お気に入り30とかみんなありがと
犬は吠えていた
とても怯えて、しかし自らのプライドのために
動物にもプライドがある
いや動物の方が自然に生き、命を刈り取ることを見ているからこそか。
犬は今自らよりも圧倒的強者を見上げて────
「うるさいぞ犬が」
────無残にも光の槍が彼の頭を貫いた
犬が最後に見た光景は、鴉の羽を携えた男の全てを見下した目だった
「...........なあ操」
「...........なんでしょう」
「あいつ今なんの躊躇いもなく殺したよな」
「そうですねそれは間違いないです」
「...........俺これレイナーレに紹介されたとしても殺られそうなんだけど」
「まあ上司の言うことですから聞き入れてはくれるでしょうが、見下されるのは間違いないかと」
「お前ならどうするあいつ」
「ころ」
「お前なら言うと思ったけどほかの選択肢ないの?」
「いやでもあの感じでしたら私たちが永遠の醒めない夢を見せた方が...........」
「殺さなかったらいいわけじゃねえよ!お前はどうして口調以外野蛮なんだよ!」
「誰だ!」
あっヤッベ...........
「人間か...........」
「一誠君、君こそ落ち着いた性格した方がいいと思いますよ?」
うるせえよ...........いやそれよりこの状況どうすんのこれ?
「どうやら見られてしまったらしいな...........悪魔側に嗅ぎつけられても面倒だし...........」
ん?
『相棒避けろ!』
──ゴガンッ
「ほう今のを避けるか!どうやら少しはできるらしいが...........」
ここで堕天使は彼の人生において最も最悪の事態に陥るが、それは仕方ないことだろう。何せ──
「もうひとりいることを忘れてるよね」
────ズチュ
──悪魔より悪魔をしている人間が隣にいることに誰が普通考えるだろうか
堕天使は慢心していた
これはこの堕天使、ドーナシークのみでなくほとんどの堕天使が人間を下等に見てるからである
まあ事実人間には神器持ちでない限り彼らと戦うのは不可能であり、その神器持ちも大抵は目覚めさせられない【カス】であった
ゆえに
──目の前の男が自分より遥か高みにいることに彼は気づかなかったのだろう
何故だ...........
「終わりか堕天使?」
何故だ...........!
「今度はどこがいい?右目か?左目か?両方か?」
何故なんだ!!!!!!
「それとも左の羽か?アシンメトリーからシンメトリーになるが」
何故何故何故何故何故?!
「右手?左手?右足?左足?それとも内臓?堕天使って内臓は人間と同じなのかね...........」
何故この男に槍が効かないッ!!
「希望がないなら右目から行くか...........」
クソックソックソックソッ!!!!!!こんな我ら堕天使からすれば路傍の石当然の人間如きに!やられるはずがない!
神器がなんなのかはこの際どうだっていい!この場で消す!人間が!人間がッ!!!!!!この堕天使たる俺に!!!!!!
「刃向かえるはずがないのだァァァァァアアアアア!!!!!!」
恐怖に打ち震える『片翼』の堕天使は槍を作り猛スピードで突進する
人では捉得ることは出来ぬ速度で
「はァ...........」
しかし男は少し気だるげに堕天使を見て
・・・・・・・・
槍を小指で止めた
「なッ!!!!!!????」
「あまり強い言葉を使わない方がいいよ...........」
──弱いんだからさ
この一言後、堕天使の意識は右目を覆う男の左手で暗転した
「...........生きてんのかそれ?」
「生きてますよ。高々右目左の翼右足潰しただけです」
『むしろ殺してしまった方がこいつ的には幸せだろうな』
「どんな仕込みしたんだ?オッサン俺に槍投げたあとからもがき苦しんだけど」
「いえ別に...........人間風情の偉大さをこれでもかと解らせただけですよ」
「...........今のお前の顔は少なくとも子供には見せられないぜ?」
「僕に近づく子供がいたらの話ですがね...........」
そう言いながら堕天使を右足を持って引きずる男二人は
廃教会へと静かにゆっくりとしかし確実に
地獄を届けに歩いていった...........
「俺もそろそろドライグ使いたいんだが...........」
「まあそうですね...........残りの堕天使2人はあなたに任せますよ...........と言いたいんですがね、両方女堕天使でしょう?あなたの変態度を考えると倒したあと何するかわからないので...........」
「なっ!そこまでクズじゃねえよ俺は!俺は正々堂々とエロいことをだな!」
「覗き魔がよく言いますよ...........」
戦闘シーンとかかけネ
感想くれると嬉しいゾ
かなり難産やったし雑かったらスマソ