弟と一緒に地球という人外魔境に送られた下級戦士だけど何か質問ある?   作:へたペン

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カメハウスで亀仙人と雑談する話。


其之十一『カメハウス』

 カカロットと死闘の末、尻尾をエネルギーの刃で切断する事でなんとか生き延びる事が出来た。

 何も覚えていないカカロットの能天気な反応に私も月を見て大猿同士の殴り合いをすればよかったと思った私は悪くない筈だ。

 

 兎にも角にも簡単な荷物をまとめ亀仙人のいる家に向かった訳だが。

 

 

 

「おお、ぱふぱふ娘もおるではないか」

「先に言っとくがアレはブタが化けた偽物だからな」

「なんじゃおぬしじゃなかったのか。恥じらいがないからおかしいと思ったわい」

 

 

 

 あの約束は私が我慢する姿を見て楽しみたかっただけだったのか、亀仙人は残念そうにしているもののそれ以上追及はしてこなかった。

 

 

「わしの修行はちーっと厳しいぞ」

「構わねぇよ。オラ亀仙人のじっちゃんより強くなりてぇんだ!」

「なるほどのう。わしより強くなりたいか。じゃが、タダでは修行はさせんもんねー」

「私に何かしてみろ。これ以上屈辱を味わうくらいなら貴様と戦って死を選ぶ」

「本気で言っている辺りキャロットは融通利かないのう」

「エロ爺が全面的に悪いだろう! 少しは自重しろ!」

 

 

 この爺はなんだかんだ言って突然襲ってきたりはしてこない。

 あくまで約束を取り付けて卑猥なことをしてくるだけだと今のところは信じている。

 というよりもそうであることを願っている。

 

 

「それじゃあ条件じゃが、キャロットに代わるピチピチギャルをここに連れてこい。じゃったら修行させてやってもええぞ」

「貴様に卑猥なことをさせてくれる女などこの世にいるものか。神龍でも呼び出せんぞ」

「別にセクハラ目的じゃないわい! 可愛い花が増えた方がわしもやる気がでちゃうなー」

 

 

 やはりロクな理由ではなかったが、私の代わりに卑猥な行為を受ける奴が居たら助かる。

 ここは少し不安だが筋斗雲に乗れるカカロットに女を連れて来てもらうことにしよう。

 

 

 

 

 亀仙人と二人きりで無駄な抵抗として戦闘をする覚悟を決めていたが卑猥な事をされる事はなかった。

 代わりに麦茶を出され孫悟飯との暮らしについて聞かれる。

 私が地球の人類を絶滅させる目的で送られた事や今は地球の支配を考えている事は伏せて孫悟飯との暮らしを話し、最後は満足そうに天寿を全うした事を伝えると亀仙人は「あやつらしいわい」と微笑みながら私の頭を撫でてきた。

 

 頭を無許可で触られたが、卑猥な事をされた時のように嫌な感じはしない。

 だが嫌ではないが嫌だ。

 頭を撫でられるなど戦闘民族にあるまじき姿である。

 

「触るなエロ爺」

「ほっほっほ、お主に必要なのは人との交流じゃ。女友達を増やしおしとやかさを学ぶとよい」

 

 自分の心を見透かされているようで嫌な気分だ。

 私は亀仙人が様々な面で苦手である。

 

 




武天老師こと亀仙人はキャロットには色々な人との交流、特に同世代か少し年上の女性と過ごさせて女の子らしさを学んだ方が良いと判断し、半分エロもう半分がキャロットの為にピチピチギャルを要求しました。
心をある程度読める仙人で真面目な時は真面目な亀仙人なので、エロだけではなくこういうお爺ちゃん的な面も少し出していきたいと思います。
それでもセクハラをしてしまうのが亀仙人な訳ですが。

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