海鳴チャンネル番外編 海鳴チャンネル   作:混沌の魔法使い

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第13回

「あれ? 今日収録でしたよね?」

 

「そのはずですが?」

 

「BBさんとからすそさんがいませんね?

 

ゲストの皆様が姿の見えないBBとからすそ様を探していると、空中が引き裂かれその中から

 

「フゥーハハハハハハハ!!!」

 

「何かブチブチ言ってるぅぅ」

 

森林を突っ切ってくる何かの音にゲストの皆様が耳を澄ます。重厚なエンジン音と

 

「UREEYYYッ!!! ぶっつぶれよォォッ!!!」

 

ガサガサッ!!! バウーンッ!!!

 

凄まじい音を立ててタンクローリがその裂け目から飛び出す。その上では消耗した様子のBBと

 

「はーはっはは!!!!」

 

何かハイになっているエクストラキャスターの仮装のからすそ様がいたが

 

正面からスタジオの床に突っ込んだタンクローリーは爆発炎上し、その爆風で弾き飛ばされたBBとからすそ様を前に

 

「「「何があったアアアア!?!?」」」

 

いい加減の火の通り具合をしぴくぴく痙攣している2人を前にそう叫んだ……

 

~暫くお待ち下さい~

 

 

「はー虫がいないって良いです♪ さーてでは早速今回の相談者を紹介と言いたいですがその前に!! 今回はニューゲスト様の登場です!!」

 

BBが何かのカードを取り出し腕を上げると、何故か腰には某世界を巡る破壊者のベルトが

 

「えっ!? BBさん、そんなの付けちゃっていいんですか!?」

 

「良いんです。ここでは私がルール!! ではゲスト様登場!!」

 

『ゲストライドchinkッ!!!』

 

BBの背後からオーロラが現れ、そこからブゥゥゥゥンというエンジン音が響き渡ったと思うと。そこからバイクが飛び出してきた。それをみたゲストの皆様は声を揃えて

 

「「「真サイクロン号!?」」」

 

初代某仮面の戦士の愛車で在るバイクに跨る金髪の女性(?)がゆっくりとサイクロン号から降りて

 

「今回のニューゲスト!! chink様でーす♪ それでは自己紹介どうぞー!」

 

黒いジーンズにパーカー姿のchink様は

 

「私の名前は、chinkともうします。どうぞよろしくお願いします。後、お土産です」

 

渡された物を真っ先に見たからすそ様は

 

「メロンパン! はぐはぐッ!!!」

 

「わ~い。芋けんぴだ~♪」

 

自分の好きな物をゲットした事を喜んでいるからすそ様と畏夢様を見ながら。BBさんが

 

「では今回の相談者を呼ぶとしましょう!」

 

そう笑うBBの腕には世界的カードゲームのアニメで使用される。装置が装着されていた

 

「あの、それって?」

 

「はい、勿論デュエルディスクです♪ そしてドロー!! 手札から「BBちゃんの落とし穴」発動!」

 

全員の脳裏にBBが発動したカードのテキストが浮かび上がる

 

BBちゃんの落とし穴 罠

 

このカードは手札・墓地・デッキ・除外ゾーンから、カード名を宣言する事で発動できる。相手の魔法・罠・モンスター効果の発動を無効にし、その効果を自分の物として発動する。相手がモンスターの召喚・特殊召喚をした時。そのモンスターを破壊し、自分フィールドに召喚する。このカードは発動後デッキか手札に戻るこのカードが1ターンに10回まで発動でき、BBしか発動できない

 

「「「ゲームバランスを無視しやがった!?」」」

 

あのカードゲームでこんなカードが使われたら殆どのプレイヤーが憤怒すること間違い無しである

 

「だから~何度もいってるでしょ? ここでは私のルール!! では! 今回の相談者は理不尽な怒りにさらされながらも強く生きる。不幸系イケメン(?) いつでも暴君な姉に振り回され、涙する。安定の苦労人且つ不幸人」

 

BBの紹介の途中からスタジオの上空から

 

「落ちる!? 俺落ちてる!? なんでえええええっ!?」

 

誰かの絶叫が聞こえてくる、だがその叫びはドップラー効果を持ち。一体どれ程の高さから落下しているのか考えるのも怖ろしい。全員がこれから起きるであろう悲劇にゲストの皆様が顔を青褪めた瞬間

