか…元通りになるよう、私は応援してる』

 

穂乃果『だから、ファイト…だよ?』

 

雪穂「っ!…お姉ちゃん」グスッ

 

V3(雪穂さんは…彼女の言葉に涙を流していた)

 

穂乃果『さあ…今のうちに早く!』

 

V3「…」コクリ

 

穂乃果『じゃあね、ツバサさん…大好き』ニコッ

 

V3「!!」

 

V3(石板の中で笑っていた彼女の顔は…別の世界の私が見たあの時の少女の笑顔と全く同じ表情だった)

 

ほのか『…』ニコッ

 

V3「…ごめんなさい、穂乃果さん」

 

V3(私は燃え盛る炎をベルトのダブルタイフーンに吸収して力を溜めると…石板に向かって強烈な一撃を放った)

 

V3「っ…うわぁぁぁっ!!」

 

 

 

ディケイド(圧倒的な強さを誇る14の力によって…既にほとんどのダークライダーが行方知れずになっていた)

 

『ファイナルアタックライド…ディ・ディ・ディ・ディケイド!』

 

ディケイド「やぁーっ!」

 

1号「はっ!」

 

2号「えいっ!」

 

ディケイド(そんな中でオレ達はキック技を14にぶつけようとしたが…)

 

ディケイド(14が操る雷、嵐、炎、吹雪によって阻まれ…オレ達の身体は地面に叩きつけられてしまった)

 

エレナ「くっ…!」

 

アンジュ「うっ!」

 

ディケイド(まだ完全に傷が癒えていない状態だったせいか…いつの間にかダブルライダーの変身は強制的に解除されていた)

 

ディケイド「エレナ、アンジュ!…!?」

 

ディケイド(オレが上空を見ると、ネガデンライナーが現れた)

 

ネガ電王「ハァ…しょーがないわねー!」バッ

 

ディケイド「おい、何するつもりだ!?」

 

ディケイド(オレの言う事をスルーしたネガ電王はネガデンライナーに乗り込み…そのまま14に突撃していった)

 

ネガ電王「にこ達は、永遠よ…ハァーッ!」

 

ディケイド(ネガデンライナーは爆発し、木っ端微塵になってしまったが…代わりに14が苦しんでいる様子が窺えた)

 

ディケイド「あいつ…!」

 

アンジュ「…あれって」

 

エレナ「効いているのか?」

 

ツカサー!

 

ディケイド(その直後、オレ達のもとに…亜里沙を連れたツバサと雪穂がUTXビルから戻ってきた)

 

ディケイド「亜里沙…無事だったのか!」

 

亜里沙「うん…心配かけて、ごめんなさい」

 

ディケイド「いや、謝るのはオレの方だ…何せお前達を冷たく突き放してしまったんだからな」

 

雪穂「ツカサ…」

 

ディケイド「…すまなかった、二人とも」

 

亜里沙「ううん、別に私はもう気にしてないから…雪穂もそうだよね?」

 

雪穂「…そうだね、こうやってまた助けに来てくれたし」

 

ディケイド「お前ら…ところで、ブレイド・ジョーカーは?」

 

雪穂「それが…」

 

ツバサ「…」

 

ディケイド「…そうか」

 

?「私も少し見ていたよ…実に良い話だった」パチパチパチ

 

ディケイド「!?」クルッ

 

ディケイド(どこからか拍手の音が聞こえ、オレ達が振り返ると…そこにはナルタキがいた)

 

ツバサ「あなたは…!」

 

ナルタキ「感動的だったよ…だが無意味だ」

 

ディケイド「無意味…だと?」

 

ナルタキ「そうだとも…まあ、どのみち奴らは捨て駒だ」

 

ツバサ「!」

 

ナルタキ「所詮、役立たずで身の程知らずで愚か者共が裏切った程度…この世界を救う事など出来はしない」

 

ツバサ「…まさか、あなたが彼女達の事を何も知らなかったなんてね」

 

ナルタキ「何だと?」

 

エレナ「もともと彼女達は…一度でも倒されると、別の世界にいる彼女達の自我が目覚めるよう設定されていたんた」

 

アンジュ「つまり彼女達は…最初からあなたの味方なんかじゃ無かったという事よぉ?」

 

