魔破竜人リントヴルム 第2部 作:魔破竜人リントヴルム製作委員会
紅鬼「待て!これ以上姐御に近づいたら…即座に首を刎ねるべ!」
オーガアックスに変身した紅鬼は斧をバイラノスの首に近づける。しかし、バイラノスは不敵な笑みを浮かべたまま足を一歩踏み出した。
紅鬼「このっ!…えっ!?」
オーガアックスが斧を振り上げた瞬間、オーガアックスの腹部に穴が空いていた。何とバイラノスは指先からレーザーを発射し、オーガアックスの腹を撃ち抜いたのである。
紅鬼「ぐはっ!…ち、ちくしょう…!」
オーガアックスは一瞬のうちに変身が解けて紅鬼の姿に戻って倒れた。
バイラノス「ヴァネッサ王女、貴女の部下は教育がなってないようだ。強者の道を妨げるなと教えなかったのかな?」
ヴァネッサ「貴様…!蒼鬼だけじゃなく紅鬼まで…!絶対に許さないぞ!」
バイラノス「はあ、足を折ったのに静まらないか…ならば次は口を閉ざすとしよう。」
バイラノスは足に光のオーラを纏わせ、垂直に飛び上がり、そのまままるでドラグーンボルトブレイクのような飛び蹴りを繰り出した。ヴァネッサはついに死を覚悟して目を閉じた…が、ヴァネッサに攻撃は当たらなかった。代わりにそのバイラノスの蹴りを受けたのは…
紅鬼「姐御…無事で良かった…オラの顔…見えるだか…?今までありがとう…オラは姐御…いや、姫様のこと大好きだっ…」
倒れ伏すヴァネッサに笑顔を向ける紅鬼…その背中でバイラノスの攻撃を受け止めて…光の渦に飲み込まれて消滅していった。
ヴァネッサ「ああ…ああ…うわぁーーー!!」
もはや文字で表せない悲痛な叫びをあげるヴァネッサ。外からバリアを破壊しようとしていた宗麟と九頭龍博士も唖然としていた。一方のバイラノスは膝を押さえて顔をしかめていた。
バイラノス「一度ならず二度までも…この技は1日1発が限度だからな。仕方ない。今回は退散しよう。それでは、王女様。ごきげんよう。」
宗麟「待ちやがれ!この外道が…」
だが、バイラノスはそう言い終わらない内に瞬間移動で居なくなってしまった。
(数時間後)
宗麟「クシナさん、ヴァネッサの様子は…」
クシナ「足は骨を折られたけど、宇宙人だからかもうくっつきかけてるわ。けど…心の方は…」
バイラノスの一撃を変身していない状態で受けた紅鬼はその命を落としてしまった。ヴァネッサは数時間経った後もずっと声を殺して泣いていた。
蒼鬼「姐さん…あいつは姐さんを命がけで守った勇敢なやつですよ。こうなることは俺達は覚悟して姐さんに着いていったのですから。」
ヴァネッサ「でも…私のせいで…紅鬼が…!」
ヴィヴィル「だめよ、蒼鬼。今はそっとしておくしかないわ。」
周りで見ていた皆はもう何も言えなかった。
翌日。紅鬼の葬儀が行われた。宗麟、ヴィヴィル、九頭龍博士にクシナを始めとする研究所の研究員達、美沙子、そして紅鬼と絆を結んだ美波(第20話参照)まで来ていた。特に美波は紅鬼の死が受け入れられず、ずっとすすり泣いていた。皆が鎮痛な面持ちで参列する中、来ていない人物が2人いた。1人はヴァネッサである。彼女はまだバイラノスとの戦いの怪我が完治していないため、研究所で寝たきりであった。やがて葬儀が終わった後、宗麟はヴィヴィルに呼び出された。
宗麟「こんな時にどうしたんだよ、お前。」
ヴィヴィル「いい?落ち着いて聞いてほしいの。私、とうとう掴んだわ…バイラノスと裏で繋がっていた人物の正体を。」
何とヴィヴィルはついにスパイを見つけたという。さっそく宗麟はヴィヴィルに案内され、スパイである人物のもとへ来た。
ヴィヴィル「ついに見つけたわ…この裏切り者!」
宗麟「嘘だろ…お前だったのか…!?」
2人の目の前に立っていたのは…
蒼鬼「へえ、よくわかったな。まあ、証拠は出揃ってるんだろ?言い逃れは…できないよぁ。」
(続く)