 

バイクの様な物に跨った少女がスタジオの壁の突き破って飛び出してくる

 

「甘いぞ、BB!速攻魔法、ヌメロン・コードを発動!」

 

 

「カード効果が発動した時、発動したカード1枚のテキストを書き換える! この効果でBBちゃんの落とし穴の効果の《相手がモンスターの召喚・特殊召喚をした時。そのモンスターを破壊し、自分フィールドに召喚する》という効果に《この効果で特殊召喚されたモンスターの攻守は0になる》という効果を追加する!」

 

ヌメロン・コード 速攻魔法

カード効果が発動した時、発動出来る。このカードの発動と効果は無効にはならず、相手はチェーン出来ない。

発動したカード1枚のテキストを書き換える。

 

モードレッド

 

レベル4 光 戦士族

 

ATK1700 DEF500

 

暴君な姉に苛められ、過保護な従姉妹軍団と兄軍団に眼の敵にされ。常に不幸に見舞われ、胃薬を手放すことが出来なくなった。男子高校生 誰か彼に優しくしてあげてください

 

 

モードレッド

 

ATK1700→0

 

「攻撃力が0になったことで落下スピードが二倍に!」

 

「「「鬼畜すぎる!?」」」

 

「ぬああああああッ!!!」

 

絶叫しながらどこかの学校の制服を身に纏った少年がスタジオの床に当たる瞬間……閃光が走った……

 

「はっ?」

 

「あ、あれ?」

 

ハイタッチをしようとしていたBBと乱入者が目を点にする中。モードレッドが閃光に弾かれ続け

 

「げふっ!? ぎゃあああああああ……」

 

段々小さくなっていくモードレッドの悲鳴が断続的に響き渡る中

 

「あれ? 畏夢様いないや?」

 

はぐはぐとメロンパンを貪っていたからすそ様がそう呟いた瞬間

 

「てい~秘剣 乱舞の太刀~」

 

間延びした声と同時に振るわれた大太刀に吹っ飛ばれ、スタジオの壁に突っ込み沈黙するモードレッド。この惨劇を引き起こしたのは

 

「「「畏夢さん!?」」」

 

間延びした口調が特徴的な畏夢様だった。彼はBB達の近くに着地すると3人はハイタッチし、BBがくるんと1回転しながら

 

「安定の苦労人 モードレッドさんです! 所で貴女誰?」

 

「「「知り合いじゃないのかよ!!!!」」」

 

ゲストの皆様に突っ込みを受けた乱入者は

 

「お兄ちゃんが軽くトラウマになった場所に来てみた。代理人の神崎遊梨です!ここは理不尽だらけと聞いて駆けつけてみました!」

 

イエーイと笑う遊梨とBBの雰囲気はよく似ていた。一言で言うのなら「S属性」、S属性が2人に増えいつも以上にカオスになる事は必須だと悟ったゲストの皆様は、1つだけ気がかりなことを尋ねた

 

「あの? なんで畏夢様まで攻撃を?」

 

普段はこんなことをしない畏夢までもがまさかのSサイドでは突っ込みが対処しきれないと感じたのか、理由を尋ねると

 

「んーお土産の芋けんぴでテンションが上がりすぎちゃった~」

 

「あれ? もしかして私のせいですか?」

 

テンションが上がりすぎた。たったそれだけの理由でフルボッコの上に更にフルボッコされ。壁に突き刺さり若干危険な感じで痙攣しているモードレッドを見て

 

「「「なんて不憫な……」

 

相談に来たはずなのにいきなりフルボッコにされ、痙攣しているモードレッドに涙を流さずにいられなかった……

 

~暫くお待ち下さい~

 

「なんで俺がこんな目に?」

 

いきなりフルボッコで涙目のモードレッドに

 

「あーなんかそのほら、元気だそうよ」

 

「それが良いですよ? モードレッドさん」

 

竜華零様と普通の狐様が励ます中

 

「chinkさんは女の子ですか~?」

 

「いえ、男ですけど?」

 

「おお……リアル(?)で初めて見ましたよ。男の娘」

 

モードレッドをがん無視してる連中がいるなか、いつも以上に理不尽な感じで海鳴チャンネルの幕が開いた

 

「じゃっ早速お悩みをどうぞー」

 

「軽いな、おい」

 

