魁!!インフィニット・ストラトス   作:神無鴇人

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原作ポジションが無いなら、別メディアから引っ張り出せば良い!(後編)

かくして、千冬の突飛な思い付きから、地球防衛軍新メンバー探しが始まった。

だが、腐っても探すのは幹部となる人間。そこら辺のモブでは務まらない。

メインを張れる強力な個性を持ち、能力的にも一定以上は欲しい所である。

 

「その点、ウチのクラスは私と一夏、鈴の3人で打ち止めだな。

他の連中、みそっかすのモブばかりだし」

 

「学力みそっかす未満が何を言うか!?」

 

というやりとりが織斑姉弟の間であったのはまた別の話である。

 

 

とはいえ、やはりそんな人物は簡単には見つかる訳もなく・・・。

 

 

 

 

 

・ ・ ・ ・ ・

 

 

 

 

 

最初にスカウトに向かったのはセシリアと子分メイド。

ターゲットはIS学園の生徒達の長たる生徒会長だ。

 

「お願いしますわ。私達を助けると思って・・・」

 

「入隊していただけないでしょうか?」

 

「駄目です(即答)」

 

整備科三年生主席にして学園生徒会長・布仏虚の返答は余りに無情だった。

 

「どうしても駄目なのですか?」

 

「どうしても、どうあっても駄目です。

ただでさえ生徒会の仕事に、進路の準備で忙しいのに、そんなのに時間は掛けられません。

生徒会のメンバーを誘うのは勝手ですけど、少なくとも私はそんな馬鹿らしいクラブ活動をする気はありませんので」

 

まさに絶対零度と言う視線で虚はセシリアと子分メイドの嘆願をバッサリと切り捨てた。

 

「慈悲は、無いのですか・・・?」

 

「慈悲は地球防衛軍なんてものをクラブ活動として認定してあげた時点で全て使い果たしました」

 

なるほど、確かにそれは最大の慈悲である・・・。

 

 

 

 

 

・ ・ ・ ・ ・

 

 

 

 

 

続いてのスカウト担当は千冬。

ターゲットは整備科主席にして生徒会会計担当。

先に断られた虚の妹、布仏本音である。

 

「という訳だ。布仏、是非我が地球防衛軍に入ってくれ!!」

 

「・・・」

 

千冬に声をかけられた本音だが、何も答えず無言のまま通り過ぎようとする。

 

「ちょ、ちょっと待て!?聞こえなかったのか?地球防衛軍に・・・」

 

「・・・・・・」

 

今度は話し終える前に去ろうとしてしまった。

 

「おい!聞いてるのか!?」

 

「・・・私、お姉ちゃんから『織斑千冬とはあまり関わったり喋ったりしちゃ駄目』って言われてるんです。

ついでに、私も8浪してる人とはちょっと・・・」

 

「・・・・・・」

 

ようやく出てきた言葉は明らかな拒絶と胸を刺すような毒舌だった。

 

 

 

その日の放課後、校舎裏で体育座りしながら泣いている千冬が発見された。

 

 

 

 

 

・ ・ ・ ・ ・

 

 

 

 

 

続くは一夏&鈴音。

今度のターゲットは・・・

 

「生徒会以外に当てが無いの?アナタ達・・・」

 

操縦士科入試3位(箒と1点差)にして生徒会書記、更識簪だった。

 

「だってまともな人ってほとんど生徒会なんだもん」

 

「ついでに、更識は操縦士科一年の中で数少ない成績優秀者だしな」

 

というか今年の一年は一夏、箒、簪が群を抜いてトップなだけなのだが。

 

「悪いけど、私もパス。馬鹿の相手は家の中だけで十分」

 

「家の中?」

 

何か引っかかる物言いに首を傾げる鈴音。

そんな時・・・

 

「お困りの様ね?」

 

「ん?お前は・・・」

 

「困っている年下を助けるのは頼れるお姉さんの役目。

この頼れるお姉さんこと、更識刀奈がその防衛軍とやらに入ってあげようじゃない!」

 

現れたのは簪の姉、更識刀奈!

通称【ダブりの刀奈】!去年の進級試験直前に食当たりを起こした挙句、留年してしまった悲劇の17歳である!!

ちなみに彼女も生徒会所属だが、立ち位置は一番下っ端の雑用である。

 

「私が入るからには学園ナンバー1のクラブ活動になるのも不可能じゃないわ!

さぁ、部室に案内しなさい!!」

 

やる気満々でいきり立つ刀奈。だが・・・

 

『成績底辺のダブりに用は無い!』

 

更識刀奈・・・彼女の成績は千冬に次ぐワースト2。

体調不良が無くても進級出来たか否かは五分五分とまで言われている。

千冬にすら手を焼くのにそんな学年ワーストをもう1人増やそうなどと一夏と鈴音が思う訳なかった。

 

「余計な時間食っちまったなぁ」

 

「本当、一から探し直しね」

 

踵を返して去る二人。

その場には呆れ顔の簪、そして・・・

 

「うぅ・・・!」

 

涙を流してその場に蹲る刀奈が残された。

 

「お姉ちゃん・・・」

 

「か、簪ちゃん・・・」

 

そんな彼女に簪は優しく声を掛け・・・、

 

「そこだと邪魔だから外で泣いててくれる?」

 

見事にトドメを刺した。

 

「うわぁ〜〜ん!皆のバカぁ〜〜〜〜っ!!」

 

刀奈は泣きながら走り去っていくのだった。

 

 

 

 

 

・ ・ ・ ・ ・

 

 

 

 

 

それから数日後。

まぁ、色々あったものの、新メンバーは見つかった。

今日はその歓迎会だ(場所はもちろん鈴音の家)。

 

「じゃあ紹介するぜ。

彼女が1年3組所属で現役高校生モデルとして芸能活動もしている・・・」

 

「はじめまして、ゴリ君の紹介で来ましたシャルロット・デュノアです。

何か面白そうだったから参加する事にしました。

芸能活動と掛け持ちになっちゃうから活動に参加出来ない事もあるかもだけど、よろしくね」

 

『よろしく!』

 

在日フランス人、シャルロットの加入にメンバー(現在1名不在)は拍手で出迎えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・ ・ ・ ・ ・

 

 

 

 

 

一方その頃・・・

 

「何よ皆して・・・これでも私去年より成績上がって進級出来る確率65%ぐらいに上がったのよ・・・」

 

「そうだ!お姉ちゃんはなぁ!お姉ちゃんはなぁ!!お姉ちゃんなんだぞ!!」

 

校舎裏にて、未だ泣きながら愚痴っている残姉コンビ(千冬と刀奈)の姿があった。

 

彼女達はこれより数時間後、連絡を受けた一夏と簪に連れ戻される事になる。




登場人物

シャルロット・デュノア
1年3組所属の在日フランス人。
容姿端麗で現役高校生モデルとして芸能活動もしている。
クラスメートのゴリとは仲が良い。
面白そうという理由から地球防衛軍に参加する事になった。

ポジションは実写映画版にて登場した阿藤快(本人役)。
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