9つの道はいつか重なって   作:まーけたー

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ゆきあり「前回の『ラブライブ!』」

亜里沙「アキバドームで第三回『ラブライブ!』を開くために、海外でのライブを成功させたお姉ちゃんたち『μ's』!」

雪穂「でも、日本に帰ってきたお姉ちゃん達『μ's』はファンのみんなから次のライブを期待されていて…」

ツバサ『私達は続ける…あなた達にも続けて欲しい』

絵里(私達はやっぱり…スクールアイドルである事にこだわりたい)

穂乃果『…見つかったよ、答え』

雪穂「それから、改めて活動を終えることを決意した『μ's』は…」

亜里沙「全国から集まったスクールアイドルのみんなと一緒に、ライブを開いた!」

穂乃果『今の私達なら、きっとどこまでだって行ける…どんな夢だって叶えられる!』

穂乃果『伝えよう…スクールアイドルの、素晴らしさを!!』

ゆきあり「そして『μ's』の最後のライブは…!」


第25話『あれから』
#1


(夏に入る直前、オレは…とある重要な任務を遂行していた)

 

少年「…」

 

?「~!」ジタバタ

 

少年「おい、ジッとしてろ…な?」ナデナデ

 

?「…!」

 

少年「良い子だ…ちょっとくすぐったいぞ?」ヴィーン…

 

?「…」

 

少年「よし、もう大丈夫だ…ほら」スッ

 

子アルパカ「メェ~ッ!」ピョンピョン

 

茶アルパカ「メェェッ…♪」

 

白アルパカ「メェ~♪」モシャモシャ

 

少年「ふぅ…これで今年の毛刈りは終わったな」

 

子アルパカ「メェ~?」

 

少年「…もしかして、ありがとうって言ってくれてるのか?」

 

子アルパカ「メェ~!」スリスリ

 

少年「!…どういたしまして」フフッ

 

タイヘンヨー!

 

少年「…?」クルッ

 

???「はぁはぁ…」バサバサ

 

少年「!…お前は」

 

???「話は後よ、とにかく一緒に来て…ぐるぐるぐるぐる~!」グルグル

 

少年「おい、ちょっと待てキb…おわぁぁぁっ!?」

 

(オレはヤツの能力によって無理矢理、とある世界へと連れて行かれたのだった…)

 

 

 

(それは…中学三年生に進級してから間もない頃の事だった)

 

ユキホ-!

 

雪穂「んー?」クルッ

 

同級生A「雪穂は高校、どこ受けるの?」

 

雪穂「!…UTX、だけど」

 

同級生B「やっぱりそうだよね~!」

 

同級生A「音ノ木坂は無くなっちゃうみたいだし…受けてもしょうがないもんね?」

 

雪穂「…うん、そうだね」

 

(あの時の私は…おばあちゃんやお母さんも通っていたオトノキに進学する事を諦めていた)

 

(何故なら、オトノキは…生徒数の減少が原因で廃校になる事が決まりかけていたからだった)

 

(でも、現役でオトノキに通っているお姉ちゃんだけは…それを受け入れられなかったみたいで)

 

穂乃果『そんなことない、ことりちゃんと海未ちゃんとでなくならないように考えてるの…だからなくならない!』

 

雪穂「どうにか出来る問題じゃないのに…ホント、お姉ちゃんってば頑固なんだから」ハァ

 

同級生A「えっ?」

 

同級生B「何か言った?」

 

雪穂「あっ…いや、何でもない何でもない!」ブンブン

 

キーンコーンカーンコーン…

 

同級生A「あっ…ホームルームの時間だ!」

 

同級生B「早く席に座ろう!」ダダッ

 

雪穂「…」

 

先生「はーい、皆さん…おはようございます!」ガラッ

 

生徒達「おはよーございます!」

 

先生「今日は皆さんに新しいクラスメートを紹介します…さあ、入って!」

 

雪穂「…?」

 

(先生に促されて、教室に入ってきたのは…クリーム色のロングヘアに青い瞳が特徴的な女の子だった)

 

?「こ、こんにちは…絢瀬亜里沙です!」

 

亜里沙「ロシアからやってきました…まだ日本に来たばかりで慣れないところもありますが、よろしくお願いしますっ!」ペコッ

 

