弟と一緒に地球という人外魔境に送られた下級戦士だけど何か質問ある?   作:へたペン

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修行が始まる話。


其之十四『修行はじまり』

 私とランチは二階で一緒のベッドで眠り、エロ爺が何かしてこないようカカロットは見張りとして部屋の外の廊下に家から持って来た布団を敷いて眠ってもらっている。

 布団が足りなくて私の荷物である布団をしぶしぶ貸し、亀仙人とクリリンは一階で寝ている形になった。

 

 私の布団一つで喜ぶ男二人に私はどうすればいいだろうか。

 エネルギー波を放とうかどうか真剣に迷うが、たかが布団で怒るのも馬鹿らしい。

 今は亀仙人の方が遥かに強いのだから諦めて好きに使わせる事にした。

 

 

 早朝から修行が始まるというので4時に起き、亀仙人が来る前に道着に着替えておく。

 ベッドから抜け出す時にランチを起こしてしてしまったようだ。

 もぞりとベッドのシーツがこすれる音が聞こえた。

 

 

「……どこに行くんだてめぇ」

「トレーニングだ。起こして悪いな」

「朝飯には帰れよ」

「エロ爺次第だ。朝は作り置きをしておくから勝手に食え」

 

 

 まだ早朝と早い為、ランチは私の言葉を聞くとポフリと枕に頭を沈めまた寝始めた。

 ドアを開けまだ眠るカカロットの頭をまたいで通り、一階のキッチンへと向かう。

 

 早朝の特訓とやらがどんなものかは知らないが、ランチと私達の朝食にサンドウィッチでも作っておこう。

 肉がないと昨日夕食抜きにされたカカロットがうるさそうだ。

 何枚かカツを揚げてカツサンドも作っておく事にしよう。

 

 

 

 カツの香りに釣られてカカロットが起きて来た。

 作ったサンドウィッチのほとんどを食べられてしまったが、注意してランチの分は残させる。

 そんなやり取りに亀仙人とクリリンも目を覚まし、程よい時間だと早朝の特訓が開始された。

 

 

 

 早朝の特訓内容はいたってシンプルだ。

 広い島中をランニングして牛乳配達し、朝食前に素手で農家の畑耕しを手伝う。

 言葉にする以上に体力を消耗する内容だが、戦闘力のコントロールと関係ない肉体労働だ。

 

 朝食は外食で済ませ昼までは勉強。

 おつむの弱いカカロットに教える手間が省けて助かると言えば助かるのだが、国語という授業で卑猥な文章を読ませるのはどうかと思う。

 まず亀仙人自身に倫理を学ばせたいところだ。

 

 

 昼食が終われば昼寝タイム。

 よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べ、よく休む。

 これが亀仙流の修行であり、孫悟飯や牛魔王もやった修行らしい。

 

 

 想像していたものと全然違う。

 確かに持続し続ければ戦闘力が上がるとは思うのだがのんびりとし過ぎている。

 これなら朝から晩までカカロットと組み手をしていた方がまだ戦闘力の伸びしろが良い気がした。

 それに戦闘力のコントロールについては一切触れられていない。

 やはり秘伝で簡単には教える気がないのだろうか。

 

 

 その次の修行が工事のアルバイトであり、体力作りと金稼ぎを同時にこなすらしい。

 私とカカロットの食費を考えると必要な事だが、そろそろ修行らしい修行をしてもらいたいところだ。

 カカロットとクリリンは8カ月後にある天下一武道会に参加するんだと意気込んで体を動かしているが、くだらない祭り事よりも目の前の亀仙人を超えなければならない私はこの無駄な時間の浪費に対していら立ち始めていた。

 

 

 

「やっぱりキャロットさんは悟空のお姉さんだけあって凄いですね」

「何がだ、ハゲ頭」

「ハゲ……名前で呼んでくださいよ」

「私より強くなったら認めて呼んでやる。それで何がだハゲ頭」

「いや、僕達がひいひい言ってる修行を息を切らさずこなしてるじゃないですか」

 

 

 

 確かにまだ息を切らしていないがもう体力はいっぱいいっぱいで疲れ切っている。

 早いところこんな泥くさい作業終わらせてしまいたい。

 

 

「貴様の体力がなさすぎるだけだ。喋ると余計に疲れるぞ」

「ははは、キャロットさんってキツイようで優しいですよね」

「変に聞き取っているなら耳鼻科へ行け」

 

 

 そして工事のアルバイトが終わると今度は水泳だ。

 これも運動としては優れているが特別なものではない。

 どうやら亀仙人は基礎体力作りを重点的に行うつもりのようだ。

 

 正直ここで止めてしまいたいが、ここで止めたら続けているカカロットに負けた気がする。

 例え馬鹿らしい体力作りだとしても、姉としての威厳をカカロットに見せなければならない。

 

 

 

 泳ぐ為に道着を脱いで下着だけになると、亀仙人とクリリンがじっと私の事を凝視していた。

 

 

 

 

 

「ハゲ頭共、修行だというならさっさと始めさせろ。でなければ山に帰らせてもらうぞ」

 

 

 

 

 これが修行だというのならいやらしい目で見ないでもらいたいところだ。

 こんな事ならブルマについて行った方が良かったかもしれないと私は後悔した。

 

 




戦闘力のコントロールを盗むつもりで来ていた為、亀仙流の修行に不満がある模様。
でもなんだかんだでランチとは仲良くやっているキャロットでした。
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