9つの道はいつか重なって   作:まーけたー

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サヨ「…」カタカタカタ…

謎の少女A「ねぇ~…」

サヨ「何?」

謎の少女A「さっきからずっとパソコンとにらめっこしてるけど…まだ終わらないのぉ~?」

サヨ「あともうちょっと」

謎の少女A「えぇ~…」ショボン

ガチャ

謎の少女B「お待たせー…ディケイドの居場所、あの白いコウモリの子から聞き出してきたよ!」

謎の少女A「本当!?」ガタッ

謎の少女B「うん、試しにくすぐってみたらすぐに教えてくれたよ!」

キバーラ「も、もう無理ぃ…」ピクピク

サヨ「ありがとう…後は、これを完成させるだけね」カタカタ…タンッ

謎の少女B「!…そっか、いよいよなんだね?」

サヨ「ええ、でもこれを完成させるには…どうしてもあるデータが必要なの」

謎の少女A「それにしても…人間ってホントに不便な生き物だよねぇ」ハァ

謎の少女B「そうだね…ゲームなら、やられちゃってもコンティニューして生き返ることができるけど」

謎の少女A「人間は命を落とせば、そこでゲームオーバー!…だもんねっ?」

サヨ「!…そうね」クスッ

三人「フフフッ…アハハハハッ!」

サヨ「…じゃあ、行ってくるわ」

謎の少女A「うんっ!」

謎の少女B「頑張ってね!」

サヨ「ええ…!」カチッ

『マイティアクション・エーックス!』


#3

(私達は写真館の一室にあるベッドにナツミを寝かせ…介抱していた)

 

ナツミ「…」

 

雪穂「ナツミ…」

 

亜里沙「…あれ?」

 

雪穂「どうしたの?」

 

亜里沙「ナツミの制服のポケットから、何かが見えたような気がして…」

 

雪穂「…!」ハッ

 

白スーツの男『《世界を変える力を持つ物》を我々に寄越すのだ』

 

雪穂「もしかして…ナツミ、ちょっとごめんね」ガサゴソ

 

亜里沙「雪穂?」

 

雪穂「あった!…多分、このゲームのカセットみたいな物が私達を襲ってきたあの人達が言ってた『世界を変える力を持つ物』なんだと思う」スッ

 

亜里沙「!?…それって」

 

雪穂「何か知ってるの?」

 

亜里沙「私、さっき…学校で襲われた時に見た!」

 

雪穂「えっ…学校で襲われた!?」

 

亜里沙「うん、女の子がこれと同じ形をした色違いの物を使って…私に襲いかかってきたの」

 

雪穂「そうだったんだ…ん?」キョロキョロ

 

亜里沙「そういえば、ディケイドがいない…どこに行ったんだろう?」

 

…ガチャ

 

ゆきあり「!」

 

(その時、部屋の扉を開けたのは…)

 

少年「…」

 

亜里沙「…?」

 

雪穂「あなたは…」

 

少年「…それを持って、こっちの部屋に来い」スタスタ

 

ゆきあり「…?」

 

(私達二人は…彼に言われるまま、撮影スタジオのある部屋へと入った)

 

亜里沙「ねえ、ディケイドに変身してたのって…あなたなんだよね?」

 

少年「…」

 

雪穂「答えて…あなたは一体、何者なの?」

 

少年「…」スッ

 

ゆきあり「え?」

 

(彼は私達に指を差すと…私達の名前をフルネームで呟いた)

 

少年「『高坂雪穂』…『絢瀬亜里沙』」

 

ゆきあり「…!!」

 

(すると…私達は彼に関する記憶を全て思い出した)

 

雪穂「嘘…もしかして、ツカサ!?」

 

亜里沙「ツカサなの!?」

 

少年「…ああ」

 

亜里沙「でも、スゴく背が伸びてる…!」

 

ツカサ「色々あってな…この二年で二十センチくらい伸びた」

 

雪穂「そんなに!?」

 

亜里沙「ハラショー!」

 

ツカサ「…」

 

雪穂「それにしても、私達…何で今の今までツカサの事を忘れてたんだろう?」

 

亜里沙「そういえば…何でかな?」

 

ゆきあり「う~ん…」

 

ツカサ「…ところでお前ら、何か大事なことを忘れているんじゃないのか?」

 

亜里沙「へっ?大事なことって…」

 

雪穂「あっ!…それって、これの事?」スッ

 

ツカサ「…」

 

雪穂「結局、これが『世界を変える力を持つ物』って事なの?」

 

ツカサ「…詳しい事はオレにも分からない」

 