パチパチパチ…

 

雪穂「…かわいい」ボソッ

 

先生「それじゃ絢瀬さんの席は…そうね、高坂さんの隣が空いてるからそこに座ってもらいましょうか」

 

亜里沙「はい!」スタスタ

 

雪穂「!」

 

亜里沙「…よろしくね、高坂さん!」ニコッ

 

雪穂「え?あっ…うん」

 

(これが…私と亜里沙が初めて交わした会話だった)

 

 

 

(それから少し経ったある日…教室で昼休憩を過ごしていた私は音楽プレイヤーである曲のライブを再生しながら、鼻歌を唄っていた)

 

亜里沙「フフフフフフフン、フンフフンフン…」~♪

 

雪穂「…?」チラッ

 

雪穂「!…お姉ちゃん!?」

 

亜里沙「へっ?」

 

雪穂「あ、いや…ごめん!」

 

雪穂「見るつもりじゃなかったんだけど…動画に私のお姉ちゃんっぽい人が映ってたから、つい」

 

亜里沙「お姉ちゃんって…『μ's』の!?」ガタッ

 

雪穂「うわぁっ!?」ビクッ

 

亜里沙「ねえ、高坂さんって…『μ's』の妹なの?」

 

雪穂「ミ、ミューズ?」

 

亜里沙「知らないの?オトノキのスクールアイドル…『μ's』!」

 

雪穂「『μ's』って…!」ハッ

 

雪穂『これ、お姉ちゃんのー?宛名がないんだ…《μ's》って書いてあるけど?』

 

雪穂「まさかお姉ちゃん…学校のために、スクールアイドルを?」

 

亜里沙「教えてよ、高坂さん!」ズイッ…ガシッ

 

雪穂「絢瀬さん!?い、いや…顔近いから!」

 

亜里沙「お願いお願いお願い!」ユサユサ

 

雪穂「あ、絢瀬さん…ちょっと待っt」

 

同級生A「あれ…雪穂、もう絢瀬さんと仲良くなってる?」

 

同級生B「良いねぇ~…青春って感じだね!」

 

雪穂「いや…見てないで何とかしてよー!」

 

(その出来事がきっかけで…私と雪穂はよく話すようになり、お互いに名前で呼び合うようになった)

 

(別のクラスにいたもう一人の子とも仲良くなり…いつの間にか私達三人は、友達になっていた)

 

(三人で一緒に『μ's』のライブを見て…一緒に感動して、笑って、ドキドキしていた)

 

 

 

(それから中学を卒業した私と亜里沙は…お姉ちゃん達『μ's』が守ったオトノキに入学した)

 

(そして、二年後…私達はアイドル研究部の部長と副部長になった)

 

(私達は興味を持った新入生にライブに来てもらい、部に入ってもらう為に…アイドル研究部の活動内容を伝えた)

 

(でも、その数ヶ月後…私達二人にある出来事が起こった)

 

キーンコーンカーンコーン…

 

雪穂「よっと…」ガタッ

 

雪穂「…」チラッ

 

亜里沙「…」

 

雪穂「…」スタスタ

 

後輩「…」ハァ

 

?「おい…ちょっと良いか?」

 

後輩「あっ、山田先生…」

 

山田「あの二人、何かあったのか?」

 

後輩「実は…部活の事で喧嘩しちゃって、それっきりずっと話していないみたいなんです」

 

山田「何…あんなに仲の良かった二人がか?」

 

後輩「はい…そのせいで、今度開催される『東京スクールアイドルワールド』というイベントの出場も辞退してしまって」

 

山田「!…そうだったのか」

 

後輩「ええ、今まで先輩達が喧嘩しているところを見た事が無かったんですけど…それだけに心配で」

 

山田「そうだな…大丈夫だと、良いんだがな」

 

亜里沙「…」ハァ

 

 

 

(その頃、神田明神では…)

 

黒髪の少女「ついに、やってきましたわ…ここですわ!」

 

青髪の少女「これが『μ's』がいつも練習していたっていう階段かぁ…」

 

金髪の少女「…」

 

青髪の少女「?…どうかした、鞠r」

 

金髪の少女「ううん、何でもない…それより三人で登ってみない?」

 

黒髪の少女「そうですわね…!」

 

