魁!!インフィニット・ストラトス   作:神無鴇人

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前回までのあらすじ
特級厨師試験に臨み、見事に合格した弾と鈴音。
同じく試験を受けた厳は不合格の上に乱暴狼藉によって退場。
そして、厳を取り押さえた謎の少年・・・果たしてその正体は?


機械仕掛けの戦士

特級厨師試験は、弾・鈴音を始めとした5人が合格となった。

 

「やったな、鈴!」

 

「そっちもね!」

 

試験を終え、お互いにハイタッチしながら合格を喜び合う弾と鈴音。

そんな二人にある人物が歩み寄る。

 

「合格おめでとう。二人とも見事な料理だったぜ」

 

「っ・・・お前は?」

 

その人物は先程厳を鎮圧し、二人と同じく試験に合格した謎の男・・・シンと名乗る少年だ。

 

「アンタ、何者なの?試験中も私達に視線向けてたけど?

それに、私アンタの声どっかで聞き覚えあるのよね?」

 

「クク・・・正体明かす前に、一つ手合わせ願いたい。

二人とも、北斗神拳と南斗聖拳の使い手と聞く。俺もその筋では少しは知られた者だ。

どうしても一度お前らと戦いたいと思ってな」

 

不敵かつ挑戦的な笑みを浮かべるシン。

そんな彼の言葉に応えるように弾が一歩前にでる。

 

「良いだろう。俺が相手になってやる!」

 

好戦的な笑みを浮かべながら弾は身構える。

 

「五反田弾・・・一対一(サシ)の対人戦ならば初代ブリュンヒルデ織斑千冬とその弟である織斑一夏以上の戦闘力を持つ傑物と聞く」

 

「随分と調べてるじゃねぇか。そこまで知っててタイマンを挑むなら、余程腕っ節に自信があるみたいだな?」

 

「・・・計算では俺とお前のパワーは、ほぼ五分と五分と出ている」

 

「何?」

 

思わぬ宣言に一瞬面食らう弾。その隙を見逃さず、シンは凄まじい瞬発力で駆け出し、弾に肉迫。

勢いに任せて顔面に拳を打ち込んだ。

 

「グゥッ・・・!確かに、大したパワーだ。初っ端から一撃入れられるなんざ、師匠や一夏達以外じゃ久しぶりだぜ」

 

「よく言うぜ。完全に先手取ってやろうと思ってたのによ・・・!!」

 

一見して先制攻撃を決めたシンに見えるが、そうではない。

弾が顔面にパンチを喰らうその刹那、弾の膝蹴りがシンの腹に突き刺さっていたのだ。

 

「確かに大したパワーとスピードだ。なら、技はどうだ!?」

 

蹴りの勢いで距離を取り、弾は両手を前に出して独特の構えを取る。

 

「北斗羅漢撃!」

 

直後に繰り出される無数の突きの連打。

その速度により弾の腕は何重にも重なって見える残像を生み出し、その全てがシンを襲う。

 

「っ!?軌道が・・・読めな、グハッ!!」

 

防御に回るシンだが、高速かつ不規則な軌道の連撃に翻弄され、体勢を崩してしまう。

 

「貰ったぁっ!!」

 

間髪入れず貫手を繰り出す弾。

シンはこれを右腕でガードしようとするがそれを見越していたかのように弾はシンの肩に指拳を打ち込んだ。

 

(秘孔に入った!これでアイツの右腕は使えない!)

