Side Yuichirou――
年が明けて、小学生になる時がやってきた。というかなった。
昔お母さんが通っていた私立聖祥大学の附属小学校へ通っている。
ホントはすごく嫌だったけどね。
なんで制服が短パンなのかと。これじゃ短パン小僧だ。
……俺だった。
短パン小僧といえば、この前、朝おきたら妹がイーブイと戯れていた。
いや、脳内はパニックになったね。なんでイーブイが居んのって思ったね。
何とか表には出さなかったけど、いきなり過ぎた。
ポケモンなんてこの世界には存在しない。似たようなゲームはあったけど、イーブイは出てこない。
そもそもイーブイなんて存在しないはずなのに、目の前で結衣と遊んでいた。
ふぅ……まぁ、とりあえず結衣は転生者だってことが確定したわけです。特典で貰ったんだろうね。ということは使い魔かな?
「お兄ちゃん、イーブイ飼っていい?」
って上目遣いで聞かれた時には許可するしかないよね。で、聞いてみたんだけど。
「イーブイって狐なの?」
「んー……イーブイはイーブイだよ! 名前はフェリに決めたの! 私の使い魔になったんだ」
「ブイー!」
ということがあった。うん、まあいいけどね。
妹には誕生日に約束通りストレージデバイスをプレゼントした。結衣の魔力光が蒼色だったから蒼いカード型。
一緒に魔力負荷バンドの改良版もあげた。段階的に負荷を上げるんじゃなく、成長するたび気づかないうちに少しずつ負荷が増すようになっている。
そろそろAAAランクになりそうな位。出来るかなって思って結衣の限界値を見てみたらSSランクまでの資質があった。
ただこの資質は努力の結果の最高値であり、必ず到達するわけではないらしい。
後で父さんたちを調べるとAAAとAでワンランク程届いていなかった。
限界値も弄れるかと思ったけど今のところ自分の以外は無理だった。ステータスが見られる以上出来るのかもしれないが、条件があるのか、他人の数値を参考にするためだけかもしれない。
小学校にはバスで通っている。入ったはいいけどここって中学からは女子校みたいなんだよね。ということは小学校出たら別の中学に通わないといけないんだ。
うん。もう進路は決まったかな。アメリカいって飛び級して、高校入って飛び級して大学に行こう。どうせそのうち地球から出て行くんだし、地球で学びたいことは少しでも学んでおくことにしようと思う。
どっか適当に工学系の大学に行って基本的なことを学んでおく。この世界は少しだけ機械技術が前世より進んでいるみたいだし。
錬金術の役にも立つし、デバイス研究の役にも立つしね。
ミッドで学ぶのもいいけど、なんか魔法ありきでやってるからアレだし、前世も地球出身としては大学くらい出ておきたい。
ミッドの管理局は子供から働いてるみたいだし、父さんも十四、五で管理局入りしたとか。僕もそのくらいになったら士官学校出て管理局こないかって。
裁判所と警察兼ねた軍隊みたいなところはちょっとどうかと思うけど、父さんに誘われてるし、入ってもいいかなとは考えている。
父さんの所は教導の他にも、新しい魔導システムとかの検証なんかもやってるらしく、面白そうではあるのだ。
とりあえず、小六終からアメリカの六年に飛び級編入して飛んで卒業、高校飛び級編入して大学入学のためにSAT試験とか受けて大学入って十六、七歳で卒業が目標かな。院に行ってたら二十四、五超えそうだし、基本的なことを学べればいいから院にはいかない。
十八までに出れば妹の中学卒業の時期と重なるし、地球にお祖母さんと二人でも大丈夫だろう。
管理局佐官の娘で、魔力資質的にも結衣は管理局から勧誘があるかもしれないし、義務教育が終わってミッドに行くかもしれない。
その時期までに地球でやりたいことは済ませておこうと思う。
って、まだこんなこと考えてても意味ないよな。未来なんて知らん。
最近は父親にも近接格闘の基礎を習ってるし、なんか大会目指せとか言ってたし。
元戦技教導官なだけに(今もか?)訓練の指導は上手で、たまに帰ってくる休日には、めっためたにされながら学んでいる。
これまでの格闘術と、父さんに学んだ
まぁ、ほとんどの技がぱく……インスパイアされた技なんですがね。
それから、前から勧められていたデバイスマイスターって資格も取った。これでミッドチルダで合法的いにデバイスの制作や管理調整でお金が取れる。
手に職があるっていいよね。
合格祝いに父さんからデバイス関連の機材を買ってもらった。
流石に地球に持ち込みは出来ない事はないけど難しいもので、ミッドの別宅に設置した。部屋が狭くなったとか言ってたけど知らん。