青髪の少女「よし…じゃあ、行くよ!」ダッ

 

金髪の少女「ふふっ…負けないわよ~!」ダッ

 

黒髪の少女「あっ、ちょっと…二人ともお待ちなさい!」ダダッ

 

青髪の少女「よっと!…そっか、ここを『μ's』が登ってたんだ」

 

金髪の少女「『ラブライブ!』を目指す為に…!」

 

黒髪の少女「はぁはぁ…ええ、そうですわ」ゼェゼェ

 

青髪の少女「あれ、もう疲れたの?」

 

黒髪の少女「まさか…それより、お参りを済ませたら次は音ノ木坂学院に向かいますわよ!」

 

青髪の少女「確か、今の音ノ木坂のスクールアイドルって…『μ's』のメンバーの妹さん達がやってるんだよね?」

 

黒髪の少女「ええ、その通りですわ!」

 

金髪の少女「ホントに『μ's』が好きなのねぇ…」

 

黒髪の少女「さあ、時間がありませんわ…早くお参りに行きますわよ!」

 

?「…」ジーッ…

 

青髪の少女「ふふっ…!」クルッ

 

?「!」サッ

 

青髪の少女「…気のせい、かな?」

 

金髪の少女「?」

 

黒髪の少女「どうしたのです?」

 

青髪の少女「今、誰かが見ているような気がして…」

 

?「…」ジーッ…

 

青髪の少女「!」バッ

 

?「…」ササッ

 

青髪の少女「…やっぱり、誰かいる」

 

黒髪の少女「怪しいですわね…」

 

金髪の少女「もしかして…オバケかしら?」

 

青髪の少女「っ!?…はぐぅ!」ギュッ

 

金髪の少女「Oh!?」

 

黒髪の少女「何を言っているんですの…大体、こんな場所に幽霊なんている訳が」

 

青髪の少女「!…はぐぅ」ガクガク

 

金髪の少女「ふふっ、よしよし…」ナデナデ

 

黒髪の少女「…はぁ、仕方ないですわね」スタスタ

 

青髪の少女「き、気を付けてよ!?」

 

黒髪の少女「大丈夫ですわよ…さっ!」ススッ

 

黒髪の少女「さささっ…さっ!!」チラッ

 

シーン…

 

黒髪の少女「ほら見なさい、幽霊なんてどこにも…」

 

?「…」スッ…グイッ!

 

黒髪の少女「!?…ピギャァァァッ!!」

 

二人「!」

 

シーン…

 

青髪の少女「…き、消えた!?」

 

金髪の少女「!…ちょっと、大丈夫!?」ダッ

 

黒髪の少女「…うぅ」

 

青髪の少女「しっかりしてよ、ダイy…!」

 

???「…う~ら~め~し~や~」

 

青髪の少女「はぐぅぅぅぅっ!?」ガシッ

 

金髪の少女「Oh!?ちょっと果なn…って、うちっちー!?」

 

うちっちー「…驚かせちゃってごめんね」

 

金髪の少女「え?」

 

うちっちー「君達には悪いんだけど…今の音ノ木坂学院には、近付かないでもらえるかな?」

 

金髪の少女「…それ、どういう事?」

 

うちっちー「実は最近、あの辺で不審者が出没してる事案があって…だから、スクールアイドルである君達を危険な目に遭わせたくないんだ」

 

金髪の少女「不審者?…それって、どっちかっていうとあなたじy」

 

うちっちー「とにかく、ボクは急ぎの用があるから…気を付けて『東京スクールアイドルワールド』に臨んでね!」ドタドタドタ…!

 

金髪の少女「あっ、ちょっと…っ!」ズキッ

 

黒髪の少女「う~ん…」

 

青髪の少女「はぐぅ…」ガクガク

 

金髪の少女「…脚が痛む今、追いかけるのはバッドね」ボソッ

 

金髪の少女「でもあの子…どうして、私達がスクールアイドルだって分かったのかしら?」

 

 

 

(放課後…私は屋上で一人、溜め息をついていた)

 

亜里沙「…」ハァ

 

(私はあの日、喧嘩した事を…強く後悔していた)

 

亜里沙『…結局、誰も入部してくれなかったね』

 

雪穂『うん…皆、せっかく興味を持って私達のライブにまで来てくれてたのに』

 

