久しぶりに感想もらえてやる気が出た結果がこれだよ。
目の前に鎮座したコンテナ入りと見紛うばかりの鉄塊を見て頭を抑えた
これが俺のISである
《アームズフォートver.0.01》
悪い、流石に一週間足らずでの完成はできなかったとの親友達の共同声明と共に送られてきたモノである
「えーっと、織斑先生、これってどうやって」
「何も言うな山田先生、とりあえず触ってみろ織斑」
「アッハイ」
予想通りと言うべきか触れたところから全体に光が走ると言う演出の後に全面を覆っていた壁が開いて本体を見せた。
一言で言うならばゴツイ
二言目を言うのなら厳つい
どデカイ壁の羽を背負った四角い…GA製と言ったところだろうか
防御性能に全振りしているかの如き姿に右腕に付いた壁から除く巨大なガトリング砲が目につく
背中に4枚の壁、四肢に壁、スカートの様に壁
壁、壁、壁…この壁の造り……グレートウォールがモチーフか?
ウっ情報が…AMSから逆流するっておい砲塔は出来たけど肝心のグレネードがちょっと準備出来なかったってギャグなの?
だからインファイトでよろしくって何さ
壁で殴れば人は殺せますって確かにそうだけど、銃器メインのISバトルにブレオンどころかステゴロの壁参入って笑えねえジョークだ
「織斑、固まっているところ悪いがそろそろ時間だ」
「ちょっと待ってください、こいつ武装ないみたいなんですけど」
「そのでかい砲はなんだ?」
「こだわったら弾が完成しなかったそうで」
「頑張れ、お前なら出来るはずだ」
とんだ無茶振りもあったもんだ
仕方なく出撃準備をして合図を待つ
「時間だ、両者出ろ」
「ウイ、マム」
「分かりました」
出だしは取り敢えずブーストだよなーと考えて
背中に意識を向ける
するとほら、背中の羽のような壁が中心を空けるように広がって背中のメインブースターが開口、膨大な吸気を行って火が付く
同時に加速のバランスを取るために両脚のブースターも加速を生み出す
飛行姿勢に入ると四枚の壁が変形をして角錐を作り正面に展開される、視界が悪くなるが全身に掛かっていた圧が激減した
加速された思考で中で外の明かりが見えた次の瞬間
背後に青い機体を纏ったセシリア・オルコットが居た。
目の前にはアリーナの内壁がある
やばい、止まれと制御に意識を向けるとフロントブーストが一瞬爆発し壁の寸前で停止していた。
〔バカな、14200km/hだと、第1宇宙速度の半分じゃないか山田先生計測機器の点検は最後にいつ実施されていますか?〕
〔昨日です、計測機器に異常は…と言うより速すぎて速度データを取れていません、今のは織斑君のISからの自己申告です接続完了した直後の情報みたいですねISコアに情報開示を要求してみます〕
はは、秒速で4kmとかそうなるわな
いったいどんなブースター積んでんだこれ
情報を求めるとエネルギーの流れが表示された
コアからの供給がPIC(慣性制御)とブースターに極振りされている。
要するに加速度がそのまま速度に乗っていくということか。
停止時にはその逆で加速度分減速にと……俺、よく五体満足でいられるなぁ…
《エネルギー残り30%》
「うお?」
急に声が聞こえて驚いたが聞き覚えのある音声だった
視界正面に映るターゲットカーソルの外周部の減ったメーターとその端に26%の数字を見つける
逆側のAPは68500 KPは0って
まさかな~
向きを変えてアリーナのシールドを背にオルコットを正面にとらえて構える。
思ったよりも思ったように動くなどと妄想をしつつ、語りだしたオルコットの声に耳を傾ける
「随分とご立派な専用機ですが、そのような機体で私のブルーティアーズの攻撃が避けられますか?なんなら」
「いやいやこの壁、飾りじゃない。まさに初心者向けの素晴らしい機体さ」
「…いいでしょう、存分に踊りなさいこのブルーティアーズの奏でるワルツで!」
「言葉は不要か」
何やら降伏勧告しだしそうだったので遮って拳を向けてみたらやる気になったようだ。
初激を壁で防いで前進、ちょっとブースターを噴かしただけで200㎞/hとか表示されて焦る。
加速が予想外だったのか、2本のビームが背後で交差するのをセンサーで見ながら
あれ?QBできるんじゃね?
