バベルの30階、神会に使われる広間に神達が集合する。
「ウラヌス、
『──承諾した』
ウラヌスの許可を得たヘルメスは、指をパチリと鳴らす。それと同時にオラリオ中に鏡が現れる。この鏡は神の力によって作り出されたもので、任意の場所を映し出し、その場所の音を聞くことができる。すなわち、これを利用すればオラリオに居ながら、戦争遊戯の様子を神々が見物できるのだ。
だが見物するのは神々だけではない。オラリオ市民や冒険者にとっても戦争遊戯は娯楽なのだ。酒場に、四つ角に、ちょっとした広場に出現した神の鏡。皆は、ジョッキやつまみを片手に、それら神の鏡に映し出される戦争遊戯の実況に熱中する。そして映し出される魔法やスキルに興じ、賭けの行方に一喜一憂するのだ。
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「さーて、もうまもなく正午から始まります戦争遊戯ですが、実況は、ガネーシャ・ファミリアは火炎爆炎火炎の二つ名でおなじみの私、イブリ・アチャー。解説は、これまたお馴染みの!」
「俺がガネーシャだ!」
「そして、武神としても名をはせている!」
「ドーモ、ミナ=サン、タケ、デス」
「タケ様でお送りいたします」
流れるような口調で説明するイブリ。三人の言葉は神の鏡から流れ出て、見ている人たちにも良好に聞こえている。
「さて今回の戦争遊戯、ヘスティア+ミアハ連合vsアポロン・ファミリア。ファミリアの数で言えば、アポロン側が不利ですが、その実態は、ヘスティア・ファミリア五人、ミアハ・ファミリア一人の合計で六人です。たった六人で中堅ファミリア数十人と戦うわけですから、無謀というしかないと思うのですが、いかがでしょうかタケ様?」
「確かにそうではあるが、レベルというものも考慮に入れる必要がある。ヘスティア側の六人は全員がレベル2。少数精鋭ともいえる。それに対してアポロン側は人数は多いとは言っても、レベル1の者が大半を占めている。
さらには、攻撃側は勝利条件の一つとして、戦わなくとも、旗を引きおろせばよいというものがある。単純に戦力の比較だけを考えればよいというものではない」
イブリとタケが質問をしあうという形で、ヘスティア側が有利な点を整理して見せる。
「となると一見アポロン側が有利と見せかけて、互角の条件ということでしょうか? 確かに、賭けでも7対1とアポロン・ファミリアが優勢ですが、おとなしい倍率になっていますね?」
「状況次第ではあるのだが、守備側のアポロン・ファミリアが有利であることは間違いないな。
レベル3は守備側のヒュアキントス一人であること。レベル1が多いとはいえレベル2もそれなりの人数がいること。砦にいるという地の利もあるしな」
「そう、砦にこもれるというのは、守備側としては、有利な点ですね。さらには、この砦、断崖絶壁の下に建てられており、背後からの奇襲は無理、さらに前面側は遮るものがない荒野ですから、これまた奇襲などは無理。かなり有利な状況ですね」
今度はアポロン側が有利な点を整理して見せる。
「うむ、まあ、そうなのだが、ただ・・」
そこで言いよどむタケ。
「ただなんでしょうか?」
「俺が! 俺がガネーシャだ!」
出番がなく、あせるガネーシャが暴走する。
「いや、主神様、今いいところなんだから静かにしててくださいよぉぉ。後でコメント聞きますから」
イブリが、己の主神をなだめている間にタケは話を進める。
「作戦次第では、それがどう転ぶか、わからない。アポロン側が不利になるか、ますます有利になるか・・」