ツカサ「だが『スーパーショッカー』は…『世界を変える力を持つ物』やスクールアイドルであるお前達のユメノチカラを狙って、再びこの世界に来た事だけは確かだ」

 

亜里沙「!…そうだったんだ」

 

雪穂「ちょっと待って、それより…『スーパーショッカー』って?」

 

ツカサ「『スーパーショッカー』は『大ショッカー』の生き残った大幹部達で構成された組織だ…奴らは『世界を変える力を持つ物』を手にする事で、再び全ての世界を支配しようと企んでいる」

 

亜里沙「じゃあ…ユメノチカラは?」

 

ツカサ「…ユメノチカラは人間が生きる為の原動力みたいなものだ」

 

亜里沙「原動力?」

 

ツカサ「ああ、大幹部であるアポロガイストは残り僅かしかない自分の寿命を延ばそうと…ユメノチカラを人々から吸収する事で生き永らえているんだ」

 

雪穂「そんな…!それじゃ、ナツミは!?」

 

ツカサ「落ち着け、命まで取られた訳じゃない…ただユメノチカラを抜き取られたせいで意識を失っているだけだ」

 

亜里沙「そっか…それにしても、何でこのアイテムをナツミが持ってたんだろう?」

 

ツカサ「おそらく九つの世界と融合していた間に何かの弾みでこの世界にやってきて、放置されたままだったこいつを最近になって拾ってしまったのが原因だろうな…」

 

ツカサ「そして、家族を巻き込まないよう出来るだけ遠くへ逃げようとした先で…お前達と再会したという事だろう」

 

亜里沙「なるほど…!」

 

雪穂「いや…そんな偶然あるの、普通?」

 

ツカサ「それよりも、お前ら…喧嘩してたんじゃなかったのか?」

 

ゆきあり「はっ!?」

 

亜里沙「ふ、ふんだっ!」プイッ

 

雪穂「むっ…ふん!」ムスッ

 

ツカサ「喧嘩を目撃したキバーラから話を聞いてだいたいわかってはいたが…まあいい、やってみるか」ハァ

 

亜里沙「?…やってみるって」

 

雪穂「何を?」

 

ツカサ「お前達が今、どういう状態なのか…試しに『μ's』を召喚してもらおうと思ってな」

 

雪穂「は!?」

 

亜里沙?「『μ's』って…お姉ちゃん達を!?」

 

ツカサ「そうだ…これと、一枚のカードを使ってな」ゴトッ

 

ゆきあり「!」

 

亜里沙「これって…」

 

雪穂「ディエンドライバー?」

 

ツカサ「そうだ…亜里沙、このカードを持ってみろ」サッ

 

亜里沙「私が?」

 

ツカサ「ああ…『μ's』を念じながらな」

 

亜里沙「『μ's』を念じながら…うん、分かった!」

 

雪穂「…」

 

亜里沙「っ…!」

 

ツカサ「…どうだ?」

 

亜里沙「う~ん、大丈夫だと思うんだけど…」

 

ツカサ「確認してみるか…雪穂」

 

雪穂「何?」

 

ツカサ「ディエンドライバーにそのカードを入れて『μ's』を召喚してみろ…もちろん、お前も『μ's』を念じながらな」

 

雪穂「う、うん…亜里沙、それをこっちに渡してくくれる?」

 

亜里沙「うん!」スッ

 

雪穂「…じゃあ、行くよ!」

 

『カメンライド…』

 

シーン…

 

雪穂「…?」

 

亜里沙「あれ?」

 

雪穂「トリガーもちゃんと引いたはずなのに…どうして何も出てこないの?」

 

亜里沙「もう一回やってみてよ!」

 

雪穂「うん…行くよ!」

 

『ライド…』

 

雪穂「おかしいなぁ…も、もう一回!」

 

『ライド…』

 

亜里沙「お願い…今度こそ!」

 

『ファイナルライド…』

 

シーン

 

亜里沙「一体、どういう事…?」

 

雪穂「…これ、壊れてるんじゃないの?」

 

ツカサ「いや、残念ながら正常だ…何故ならそれはおもちゃだからな」

 

ゆきあり「おもちゃ!?」

 

ツカサ「ああ」

 

亜里沙「何でおもちゃなんて渡してきたの?」

 

ツカサ「実は『COMPLETE SELECTION MODIFICATION』版と間違えて買ってしまってな…やっぱり、DX版はダメだな」

 

雪穂「理由になってないし、知ったこっちゃないよ!!」

 

雪穂「もう!これ以上変な事するつもりなら…私、もう何もしないよ!?」

 

ツカサ「分かった、悪かったよ…ほら」ゴトッ

 

