魔破竜人リントヴルム 第2部 作:魔破竜人リントヴルム製作委員会
(もし、君達の持っているNightmare matterをすべて私に献上するならば今すぐにこの民衆達を帰してあげよう。ただし、拒否するなら…ネオ・キマイラという怪物を育てている危険な研究所としてここを我が煉光財閥が差押えよう。さあ、どうする?)
ヴィヴィルの意見を取るか、蒼鬼の意見を取るか…迷う宗麟と返事を待つバイラノスが対峙している最中。隠れている紅鬼と蒼鬼はこんな話をしていた。
紅鬼「なあ、蒼鬼。前に姐御に教えてもらった話なんだが………って知ってるか?」
蒼鬼「お前…まさか…正気か?」
紅鬼「でも、もうこれしか方法がねえべ!やるしかねぇ!」
蒼鬼「待て!戻って来い紅鬼!」
突然紅鬼が動き出し、何と民衆の目の前でオーガアックスに変身。最前列で構えている自衛隊員達に斬りかかろうとしたのである。
宗麟「やめろ、紅鬼!どうしたんだ!?気でも狂ったのか?」
リントヴルムはファフニールフォームに変身し、パニックになる民衆の盾になった。しかし、オーガアックスは攻撃の手を緩めなかった。仲間であるために本気になれないリントヴルム。だが、オーガアックスが蚊の鳴くような声でリントヴルムにそっと耳打ちする。
紅鬼(リントヴルム…オラを倒せ。わざと負けてやるから。ネオ・キマイラであるオラを倒せばリントヴルムも研究所も信頼回復になるはずだべ…)
宗麟(でも、お前はそれでいいのか紅鬼…)
紅鬼(研究所を守ることは姐御を守ることでもあるべ。さあ、早く…!)
リントヴルムは済まないという気持ちを押し殺してドラグーンバーストスラッシュを放つ。ただし、剣を前後逆に持ち替えての峰打ちだった。変身が解除されて倒れる紅鬼。その戦いの一部始終を見ていた民衆はリントヴルムに拍手や声援を送った。どうやらこれでリントヴルムや九頭龍研究所は正義の味方であることが証明できたようだ。ぞろぞろと帰って行く民衆達。しかし、バイラノスは面白くないと言った表情だった。
バイラノス「仕方ない。ここは計画を変更しよう。本当は九頭龍研究所を無力化してから行うはずだったのだが…」
バイラノスは瞬時にヴァネッサの前にワープするとバリアのような空間を展開して自分とヴァネッサを包み込んでしまった。
バイラノス「ヴァネッサ王女…貴女をデルミエン星で処刑します。大人しく降伏してくださいな。」
ヴァネッサ「バカにするな!そう簡単に私が諦めると思っているのか?」
ヴァネッサはリンドレイクに変身し、バイラノスに有無を言わせず殴りかかる。しかし、やはり何度拳を入れてもバイラノスの身体にはかすり傷も付かない。リンドレイクは必殺技の「ドラグーンダークネスブレイク」を繰り出すがバイラノスに片腕で止められて足を掴まれてしまった。
バイラノス「やれやれ。仮にも王族だから手荒には扱いたくなかったが…抵抗されるのも面倒だ。」
次の瞬間、バイラノスはリンドレイクの右足をへし折った。リンドレイクは激痛に叫びながら悶絶する。片足が動かない状態で倒れるリンドレイクにバイラノスが迫る。
一方、バリアの外ではリントヴルムが剣を何度もバリアに叩きつけたり、九頭龍博士も高出力電子レーザーキャノンを発射したりするもバリアはビクともしなかった。するとそこへ隠れていた蒼鬼が駆けつけて来た。
宗麟「早くヴァネッサを助けないと…!」
蒼鬼「遅れてすまんな。俺は今からこのバリアを突破する。」
博士「そんなことができるのか?」
蒼鬼「俺はエラクレル帝国の技術なら大抵のことはわかる。このバリアはネオ・キマイラなら自由に出入りできるんだ。ならば、俺が変身して中に入るぜ。」
蒼鬼はオーガランスに変身し、バリアに入る。そして、バイラノスに立ちはだかった。
蒼鬼「バイラノスさんよ。ここからは俺がお相手しますよ。姐さんがいたぶられるのを黙って見てられませんからねぇ!」
蒼鬼は不意打ち気味に槍を伸ばすがひらりとかわされた。その直後にバイラノスはオーガランスの後ろに回り込み、背中に回し蹴りを見舞った。動きは小さいが威力は凄まじいものだったらしくオーガランスはそのまま大きく蹴り飛ばされてバリアの壁に叩きつけられ、頭部を強打したのかその後、気を失ってしまった。
バイラノス「中古品の分際で私の邪魔をするなど愚かな。古き物が新しき物に勝てるわけないだろうに。何の勝算があって私に挑んだのだ。」
バイラノスは再びリンドレイクに近づこうとする。宗麟も博士も必死にバリアを壊そうとするがもはや間に合わない。そして、バイラノスがついにリンドレイクに手をかけたその時…
リントヴルムと戦い気絶していた紅鬼がハッと目を覚まし、飛び起きたのであった。
(なあ、蒼鬼。前に姐御に教えてもらった話なんだが………
『泣いた赤鬼』
って知ってるか?)
【続く】