 

完全に決まった弾の一撃を見て弾の勝利を確信する鈴音。

だが・・・

 

「生憎だったな。俺にその手の技は通じない!」

 

「どういう事だ?コイツ、秘孔が・・・無い?」

 

「その通りだ!!」

 

「グゥッ!!」

 

ニヤリと笑い、シンは弾をミドルキックで吹っ飛ばす。

 

「秘孔が無い!?あ、有り得ないわ!」

 

予想だにしない展開に鈴音は思わず大声を上げる。

生物である以上、経絡秘孔は必ず存在する。

しかし、弾は『無い』と言ったのだ。外したのではなく、無いのだと言い切ったのである。

 

(間違い無い。右心臓とかで秘孔の位置が違うなんて例はあるが、そんなありふれた理由じゃねえ!殴った感触が人間とは微妙に異なっていた)

 

驚いていたのは弾も同じである。

そんな中でも弾は思考を巡らし、シンの正体を考察しようとする。

 

「答えを教えてやるよ!!」

 

そこに割って入るようにシンが右腕をまっすぐに伸ばす。

その直後、シンの右腕が光を放ち右腕が弾目掛けて発射された(・・・・・)

 

「何ぃっ!?グオォッ!!」

 

「腕が!?あ、アイツ・・・機械!?」

 

弾の鳩尾にシンの切り離された右腕が突き刺さる。

その断面から覗くのは血肉ではない。金属製の機械だった。

 

「その通り。俺は、機械人間(サイボーグ)だ!そして、これでトドメだ!!」

 

ダメージで膝を付く弾に、シンは戻ってきた右腕、そしてもう一本の左腕をそれぞれ脇に抱え、両腕断面の発射口にエネルギーが瞬く間に充填されていく。

 

「ヘルズフラッシュ!!」

 

そして放たれた膨大な量のエネルギー波。

その容赦なき力に弾は為す術無く飲み込まれる・・・と、思われたが。

 

「嘗めるなよ・・・北斗神拳奥義・北斗剛掌波!!」

 

迫り来るエネルギー波に対して放たれた弾の闘気。

その二つの光がぶつかり合い、爆ぜた。

 

「馬鹿な!?俺のヘルズフラッシュを真正面から!?」

 

「驚いてる暇は無いぜ!!」

 

思わぬ反撃に驚くシン。

直後に爆炎の中から弾が飛び出し、拳を振り上げる。

 

「しまっ・・・」

 

「終わりだ!!」

 

回避する暇も無く、無防備なシンの顔面目掛けて弾の剛拳が振り下ろされた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何故、止めた・・・?」

 

しかし、その一撃がシンに届く事は無かった。

他ならぬ、弾による寸止めによって・・・。

 

「何故止めた!?お前のパワーなら、秘孔など関係無く俺の顔面を砕けた筈だ!!」

 

「練習試合で、これ以上は出来ねぇよ。お前だってそうだろ?」

 

「っ・・・フン、見透かされていたか。参ったぜ」

 

弾の言葉にシンは苦笑を浮かべながら降参とばかりに両腕を上げた。

 

「鈴も割って入らなかった辺り、コイツに害意が無いのは分かってたんだろ?」

 

「まぁ、ね。少なくとも私たちの力を試そうとしてるってのは分かってたわ。

それで、アンタ誰なの?私達の事知ってるみたいだけど?」

 

「おいおい、同級生の声も忘れたのか、鳳?それとも・・・」

 

鈴音の言葉にシンは全身から光を放ち、その姿を変えていく。

 

「ああ!あ、アンタ・・・まさか!?」

 

「ま、マジか・・・?」

 

「やはりこっちの姿じゃないと分からないか?」

 

人間からISへと姿を変えたその少年。

シン・・・I沢Sin太郎の姿に弾と鈴音は目を見開いて驚くしかなかった。

 

「改めて自己紹介しよう。俺の名はI沢Sin太郎・・・本名は漢字表記で相沢新太郎と言う。

国連直轄暗部組織・亡国機業所属、スコール・ミューゼル中佐揮下のエージェントだ」




I沢改め、相沢の正体が発覚し、皆が驚愕する中でも新学期は訪れる。
新メンバーが増え、果たしてこの物語はどこへ向かうのか?

次回『2人の転校生』

?「数馬!数馬はどこだ!?」

?「ヴ・・・俺、滅茶強蔵・・・よろしく」
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