亜里沙『やっぱり私達…《μ's》みたいなスクールアイドルにはなれないのかな?』

 

雪穂『そんな事無いよ…私達だって、いつかお姉ちゃん達みたいなスクールアイドルに』

 

亜里沙『でも、私達…まだ一度も《ラブライブ!》の決勝に出た事無いんだよ?』

 

雪穂『…!』

 

亜里沙『この前の《ラブライブ!》だって、最終予選にすら行けなかったし…』

 

雪穂『…それ、私のせいだって言いたいの?』

 

亜里沙『えっ?』

 

雪穂『あの時、私が歌い出すタイミングを間違えたから…予選落ちしたって言いたいの?』

 

亜里沙『違うよ…私、そんな事言ってない!』

 

雪穂『言ってるじゃん…亜里沙だって、サビのステップ間違えてたクセに!』

 

亜里沙『!…どうして、今更そんな事言うの!?』

 

雪穂『そっちが言い出したんじゃん!』

 

亜里沙『私だって…雪穂がもうちょっと優しく教えてくれたら、ステップだってもっと早く覚えられるよ!』

 

雪穂『私の教え方が悪いって言うの!?』

 

亜里沙『だってそうでしょ!?』

 

雪穂『あのね、私は忙しいの…一人で歌詞や振付を考える身にもなってよ!』

 

亜里沙『私だって、作曲や衣装作りで大変なんだよ!?』

 

雪穂『それをここで言って何になるのさ?何も始まらないし、誰も得なんてしないでしょ!?』

 

亜里沙『先に言い出したのは雪穂の方だよ!?』

 

雪穂『だったら、私のせいにしようとしないでよ!』

 

亜里沙『だから…してないってば!』

 

雪穂『してるじゃん!』

 

亜里沙『もういいよ!こんな事になるんだったら…あの時、雪穂の言う事を聞かない方が良かった』

 

雪穂『…!!』

 

亜里沙『もしあのまま《μ's》に入ってたら、私…どうなってたのかな』

 

雪穂『…そう、じゃあもういいよ』クルッ

 

亜里沙『え?』

 

雪穂『私…やめるから、スクールアイドル』スタスタ

 

亜里沙『!!』

 

雪穂『…じゃあね』ギィ…

 

バタンッ!

 

(それ以来、私は…雪穂と話をしなくなってしまった)

 

亜里沙「はぁ…私、何で雪穂にあんな事言っちゃったんだろう?」

 

亜里沙「『もし《μ's》に入ってたら』なんて、雪穂に言っても…仕方が無い事なのに」

 

亜里沙「私…これから、どうすればいいの?」

 

 

 

(私は…アキバにあるスクールアイドルショップにやってきていた)

 

雪穂「…」

 

(店内には、第一回『ラブライブ!』が開かれてから三年目を迎えた今でも…『μ's』や『A-RISE』のグッズコーナーがあった)

 

雪穂「…」スタスタ

 

(お店を出た私はUTXへと向かい…大型スクリーンで次の『ラブライブ!』が来年の三月に開催される事を知った)

 

雪穂「そっか、次は三月なんだ…!」

 

(次の瞬間、UTXのスクリーンには…第二回『ラブライブ!』に優勝したお姉ちゃん達『μ's』のライブ映像が流れた)

 

雪穂「…やっぱり、無理だよ」

 

雪穂「いくら練習したって、お姉ちゃん達みたいには…っ!」ダダッ

 

(堪えきれなくなった私は…そのまま走り出した)

 

雪穂「…」

 

亜里沙『私…もしあのまま《μ's》に入ってたら、どうなってたんだろうって』

 

(私はあの時、亜里沙が『μ's』に入ろうとするのを止めた事を…強く後悔していた)

 

(私が不甲斐ないばかりに…亜里沙に辛い思いをさせてしまった)

 

(それなのに、私は…!)

 

雪穂「…」ゼェゼェ

 

(いつの間にか私は、人気の無い路地裏へとやって来ていた)

 

雪穂「はぁ…私、何で亜里沙にあんな事言っちゃったんだろう?」

 

雪穂「『スクールアイドルやめる』なんて…亜里沙に言っても、どうにもならないのに」

 

雪穂「私…これから、どうすればいいの?」

 

 

 

(その時…どこかから、音楽が聞こえてきた)

 

~♪

 

亜里沙「!…この音は」

 

(綺麗な音色を聞いて、すぐに音楽室のピアノの音だと分かった私は…音楽室へと向かった)

 

(真姫さんはもう卒業したはずなのに…一体、誰が弾いてるんだろう?)