亜里沙「!…このディエンドライバー、今までのよりも青いね?」

 

雪穂「本当だ…シアンがベースになってるからか、全体的により青っぽくなってるね」

 

ツカサ「こっちは正真正銘の本物だ…まだ未完成のものだから、変身は出来ないけどな」

 

雪穂「召喚は出来るって事?」

 

ツカサ「そうだ…ひとまず、これでやってみろ」

 

雪穂「…本当にこれで大丈夫なんだよね?」

 

ツカサ「もちろんだ…まさかお前、オレの事が信じられないのか?」

 

雪穂「さっきのアレで信じられる訳ないでしょ!?」

 

雪穂「ったく、もう…行くよ!」スッ

 

『ファイナルカメンライド…ミューズ!』

 

雪穂「はっ!」バシュッ!

 

ツカサ「…!」

 

少女達「…」

 

亜里沙「あれは…『μ's』!」

 

雪穂「いや、待って…何か私達が知ってるお姉ちゃん達と違う気g」

 

穂乃果「あなたの想いをリターンエース!高坂穂乃果です!!」パコーン!

 

真姫「誘惑リボンで狂わせるわ…西木野真姫!」クルクルクル

 

花陽「剥かないでっ!私はまだまだ青い果実…小泉花陽です!」ジタバタ

 

希「スピリチュアル東洋の魔女・東條希!」サッ…

 

海未「恋愛未満の化学式…園田海未です!」スチャ

 

ことり「私のシュートでハートのマークつけちゃうぞ♡南ことり!」シュバッ

 

凛「キュートスプラーッシュ!星空凛!」スッ

 

絵里「必殺のピンクポンポン、絢瀬絵里よ!」フリフリ

 

にこ「そして私、不動のセンター…矢澤にこニコ!」シュコー…

 

μ's「私達、部活系アイドル…『μ's』です!!」

 

ゆきあり「…」

 

ツカサ「…なるほど、確かにオレ達の知ってる『μ's』ではあるな」

 

雪穂「全然知らないんだけど!?」

 

亜里沙「でも、いつもと違って新鮮だよ?」

 

亜里沙「スクールアイドルとして、色んな部活の服を着るっていうのも面白いと思うし…」

 

穂乃果「だよねだよねっ!」

 

雪穂「いや…どう考えてもふざけてるようにしか見えないんだけど!?」

 

穂乃果「そんなことないよ!ほら、もう一度みんなで…」

 

雪穂「やらなくていいから!」

 

雪穂「ツッコまないといけない所がたくさんあるけど…まず、にこさんの顔が見えてないじゃん!」

 

にこ「…」シュコー…シュコー…

 

雪穂「しかも何かダー○・ベ○ダーみたいな呼吸音まで聞こえてきてるし!剣道の防具着た時って普通、そんな息遣いしませんよね!?」

 

凛「スィ~スィ~…」

 

亜里沙「…ところで、海未さんのその格好は何の部活なんですか?」

 

海未「化学部です」スチャ

 

凛「スイスイ~!」

 

雪穂「ちょっと凛さん、ちょいちょい変な動きしながら話の中に割り込んでこないでもらえます!?」

 

亜里沙「…じゃあ、花陽さんは?」

 

花陽「えっと…多分、演劇部かな?」

 

雪穂「多分って…っていうか、そもそもそれでステージに上がるなんてあり得ないと思うんですけど」

 

絵里「!…確かに」

 

雪穂「気付くの遅いですよ!ノリノリで『必殺のピンクポンポン』とか言ってる場合じゃないですからね!?」

 

絵里「…は、はい///」

 

雪穂「お姉ちゃんもお姉ちゃんだよ!『あなたの想いをリターンエース』って…せっかくもらった想いを返してどうするのさ!?」

 

穂乃果「…!」ハッ

 

雪穂「まさか…リターンエースの意味知らないで言ってたの!?」

 

穂乃果「そ、それくらい分かってるよぉ~!」

 

ツカサ「やはりこうなったか…お前ら、後で呼び直すから一旦カードに戻ってくれ」

 

穂乃果「あっ、うん…分かった!」

 

雪穂「!…消えた」

 

ツカサ「…よし、もう一回だ」

 

雪穂「えぇ…また?」

 

ツカサ「当然だ…亜里沙、やってみろ」スッ

 

亜里沙「うん、分かった!」

 

ツカサ「…」

 

亜里沙「…はい、雪穂」スッ

 

雪穂「…うん」

 

『ファイナルカメンライド…ミューズ!』

 

雪穂「行くよ…はっ!」バシュッ!

