魔破竜人リントヴルム 第2部   作:魔破竜人リントヴルム製作委員会

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斬空!星の聖剣の結末

風が吹き荒ぶ高層ビルの屋上から大きく跳躍し、バイラノアース目掛けて必殺技を放つリンドレイク。ドラグーンダークネスブレイクを纏う脚がバイラノアースの目元に向かう。しかし、バイラノアースが気づかないはずはなく、翼でリンドレイクの一撃を受け止めて弾き飛ばした。

 

バイラノアース「縺昴s縺ェ繧ゅ?縺ッ蜉ケ縺九↑縺?シ√¥縺溘?繧鯉シ!」

ヴァネッサ「ぐっ!?うわぁー!?」

 

リンドレイクはそのまま高度60mほどから真っ逆さまに落下する。何とか偶然真下にあったトラックの荷台がクッションになって最悪の事態は免れたが、もうリンドレイクは早くも立っているだけがやっとの状態である。高度60mから落ちて骨が折れていないのはデルミエン星人だからだろうが。

 

 

 

 

 

 

一方、宗麟を探すヴィヴィルとガルトは頭上から何かが舞い降りてくるのを目撃する。そこにいたのは…

 

ヴィヴィル「貴方は…ヤハウェー!?」

ガルト「見ろ!隣にはリントヴルムもいるぞ!」

ヤハウェー「おや、姿はだいぶ違うけど僕の父親と、僕の妹がいるね。」

宗麟「2人とも無事だったか!良かった。」

 

宗麟はヤハウェーの能力のホワイトホールで救助されたことを話す。そして、ヤハウェーはバイラノアースを倒すための対策を話し始めた。

 

ヤハウェー「僕は宇宙を旅する間に知能がある程度発達したんだよ。それにリントヴルムから正義の心を教えてもらった…だから、僕はバイラノアースを倒すことに協力しようと思う。」

宗麟「よし、そうと決まればバイラノアースのブラックホールに叩き込んでやろうぜ!」

 

しかし、ヤハウェーはそれではバイラノアースは倒せないという。なぜならバイラノアースの体内にはNightmare matterがある。その力を利用すれば空間を切除する、あるいはブラックホールの中にワームホールを作り、そこから脱出することも可能であるというのだ。

 

ヤハウェー「そこで僕はあえてバイラノアースをブラックホールで吸収する。そして、ブラックホールから脱出する瞬間…つまり無防備になるその隙を突いて、強力な一撃を叩き込めば勝機はあるよ。」

宗麟「強力な一撃といえばキングオブドラゴンフォームの必殺技なら…だけどこれを発動させるにはNightmare matterがないと…さすがに今からヴィヴィルの心臓から抜き出すわけにはいかないぞ。時間がないし、何より俺も含めて研究所の皆は納得しないだろう。」

 

だが、ヤハウェーは小さなホワイトホールを生成すると、そこに手を突っ込み、光り輝く物体を取り出した。それは紛れもなくNightmare matterだった。

 

ヤハウェー「僕がブラックホール内を移動していた最中に流れ着いて来たのさ。…誰かの死体と一緒にね。」

宗麟「わかってる。蒼鬼だろう…まさかこんな展開になるなんてな…」

ガルト「感傷に浸るのは後だ。早く研究所にこれを移送しなければ。」

 

研究所ある地域に直撃した台風はヤハウェーがブラックホールで吸収し、治ったという。ある程度設備が復旧した研究所に宗麟達は急いで戻った。

 

九頭龍博士「バイラノアースを倒すにはもはやヤハウェーの策にすがるしかない…早急にキングオブドラゴンフォームを復活させよう!」

 

宗麟とヴィヴィルも博士に着いて行こうとしたが、2人はヤハウェーに呼び止められた。どうやら会わせたい人物がいるらしい。ヤハウェーのホワイトホールからドレスを着て、宝石の煌めくティアラをつけた姫のような女性が出てきた。

 

「はじめまして、地球の皆様。私はエラクレル帝国の皇女にして、ヴァネッサ姉上の妹のルネアです。」

 

彼女はヤハウェーに連れられてエラクレル帝国から亡命し、かつて存在したフェルドナ王国城の城跡からあるものの封印を解いたのだという。彼女の手には1本の剣があった。

 

ルネア「これは初代フェルドナ国王の剣です。しかし、この剣は国王の遺言により封印されました。そして、フェルドナの王族にしか解けない封印が施されたのです。」

ヤハウェー「だけど、この剣をよく調べてみたら剣の刃の部分はNightmare matterのエネルギーとほぼ一致したんだ。つまり、酷似した、あるいはNightmare matterそのものかもしれないエキゾチック物質で作られている。」

ヴィヴィル「ガルトより先にすでにフェルドナ王国では発見されていたのね。しかし、反物質を材料にして剣を作るなんて恐ろしい技術だわ。」

 

ルネアはこの剣をキングオブドラゴンフォームの武器にして戦えばバイラノアースを倒せるかもしれないと提案する。宗麟もそれしか方法がないと頷き、ルネアから剣を受け取るのであった。

 

ヴィヴィル「初代国王はきっとこの物質が非常に危険なものであると気づいたんだわ。だから、剣に作り変えて封印した…賢明な人だったのね。」

ルネア「はい。おっしゃる通りです。」

 

そんな話をしている内に博士がキングオブドラゴンフォームのパワードスーツをガルトと共に運んできた。博士はヤハウェーから受け取ったNightmare matterをパワードスーツにセットする。すると、黄金に光り輝き出した。

 

宗麟「皆、必ずバイラノアースは俺が倒す。だから、リントヴルムの勝利を信じて待っていてくれ!DraGO!リントヴルム…キングオブドラゴンフォーム!」

 

最強形態になったリントヴルムはルネアから託された剣とかつてヤハウェーとの戦いで使用した盾を携えてバイラノアースのもとへ飛んで行く。果たしてリントヴルムは先に死闘を繰り広げるリンドレイクを救い、バイラノアースを倒すことができるのか!?

 

(続く)

 


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