「文句ありますか? 死にたいのなら文句をどうぞ」

 

「……姉貴が俺を苛めるんです。どうしたら良いですか? あと同じクラスで副学級委員が俺を罵倒して蹴ってきます。どうすればこの地獄から開放されますか?」

 

死の恐怖を感じ取ったモードレッドは涙目でそう告げた

 

「逃げようよ、悪夢から現に、我が友よ(俳句)」

 

「なぜに俳句!?」

 

「ほかに言い方が判りませんから」

 

からすそ様は問題の答えが判らず、逃げた。だが確かにこの悩みはどう答えたものかと頭を抱えるレベルだろう。全員がうーんとうなる中、chink様が挙手してから

 

「その人姉妹がいたら、その人達と交流してみたらどうでしょうか? そして副学級委員長の人とは、一度話し合ってみたらどうでしょうか。話し合うことで相手があなたの見方を変えるかもしれませんし。

 

「いや、俺達はうーん、姉貴と弟だけだし……黒い姉貴はもっと怖いし」

 

「黒い姉貴? なんですか? それ」

 

BBがそう尋ねるとモードレッドは

 

「姉貴のアホ毛掴むとなんかいろいろと変わって、やばい感じのブラコンになるんだ……一回男の娘が見たいとか言い初めて、俺の服を剥いでええええええ!? ああああああああっ!?!?」

 

モードレッドの姉はかなりの変わり者らしい、というかモードレッドがトラウマでかなり危ない感じになっている

 

(アホ毛で性格が変わるってどういうこと!?)

 

「ま、まぁそういうわけでちょっと姉貴に頼るのは無理だな。王花と話し合いか……まず、話し合いの席を設けてくれそうにないんだけど?」

 

「そこは根気よく何度も頼みましょう。自分の誠意を見せて頑張って見てください」

 

「あーうん。わかった今度頼んでみるよ」

 

chink様はどうやら海鳴チャンネルでは希少な常識人枠のようです。全員がそんな評価をしてる中普通の狐様が手を上げて

 

「どう苛められているのかわからないとどうとも言い難いですが、あえて言うのなら家の中で頼りにできる人を見つけることですかね。それが無理なら、苛めは仕方ないと割り切って別の何かでストレスを発散するしかないでしょう」

 

「いじめはパシリから始まって、ご飯が不味いって理由で殴られて、シロウが私にかまってくれないとか言って俺を竹刀で殴ります

あと、家の中で頼りになるのは……1人だけしかいません、なんか人妻に受けがいい人なんだけど」

 

どうもモードレッドの家はかなりの変わり者の巣窟らしい。全員が顔を引きつらせる中、普通の狐様は

 

「ではその人に相談してみましょう。あとその人には人妻から離れるように言ってみてください」

 

「判った。じゃあ次の副委員長はどうすればいいんだ?」

 

「副委員長についてですが、こっちも理由がわからないとなんとも……。まあ、月並みではありますが機嫌を損ねないように行動してください」

 

「ただお姫様に近づいたとかでぼろくそに罵倒されて、手が触れたとかで殴られるだけど?」

 

「……それはもう耐えるしかないですか(泣き)」

 

「まて。なぜ泣く!?」

 

モードレッドの突っ込みはスルーされ。普通の狐様は少し席をはずしますと言ってスタジオの外に出て行った……

 

「じゃあ当番組が誇る、常識人の竜華零様は何か意見は?」

 

紅茶を飲んでいた竜華零様は肩を竦めながら

 

「姉は管轄外なので、何とも……」

 

「良いのか!? この番組こんなの「うるさいですよ?」げふうっ!?」

 

モードレッドにBBの裏拳が命中し、モードレッドは鼻を押さえて悶絶し始めた

 

~しばらくお待ちください~

 

「じゃ、次は畏夢様はどうですか?」

 

「ま、待て相談者を蹴るなよ。ぐあ!?」

 

「早くたちなさい。駄犬」

 

「犬呼ばわり!? なんで俺が何したって言うんだよ!!」

 

おお泣きするモードレッドを見ながら、畏夢様は

 

「諦めなさい~。そうすればきっと~……いえ、何でもないです~」

 

「途中で終わるって何だよ! 最後まで……おい!? あんた何してるんだ!?」

 

BBの前に何かを差し出している、畏夢様にそう叫ぶモードレッドに

 

