成り代わりヴァサゴのSAOライフ   作:kinopio

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勉強の合間に書いているので更新は不定期です


合流

 

 

モンスターの単調な突進をすれ違いざまに切りつけ、後ろにいるモンスターの視界左からの横凪を蹴身をかがめることによってかわし左脚の後ろ回し蹴りによって蹴り飛ばし《シングルシュート》を放つ。よどみなく行われた攻撃をよけられずポリゴン片となって消滅する。

 

「一体どこにいるんだか…」

 

 すでにログインし始めて1ヶ月になろうとしていた。しかし未だ木綿季や藍子がどこにいるか分からず、昼は圏内で探して、夜は圏外でレベリングといった生活をしているが、いかんせんこのマップは非常に広大だ。さらにプレイヤー名も見た目も分からないためあちらからコンタクトをとってもらうしかない。そのため見た目は現実の姿そのままにしている。

 空もだんだん明るくなっており時間にすると3~4時くらいだろうか。

 

「一旦街に戻るか…」

 

流石に体にも疲れがたまり、眠気を殺しながら帰路についた。

 

 一ヶ月もすると人々ももうこれが現実である事を認めざるを得なく町中にも人々の姿が増え始めほんのりと賑わっている。宿で3時間ほど眠ると外で適当に歩きながら食べれるものを買い、町中を回る。彼女達が攻略を目指して動いているのならこの街だと目星をつけていた。そんなとき視界の端に移った張り紙には、

 

"トールバーナーの街の中央広場にて攻略会議"

 

 

 

目的の広場に着くともうすでに始まっていたらしく青色の髪のさわやかな好青年ともやっとボールのような髪型をしたおっさんが中央にいた。

 

「キバオウさん。君の言う『奴らと』はつまり……元ベータテスターの人達のことかな?」 

「決まっとるやないか!」

 

こちら側に指を指して目つきを鋭くさせる

 

「こん中にもおる筈やで! この攻略メンバーにこっそり入ってオイシイ思いしようとしてる汚いベータ上がりの奴らが! そいつらに土下座さして、溜め込んだ金やアイテムを吐き出して貰わな、パーティメンバーとして、命は預けられんし、預かれん!」

 

 

 あいつは一体何を抜かしているのか?

 ここは攻略会議であってβテスターをつるし上げる場ではない。第一、そんな事を言われて手を上げる人物などいるわけがn「ハーイ!ボクβテスターだよ!!」

 

Oh…ユウキ久しぶりに会ったがそのたくましさは変わってないな。藍子は…頭を抑えてため息をついており、その横にいる黒髪の少年とローブを被った少女に向かって何か話している。

他の奴らは全員ギョッとしている。特にキバオウはこんな小さな女の子が出てくるとは思っていなかったのだろう。公衆の面前で土下座にアイテム、所持金没収なんかさしたらキバオウが悪者である。

 

「発言いいか、それと嬢ちゃんもよく出てきたな、けど戻りな。このおじさんも嬢ちゃんからとりやしねぇよ」

 

そう言ってキバオウを睨みつけ黙らし木綿季を一撫でして、席に戻るよう促した大人の対応を見せたアメリカ系の黒人はガイドブックを取り出した。

 

「これを配布してたのはβテスターだ。つまり情報は誰にでも手に入った、なのに一月で二千人が死んだこの事実から今後どうするか考える。そういう会議だと俺は思ったんだがな」

 

つまりこのことから分かるのはβテストの時とはかなりの変更が加えられたことだろう。あのガイドブックは参考程度にして鵜呑みするのは危険だ。

 

「出発は明日の朝10:00だ。それでは解散」

 

:

「全くあんな風に呼ばれて手を挙げて出るなんて」

 

ランは少し呆れた様子でユウキのさっきの行動にぶーたれている。

 

「だって、あの人があんなこと言ったらみんなの空気が悪くなったから。

結果的にあの大っきい外国の人が出てくれたからボクは出なくて良か ったかもしれないけどあの時みんなβテスターを敵扱いしたから少しでもその溝を無くしたくて名乗り出たの」

 

そういうと先程パーティを組んだキリトとローブを被ったーアスナさんが少し驚いた表情になった

 

「ユウキって意外と周りに敏感だよな」

「意外とはなんだ意外とはー!」

 

少年の発言に不満があるのかユウキは彼を揺さぶっている

 

「けどそう感じて出れるあたり木綿季は偉いな」

「ふふーんでしょでしょー!」

 

