天・地・冥を統べる主となれ   作:ネヘモス

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リアス・グレモリーと奴良組三代目総大将

次の日、よく分からんが氷麗が僕に泣きついてきた。何でも、更衣室で着替えていたら覗き魔がいて、そいつ等を凍らせたのは良いが、そいつらに肌を見られてもうお嫁に行けないとの事だった。そして、その日の放課後、

 

「奴良リクオくん?」

 

「君は、隣のクラスの木場くんだっけ?」

 

なるほど、この人がリアス・グレモリーの使い。名前は木場祐斗、学園のプリンスとして有名だ。そして、もう1人が問題だった。

 

「げえ!?あの時の覗き魔!!」

 

「お、及川さん!?ヤベッ…」

 

ガシリと逃げようとするもう1人の腕をつかむ。こいつが氷麗を泣かせた奴か。確か、同じクラスの兵藤一誠。学園のエロ三馬鹿の1人。まさか、ここで会えるとは。

 

「ぬ、奴良?手を離してくれない?」

 

「うちの組の奴が世話になったようで。後で覚悟しておいてね?」

 

兵藤をそのまま引き寄せて脅しをかけた後、兵藤はこの世の終わりを見るような顔をしていた。実際手を出す気は無いのだが。

しかし、今アイツの腕を掴んで一瞬奇妙な力を感じた。この間の堕天使ともリアス・グレモリーから感じた力とも違う。恐らく妖怪では無い。もっと巨大な何か。それがアイツに宿ってる。

 

「なあ、ダメ元で聞くけどさ、奴良って天野夕麻って名前に心当たりは…」

 

「兵藤くん?さっきの事は無かったことにしてあげる」

 

「リクオくん!?」

 

氷麗が声を荒らげるが、そんな事は些細な事。確かに後で兵藤にはキツいO☆HA☆NA☆SHIをするが、それよりも気になるのは

 

「木場くん、僕をリアス・グレモリー先輩の所に連れて行ってくれない?氷麗も同伴でいいなら尚いいんだけど」

 

「そう、分かった。及川さん、僕達に付いてきてくれるかい?」

 

僕と氷麗、木場くん、兵藤くんはリアス・グレモリー先輩がいる場所、旧校舎のオカルト研究会(通称オカ研)の入口に来ていた。その途中、かなり強固な結界を感じとり、尚且つ、ここにも結界が貼られていた。かなりの術者がいるかもしれない。氷麗に至っては氷の薙刀を作ろうとしていた。

 

「失礼します。部長、兵藤一誠くんと奴良リクオくん、及川氷麗さんをお連れしました」

 

部屋を全体的に見渡すと、そこに見知った顔が。

 

「白音?」

 

「その名前で呼ぶのは誰ですか?私は塔城小猫…って、三代目!?」

 

「ちょっと白音!今ここでリクオくんの正体をバラしたら…」

 

「いいよ氷麗。どの道リアス・グレモリー先輩にはバレてるから」

 

小柄な白髪の少女。名前は塔城小猫。これはあくまで仮の名前。本名は白音。化け猫組の新参者で駒王町に派遣していた奴良組の斥候みたいな存在である。

 

「あらあら、奴良リクオくんは何かの主なのかしら?」

 

「氷麗、多分この人達は全員リアス・グレモリー先輩と同じだ。恐らく、僕と氷麗以外は全員悪魔だ」

 

なんかさっきまで甘い物をたらふく食べようとしていた白音ちゃん…ここでは小猫ちゃんと呼んでおこう、小猫ちゃんはあたふたしている。全く、この子の姉は何を考えてるんだ?

 

「もしかして、本当にあなたは4分の1妖怪なの?」

 

さっきまでシャワーを浴びていたリアス・グレモリー先輩と大和撫子の様な女性が現れた。何故かどこかで会ったような気がするが、気のせいかな?

