「今日、皆に集まって貰ったのは他でもない。
私達、地球防衛軍の主力たる8人の中で、最も強い者・・・つまり、誰がエースに相応しいかを決めたい!」
前回に引き続き、地球防衛軍・・・またの名をIS学園問題児軍団の会合。
またも千冬の思い付きでトラブルの火種が撒かれようとしていた。
「フッ・・・トラブルメーカー千冬さんも偶には良い事を言うではありませんか。
良いでしょう。このセシリア・オルコット、リーダーとエースを両立する器という事を思い知らせて差し上げますわ!!」
「お嬢様には悪いけど、私も腕っ節には結構自信があるのよねぇ・・・!」
なお、今回の議題は割と好評だったりする。
「ちょっと待ちなさいよ・・・!」
「ん?何だ鈴」
「誰が最強か?・・・その疑問は最もだし、私も少しは気になってるから別に否定しない。
けどさ・・・だから何でそれを私の部屋でやるのよ!?」
賢明な読者の方々にはお察しの通り、鈴音の自宅・・・彼女の部屋である。
「またそれか?」
「話の腰を折らないで下さいまし」
「冗談じゃないわ!こっちは畳貼り替えたばっかりなのよ!張り倒すわよアンタ達!!
どうしても暴れたいなら外でやりなさいよ!!」
「だって外暑いし・・・。
とにかく私は暴れたいんだ!今すぐココで!!」
「テメェいい加減にしないとマジで殺すぞ・・・!!」
最早やりたい放題な千冬に鈴音は口調とキャラが崩壊し始める。
「じゃあまず一回戦は鈴音さんVSゴリラさんで・・・」
「ふざけんな絶対断る!!」
そんな中でも勝手に話を進めるセシリア。
ちなみにこんな時に限って一夏は欠席である。
理由は『こんな連中のエースになんかなりたくない』との事。
「ちょっと良いかな?」
鈴音の理性がブチ切れる一歩手前、不意にこれまで沈黙を貫いていたシャルロットが口を開いた。
「正直、ボクもこういう戦いってする意味無いと思うんだよね?
ぶっちゃけ戦闘力じゃ一夏と千冬がダントツだし、ゴリ君と少佐はよく分からないから」
「そうよね!やる意味無いわよね!?」
思わぬ味方の出現に鈴音は満面の笑みを浮かべてシャルロットに同調する。
「それにボクはルックス&ビジュアル担当だから、有事でもないのに喧嘩とかはちょっと・・・」
『は?』
シャルロットの思わぬ一言に場の空気が一瞬で変わった。
「ちょっと待ってくださいまし、シャルロットさん。
今のルックス&ビジュアル担当とはどういう意味ですの?」
「そうだ。私達だってルックスに自信はあるぞ。
お前だけが優れてるみたいに言うのはおかしくないか?」
「アハハ!ちょっと面白い冗談言わないでよ。
だってさぁ左から順に・・・」
呆れ半分の笑みを浮かべ、シャルロットは千冬達を指差した。
「年増&馬鹿(千冬)、厨二臭い似非エリート(セシリア)、名無しモブ(子分メイド)、鈴はまぁ悪くないけど小柄なのがネック。
その点ボクは芸能人でモデルやってる訳だし・・・。ね?ボク以外にルックス担当いないでしょ?」
余りにも毒舌、余りにも容赦なし、そして余りにも自尊心に満ち溢れたその発言に室内の誰もが凍り付いた。
「と、年増・・・」
「厨二臭い、似非エリート・・・」
「な、名無し・・・モブ・・・?」
(う、うわぁ・・・シャルロットって意識高い系だったんだ。しかも悪い意味で)
シャルロット・デュノア・・・普段は割と大人しい彼女だが、実は容姿に関する自信と美意識だけは常人より遥かに高いプライドの持ち主である。
そして、彼女に貶されされた者達は・・・。
「誰が、年増だ!?24歳の美女に向かって年増呼ばわりかこのクソアマがぁ!!」
「この私に対し、何たる無礼千万・・・!
似非とは何ですの!?身も心もエリートたるこの私に向かって!!」
「名前あるもん!名乗らせてもらえないだけで名前はちゃんとあるもん!!」
当然、ブチ切れである。
「えぇっ!?何でキレてんの?本当の事言っただけなのに!?」
「あれで悪気無し!?嘘でしょ!?」
若干サイコパス気味なシャルロットの反応に鈴音は戦慄を覚えた。
だが、悪気が無いといってもそれで収まるほど千冬達の怒りは緩くない。
『ぶっ殺す!!』
「ひぃぃっ!!」
三位一体という言葉が似合う程ピッタリのタイミングで3人はシャルロット目掛けて襲い掛かった!
「ちょっ!?ココ私の部屋!!」
「ボクの心配は!?」
『死ねぇー!腐れモデルがぁ〜〜〜〜っ!!』
3人の拳や蹴りなどが一斉に繰り出され、シャルロットの顔面をスクラップにしようとする。
だが、その刹那・・・
「北斗剛掌波!!」
「あべしっ!?」
「ひでぶっ!?」
「うわらばっ!?」
部屋の出入り口より放たれた闘気が衝撃波となって3人を吹っ飛ばし、壁に激突させた。
「うぬら、騒がし過ぎるぞ。営業に差し支える、少しは控えよ」
「だ、誰・・・」
扉の先に現れたのはアームストロングをも超える巨体と筋肉を持った短髪の男だった。
「あ、お父さん」
「お父さん!?」
そう、彼こそが鈴音の父親にして彼女の自宅『鳳飯店』の店主・凰
「鈴、ひび割れた壁は今夜直してやる。それまで待つが良い」
「うん、ありがと!お父さん大好き♪」
去っていくラオウ・・・そして、部屋には呆然とするシャルロット、ピクピクと痙攣する3バカ、ただ居るだけのアームストロングとゴリラ。
そしてゆっくりと振り返ってシャルロットを睨む鈴音が残された。
「シャル、アンタこれから説教・・・!」
「え〜!?何で!?」
当たり前である。
この後、みっちり説教されたシャルロットは、千冬達に謝罪し、何とか事は収まるのであった。
なお、3バカは終始ラオウに怯えていたが・・・。
・ ・ ・ ・ ・
その頃、一夏は・・・
『アーマーパージだぁぁぁっ!!』
「よっしゃあプレミア!16R確定!!」
パチンコ屋で久々の休みと自由を満喫していた。
「これで万発超え!このままエンディングまで行っちまうかぁ?」
しかも大勝ちしてるから超ご機嫌である。
「一夏君、ゴメン!玉少し貸して!
やっと当たったけど持ち玉無いの!!」
しかも、隣では教師である山田真耶も一緒に打っていたりする。
「応よ、持ってけ!
今夜は焼肉だぜ!ヒャッハー!!」
当たり前であるが、18歳未満のパチンコは本来厳禁である。
真似しないで下さい。
登場人物
鳳羅王
鈴の父親、本作最強キャラ。
モデルはもちろん某世紀末覇者・拳王。
中華料理店を経営しており、非常に繁盛している。
寡黙ながらも、娘への愛情はしっかり伝わってる模様。