 

亜里沙「…」チラッ

 

(私が音楽室を覗くと…そこにはバレッタで赤茶色の長い髪をお嬢様結びにして留める黄色い瞳の女の子がピアノを弾いていた)

 

?「…」~♪

 

亜里沙「!…あの子、スゴい」

 

(その曲はどこか悲しくて、切ないけれど…いつの間にか私は彼女のピアノに引き込まれていた)

 

?「…」フゥ

 

亜里沙「ハラショー!」パチパチパチ…

 

?「!」

 

亜里沙「とっても良かった…感動しちゃったよ!」

 

?「ウフフッ…ありがとう、嬉しいわ」

 

亜里沙「オトノキの制服の水色のリボン…もしかしてあなた、一年生?」

 

?「ええ…『来年』からね」

 

亜里沙「えっ、来年…?」

 

?「…」フフッ

 

 

 

(その時…私は後ろから走ってきた誰かとぶつかった)

 

ドンッ!

 

雪穂「うわっ!?」

 

?「!」ドサッ

 

雪穂「あっ…大丈夫ですか!?」

 

?「…!」

 

雪穂「あれ、もしかして…ナツミ?」

 

(私は偶然、友人の『ナツミ』と出逢った)

 

ナツミ「…」

 

(中学三年の時…彼女は私と一緒に、ロシアから転校してきたばかりの亜里沙によく日本の文化を教えたりしていた)

 

(三人でよく遊んでは、亜里沙の家に行って絵里さんのオープンキャンパスのスピーチを聞いたり…『μ's』のライブも一緒に見に行ったりした)

 

(だけど、二学期に入る直前…彼女は両親の仕事の都合で静岡の学校に転校する事になってしまった)

 

(それから彼女が転校した後も定期的に連絡は取り合ってたけど…こうして彼女と直接会うのは、三年ぶりだ)

 

雪穂「こっちに来るなら連絡してくれれば良かったのに…元気だった?」

 

ナツミ「…!」グイッ!

 

(ナツミは何も言わずに…そのまま私の手を引いて走り出した)

 

雪穂「えっ?…ちょっと、どうしたのナツミ!?」

 

ナツミ「…」ダダッ

 

 

 

亜里沙「来年って、どういう事なの?」

 

(女の子は私の質問には答えず…こんな事を言い出した)

 

?「…この曲、ドビュッシーの月の光っていうの」

 

亜里沙「え?」

 

?「巣から旅立てない雛が、一人寂しそうに月を見上げるの…哀しいと思わない?」

 

亜里沙「…?」

 

?「旅立てずに一人寂しく、ただ月を見上げるだけなんて…ヒドい話よね」

 

亜里沙「…あなた、何者なの?」

 

?「私?…ウフフッ♡」スッ

 

(女の子はお腹に派手なカラーリングをしたベルトを着けながら、制服のポケットから紫色の何かを取り出した)

 

亜里沙「!?」

 

?「私の名前は…『サヨ』」カチッ

 

『マイティアクション・エーックス!』

 

(『サヨ』という女の子が紫色の何かのスイッチを押した瞬間…突然、音楽室のあちこちにチョコレートのようなブロックが設置された)

 

亜里沙「えっ…何、これ?」

 

サヨ「…変身」

 

『ガッチャーン!レベルアーップ!!』

 

(女の子がベルトに紫色の何かを挿した瞬間…女の子の姿が変わった)

 

『マイティジャンプ!マイティキック!マーイティアクショーン…エックス!!』

 

???「…」スタスタ

 

(黒い戦士になった女の子は…右腕に紫色のゲームパッドのようなものを装着し、私にゆっくりと近付いてきた)

 

亜里沙「…!」

 

(その瞬間、何となく私は…自分の命が狙われている事を察した)

 

『ギュ・イーン!』

 

黒い戦士「ハッ!」ブンッ!

