HAPPYEND後日談1 プロローグ
お兄ちゃんと世界を見る事を共に決意してから数ヶ月。ブルーお姉ちゃんに食いちぎられた腕はとっくに治った。今では一緒に行動はしないものの、情報共有の為たびたび顔を合わす仲だ。ブルーお姉ちゃんからオーウェンさんに対してのノロケ話を聞かされているような気しかしないのはきっと気のせいだと思う。…そう思わないとあんな空気耐えられない。
TVで報道されるニュースや紙媒体で綴られる新聞等の人間達の情報では、私やお兄ちゃんは台風の目の存在として扱われている。それはもう、大々的に世界規模で放送されたりするレベルで。生中継もされかけた。カメラ持って追いかけてきてうざかったから、そのクソ羽虫は銃で撃ち殺してやった。後悔はしていない。人間で言うプライバシーの侵害というやつだ。あんたが悪いんだから恨まないでよね。
更に、私達が町を通れば死体の山が出来上がる。(ただし食べるぶんだけ殺してから運ぶので死体の山は消え去る)連日報道で所在地等詳しく書かれてもしょうがない。食料に困らなければ人間嫌いの私達は町に出ないけど。
ある一種の報道では、インドミナス・レックスよりタチが悪いなんてのも言われてたりする。正直、それも間違ってないと思う。インドミナス・レックスはジュラシック・ワールド内だけで暴れてたし、当のインドミナス本人も、クレーンで吊るされた肉しか食べていなかった事もあり、動くものを餌として認知してなかった説もあるくらいだ。
私達は自覚してるし、好きでやってるし、殺意持ってやってるから余計にタチが悪いって事なんだろう。こうした思考になったのは全部人間のせいなんだけど。
更にまた別の報道では、行きすぎた人類の遺伝子実験等をしてきた事で神からの鉄槌だなんて言われたりもしている。
恐竜や、はたまた他の生き物を助け、悪さをしていた人間を殺していた事が報道で知られた事がきっかけだ。私は人間の味方でないだけで、生きものを大事に扱わない人間が許せないだけなんだけど。
一部の人間がそれを知ったのをきっかけに、アホみたいな宗教を作っているなんて話もあるらしいが、残念ながら私達は君ら人間に作られた存在だからそんな神からの鉄槌だなんて物をしているつもりは全くもってない。
これは解き放たれた恐竜たちが自由となり、ジュラシック・ワールドとなっているこの時代で、歩く天災、災害なんて呼ばれたりもする人間により産み出された生命体である私たちのとある日常の話だ。