 

ツカサ「…!」

 

少女達「…」

 

雪穂「あれ、また私達が知ってるお姉ちゃん達と違う気が…って!?」

 

亜里沙「わぁーっ!?」

 

穂乃果「かぁっ…!皆さん、お久しぶりぃ…我々はスクールアイドル『μ's』である!」

 

穂乃果「今日はイメージを覆すアナーキーでパンクな…」

 

八人「ふふっ…」

 

μ's「新たな『μ's』を見ていくが良い!」

 

亜里沙「ひっ…!」ビクッ

 

ツカサ「…」

 

雪穂「…」

 

穂乃果「おおっ…これはインパクト大みたいだね!?」

 

凛「いけそうな気がするニャ!」

 

雪穂「…座って」

 

穂乃果「へっ?」

 

雪穂「いいから座って!!」

 

μ's「!?…は、はい!」ササッ

 

雪穂「…どうしてそうなったのか、説明してもらえる?」

 

穂乃果「え、えーっと…何でだっけ?」

 

雪穂「分かんないの!?」

 

穂乃果「うっ!?」

 

絵里「雪穂ちゃん、違うの…ふざけていた訳じゃないの!」

 

雪穂「その格好じゃどっからどう見てもふざけているようにしか見えませんよ!?」

 

亜里沙「お姉ちゃん…怖い」

 

絵里「!」ガーン

 

ことり「あの、それが私達…雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんのイメージからこうなったの」

 

雪穂「えっ…は!?」ボソッ

 

海未「そうなんです…二人のイメージが一致していないと、どうしてもこういった形で出てきてしまうのです」

 

穂乃果「そうそう!私達、召喚されただけだよ…だから怒られるなんて心外だよっ!」

 

凛「そうニャそうニャ!」

 

ジャラッ…

 

亜里沙「あの、鎖が…」

 

穂乃果「うわぁっ!?と、とにかく…怒られるのは納得できないよ!」

 

ツカサ「…全く、仕方ないな」ハァ

 

ツカサ「お前ら、悪いがもう一度カードに戻ってくれるか?」

 

にこ「はぁ…全く、しょーがないわねー!」

 

亜里沙「…また消えちゃった」

 

雪穂「つ、疲れたぁ~…」ハァ

 

亜里沙「それにしても…どうして私達のイメージが一緒にならないのかな?」

 

雪穂「…そりゃそうでしょ、スクールアイドルに対して真剣に取り組んでいるのはいつも私だけなんだからさ」

 

亜里沙「!…それ、どういう意味?」

 

雪穂「言葉通りの意味だけど?」

 

亜里沙「どうしてそうなるの!?」

 

雪穂「『もし《μ's》に入ってたら』…なんて言ったのは、どこの誰?」

 

亜里沙「あっ…でも、雪穂だって『スクールアイドルやめる』って言ってたじゃん!」

 

雪穂「なっ…あのね!?」

 

ツカサ「おいおい、お前ら…そんな喧嘩してる場合じゃないだろ?」

 

雪穂「!…でも、亜里沙が」

 

亜里沙「だって、雪穂が…」

 

ツカサ「まだ分からないのか?」

 

ゆきあり「え?」

 

ツカサ「そもそもちゃんとした『μ's』を召喚出来なかったのは…お前達が二人揃って、スクールアイドルとしての自分を見失っているからだ」

 

ゆきあり「!?」

 

ツカサ「お前達…あの時に言ったもう一つの夢、覚えてるか?」

 

雪穂「あの時に言った…」

 

亜里沙「もう一つの…夢?」

 

ツカサ「やはりな…その様子だと、どうやらそれすらも忘れてしまっているみたいだな」ハァ

 

雪穂「…どういう意味?」

 

ツカサ「お前達は、オレとの旅の途中で…それを叶えようと決意していた」

 

ツカサ「だが、時の流れや変化と共にそれらをいつの間にか忘れてしまったせいで…スクールアイドルとしての自分さえも見失ってしまったんだ」

 

亜里沙「!?…そんな」

 

ツカサ「実際、スランプなんだろ?…お前達」

 

ツカサ「じゃなかったら…『もし《μ's》に入ってたら』とか『スクールアイドルやめる』とか、思ってもないような事言わないだろうしな」

 

亜里沙「あ…」シュン

 

雪穂「うっ…」コホン

 

ツカサ「こうなったら思い出してもらうしかないな…お前達が『これから』もスクールアイドルを続けるにあたって、どうしなければいけないのかを」

 

雪穂「思い出してもらうって…」

 

亜里沙「どうやって?」

 

ツカサ「そうだな…まずは、あの世界を救った時の思い出でも振り返ってみるか」




~#4へ続く~
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