弟と一緒に地球という人外魔境に送られた下級戦士だけど何か質問ある?   作:へたペン

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ちょっとした日常がはさまる話。


其之三十『友達との日常』

 カカロットは目の前で桃白白に殺されたウパの父親を生き返らせる為にドラゴンボールを使いたいそうだ。

 ドラゴンボールも6つ揃ったのでその願いはもうじき叶う筈だったのだが、ドラゴンレーダーは集まった6つの反応しか捉える事が出来ず、7つ目の場所がわからない。

 ブルマによるとドラゴンレーダーはドラゴンボールから発せられる特殊な電波を探知している為、生命体に飲み込まれるなどして電波を遮断されてしまうと捕捉出来ないらしい。

 

 探すのは絶望的だと困っていると、亀仙人が占いババなら占いで何とかしてくれる事を教えてくれた。

 亀仙人は占いババの宮殿の場所を地図を広げて教えてくれるが、当然ながらカカロットが地図で場所を教えられてもわかる筈もなくヤムチャが案内役を買って出る。

 

 

 レッドリボン軍はもうないのだから危険はないと思うが私も一緒に行っておこう。

 

 

 そう決めると、クリリンとブルマも一緒についてくる事になった。

 なんでも私が危なっかし過ぎるらしい。

 何でそこで私の名前が出て来るかはわからないが、心配してもらえているというのは嬉しいものだ。

 断る理由もないし好意は素直に受け取っておくとしよう。

 

 

 そうして占いババの宮殿に出発したが、道中でブルマがカカロットが匂うから街に寄ろうと提案した。

 確かにカカロットの道着はボロボロで穴まで開いているから新調してやった方がいいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 そう同意したのが間違いだった。

 

 

 

 

 

 

 

「キャロ。この服とか似合うと思うわよ?」

「私は貴様の着せ替え人形ではないぞ、ブルマ。さては私で遊ぶ気で付いて来たな?」

「だってあんた全然元気ないんだもの。それにキャロは元がいいんだから勿体ないじゃない」

 

 洋服屋に着くなりブルマが服を押し付けてくる。

 どうやらボロボロの衣服を着たカカロットが居て、地図で道中に手ごろな街がある事を知ったブルマは最初から私を服屋に連れ込むつもりだったようだ。

 

 

「こんなヒラヒラな服着れるか。動きにくいしすぐ破れる」

「いつも戦ってる訳じゃないんだから普段着にすればいいじゃないのよ」

「いつどこででも戦えるよう心構えしておくのが戦闘種族サイヤ人だ」

「なら動きやすいように短パンとこのジャケットなんてどう? 田舎町にしては結構いいデザインよ、これ」

 

 

 ブルマは何が何でも私を着せ替え人形にして遊びたいらしい。

 黄色い短パンと青いジャケットの組み合わせをお勧めしてくる。

 

「ヒラヒラしたのと比べたらマシだが……」

「でしょ? ほらほら、試着はタダなんだから着替えた着替えた!! まだまだあんたに似合いそうなのは沢山あるんだから!!」

 

 だけど楽しみながらもどこか気遣ってくれているのも何となくだが察する事が出来た。

 それに服を選んでもらうのも悪い気はしない。

 最初は抵抗があったものの、気づいた時には服選びも楽しいと思えるようになっていた。

 

 




何だかんだで面倒見のいいブルマ。
天才で飛び級して大学まで卒業しているブルマも同じくらいの子とこうして買い物したり遊んだりしたかったかもしれないと思い、乗り気でキャロットをいじらせました。

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