「ウーム、何か情報を掴んでいるようですが、後で解説お願いしますね。ではどのような作戦を両陣営が立案し、実行するのか!? 期待していきたいと思います!! それでは最後にこの戦争遊戯の舞台となる砦について紹介したいと思います。もともとはこの砦は、盗賊、山賊対策のために建設されたということですが? 何かご存知でしょうか、タケ様?」
「その通り。有事の際には、すぐに駆け付けられるように騎馬部隊の拠点として作られている。通商路を広範囲にカバーできる場所にあること、断崖絶壁の下部分に建設して背後からの奇襲を防げるようにしていること、有事の際には、狼煙を上げてオラリオに連絡するという役目も果たしていた。本丸背後の崖部分が、ちょうど風を遮る煙突型になっていてな。今回、旗を立てるのは、その狼煙台の部分だ。20Mほどのスペースがある」
「たしかに背面の崖は、第一級、第二級冒険者でもない限りは、飛び降りて砦に奇襲をかけることはできそうにないですね」
「第二級冒険者ならば、ダンジョンに潜ったほうが稼ぎになるからな。建設当時は活躍したのだがな。だが、その後ラキアといろいろあるようになってからは、別の砦が活躍するようになったのだ。そしてこちらは砦としては引退したわけだ」
「なるほど、解説ありがとうございます。では、そろそろ始まります戦争遊戯、ヘスティア+ミアハ連合がまずはどの様な攻撃を行うか注目したいと思います」
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バベルの神会の場では、ヘスティア、ミアハ、アポロン、ヘルメスをはじめとした神々が、戦争遊戯がスタートするのを、今か今かと待ちわびていた。
「ヘスティアよ、ベル・クラネルとの別れは済ませてきたか? これが終われば、彼は我が眷属だ、ふふふふ、楽しみだな」
アポロンのそんな揶揄にも動ずることなく、神の鏡を見つめるヘスティア。
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そして正午になり、戦争遊戯スタートの合図の鐘の音が戦場に、そして神の鏡を通じてオラリオ中に鳴り響く。
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砦から程よく離れた位置でベルは、仲間を振り返る。
ハリー・ポッター。杖は右手のホルスターに収納し、今は剣を一振り握りしめている。
リリルカ・アーデ。救急箱を右手に、矢筒を左手に、何本もの剣が入った籠を背中に背負っている。
ヴェルフ・クロッゾ。いつもの大刀と着流しに、ライトアーマーをつけた格好である。
ヤマト・ミコト。薄茶色の忍者装束に二本の短刀を腰に結わえている。
そしてミアハ・ファミリアのナァーザ・エリスリス。自慢の強弓を携え、怒りに燃えている。
ベルの引き抜きという嫌がらせのような戦争遊戯であるにも関わらず、ベルを助けてくれるというその気持ちにベルは感謝する。そしてその思いを込めて指示を出す。
「作戦通りに、砦の正面入り口に突撃です。リリルカを中心に、前面はハリーと僕、右側はヴェルフ、左側はナァーザさん、後ろはミコトさん。この陣形で進みます!」
そして突撃が始まる。
砦に向かって走る六人。それをみてあざ笑うヒュアキントス。
「奴ら、戦闘というものを知らんと見える。これだけの人数差では密集すればそれだけ攻撃の良い的になるというものよ! 魔法部隊と弓兵部隊は城壁上部に展開。弓の射程範囲に入ったら、魔法の一斉射撃後、弓矢での斉射を行え。第一部隊は、正面出口から出撃。遠距離攻撃でダメージを与えたところを強襲して、全員捕縛しろ。15分で終わらせるぞ!」