ナルタキ「!…なるほど、つまりはあの女科学者の仕業という訳かね?」

 

ツバサ「そういう事よ…それに、彼女達は『μ's』の自我を持っていた」

 

ツバサ「だからこそ、あなたのような化け物なんかに…彼女達の自由は奪えるはずがない」

 

ツバサ「だって彼女達は…自由になる為に、自分達自身の意思で飛び立っていったのだから!」

 

ディケイド「ツバサ…」

 

ナルタキ「フン、くだらない事を…私は君の説教など聞いている暇は無い」

 

ツバサ「!…何ですって?」

 

ナルタキ「どうでもいいのだよ…何故なら、私の計画はもう既に最終段階に入っているのだからね」

 

ディケイド「計画だと?…お前、今度は何を企んでいるつもりだ!?」

 

ナルタキ「もちろん…今まで九つの世界を旅してきた君達を『大ショッカー』にオファーする為だ」

 

ナルタキ「君と…雪穂くんと亜里沙くんをね」

 

雪穂「!?」

 

亜里沙「…私たちが?」

 

ディケイド「大ショッカーだと…?」

 

ナルタキ「色々な世界から優れた人材を集めて結成された崇高な組織の名前だ…今の私は、そこの大幹部として所属している」

 

ナルタキ「もし君達が大ショッカーに入れば…君達三人はずっと一緒にいる事が出来るんだぞ?」

 

ディケイド「…お前ら、どう思う?」

 

亜里沙「もちろん…イヤです!」

 

雪穂「私達は…大ショッカーなんかに、入るつもりはありません!」

 

ディケイド「という訳だ…もちろん、オレも同意見だ」

 

ナルタキ「フゥ…やれやれ、仕方の無いガキ共だ」ハァ

 

ナルタキ「ならば…無理やり連れていくまでだ」

 

ディケイド(するとナルタキは…オレ達を拐う為にオーロラを出現させた)

 

ディケイド「!?…危ない!」ドンッ

 

雪穂「わっ!」

 

亜里沙「きゃっ!」

 

ディケイド(雪穂と亜里沙を庇ったオレは…一人だけオーロラの中に入った)

 

ディケイド(すると…オレとナルタキは周りに何も無い真っ白な空間の中に移動していた)

 

ディケイド「!…結局、こうなる定めか」ハァ

 

ナルタキ「これまで…君の理想主義と仲間への友情とやらのせいで、私の計画はことごとく潰されてしまった」

 

ナルタキ「だが、不思議な事に…私は君を見ていると笑顔になれるんだ」

 

ナルタキ「今では君の事を…自分の息子のようにさえ思えてくる」

 

ディケイド「…」

 

ナルタキ「だから、もっと私を…笑顔にさせてくれ」

 

ディケイド(そう言ってナルタキは…怪人の姿に変化した)

 

???「フハハハ…」

 

ディケイド「来るなら来い!お前の全てを破壊してやる…『ゼイビアックス』!!」

 

ゼイビアックス「…フッ!」ダッ

 

『アタックライド…スラッシュ!』

 

ディケイド「はぁっ!」ブンッ!

 

ディケイド(オレは…走ってくるゼイビアックスに向かって、剣を振るった)

 

 

 

亜里沙「ツカサ…」

 

雪穂「私達を、かばって…!」

 

ツバサー!

 

ツバサ「その声は…キバーラ!」

 

キバーラ「あなたのお手紙…渡してきたわ!」

 

ツバサ「そう…ありがとう、キバーラ」

 

キバーラ「ツカサは?」

 

ツバサ「…世界の狭間に連れて行かれてしまったわ」

 

キバーラ「えっ…でも、アタシが知ってる世界の狭間にツカサの気配は感じられないわよ!?」

 

ツバサ「!…そう、じゃあ彼はキバーラでも知らない世界の狭間に連れて行かれたという事になるわね」

 

雪穂「じゃあ…やっぱり、どうにもならないんですか?」

 

ツバサ「…ええ」

 

亜里沙「そんな…!」

 

キバーラ「…ごめんなさい」

 

ツバサ「キバーラが謝る事じゃないわ、それより今は…雪穂さんと亜里沙さんを連れて写真館に戻っててくれるかしら?」

 

