弟と一緒に地球という人外魔境に送られた下級戦士だけど何か質問ある? 作:へたペン
「アレは女じゃない。アレは女じゃない……ただのガキだ。よし、待たせたな」
荒野で休憩中に変な男と宙に浮いてる生物と遭遇した。
最初名乗りを上げた時男の方はヤムチャ、浮いている生物はプーアルと言ったか。
ヤムチャは私を見るなり俯きブツブツと何かを呟くと真っ直ぐ私の方を睨みつける。
戦闘力は8。
人間の中では強い方だが私達よりも格下だ。
「さあ、早く金かカプセルをよこせ」
「丁度退屈していたところだ。遊んでやる。欲しい物は力ずくで奪うんだな」
格下とはいえ戦闘は戦闘だから喜んで引き受けるとしよう。
なんだかんだで孫悟飯とカカロット以外の人間とは戦っていないから盗賊相手ならいい憂さ晴らし、もとい練習相手だ。
構える私とヤムチャを見てもカカロットは状況を飲み込めていないようで首を傾げている。
戦っても組手をしてる程度にしか思わないだろう。
実に暢気なものだ。
「なるほど。貴様そんなに天国を旅行したいのか」
「その鈍らで地獄への片道切符を切りたいならさっさと掛かって来い」
私の挑発にヤムチャが曲刀を抜き逆手による横薙ぎを仕掛けてきた。
意味もなく逆手で攻撃したのは子供だと侮った慢心か。
兎にも角にもわかりやすく捌きやすい攻撃に対し私は単純に左手でヤムチャの右手を払いのけ、右の拳をヤムチャの腹部に食い込ませる。
「ごふっ……ぐっ」
「ほう、意識を手放さなかったか。まだやる気があるなら待ってやる。やる気がないならさっさと失せるんだな」
弱者をいたぶるにしても歯向かってこなければつまらない。
そう思い相手が立ち上がるのを待ち、ついでに必殺技まで撃たせてやる。
狼牙風風拳とやらを正面から全て受け流してやろうなんて調子に乗ったのがいけなかった。
最後の突撃攻撃を胸に受けてしまう。
対したダメージにもならない貧弱な攻撃力だが痛いものは痛い。
何よりも足を踏ん張り倒れなかったものの、あれだけの大口を叩いておきながら直撃を貰ってしまったのは格好がつかない。
カカロットが「ヤムチャって奴けっこうやるなぁ」と言っているのが特に気にくわなかった。
姉の威厳を守る為にもこの辺りで遊びはお終いにしておくべきだろう。
「柔らかい感触が、柔らかい感触があああああああああああっ」
「ヤムチャ様落ち着いて下さい!」
「うるさいわね。寝られないじゃない……!!」
「こっちにも女ぁっ!? い、いいか! この借りは必ず返してやるからな!!」
これからやってやろうという時にヤムチャは慌ただしく逃げ出していってしまった。
『柔らかい感触』、『こっちにも女』がという言葉からヤムチャは女が苦手なのだろうか。
戦闘種族サイヤ人である私を戦闘中に女として扱ったということだとしたらなんて侮辱だ。
逃げるヤムチャにエネルギー波を飛ばそうとも考えたが、『この借りは必ず返す』という言葉を信じるならヤムチャは再びやってくるだろう。
一度実力差を見せてまだ挑む気なのはただの馬鹿なのか度胸があるのか盗賊としてのプライドが高いのか。
少なくとも馬鹿でなければ次は奇襲、それも寝静まった夜を狙ってくる筈だ。
その時に八つ裂きにしてくれる。
その日の夜、安全の為にとウーロンはしぶしぶ隠し持っていたホイポイカプセルを取り出し、宿泊設備の整った自動車で寝泊まりする事になった。
ブルマがシャワー中、ウーロンが旅の目的を聞きカカロットがドラゴンボールの説明を大雑把に説明している中、予想通り戦闘力8が近付いてくる。
また女扱いされて逃げられたら興覚めだから、今度も先手は譲ってやるとしよう。
そう思っていたら突然戦闘力8が6まで減った。
近くに有る戦闘力はプーアルと思われるものだけだ。
あの男はいったい一人で何をしているんだ。
呆れて殺す気も失せた私はヤムチャの襲撃を待つのがバカバカしくなり、ブルマと入れ違いにシャワールームを使って軽く汗を流す。
シャワーから上がるとカカロットは既に寝ておりブルマも二階で眠っているようだ。
「風呂上がりのジュースでも飲めよ」
「ブタにしては気が利くな。貰っておく」
甘いジュースはそこまで好みではないが、これもこの星ならではの珍味だ。
ウーロンからジュースを貰い、護衛の為にブルマが眠るベッドのすぐ傍の床で横になる。
今日はやけに眠いが、何かあれば、いつも通り目を覚まして対処できるだろう。
朝目を覚ました時、私はブルマと同じベッドで眠っていて道着ははだけ下着がずれていた。
何がどうしてこうなったのか誰か説明して欲しい。
おっぱいが4つ Byヤムチャ
寝てからの流れはキャロットもベッドに隠す以外同じ流れとなります。
ヤムチャの戦闘力は皆大好き語呂でつかわれる8と6を使わせていただきました。