睡眠不足の状態ではあったが、ヒュアキントスはてきぱきと部下に指示を出す。守備側の勝利条件に明示されていなかったが、攻撃側を捕縛して牢屋に放り込んでしまえば、それ以上悪あがきは出来ない。事実上のアポロン・ファミリアの勝利である。
ほどなく城壁上部に部隊の展開が終わり、同時に、第一部隊が入り口正面に展開し、強襲準備が整う。
そしてベルたちが、射程範囲へと侵入した。
途端、一斉に放たれる魔法、そして魔剣による攻撃。さらには、唸りを上げてとびかかる石弓の矢。第一部隊もそれにあわせて突撃を開始する。
だがハリーたちはすでに備えができていた。
ハリーが叫ぶと同時に、右から左へと剣を薙ぎ払う。
「魔剣!! プロテゴ・マキシマァァァ!!!」
薄い透明な膜がドーム状にハリーたちを覆うと同時に、砦からの魔法攻撃が、
「慌てるな! 攻撃すべてを撥ね返すような強力な魔剣、すぐに壊れるに決まっている! 落ち着いて、攻撃を続けろ!」
ヒュアキントスの指示が飛び、二度三度どころではない回数、魔剣や魔法による攻撃が実行される。だが、そのすべての攻撃が、跳ね返され、ついには、城壁上の部隊は全滅した。それどころではない。撥ね返した魔法は地上の第一部隊にもぶち当たり、壊滅させていたのである。
「こちら実況のイブリです! タケ様、あれはいったい何が起こっているんでしょうか!?」
「うむ、初めて見るが、おそらくは、攻撃する魔剣ではなく、防御魔法を打ち出す魔剣。防御している間に砦まで辿り着こうという計画なのだろう。ふむ、よく考えておるな」
タケが解説する。
「いったん、正面入口を封鎖しろ! その間に第二部隊と第三部隊を入口内部の広場に集めろ! 集合したら、扉を開いて内部に引き込んで人数差ですりつぶせ! 第四部隊は、砦内部で待機だ」
魔法での攻撃が徒労に終わってしまったが、動ずることなくヒュアキントスが次の指示を出す。あの惚れっぽいアポロンの元で団長をしているのは伊達ではない。主神のせいで不測の事態にぶち当たったことも一度や二度ではない。それらを切り抜けた自信に裏付けられた指示であった。
団長の指示の元、外開きの巨大な観音開きの鋼の扉は閉められ、これまた巨大な鋼の閂が掛けられる。大型の破城槌でも持ってこなければ、破壊は不可能な扉だ。そして攻撃側はそんな巨大な物は持っていないことは一目瞭然。これで侵入を防ぎ、部隊が集合する時間を稼ぐのだ。
だがハリーたちは、すでに備えができていた。
ハリーは持っていた剣をリリルカの背中の籠に入れると、代わりにレイピアを取り出した。それを扉に突きつけると同時に、大音声に叫ぶ!
「魔剣!! アロホモーラァァァァァ!!!」
見えない何かが撃ち出されたのか、巨大な扉と閂が震えだす。扉の周囲に居たアポロン団員は、不安に襲われ、動きを止めて閂を見つめる。常識的に考えて、この扉をどうにかできるとは思えない。だが、先程のこちらの攻撃も常識的に考えて
見つめているうちに、閂の振動はさらに激しくなり、終には、留め具を弾き飛ばし、空高く吹き飛んでいった。それだけではない。有り得ない事に扉自体も勢いよく外側に開き──勢いがよすぎて、蝶番を破壊して吹き飛び、きりきり舞いしながら、城壁を破壊しながら、どこぞに転がっていった。
後に残されたのは静寂。そして、大きく開いた砦入口である。
「何で外側に向かって開くんだよぉぉぉ!!」
我に返ったアポロン団員は悲鳴を上げるが、そのときには、第二、第三部隊が入口まで辿り着いていた。
「問題ない、入ってきたら、集団で、たこ殴りだ!」
レイピアから持ち替えていた片刃剣を持ったハリーを先頭に、六人が門をくぐる。
途端に突撃を掛けるレベル2のアポロン団員。
だがハリーたちは、すでに備えができていた。
ハリーは片刃剣を天に向かって掲げると同時に大音声に叫ぶ!
