[あー、オレから話す前にさ。オマエラ、オレに聞きたいことあんだろ?わかる範囲なら答えるぜ。オレ、その辺のニンゲンより頭いーからさ。]
邪気の無さそうな顔で笑うインドミナス・レックスに警戒していた毒気を抜かれた私は、とりあえず一番聞きたいことを問うことにした。
[貴方は…ジュラシック・ワールドで暴れた私とお兄ちゃんのお母さんに当たるインドミナス・レックスなの?ブルーお姉ちゃんからモササウルスに食べられて死んだって聞いてたし…モサちゃん本人も食べたって言ってたの聞いたから裏は取れてた筈なんだけど…。]
一応これでも、気になりはしたからお母さんの事を調べたつもりではいた。死んだと聞いたので、何処で死んだか…どう死んだかとか。ジュラシック・ワールドで暴れていた当時の映像を手に入れたりもした。それらを統計して完全に死んだと思っていたのに。
別にモサちゃんもブルーお姉ちゃんも恨んではないよ。
[うーん、それは多分オレの姉ちゃんだな。オレはオマエラのお母さんの妹に当たるんだ。オレの知る限りでは、作られたインドミナス・レックスはオレと姉ちゃんだけだ。その後作られたやつがいたら知らないけどなー。]
妹の話なんかジュラシック・ワールドの事件の話には載ってなかった。見落としてたのかな…
[んー、じゃあ何で外に出てるの?ジュラシック・ワールドの事件については結構調べたつもりだったんだけど。]
[オレは、姉ちゃんがジュラシック・ワールドで暴れるもっと前に死んだことになってるんだ。生まれたら追跡装置を体内に埋め込まれるんだけど…それを姉ちゃんに取ってもらって潰した後に、赤外線調整能力でカメラを欺いて、擬態能力を使ってジュラシック・ワールドから出港する船でさっさとサラバしてたしな!!ニンゲンに全くバレてなくて、共食いしたと思ってたみたいだけど。まさか外に出たらオレ等みたいな恐竜いないなんてびっくりしたよ。]
そして、インドミナス・レックスはお母さんについて話し出した。
[姉ちゃんは…その時はまだ赤外線調整も出来なかったから出来るようになったら外に出るって言ってたから置いてきたんだ。それがあのジュラシック・ワールドで起こした事件の時だったんだろうな、残念だよ。]
ため息をつくように喉を鳴らす。
そっか…お母さんは妹に会うために外に出ようとしていたのかもしれない。
[…じゃあ私達のお姉ちゃんになるのかな?]
[そーだな!!オレの事はオマエラ、親しみを込めてお姉ちゃんと呼んでいいぞ!!]
…ずっと一匹で生きてきたインドミナス・レックス。
寂しかったのかな…と感じさせるようにお母さんの事を話したインドミナス・レックスは私達にとっては悪い恐竜ではないと思う。何となく、人間とかの悪意は感じたりするけど、インドミナス・レックスからは感じないしね。
もしかしたら、へらりと笑うのも空元気だからかもしれない。
きっと、この話は嘘じゃない。そう、信じたい。
[…お姉ちゃん。]
もう、寂しくないよ。そう心で思いながらインドミナス・レックスの逞しく強靭な足にむぎゅうと抱きつく。
いやー、妹できるってこんな気分なんだな!!なんて言いながら頭を撫でてくれた。
次の話一瞬間違えて投稿してました;