その代わり、父さんのデバイスは永遠に無料で見ることになった。お金をとろうと思っていたので少し残念。
でもまぁ、結構いい機材が入ったので、これからは自由に研究調整ができる。流石にパーツは正攻法では自作できないが、デバイスパーツを作っているところを紹介され、設計図渡して注文すればパーツにしてくれるらしい。
デバイスマイスターの資格が有るからっていう特別処置だってさ。ちなみに父さんの知り合いらしい。
管理局の父さんの部署からも注文が行ってるってことだった。
家でも買えば簡単な加工機材を設置して、パーツも全部自作できる環境を作る。そうすれば自由に改良出来るようにできるだろうが、それまでは自作のパーツ以外で必要な時にお世話になることだろう。
これはいよいよ管理局入りが選択肢をしめてきたかな。
学生のうちは授業のない時間や、出動がない時は学生で、なにか起これば出動みたいにシフトを組んでもらえるらしい。
流石に地上部隊のように二四時間待機が必要なところは難しいが、父さんのいる戦技教導隊は融通が利くらしい。
何より、管理局が人手が欲しい状態なので、多少の融通は測ってくれるらしい。融通がないと入れない人とかも結構いるみたいだ。
ミッドでも高校に通いながら管理局の仕事を手伝っている人とかいるらしい。
まぁ、海鳴と昼夜が完全には一致していないというところもあるだろう。海鳴とアメリカくらいの時差があれば別シフトも取れるようで、もしアメリカに行った場合は朝から学校夕方から日中のミッドチルダなんて生活もできるとか。
昼間の方が勤務時間は長くシフトが組まれるが、そっちのほうが管理局としては良いらしい。
父さんにアメリカ留学のことを聞いたときに一緒にそんな話をしていた。
まぁ、まだ先の話だと笑いながら言っていた。
子狐は未だ、第三段階(標的の餌付け)が続いている。どうやら一般的に学生の夏休みの間で、お盆までの短い期間に海鳴にやってきているらしい。最初に見たのもお盆前、去年最後に見たのもお盆前だ。
去年は七回ほど子狐に遭遇した。
七回ともこちらからの襲撃だが、尽く撃墜(捕獲して大福を食べさせる)したのだが、そろそろ僕のことを覚えていることだろう。
大福の人と!
どうでもいいけど。
最終目標はお友達だ。
今は精々テロリスト。良くて大福の人だ。
神社で見かけたらこちらに近づいてくるのが目標ではなく、海鳴に僕がいるから子狐の方が遊びに来るのが目標だ。
向こうのことは知らんし情報を多く持っている方が相手の方へ遊びに行くものだ。
知らん所へはどうあがいても遊びに行けない。
いつまで海鳴に来るのかしらんが、あの封印が解けるまでには友達になっておきたいと思っている。
陰陽術は流石に独学では上手くいっていないが、あの封印をした人間が飼い主なら、そのうち子狐が連れてくるだろう。
その時に軽く基本を学べれば御の字だ。
多少霊力が上がってきたので目に留まるだろうと思う。最近は霊も見えるようになってきて、本格的に異世界を堪能している。
魔法の世界で何やってるんだというツッコミは無しね。同じファンタジーだし許容範囲ということにしましょうね。
魔法に関してだが、インテリジェントデバイスも正常に稼働し、最近は只管収束技術の向上と魔力制御向上を目指している。
だってね、世界に満ちる魔力素を、リンカーコアが自分の魔力に変換しているわけですよ? だったらその魔力素を直接集めれば効率いいじゃないですか。
ということでやってるんだけど、これがなかなか上手くいかない。
収束の資質はもともと高く、能力でさらに才能の限界を上げているわけですよ。
それでもなかなか効率よく集めることができない。
自分の魔力が多めに混ざれば集まる魔力素の量も上がるので、戦闘終盤にはある程度有効なんだが、どうせなら最初から自身の魔力は温存したいんだよね。
今のところリミッターでA程度まで魔力出力を落としているので、効率のいい戦闘が行えるのが理想。
リミッターを外す事態なんて起こってもらいたくないが、それは最後の手段だ。
少量の魔力(Aでも充分一般からは多いのだが)で魔法制御能力に変換効率を上げた戦いができる方が良いと父さんも、教導官の立場から言っていた。
魔力に頼る戦闘はごく一部の人間だけで、教導するのは制御能力と戦闘技術、作戦に心構えと経験らしい。
大魔力を振り回すのはいいが、振り回されてはダメだ、となんか良い事言ったみたいな顔をしていた。
まぁ、それには同意だけどね。
卓越した技量を持つ人間が大魔力を振り回して敵になった時が一番怖い。
赤い彗星が三倍三倍言って飛んできたら怖いもんね。
ん? G? なんのことです?