「ポリポリ……」

 

「リスみたいに芋けんぴ食ってんじゃねえええええ!!!!」

 

モードレッドの魂の突っ込みは畏夢様に届いていなかった……

 

「なんか、畏夢様も変わり者みたいですね」

 

「そのようですな。いやいや、やはりここにはカオスしかないですね(笑)」

 

復帰した普通の狐様とユウーTKTM様はのんびりとそんな話をしていた……

 

「おそらく、その人達なりの、スキンシップでしょう。まあ、あまりにも度が過ぎているなら、周りの人に相談して、止めてもらうしかないですね」

 

ユウーTKTM様が紅茶を飲みながら言うと

 

「周りの人か……リューカに頼む。いや駄目だな、火に油を注ぐ結果しか見えない」

 

「まぁ時間をかけて信頼できる人を探してみてください」

 

真剣に相談に乗るゲスト様の話を聞いていた、遊梨さんは楽しそうに笑いながら

 

「返り討ちにしなさいな」

 

「無理!? 姉貴とあいつは人を瀕死にするくらい平気でやるんだぞ!?」

 

モードレッドの叫びに遊梨さんは笑いながら

 

「大丈夫、人間死ぬ気になればどんな事だって出来るって」

 

そう言ってモードレッドの肩を叩いた遊梨さんだったが

 

「へぶううううっ!?!?」

 

メキャッ!?

 

「「「「ええええ!?!?」」」」

 

ありえない音を立ててスタジオの床にめり込む。モードレッドを見た遊梨さんは頭を掻きながら

 

「あははは、力加減間違えた」

 

えへっ♪ と笑う遊梨さんだった

 

「俺……もう嫌」

 

モードレッドは滝のような涙を流していた

 

「はい、じゃあ次のお悩みどうぞ」

 

「ちょっと待って……あいたたた」

 

スタジオの床にめり込んでいるモードレッドはゆっくりとだが、自らで脱出し、椅子に腰掛けた。さすが日常的に生死の境を行き来しているだけあって耐久力はすさまじく高かった

 

「次なんだが、剣道部の先輩と練習試合をすると死ぬと思うほどフルボッコにされます。 その先輩はシスコンで有名で俺を目の仇にしています、その先輩との接し方を教えてください

 

かなり真剣な表情でそういうモードレッドに畏夢様は

 

「剣で語れば良いかと思いますよ~? 某白い魔王様は剣ではないですが~、似たような事で友達を作ったらしいので~、きっと似たような結果になるとおもいますよ~?」

 

「無理です、死にます」

 

「気合で頑張って下さい~遊梨さんがさっき良い事を言いましたよね?「死ぬ気で頑張れば何でもできますよ~」

 

「だよねー男の癖に情けないぞ♪」

 

ドン

 

とんでもなく鈍い音を立ててモードレッドのリバーにめり込む、遊梨の拳にモードレッドは体をくの字折り

 

「はぐあ!? ひ、ひでえ……」

 

相談にしに来たのか、いじめられに来たのか判断に悩む。モードレッドであった……

 

「とりあえず、同じ部活なので、そこから接すればいいと思います。その後で色々と広げればいいと思います」

 

「話しかけるだけで睨まれるんだけど?」

 

「さっきと同じく根気よく頑張ってください。諦めなければ道は開けます」

 

いつもは若干はじけ気味なユウーTKTM様なのに、今回は極めて真面目に相談に乗っていた……

 

「厄介な先輩ですね……。シスコンと言うからには、その人の姉か妹と仲がいいのですかね?」

 

普通の狐様がそう尋ねるとモードレッドは

 

「その人の妹と仲が良いんだ」

 

「仲良くしなければいいという単純な問題でもないですからね。あえてその先輩の前で妹さんを褒めて……いや、火に油でしょうか。正直に謝って、その妹さんについてどう思っているのか話してみたらどうでしょう?」

 

「……いや、恥ずかしいって、って言うか余計目の敵にされそうなんだけど」

 

「頑張って」

 

「頑張るとか頑張らないとかそれ以前の問題だって」

 

「じゃあ、次の人お願いしまーす」

 

普通の狐様はモードレッドの声を無視して次の人に回してしまった。相談には乗るが、それ以上は知らないというスタンスだった

 