 

「はい。改めて自己紹介しましょう。僕の名前は奴良リクオ。人間とぬらりひょんのクォーターで、妖怪任侠一家『奴良組』の三代目総大将です」

 

「そして、その側近にして幹部の一人、雪女の及川氷麗です」

 

そう言うと氷麗は人間の変化を解除する。白い着物に白いマフラー、頭が少し白い長髪の本来の姿に戻ったのだ。僕は戻れないけど、まだ夜じゃないし。

 

「改めまして、リアス・グレモリーよ。グレモリー眷属の(キング)よ」

 

「姫島朱乃。グレモリー眷属の女王(クイーン)ですわ」

 

「僕は木場祐斗。グレモリー眷属の騎士(ナイト)だよ」

 

「えっと、塔城小猫です…。グレモリー眷属の戦車(ルーク)で、奴良組傘下『化け猫組』から駒王町の様子を見るように頼まれた斥候です…」

 

「えっと、小猫ちゃん?斥候がバレたからって僕は怒りはしないから、ね?泣きそうになるのはやめて!」

 

「ありがとうございます、三代目…」

 

やめて、涙目上目遣いはやめて!僕が小猫ちゃんを泣かしてるみたいじゃんか!

 

「それで、兵藤くんは何で呼ばれたの?」

 

「あら、彼は私たちの唯一無二の兵士(ポーン)よ?」

 

リアス部長(本人がそう呼べと言ったので)曰く、瀕死の状態だったイッセー(いちいち苗字呼びは面倒なので)を悪魔として転生させた。だが、その秘めたるポテンシャルが高かったためか兵士の駒を8つ全てを消費した、との事。

 

そして、彼を瀕死の重傷に追い込んだ張本人こそ、自らを天野夕麻と名乗った堕天使。これは妖怪としての感だが、あの堕天使は本名は別にある。そう感じた。

 

「そう言えば、僕の時もセイクリッド・ギアがなんとか言ってたような?」

 

でもおかしい。リアス部長の説明が正しいならば、人間でない僕に神器が宿るはず…まさか。

 

「リアス部長。まさか、人間の血を引いていれば神器を持つことがあるんですか?」

 

「その通り。現に半吸血鬼(ハーフヴァンパイア)が神器を宿してるのだから」

 

ちなみに、イッセーの神器は龍の手(トゥワイス・クリティカル)というありふれた神器。らしいのだが、僕にはそうには見えなかった。あの時、僕は現在進行形で龍の手が顕現しているイッセーの左腕を掴んだが、そこからありえないほどの怨念を感じ取った。

 

「さて、リクオくん?あなたの神器も見せてくれない?」

 

僕の神器、ねえ。とりあえず、ぬらりひょんの力と百鬼夜行、後は長ドスが有れば事足りるからなあ。そう思った矢先、僕の右手に何か棒状の重い物の感触がした。見てみると、それは三年前に花開院家に返却したあの刀だった。

 

「これは、鵺切丸!?」

 

だが、花開院家に返した鵺切丸とは明らかに何かが違う。鵺を倒すという意思がこの刀からは感じられない。

 

「さて、みんな自己紹介が済んだことだから本題に行くわよ。兵藤一誠くん、奴良リクオくん、及川氷麗さん。あなた達にオカ研に入ってほしいのだけど?」

 

「それは、監視という意味で取っていいんですか?」

 

僕は氷麗にアイコンタクトを取る。合図を出したら僕の手を掴むように。

 

「ええ、でもあなたを眷属にしようなんて考えてないから安心して?」

 

「どっちにしろお断りだな」

 

一瞬僕は夜の姿になって氷麗を連れてオカ研の部室を去った。

 

「…小猫。今のは?」

 

「私にも、分かりません。ただ、私達を助けた時もあんな技を使ってた気がします」

 

リクオくんのプレッシャーに気圧されたと思ったらリクオくんと及川さんはどこかに消えた。

 

ぬらりひょん、妖怪の総大将と呼ばれる者。勝手に人の家に上がり込んでタダ飯を食ったり茶を啜る妖怪。

その孫があんなに凄い技を持ってるとは、はっきり想定外だった。

 

「まあいいわ。イッセー、あなたには悪魔としての営業をしてもらいます」

 

とりあえず今は、イッセーに悪魔の何たるかを叩き込むのが先だと思ったリアスだった。




イッセーは平常運転です()

・リクオの神器
鵺切丸・心打(ぬえきりまる・しんうち)
形状:長ドス
嘗て、鵺を斬った最強の妖刀・鵺切丸に瓜二つの長ドス。現在能力は不明。

・兵藤一誠
初登場で氷麗の呪いの吹雪の餌食になる。更にリクオからもオシオキが待ってる模様。アンチでは無いのだが、ナムー(-ノ-)/Ωチーン

・塔城小猫/白音
本編開始前にリクオに姉共々助けられた。奴良組内では「化け猫組」の新参者で、奴良組の斥候。
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