と気が付いて、試してみる
ドヒャと爆発させるようにサイドブースターを噴かせて横滑りをする
いた場所をビームが通過する。
速度計は500㎞/hを最高速として少しずつ減速しながらオルコットを中心に時計回りに移動している。
減速が弱い、ISの特性で移動慣性を強化して減速し難い様にしているようだ。
ならばと逆噴射をかけるとあっさり逆方向へ先ほどと似た速度で移動を始める。
行けそうだ。
口元が吊り上がるのを自覚しながらテンションが上がってハイになるのを許容する。
オルコット本人も銃を向けてくるので射線に入らないようにこまめにブーストを切り替える。
徐々に出力を上げ、角度を急にする
するとほら、簡単に
何やらリボルバーイグニッションブーストとか言ってるけど何のことやら
ギアを上げてトリプルからクアドラプル、クインティプル、セクスタプル、セプタプル、オクタプル、ノナプル 、ディカプル
思ったように、思った以上に自由度が高い。
思わず笑い声がこぼれるのを我慢できず、それどころか全力で笑い出すレベルでテンションが最高潮に至る。
「最高だ!!」
縦横無尽に機体を躍らせられることに、爆笑しながら思うがままに変態軌道で飛んでいると攻撃がより苛烈になってきた、気が付けば2機しか出していなかったビットが4機に増えて位置取りを気にせず、四方から直狙いや偏差射撃、弾幕を張るなど、本気になったようだ。
だがハードウェアの相性が悪い、高速戦闘に特化した機体は得てして装甲が脆い、軽くするためで有るがISに至ってはシールドエネルギーの関係からか、胴体に装甲がほぼ存在しないほどだ。
だが、俺の機体は重装甲どころか壁、要塞だ。
現に壁で最初に受けた一発でのAPの減りは5、1万回受けても平気な損傷だ。
更に武器を持たず全てを機動力に回した結果がこれだ
相手が魔法障壁張りながらビーム撃ってくる?
よろしいなら重機で突撃だと言うなかなかにイカれた発想だ
存分に活用させて貰うとしよう
ディカプルクイックブースト
10連というバカみたいな急制動を繰り返してビームの間を潜り抜けて接近する避けられないビームは全身にある壁で受けるすると手が届きそうな距離にオルコットの姿が…
「ひっ」
メッチャ怯えとる
まあ、攻撃を無視して突っ込んでくる壁とか普通に怖いよね
「これが機体性能の差というものだよ」
俺の力はせいぜい1%くらいかな
「さあ、楽しく踊ろうぜ!」
右の壁で銃身をこちらへ向けようとするオルコットを
何となくできそうな気がして、背中に待機する4枚の壁を直列でつないで疑似大剣を作って右腕の壁に接続
気分はマスブレード
機体が期待に応えて先端の壁が立方体になってブースターが顔をのぞかせ、の3枚が壁から柱になる。
「イィィィィィヤッホォォォォウ!!!!!!!」
何がいいかって、無限オーバードウェポン(ただしエネルギー切れは起こる)
ジェネレーターがまるでアクセルを限界まで踏み抜いたエンジンみたいに唸ってるがむしろ心地いい
《エネルギー残り10%》
70%まで充填されていたものがマスブレードの点火とともに60%以上吹っ飛んだが気にならない
というよりも俺自体が吹っ飛んでいる
地面すれすれを逃げながら引き戻したビット4機でこちらへの牽制をするオルコットに向かって最短距離で柱が振り下ろされる。
さすが代表候補というべきか又はこの戦いの中で一皮むけたのか、狙う先であるこちらへ視線どころか顔を向けずに集弾させながら、本人は引き付けてからの進行方向を135度変えて上手いこと俺の攻撃を避けた。
避けられた俺の
「クハハハハハ」
「あっははははは」
「ブハ、フヒフハハハッハ」
「さすが一夏、俺の予想をぶちぎってくれる」
「まさかだよね、装甲を再再構築して武器にするなんてそんなシステム搭載してないってのにね」
「機械のリミッターが自己解釈で突破されてるんだけどどうしたらいいと思う?」
「笑えよ、弾」
「笑えばいいんじゃないかな」
「そうだな」
その頃、月では笑い声が小一時間響き続けて居たそうな・・・
ちなみにこの戦闘、オリサマーの能力の一端が発揮されていたりします。
次回は観客席よりお届けいたします