「……もっと良い友達を選びましょう。あなたのメンタルが崩壊する」

 

からすそ様が神妙な顔でそう言うとモードレッドは

 

「……胃薬が手放させない事態でもう半分くらい死んでると思うんだが?」

 

「……かばってくれる人を探しましょう。それしかあなたの生き残る道はない」

 

水晶を覗き込んで言うからすそ様に

 

「なにその不吉な予言っぽいの?」

 

「見えるんです、あなたの終焉が……このままではあなた、死にますよ!!」

 

「どこの不吉な占い師だ!!!!」

 

モードレッドが思わず掴みかかろうとしたが

 

「おとなしくしましょうねー!」

 

ブオンッ!!!

 

海鳴チャンネル名物(?)のハンマーが目の前を通過し、モードレッドは冷や汗を流しながら椅子に座った

 

「先輩との交流を増やしてみたらどうでしょうか。それか、その人の妹さんを味方につけてみたらどうでしょうか。

 

chink様のアドバイスにモードレッドは

 

「リューカがいないところでぼこられそう……」

 

「さすがにそこまでは責任は持てないのですが……あくまでひとつの手段だと思ってください」

 

「だよなーはぁー」

 

深く溜息を吐くモードレッドに今度は竜華零様がにこりと笑いながら

 

「大人しくボコられるしかありません、諦めてボコられて下さい。あ、大事なことなので二回言いました」

 

「それしかないのか!?」

 

「兄として妹に近づく虫は排除すべき敵として映ります。その妹さんと仲良くしたいのならば、多少のリスクだと思って受け入れてください」

 

兄としての目線のアドバイスだった。それを聞いていたゲストの皆様は

 

「そういえば竜華零様はシスコンでしたね」

 

「ぜんぜん妹系の話題がなかったので忘れてましたよ」

 

あはははと笑いあっていた。そんな和やかな雰囲気の中遊梨さんが

 

「叩きのめして自分の手下にしなさい。実力の差を思い知らせれば迂闊に何もしてこないでしょ」

 

「無理だ」

 

モードレッドがそう即答するとBBが溜息を吐きながら

 

「根性がないですね、ずばりへたれでしょう」

 

「うるさい!!!」

 

その余りの言い様にモードレッドが怒鳴った瞬間

 

「魔法カード発動 ハンマーシュートッ!!」

 

「ぎゃあああああッ!!!」

 

上空から降り注いだ巨大なハンマーがモードレッドを押しつぶした

 

「「「どこから降ってきた!? このハンマー!?」」」

 

ゲストの皆様が天井を見上げるが、これだけ巨大なハンマーが降ってきたような場所はどこにも見えない。そんな中

 

「殺っておきました。BBさん」

 

「仕事が速いですね♪」

 

腹黒コンビはにこやかに笑っていた……

 

「では時間も押してきましたし、最後の質問どうぞ」

 

「……」

 

「返事がない、ただの屍のようだ」

 

BBの発言のとおりモードレッドはどこからどう見ても瀕死状態だった

 

「魔法カード発動! モウヤンのカレー!」

 

モードレッドLP0→200

 

「し、死ぬかと思った」

 

ふらふらと立ち上がったモードレッドは大きく深呼吸してから

 

「同じクラスでお姫様と渾名をつけられている女子が前に俺の事はそんなに嫌いじゃないし。良い人だもんと言ってくれた。これはどう受け取れば良いんですか? あと姉貴には「夢を見るなとは言いませんが、現実を直視しなさい」と罵倒されました

 

モードレッドの質問にからすそ様は

 

「お姫様の事は判らないので。お姉さんの事を言わせて貰います……どうしようもできませんね」

 

「まさかのまるなげ!?」

 

信じられないという顔をするモードレッドにからすそ様は

 

「ただ――料理でどうにかするしかないでしょう。腹ペコな人ですし、少しはよくなるとおもいます」

 

「餌付け?」

 

「まぁ胃袋を掴んでおけば、多少は身の安全が保障されると思いますよ」

 

腹ペコ王の弱点をつくのが最も安全と言うのは間違いないだろう……

 

「では次は我輩が……できるだけ想像を抜いて考えるとですが、その子の言葉からは少なくとも嫌いであるという含みはないですし、少なくとも好意的に見られては居るでしょう。ただ、お姉さんの言うとおり期待はあまりしないほうがいいかもしれませんね。『お姫様』である以上、みんなに優しいのがデフォルトだと思いますし」