雪穂「えっ、どういうことですか…?」

 

ツバサ「これ以上はあなた達を危険な目に遭わせるにはいかないの…だから、すぐにキバーラの力を借りて避難しなさい」

 

亜里沙「ツバサさん達はどうするんですか?」

 

エレナ「私達は…目の前にいる14を放っておく訳にはいかない」

 

アンジュ「今は動きが止まっちゃってるからぁ…その間に倒した方が良いんじゃないかって思うの」

 

ツバサ「それに、ここはもともと私達の世界だから…自分達で何とかしてみせるわ」

 

雪穂「でも…三人とも、また変身して戦える力はもう残ってないんじゃないんですか?」

 

ツバサ「確かに私も…石板に攻撃したV3の力はしばらく使えないわ」

 

亜里沙「それなら、私たちと一緒に写真館に戻った方が…」

 

ツバサ「大丈夫よ…今の私には、これがあるから」スッ

 

ツバサ(そう言って私は…ポケットからあるバックルを取り出した)

 

雪穂「それは…!」

 

ツバサ「雪穂さん、その鞄の中に二つほどこれと色違いの物があるんだけど…それをこっちに渡してくれるかしら?」

 

雪穂「あっ、はい…これですか?」サッ

 

ツバサ(私は雪穂さんから二つのバックルを受け取ると…)

 

ツバサ「ありがとう…キバーラ、後は任せるわね?」

 

キバーラ「…ええ、気を付けて」

 

雪穂「えっ!?」

 

亜里沙「ツバサさん…」

 

ツバサ「…さよなら」

 

キバーラ「行くわよ…ぐるぐるぐるぐる~!」グルグル

 

雪穂「ちょっと、ツバサさ…!」

 

亜里沙「ツバサさん、待っ…!」

 

ツバサ(キバーラが雪穂さんと亜里沙さんを連れていなくなったのを確認した私は…エレナとアンジュに二つのバックルを渡した)

 

ツバサ「…はい、これはエレナとアンジュのものよ」スッ

 

アンジュ「ツバサちゃん…もしかして、これで?」

 

エレナ「変身して戦えと言うのか?」

 

ツバサ「そうよ…もちろん、私達三人でね」

 

エレナ「…!」

 

アンジュ「ツバサちゃん…うふふっ♡」

 

ツバサ「さあ、始める準備はどう?」スッ

 

ツバサ(六枚のラウズカードを取り出した私は…エレナとアンジュに二枚ずつ渡した)

 

アンジュ「!…全く、本当にツバサちゃんのの無茶ぶりにはいつも手を焼かされるわねぇ?」フフッ

 

エレナ「そうだな、だが…そんなものはもうとっくに出来ている!」

 

ツバサ「…ふふっ、それなら行きましょう!」

 

ツバサ「また…世界が回り出す、その時を信じて!」

 

ツバサ(ケルベロスが封印されたラウズカードを挿入したバックルを腹部に装着した私達は…それを展開させ、走り出した)

 

A-RISE「変身!」ダッ

 

『Open Up』

 

ツバサ(バックルから出現したオリハルコンエレメントを通り抜け…私はグレイブ、エレナはランス、アンジュはラルクに変身した)

 

ランス「この世界に溢れる、美しい命を守る為に…」

 

ラルク「この世界が、愛と絆で満たされるように…」

 

グレイブ「私達が…この世界を守り抜く!」

 

グレイブ(私達は持っていたそれぞれの武器に…もう一枚持っていたラウズカードを読み込ませた)

 

『Mighty』

 

ランス「はっ!」ザシュッ!

 

グレイブ(真っ先に飛び上がったランスは…高熱を帯びた槍型のランスラウザーを振るい、14の身体を傷つけていく)

 

ラルク「ふっ!」ガガガッ!

 

グレイブ(次にボウガン型のラルクラウザーで狙いを定めたラルクは…強力なエネルギー弾を連射して14にダメージを与える)

 

グレイブ「…っ!」

 

グレイブ(そして剣型のグレイブラウザーを持った私は、刃先に重力場を生成すると…14に向かって光刃を放った)

 

グレイブ「はぁっ!!」ブンッ!