 

亜里沙「きゃっ!?」サッ

 

(私はギリギリのところで黒い戦士の攻撃を避けると…後ろにあったブロックが真っ二つになってしまった)

 

亜里沙「嘘…!」

 

黒い戦士「フフッ♡…フッ!」バッ

 

(黒い戦士は再び私を襲おうと…右腕に装着したチェーンソー型の武器を振り下ろしてくる)

 

亜里沙「っ!?」

 

(ダメ…このままじゃ、避けきれない!)

 

?「危な~いっ!」ガッ!ゴッ!

 

黒い戦士「グッ…!」ヨロッ

 

亜里沙「…あれ?」

 

(その時、私を助けてくれたのは…小さな白いコウモリだった)

 

キバーラ「ふぅ…何とか間に合ったみたいね?」

 

亜里沙「!?…コ、コウモリが喋った!」

 

黒い戦士「…もしかしてあなた、私達の邪魔をする気?」

 

キバーラ「ふふっ、アタシはアタシのやりたい事をやるだけよ…くすくす♡」

 

黒い戦士「!…そう」

 

亜里沙「えっと、あなたは…?」

 

キバーラ「アタシは通りすがりのキバット族よ…あなた達にどうしても会わせたい子がいるの」

 

亜里沙「…私達?」

 

キバーラ「ええ…ここはアタシに任せて、あなたは早く学校の正門まで向かいなさい!」

 

亜里沙「で、でも…」

 

キバーラ「早くっ!」

 

亜里沙「!?…う、うん!」ダダッ

 

黒い戦士「…」

 

キバーラ「さあ…どこからでも、かかってらっしゃい!」

 

黒い戦士「…こうなったら、仕方ないわね」スッ

 

『チュ・ドーン!』

 

キバーラ「なっ…!?」

 

黒い戦士「ウフフッ♡…ハァッ!」バシュッ!

 

 

 

亜里沙「はぁはぁ…!」ダッ

 

(校舎を出た私は…急いでオトノキの正門へと向かっていた)

 

亜里沙「あと、もう少し…」

 

『シャカリキスポーツ!』

 

亜里沙「!?」バッ

 

(私が振り向くと…自転車に乗った黒い戦士がオトノキの校舎から飛び出してきた)

 

亜里沙「そんな…!」

 

黒い戦士「逃げても無駄よ…フフッ♡」

 

(このままだと追いつかれる…そうなったら、間違いなく私は襲われる)

 

亜里沙「…そんなの、嫌だ」

 

(私、まだ雪穂と仲直りしてないのに…このまま一生お別れなんて嫌だ)

 

(だから、だから私は…)

 

黒い戦士「さようなら…ハッ!」バシュッ

 

亜里沙「…!」

 

(私に向かって、黒い戦士の右腕の武器からビームが放たれた…その時だった)

 

『アタックライド…レッカダイザントウ!』

 

ガキンッ!

 

(突然、黒い戦士と私の間に何かが地面に突き刺さるように現れ…黒い戦士の攻撃を防いだ)

 

亜里沙「…?」

 

黒い戦士「なっ…どうしてこんなところに盾が!?」

 

?「違う、これは…(つるぎ)だ」

 

亜里沙「えっ…!」

 

(その時、私の前で大きな剣を背負い上げたのは…)

 

亜里沙「…『ディケイド』?」

 

ディケイド「…」

 

(あれ…どうして私、この戦士の名前を知ってるんだろう?)

 

(初めて見たはずなのに…初めて会ったような気がしない)

 

黒い戦士「あなたは…!」

 

ディケイド「…『百火繚乱』!」ブンッ

 

(ディケイドは黒い戦士に向かって赤い剣を振り回すと…辺り一面を炎で覆った)

 

黒い戦士「なっ!?」

 

ディケイド「…一緒に来い、亜里沙」スッ

 

亜里沙「…!」

 

ガシッ

 

(差し伸べられたディケイドの腕を掴んだ私は…急いでオトノキを後にした)

 

黒い戦士「!…ハァ、逃げられちゃった」

 

黒い戦士「まあ、良いわ…この子から彼の拠点を聞き出せば良い事だし」ガサゴソ…ヒョイ

 

キバーラ「う~ん…」

 

黒い戦士「…ウフフッ♡」




~#2へ続く~
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