「魔剣!! タラントアレグラァァァァァ!!!」
突進してきていたアポロン団員は、その突進の勢いを逆回しするかのようなスピードで
そこに襲い掛かるのはベルの魔法。
「ファイアボルト・マキシマ!!」
両手を突き出した状態から広範囲に放射される網目状のファイアボルト。踊り狂い、回避が出来ないアポロン団員達をまとめて撃ち倒していく。だが、彼らはまだ幸せだった。リリルカの左手側、そう、ナァーザの攻撃に比べれば・・。
「ザッケンナコラー!! ッスッゾー、コラー!!」
彼女は声にならない奇声を張り上げながら、すさまじい素早さで、一度に三本の矢を番え次々と連射しているのだ。撃ち出された矢はすべて、命中している。幸いなのは、即死するような場所はさすがに避けている所か。だが体に矢が突き立っているのは見た目には、さすがにグロい。リリルカとヴェルフはちょっと引いていた。
そしてミコトが五人から分かれ、一人だけ別方向に走り出した。
タケから横流しされた砦の地図から、補給物資を運び込む倉庫の場所のあたりをつけていたのだ。そして忍者であるミコトがポーションの破壊に出かけたのである。せっかく打倒した相手が回復されては、人数差で負けてしまう。それを予防するための当然の作戦であった。
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「タケ様、これは一体? なぜアポロン団員は踊っているんですか?」
「おそらくは、精神干渉型の魔法を打ち出す魔剣なのだろう。とはいえ使用者とその周囲には効果が出ないのだろうな。効果自体からすると、この魔剣だけでは役に立たないが、それを補助する攻撃者が別に居れば問題はない。あのように攻撃が当て放題となる・・。恐ろしい魔剣よ・・」
「そんな魔法あるんですかぁぁぁぁ!! とはいえ現在の所、魔剣を活用したヘスティア・サイドが有利に戦いを進めていますが、このまま押し切れるのでしょうか? アポロン側に賭けている私としては、非常に気になるんですが?」
「まあ、アポロン側はこれで全体の3/4の団員が壊滅したといってよいだろう。ヘスティア側が大きく優位になったといってよいな。この様子だとヒュアキントスを出し抜く作戦にも期待できそうだ」
「むむむ、賭けに負けるのは悔しいですが、盛り上がるのは大歓迎です! おおっとここで一人だけ別行動を開始しました。これは何かヘスティア側に作戦があると期待していいんでしょうか?」
「ふむ、こっそりと旗を降ろしに行くのか、それとも別の目的があるのか? 何処にいくのか鏡で見たいところではあるが、ヘスティア側の本部隊の動向に注目したいからなぁ・・」
「旗を降ろしに行ったのだとしたら、アポロン・ファミリア、いきなりピンチではありませんか?」
だがまじめな顔をしたガネーシャが反論する。
「いや、イブリよ、それなら残った五人が陽動をするはずだ。実際には、五人は旗に向かって最短経路を進んでいるようだ。だったら、あえて別行動をする意味がない」
「おおっと、ガネーシャ様。久しぶりのまともな意見にビックリなんですが?」
「それより、イブリ。ヘスティア側は順調に進んでいるようだぞ」
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ガネーシャの指摘通り、ベル、ハリーたちは砦の中を、上へ上へと突き進む。砦内部の構造に関しては、リリルカがすでに頭に入れているので、迷う素振りすら見せない。途中で散発的に現れるアポロン団員は、ベルのファイアボルト、ハリーの
レベル3はヒュアキントス一人。従ってそれ以外の団員は、ベル、ハリー達と同格か格下。個別に襲撃をかける場合は、十分対処可能なのである。つまり、ベルたちの進撃を止めることができないのである。ヒュアキントス本人が迎撃をすることにしていたら、また別の作戦をアポロンたちも事前に考えたであろう。だが、神会の時の、タケの言葉に思考誘導されていたアポロンたちは、それに気づいていなかった。
