天・地・冥を統べる主となれ   作:ネヘモス

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異国より来たる異能の聖女

「あれが奴良だってのか…!?」

 

昼と雰囲気変わりすぎだろ!完全に別人じゃねえか!!しかも、神器は俺の龍の手よりも使い勝手良さげだし、ちくしょう…。

俺はこの力で部長を守れると思いたかった。だけど、現実はどうだ?自分の主を呆気なく攫われ、何も手を出せなかった。

それを、奴良はその場の機転で乗り切って、圧倒的な力で敵をねじ伏せた。今まで俺は何をしていたんだ…。悪魔になったあの日、俺はハーレム王になると心に誓った。でも、現実は違うじゃねーか!!

 

「強くなりたい…!」

 

その呟きを聞いていたのか、リクオがイッセーの方を振り向いた。

 

「その言葉に嘘はねえな、イッセー?」

 

「ああ、俺は強くなりたい。奴良、お前のように強いヤツになって、守りたいヤツを守りたい!」

 

「そうか、一応奴良組本家の地下に修練場がある。そこで死ぬ気で訓練すればあるいは…」

 

リクオは少し考えると

 

「リアス、イッセーを夜の間借りてもいいか?」

 

「それはどういう意味…」

 

そこまで言おうとして、リクオが言っていたことを思い出す。三代目総大将、ぬらりひょんの孫…。それらのワードが重しになってのしかかるようなプレッシャーに襲われた。

 

そうだ、相手は妖怪の任侠一家のトップ、今更気がついたが、この行為は魔王にタメ口をきくようなものだ。

 

「それは、どういう意味…ですか?」

 

「取引と行こうか、四大魔王の妹さん?オレはオレの島、及びお前が管理してると言っている駒王町を荒らしてる堕天使の情報を知っている。この件にはできる限り手を出さないでほしい。その代わり、お前の兵士の事は強くして返してやる」

 

そして、この重苦しい空気を破る重鎮が姿を現す。

いつの間にか現れた頭の長い老人。そして、納豆の妖怪を連れていた。

 

「何だ、ジジイ?」

 

「リクオ、そこまでにしとけ。嬢ちゃん、リアス・グレモリーと言ったかのう?ちょっと確認したい事があるのじゃよ」

 

は、はい、とリアスが下がると、老人はイッセーに向かってこう囁いた。

 

「そろそろ声くらい聞かせたらどうじゃ?赤い竜?」

 

『その鼻持ちならん声は、ぬらりひょんか?』

 

イッセーの龍の手の宝玉から男の声が聞こえる。

 

「成程のう。リクオ、こやつはとんでもない神器に、いや、神滅具(ロンギヌス)に選ばれた者じゃ」

 

一拍置いて、

 

『はあぁぁぁぁぁぁ!!?』

 

ぬらりひょんが特大の核弾頭を投下した瞬間だった。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「久しいのうドライグ。出会うのはざっと350年くらいぶりかのう?」

 

『そうだな、コイツの四代くらい前の宿主がお前を殺そうとして失敗したからな』

 

奴良組本家、本来ならば総大将とその幹部のみが入れる場所でぬらりひょんとリクオ、イッセーが集まり、話をしていた。

 

「あのう、ぬらりひょんさん?さっきから誰と話してるんですか?」

 

「お主、まさか自覚しておらんのか?」

 

『まだ覚醒途中でな。それで、グレモリーに言った確認とやらは終わったのか?』

 

「そうじゃの。リクオよ、こやつの神滅具の名は『赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)』。10秒ごとに使い手の力を増幅させる能力を持っておる」

 

「ほう、それは鍛えがいが有りそうだな」

 

10秒ごとに力を増幅させる、地味に見えてとんでもなく厄介な力だ。力を使えばリセットされる制限こそあれど、裏を返せばその力の増幅値は青天井。まさに、神を滅する武具としてふさわしい能力だ。

 

「お前が少しでも妖怪の血を継いでいるなら、オレはお前を百鬼に加えただろうな」

 

「まあ、今の俺はグレモリーの兵士だけど…」

 

「さて、今日は疲れたろう?リクオ、今日は幹部達とここで泊まるといい」

 

「そうだな、たまにはカナの近くにいてやらんとな」

 

それと、と言ったリクオは黒い笑が真っ先に出てきた。

 

「氷麗の裸を見た代金は、払ってもらわんとなぁ!」

 

そして、地下修練所でイッセーの断末魔の叫びが木霊したのは言うまでもない。

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「死ぬかと、思った…」

 

「まあ、神器の発動ができるようになっただけマシじゃない?」

 

まあ、結果を言えば(龍の手としてだが)神器の発動を任意で行える様になった。ぬらりひょん曰く、「神器は持ち主の心に呼応して強くなる」らしい。多分、僕の経験からだけど、

 

「多分、自分がどんな手段を取っても守りたい存在が現れたら、ドライグも応えてくれるよ」

 

「あ、ありがとよ奴良」

 

「僕の事はリクオでいいよ、イッセー」

 

「そう呼ばせてくれ、リクオ」

 

ちなみに、これを傍から見ていた氷麗が呪いの吹雪を耐えていたのは言うまでもない。

 

丁度駅前に来たその時、

 

『きゃっ』

 

修道服を着た少女、所謂シスターが盛大に目の前でコケた。

 

「大丈夫?」

 

「イッセー?きみ、この娘が何を言ってるのか分かるの?」

 

イッセー曰く、悪魔に転生した時に言語の壁は意味を成さなくなったとか。ちなみにリクオは何となくどこの言葉か分かった。

 

『えっと、すみません。この教会に行きたいのですが』

 

シスターが駒王町の地図を広げ指を指した場所を見て、リクオは戦慄した。

ここは、天野夕麻を名乗る堕天使が根城にしている廃教会。ここで止めてもいいが、アイツの目的が分からない…。すると、近くで男の子が転んで怪我をした。そして、リクオは信じられない光景を見た。

 

(他人の怪我を治す神器!?まさか、いや、そんな事が有りうるのか?)

 

ぬらりひょんから聞いた神器に関する情報。それが思考を止めさせようとする。恐らく自分が予想してるのは最悪の結末。思案してる間に、イッセーとシスターはどこぞに消えていた。

 

「いるんだろう?三羽鴉」

 

一時的に夜の姿になり、黒羽丸、トサカ丸、ささ美の三羽鴉を呼び出した。

 

「オレらの島で暴れてる鴉天狗もどきを近々ぶちのめす」

 

「はっ」

 

「総大将がお望みなら」

 

「それで、私たちはどうすれば?」

 

「お前ら、魔法陣って分かるか?分からないなら…そうだな、儀式を執り行う準備をしているならば俺に報告しろ」

 

「「「御意」」」

 

それだけ伝えると三羽鴉は飛び去った。昼の姿に戻り、リクオは学校に行くことにした。




イッセーのオシオキ、完了(黒笑)

ぬらりひょんの変更点
現在は隠居兼御意見番。神器に詳しい知人がいる。赤龍帝と1度戦った経験あり。

赤龍帝の篭手の事はぬらりひょんから聞く。

イッセーの現在の状態
赤龍帝の篭手の覚醒間近。意思というトリガーが引かれる時、神滅具として覚醒する可能性あり。

これ、イッセーのヒロインはアーシアかもしれんわ(;・∀・)
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