 

グレイブ(きっと私はこれからまた夢を叶える為に…エレナやアンジュ、先生や後輩達と一緒に戦っていくのだろう)

 

グレイブ(雪穂さん、亜里沙さん…元気でね)

 

グレイブ(ツカサくん…ありがとう)

 

グレイブ(私はこの世界で生きていくわ…スクールアイドルに『夢』と『希望』を持つ、別の世界の私達や彼女達のように)

 

グレイブ(そして、今なら…もう迷わないと誓える)

 

グレイブ「穂乃果さん…私も、大好きよ」ボソッ

 

グレイブ(技を受けて、爆発する14に…私達三人は巻き込まれていった)

 

 

 

雪穂(私達が写真館の前に戻ると…どこかから大きな爆発音が聞こえてきた)

 

雪穂「!…ツバサさん」

 

亜里沙「大丈夫かな…?」

 

雪穂「心配だね…それに、ツカサも」

 

雪穂(私は…ツカサから預かっていたカメラをジッと見つめていた)

 

亜里沙「…うん」

 

キバーラ「…実は、二人に会わせたい子達がいるの」

 

亜里沙「会わせたい子…?」

 

キバーラ「ええ…とにかく中に入りましょう」

 

ガチャ…

 

雪穂(写真館の中に入った私達がスタジオのある部屋に続くドアを開けると…そこには二人の小さな女の子がいた)

 

少女A「あっ…やっともどってきた!」

 

雪穂(私達を見て…茶髪で左側にサイドテールをしたつり目の女の子の方が声をかけてきた)

 

亜里沙「えっ?」

 

少女A「いつまでももどってこないから…まちくたびれてたんだよ?」

 

少女B「こら!としうえのひとにそんなはなしかたはしつれいですよ?」

 

雪穂(黒髪で右側にサイドテールをした垂れ目の女の子の方は…茶髪の女の子を注意した)

 

少女A「ちぇっ、べつにいいじゃん…」

 

少女B「よくありません!…あの、あなたたちがこうさかゆきほさんとあやせありささんですか?」

 

雪穂「そうだけど…あなた達は?」

 

亜里沙「あっ…この子たち、空港で見たことある!」

 

雪穂「へっ、空港?」

 

亜里沙「あの時だよ!お姉ちゃんたちが海外に行った時に…」

 

雪穂「え?…ああっ!?」

 

雪穂(そういえば私も確かにあの時…にこさんと一緒にいたこの二人の少女を空港で見た覚えがある)

 

雪穂「ってことは…もしかしてあなた達、にこさんの妹さん?」

 

少女B「ごぞんじだったのですね…わたし、やざわこころといいます!」

 

少女A「わたしはここあ!」

 

雪穂「ど、どうも…でも何でにこさんの妹さん達がここに?」

 

キバーラ「アタシが連れてきたの」

 

亜里沙「へっ、キバーラが?」

 

キバーラ「そうよ…あなた達なら、この二人のお悩みを何とかしてくれると思ったの」

 

雪穂「悩み…?」

 

亜里沙「どんな悩みなの?」

 

こころ「それが…おとうとのこたろうがいなくなってしまったんです」

 

亜里沙「…こたろう?」

 

こころ「はい…じつはけさになってきゅうにグレたとおもったら、おうちからとびだしてしまったんです」

 

雪穂「えっ…要するに、家出しちゃったってこと?」

 

ここあ「うん…おねがい、ここあたちといっしょにこたろうをさがして!」

 

雪穂「ちょっ、ちょっと待って!」

 

ここあ「えっ…イヤなの!?」

 

亜里沙「イヤなの!?」

 

雪穂「そうじゃなくって!それは別に構わないけど…こころちゃんとここあちゃんは、私達と同じ世界から来たんだよね?」

 

こころ「…はい」

 

雪穂「だったら…この世界に来ても探しようがないんじゃないの?」

 

亜里沙「あっ、そっか…この世界って私たちの世界じゃないんだ」

 

ここあ「じゃあ…どうすればいいの!?」

 

雪穂「それは…!」

 

雪穂(すると…突然、スタジオの背景が違うイラストになった)

 

亜里沙「そんな!まだツカサが戻ってきてないのに…あれ?」

 