そして、ついに、ヘスティア+ミアハ連合は旗を掲げた場所へと最接近した。本丸へと上り詰めたのである。だが、そこには旗は無い。本丸からその先、崖へ視線を向けると、そこに出っ張りのような、段のようなスペーが存在していた。その直径20M強のスペースの端っこに、旗を掲げたポールが建てられていた。そして、そのスペースへと渡る本丸からの細い架け橋があったのだろう。それは既に破壊されていた。今しがた破壊されたばかりなのか、橋の根元はブスブスと煙と音を立てている。崖のスペースと本丸の間にあるのは、飛び越えることができない深く広い狭間。
「よくぞやってきたベル・クラネル! 正直言って、此処まで辿り着くとは思わなかったぞ!」
ポールの根元でヒュアキントスがベルに向かって叫ぶ。勝利を確信しているのか余裕綽々である。その彼の左右には、ダフネとカサンドラが控えている。その背後では、旗がばたついている。
「ヒュアキントス! 団長同士、一対一で決着をつけよう!」
ヒュアキントスの余裕を無視して、ベルが勝負を持ち掛ける。
「はっはっはっはっ、格下のお前が一対一で私と戦うだと。いいだろう。お前がこちらまでこれたら、その勝負受けてやろう。だが、そもそも、其処から此処までどうやって来るつもりだ?」
あざ笑うヒュアキントス。
本丸から崖のスペースへとジャンプするには、かなりの距離がある。敏捷に優れたベルがジャンプしても届かない。助走するスペースがあれば、もしかしたら、届くかもしれないが、そのスペースも本丸には無い。
こんな時こそ箒が必要であるが、
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「タケ様、この状況はいかがでしょうか?」
「うむ、もしかしたらと思っていたが、アポロン側の作戦勝ちだな。もともと旗の場所に行くための通路は一本のみ。それを破壊してしまえば、移動できないので、旗を降ろすのは不可能。地の利は強引に作り出すこともできる。土壇場で、それに気付いて実行するとはな。中堅ファミリア団長の実力は伊達ではないということか・・」
感心するタケ。
アポロンたちもこの状況は鏡で見ていた。そして、勝負は決まったとばかりにニヤニヤするアポロン。
「ヘスティアよ、勝負はついたな。時間がたてば、うちの団員の治療が終わり、本丸に押し寄せるだろう。多勢に無勢だ。諦めて降参するのだ」
そして、戦争遊戯が始まって、初めてヘスティアが口を開く。
「いいや、まだだ! まだ終わっちゃいない! たかが通路がなくなった程度で、僕の眷属は止められないぜ!」
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そうやっている間に、ミコトが戻ってきた。無事にポーション破壊を終えたようだ。
ハリーは、杖を右手のホルスターにしまっていた。それから、リリルカの背中の籠の中の剣をゴソゴソと漁って何かを探している。その間にベルは救急箱からポーション、マインドポーションを取り出し回復に努める。
そして、ついにハリーが一本の剣を取り出す。その剣はブロードソード。細身のレイピアと同じ程度の長さの刀身を持つが、刃幅は広くなった剣だ。
「皆は、ここで追撃を食い止めていてくれ。あちらは僕とハリーとで片づける!」
「頼んだぜ、団長!」
ベルの指示に四人が頷く。
ハリーも頷くと、ブロードソードを、天に向かって掲げると同時に大音声に叫ぶ!
「魔剣!! エンゴージオォォォォォ!!!」
途端、ハリーが掲げていた剣がまばゆい光を放ち、巨大化した。そしてゆっくりと傾き、本丸と狼煙台をつなぐ即席の橋となるのだった。
前回ラストから推測できたと思いますが、こんな風になりました。地味にハリーが無双しています。次回はベルが活躍します。
あと今回アロモホーラを使って思ったのですが、やはりアバン先生のアバカムの格好良さは最高ですね! 『扉を開ける魔法』の中で歴代一位の格好良い魅せ方だと思います。(異論は認めます)
補足
シュークリーム砦
断崖絶壁に寄り添う形で建設。原作で戦争遊戯の舞台となった砦とは違う砦なので、別の名前にしています。
「15分で終わらせるぞ!」
アポロン団員は寝不足なんで、早く終わらせて眠りたいんです。
次回『FINAL』