 

その言葉にモードレッドは落胆した素振りを見せながら

 

「やっぱそうかなぁ?」

 

「うーん。我輩としては難しいかもと思いますよ?」

 

普通の狐様がそう言った時

 

「「意義あり!!」」

 

バンッと机を叩くゲスト様にBBが

 

「逆転裁判?」

 

「あ、私もそれ思い出しました!」

 

あはははとのんびりと笑いあう中、異議を申し立てたゲスト様達は

 

「良い人と言っていることから友達をしてだと思います。良い人と言っているので嫌いでは、ないと思いますのでこれから頑張れば付き合えるかもしれないので頑張ってください。

 

chink様が頑張れば何とかなるかもしれないと言う。確かに良い人といわれている以上完全に目がないわけではないだろう

 

「そのまま受け取ればよろしいのではないかと?」

 

「どっちを?」

 

「両方ともですね。お姉さんの言うことも一理あり。お姫様の言葉も一理ある。あとは貴方の頑張り次第でしょうね」

 

前向きに頑張れというアドバイスをする竜華零様。

 

「それくらい素直に受け取りなよ。そして姉には「言われたのは紛れもない現実。現実逃避しているのはお前だ!」って言え」

 

遊梨さんは呆れた素振りを見せながらモードレッドにそう言うと

 

「それはいえない、生死にかかわる」

 

「チキン野郎。振られてしまえ」

 

「最低だな!」

 

「私としては高評価でーす♪」

 

励ましたいのか落ち込ませたいのか最後までよく判らない。遊梨さんでした

 

「友人として一択ですね。似たような事を言われた事を友達の弟の友達から聞いたことありますので~」

 

ポリポリと芋けんぴを齧る。畏夢様の意見に

 

「私も畏夢様の意見に賛成ですね。間違いなく良い友達とは思われてますよ。ただ、それ以上は恐らくないでしょう……」

 

「はっきり言ったよこの人!?」

 

「そのほうが本人のためでしょう、色々と。それにあなたのお姉さんが言うように、……現実見ようか、少年」

 

「なんか憐れみの目でみられてるんですけど俺!?」

 

「さーでズバッと悩める少年のお悩み解決! 今日も海鳴チャンネルは絶好調でしたね」

 

「俺としては苛められたのか、悩みが解決したのかは「BBちゃんの落とし穴発動」

 

「最後までこれかああああああッ!?!?」

 

モードレッドはそう絶叫しながら姿を消した

 

「では皆様もどうぞ、おかえりはあちらです♪」

 

出口を指差し笑うBBに全員が不審そうな顔をしながらも、出口に向かうと

 

「……ただ貴方だけは地獄に落ちてください! BBちゃんの落とし穴発動!!」

 

からすそ様の足元に大穴が開いた瞬間。スタジオの明かりが消え

 

「え!? またこれですか!?」

 

ズドドドドドドドッ!!!!

 

打撃音が響き渡り、再び明かりがつくとそこには

 

『天』

 

背中を見せて腕組してるからすそ様とその足元に横たわるBBの姿があった

 

「ははははは!! お前の考えていることなど100も承知、今止めを刺してやる」

 

パチン

 

ドスン←ロードローラー出現

 

「このまま押しつぶしてくれる!」

 

「そ、そうはいきませんよ!」

 

BBとからすそ様の戦いを声も出ないという感じで見ているゲスト様の前で

 

「「あっ」」

 

白熱しすぎて、一番最初にBBが発動した落とし穴の上まで行ってしまったBBとからすそ様は

 

「「あーれー」」

 

2人仲良く奈落の底にと落ちていった……

 

「えーと、これはどうすれば?」

 

chink様が困惑した顔で尋ねるとほかのゲスト様達は

 

「帰ればいいんですよ~いつものことですし~」

 

「そういうわけです。見てください遊梨さんを」

 

竜華零様が指差した方向では、すでに遊梨さんがDーホイールに跨り、自分が破壊した穴から帰っていく姿があった

 

「そうなんですか、じゃあ、私も帰りますね」

 

「はい。それではまた今度」

 

「次の収録はいつかな~」

 

のんびりと談話しながら、ゲストの皆様もスタジオを後にした……

 

 

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