次回は多めに書きます。
少年A・・・・・・エースは駆ける。
アスファルトの表面が軽く熔ける程の熱波を発する、地上に降りた太陽神を潰す為に。
向かうは瀬戸内海、沿岸地域。
海が少しずつ蒸発を続け、辺り一帯には塩の塊と、海が蒸発した事により大量発生した水蒸気で出来た霧が立ち込めていた。
そして。
霧が立ち込めていても尚、その存在感が隠しきれない程の輝きを発する、完全武装状態の大和撫子、といった具合の美人。
・・・・・・いや、纏う雰囲気、そして存在感、何よりもその体から放たれる熱波。
完全に人ではない。
「テメェがこの温度完全無視のサウナ作り上げた張本人・・・・・・いや、カミサマだから張本
エースの、その答えが解りきった質問に、神は返さず。
「・・・・・・ふむ」
一言。
言葉を零すと同時に、手に持つ武具の内の一つ、大弓に、身の丈程もあろうかという程大きい矢をつがえ、エースを撃ち抜こうとする。
ここまで約コンマ四秒。神の膂力は人のそれを大きく上回る。
無論。
そのコンマ四秒の間に、対するエースも何もしていない訳ではなく。
何時ものように、大太刀を抜きーーーー
「あ、逃げる時に大太刀持ってくんの忘れた」
この馬鹿、大太刀を没収されていた事を忘れていたのか。
こんな時まで、馬鹿なエースであった。
*
まあ、武具の一つも持たないエースは、少々丈夫で身体能力が高い
故に、避け続けるしかなかった。
攻撃手段は存在しない。いや、
「どうした、神殺し。神を殺したというその話は偽りか! その腕に刻まれている祟りはただの模様か!!」
「あーやっべ。マージでどうしようぅうううううううう!?」
顔面を狙って撃ち出された巨大な矢を間一髪で避け、エースは近くに刺さっていた矢を引き抜くと、それを半ば程からへし折り、ナイフを扱うかのように構える。
そして、自らに向かって撃ち出される矢の内、どうしても避けられないもののみをそれで逸らす。
片腕しかない為なかなか辛いものがあったが、時折矢を別のものに持ち替え、矢をかわし、だんだんと近距離の間合いに入っていく。
「オラオラ、行くぜオイ!」
そして、戦意やら気分やらも高ぶっていく。
さて。
戦いの途中だが、ここで一つ、思い出して欲しい。
諏訪で殺した神にやられた祟りの効果。
それは、『戦いにおいて気分が高ぶったら嵐が起きる』、というものだった。
つまり、何が言いたいのかというと。
・・・・・・エースは今、とても気分が高ぶっている。
エースが、太陽神にまた一歩、間合いを詰めた瞬間。
エースと太陽神を中心にして、馬鹿でかい嵐が吹き荒れた。
次回。
決着(?)