胸を張って自慢する木綿季の頭を軽く撫でてやる

 

「あぁ、そうだろ2人とも」

 

同意も求めると藍子とローブを被った少女も頷いて肯定の意を示してくれた

 

「「「「ところで」」」」

「なんだ?」

 

 

 

 

「「いつからいたの!?」」「「誰?」」

 

 

:

 

一通り驚いたところで

「俺の名はPoH、この二人の…お目付役みたいなところだ」

「ものすんごいヌルッと自己紹介したな…まぁいいや、俺はキリト。そんで隣にいるが」

「アスナよ、よろしく」

 

その後ユウキとランからの質問にも答えて全員で今後の方針を考える

 

「とりあえずこれだけの人数がいるから連携の確認をしときたいんだけど」

「あ、それもそうだねー、アスナとお兄ちゃnじゃなかったPohはどんなプレイスタイルかわかんないからね!」

「ユウキ、無理して呼ばなくていいぞ。リアルの名前じゃなかったらな」

 

 

トールバーナーの街の東の平原にて俺たちはアスナとPohの動きを見ているのだが。

 

(アスナはともかくなんでPohは短剣のソードスキルを使わないんだ?)

 

アスナは非常に高いAGIと細剣のソードスキルによって敵を翻弄して瞬く間に消滅させている。Pohも短剣を逆手に持ち、動きから非常に高いプレイヤースキルを持っている事が分かるが使うスキルは《シングルシュート》のみ。ランとユウキ、アスナも同じ疑問を持っているのか首をかしげている。

そのまま一体ずつ使わずに全ての敵を倒してしまった。

 

「Pohはどうしてソードスキルを使わないんだ?」

 

するバツが悪そうにして頭を掻いたが観念したのかため息をついた。

 

「やり方が分からないんだよ、ナイフを投げる奴はなんか出来るんだが」

 

絶句した。

もうこのゲームが始まって一ヶ月が経ったのに未だにソードスキルが使えないなんて。

 

「なら教えてやるよ、いいかソードスキルを発動するにはその特有のモーションを取ることで発動するんだ。こんな風にな!」

 

そういいつつソードスキル《バーチカル》を発動してみせる。するとPohもおもむろにナイフを構えて《ファッドエッジ》を放ち、すぐさま鮮やかに二連撃につなげてみせる。しかし彼の顔はしかめっ面だ。

 

「?どうしたの」

「いや、ソードスキルが発動するために溜めを作らなきゃならんわ、体が勝手に動くわで気に入らないなと思ってな」

 

思わず苦笑いを浮かべてしまう。確かにソードスキルを放つ前後には硬直がある。発動前のためは殆ど気にならない物なのだが…リアルじゃどんな職業だよ。

 

「ソードスキルに合わせて自分の体を動かせばある程度操れるし速度と威力も上がるぞ」

 

するともう一度ソードスキルを放つがまだ納得していないようだ。

 

「なぁラン、マナー違反だがPohって一体何の仕事してんだ?」

「それくらいならいいですが、ただの学生ですが」

 

何者だよ。

 

「OK、だいたいの感覚がつかめてきた。キリトお礼と言っちゃあなんだがこれをやるよ」

 

そういってウィンドウにプレゼントのメッセージが…何々

 

「温泉卵か「「それどこで手に入れたの!」」

 

突然俺の言葉に反応したランとアスナの女性二人に囲まれ問い詰められる。

 

「いや、そこに洞窟があるだろ。そこの一番奥にいたモンスターを倒したら温泉が湧いてきたんで面白半分で卵入れてみたら出来たんだが…」

 

その瞬間恐ろしい早さで洞窟に向かっていき、Pohが呼び止める前にはもう見えなくなっていた。

 

「なんであんなに必死なんだよ、そんなにこれ食べたかったのか?」

「いや温泉に入りたいんじゃないの?」

「何言ってんだ?温泉卵ができんだぞ。入ったら熱すぎて火傷もんだ」

「あ…」

 

そして洞窟の中であまりのショックに某狩猟ゲームのふらっとしたハンターが依頼に失敗した時のような両手両膝をついた姿で落ち込んみ、茅場晶彦に呪詛を漏らす女性…いや般若の二人がいたとか。

 

 

「!?なんだ、この悪寒は?」

 

その時とあるGMが心の臓を掴まれた感覚に陥り、震えが止まらなかったらしい。

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