彗星って言ったら流れ星じゃないですか。燃え尽きるときは赤くなりますよね?
まぁ、そんな感じで魔法は制御能力は大分上がってきたんだが、収束技術は行き詰まっている。
魔力収束のシークエンスを変える必要があるのかな?
それともやっぱり最初から直接収束は無理で、自分のリンカーコアの蓄積効率と蓄積量を増やすようにするしかないのかな?
でもそれだと普通の大魔力とかわらないんだよな……
とにかく収束技術関連はこれからも研究を続けていくことになる。
インテリジェントデバイスだが、当初の予定通り女性人格で、おしとやかっ
どうしてこうなった。
合成音声は前世で好きだった声優、斎藤さんに限りなく近づけてみた。
ん? わかんないって?
運命/外の魔術師かな? それともヶ原さん?
あれ、おしと……や……か?
この声に決定した時点で気づいておくべきだったかな?
うん。おしとやかっ
それから今週になってのことだが、隣の街、隆宮に大きな魔力反応があった。
最低でもSクラスの魔力を持た人間が他所からやってきていた。
定期的に家から数十キロの範囲を広域スキャンしているのだが、前回のスキャンに引っかかった。
隠密性を最大限まで増した広域スキャン。三年の間にその性能も才能に天井がないので格段に上昇し、今では両親が居ても気づかれないような隠密性を獲得した。
その広域スキャンにこの海鳴を中心として、数名の魔導師が引っかかった。
両親と自分を除いて、AAを超える資質を持つ者はこれで五人。
なのはちゃんはどう見ても一般人であり、魔導師に関わりなどなさそうなので残り四人。
うちの妹、結衣は転生者で確定。
同じ年に生まれたと思われる、二人の子供は共にAAAを超える魔力資質を持っているため、転生者である可能性が高い。
最後に隣街のオーバーS。こちらも転生者である可能性は高いが、一つだけ住所他市である理由はわからない。転生者で接触を避けている可能性もあるが、それなら引越しの必要もない。
となると……うん。
どう考えてもなのはちゃん。あなた原作関係者じゃないですか。やだー。
そういえば、なのはって聞くと聞き覚えがあると思ったらあれだ。
なのは完売! なのは完売!
うん、どこぞの会場で確かに聞いたことがあった。
一度手を出したらすごくお金かかりそうで避けてたんですよね。
どちらかというと漫画やTVゲーム、小説なんかがメインだったので、アニメは一部のものしか見ていない。
子供の頃はアニメもよく見てたけどね。龍☆球とからんまくんとか。
工学系電気関係の学校行ってたから、そっち関係の知り合いができて、ちょっと手を出したらサブカルチャーにそこまで濃くはないけど染まったんだよね。これが。
うん……
魔法少女リリカルなのはですね。わかります。
――Side out
取り敢えず序章終了まで連続投稿。
またしても、不定期に戻ります。
熱があるうちに、小さい区切りの章ごとに書いているので、ある程度たまったら順次投稿します。
読んでくれた方、感謝です。