雪穂(背景には…背を向けた九人の少女と、音ノ木坂学院が描かれていた)

 

雪穂「もしかして、ここって…!」

 

キバーラ「…そう、ここは『μ'sの世界』よ」

 

亜里沙「じゃあ、本当に…私たちの世界に帰ってきたってこと?」

 

キバーラ「ええ…」

 

雪穂「そっか、本当に帰ってきたんだ…ん?」

 

雪穂(私はテーブルの上に置かれている何かを見つけた)

 

こころ「あっ、それはさっき…わたしたちがしゃしんかんのまえでひろったんです」

 

雪穂「…『国立音ノ木坂学院 学生証』?」

 

亜里沙「えっ…オトノキの?」

 

雪穂「うん、そうみたい…!!」

 

雪穂(学生証に貼り付けられていた写真は…明らかにツカサだった)

 

雪穂「この顔は…ツカサ!?」

 

亜里沙「でも、名前は…『矢澤コタロウ』って書いてあるよ?」

 

こころ「えっ…こたろう!?」

 

ここあ「みせて!」

 

雪穂(こころちゃんとここあちゃんも…学生証の写真を確認した)

 

こころ「コタロウ…おなじなまえですが、こころたちのおとうとはこんなにおおきくありません」

 

雪穂「そう…だよね」

 

ここあ「でも、こたろうにそっくりだね~…なんでだろう?」

 

亜里沙「この学生証って…この世界のものなのかな?」

 

キバーラ「…その学生証は、ツカサがもともと住んでいた世界の物よ」

 

雪穂「ツカサが住んでいた世界…じゃあ、やっぱりこれはツカサの?」

 

キバーラ「そうよ…彼は、もう一つの『μ'sの世界』からやって来たの」

 

雪穂「えっ!?…『μ'sの世界』って、もう一つあったの?」

 

キバーラ「ええ…でもその世界は今、ショッカーのせいで消えてなくなっちゃったの」

 

亜里沙「!…そんな」

 

キバーラ「学生証にも書いてある通り、彼の本当の名前は…『矢澤コタロウ』」

 

雪穂「『矢澤コタロウ』って事は…じゃあ、ツカサは!?」

 

キバーラ「そう、ツカサの本当の名前は『矢澤コタロウ』…あなた達の世界にいる彼とは別の世界の『矢澤虎太郎』よ」

 

 

 

?(奴との戦いが終わり、とある世界にやって来た俺は…大ショッカーの基地の中にいた)

 

戦闘員「お待ちしておりました、大首領様…」

 

?「…計画は進んでいるか?」

 

戦闘員「はい、間もなく全ての世界が一つになろうとしている所です」

 

?「そうか…下がれ」

 

戦闘員「イーッ!」ダッ

 

?「大ショッカーが全ての世界を支配し…全ての仮面ライダーを、そしてスクールアイドルさえも滅ぼす」

 

?(専用の椅子に座って足を組んでいた俺は…不敵な笑みを浮かべた)

 

?「そう…大首領である、この俺によってな」ニヤリ




~次回、仮面ライダー×ラブライブ!~

「ダメだ…行くな!」

「もう一度…!」

「もう一度…」

「もう一度!」

「お願い、世界を救って…?」

「ふふっ…」

「μ'sはみ~んなのも・のっ♡」

「気持ち悪い」

「ちょっとぉ!?」

「ニャー!」

「ハラショー!?」

「…そうか、それが本当のあるべき世界だったのか」

「きれ~い…!」

「大変ですっ!」

「今までの俺は、本当の俺じゃない」

「そうだ!」

「誰か止めて…」

「私がディケイドを倒す!」

「ついにその時が来たのよ、あなた達二人の本当の力を見せる時が…ね♡」

「リンクベントです!」

「…ああ!」

「みんな少しずつ立ち止まったり、少しずつ迷ったりして…それでも進んでるんだよ!」

「どんな旅にも無駄はないよ、どんな人生にも無駄がないのと同じようにね…」

「一番大切なのは…彼女達の気持ちよ?」

「よーしっ、行っくよ~!」

「あなたは…本当にツカサなの!?」

「世界は、俺が貰う…!」


第22話『ツカサ』

全てを破壊し、全てを繋げ!
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