魔破竜人リントヴルム 第2部 作:魔破竜人リントヴルム製作委員会
宗麟「終わったのか…?」
ヴァネッサ「ああ、そうみたいだぞ。」
バイラノアースが消滅し、空が徐々に晴れ始めた。2人の立つ場所に光が差し込む。そこへ九頭龍博士とクシナが駆け寄る。
博士「リントヴルム、リンドレイク…2人ともよくやってくれた!ありがとう!」
クシナ「前は1人だったけど…今回は2人の勝利ね。」
宗麟とヴァネッサは博士とクシナにふっと口元を緩ませる。そして、2人は向かい合うと固い握手を交わした。
ヴィヴィル「リントヴルム!あれ?もう終わったの?」
ガルト「ご苦労だったな。まさかあやつを倒すとは…驚いたぞ。」
ヴィヴィルとメカカマックの身体のデルミエン星人ガルトもようやく現場に到着したようだ。そして、力を使い過ぎて意識が朦朧てしているヤハウェーをルネアが肩を貸しながらやってきた。
ルネア「お姉様!お久しぶりです。」
ヴァネッサ「ルネア!?どうしてここに…そうか。ヤハウェーに地球に連れて来てもらったのか。」
思わぬところで姉妹が再会した。実に約10年ぶりの再会のようである。そして、一同は一旦九頭龍研究所に戻る。ヤハウェーをしばらく休ませると彼は意識を取り戻した。それから腕の治療をし、ヤハウェーは復活を遂げたのであった。
九頭龍研究所の入り口には宗麟、九頭龍博士、ヴィヴィル、クシナといういつものメンバーに、ヴァネッサ、ガルト、ヤハウェー、ルネア、そして見送りに来た研究員が集まっていた。
宗麟「Inferno総統…いや、ガルト。お前はこれからどうするんだ?」
ガルト「余はこれから宇宙へ旅に出る。そして、誰にも邪魔されずに研究に没頭できる惑星に寝ぐらを構えようと思うぞ。」
ヴィヴル「もう宇宙征服みたいのは企てちゃ駄目よ?」
ガルト「何、余は科学者でもある。まず当面の目標は『ゲノム魔人』を超える新たな人造生命体の開発だ。それは途方もない時間を要することだろう。さらばだ、地球人。しかし、ここも悪くない星であったのが少し名残惜しいな。」
デルミエン星人ガルトはバイラノスが遺したUFOを自分用に改造した宇宙船に乗り込む。宇宙船はそのまま浮き上がり、空へと消えて行った。次はヤハウェーが口を開く。
ヤハウェー「ヴァネッサ…バイラノス亡き今、エラクレル帝国には新たな皇帝が必要だ。もちろんフェルドナ王国から奪った領土は返還になるはずだ。どうだろう?君が新しいエラクレル帝国の皇帝になってくれないか?」
しかし、ヴァネッサから返って来た言葉は意外な答えだった。
ヴァネッサ「いや、私はデルミエン星には戻りたくない。私は大切だった紅鬼と蒼鬼が命を散らしたこの星で死にたいんだ。それに皇帝になれば婚姻もせねばならないのだろう?私はあの2人以外は残念だが愛せない…」
宗麟「ヴァネッサ…なあ、だったらヤハウェーがエラクレル帝国の皇帝になればいいんじゃないか?」
ヤハウェー「僕が皇帝?僕はゲノム魔人…人造人間だ。そんな存在が皇帝になるなんて許されるのかな…」
しかし、ルネアがそっとヤハウェーに寄り添った。
ルネア「ヤハウェー様。私は貴方には十分に皇帝の資格はあると思いますわ。私がフェルドナの女王に、ヤハウェー様はエラクレルの皇帝に、お姉様は地球に残る…これでいいのではないでしょうか。」
宗麟「ヤハウェー。君がバイラノアースに立ち向かう姿は大変勇敢だった。その勇気と正義の心があればきっと君は素晴らしい皇帝になれるはずだ。」
ヴァネッサ「宗麟、ルネア…ありがとう!私は優しい妹と仲間に囲まれて幸せだ。」
ヴァネッサは思わず涙ぐみ、腕で涙を拭った。ヤハウェーもそれに了解したようで地球からデルミエン星に繋がるホワイトホールを作り出した。そして、宗麟と握手を交わした後、ホワイトホールの中に入る。そして、ついにルネアの番が来た。
ヴァネッサ「私のわがままを飲んでくれてありがとう。こんな立派にフェルドナ王族の人間として成長したことが本当に嬉しい。」
ルネア「お姉様は今までどれほど辛い思いをしてきましたか?どれほど痛い目に遭いましたか?私が帝国で皇女として何一つ不自由なく暮らしていた時、どれだけ苦しんでいたのでしょうか。だから、最後はせめてお姉様の意思を尊重したい…そう思った次第です。」
ヴァネッサとルネアは熱い抱擁を交わし、ルネアはヤハウェーと共にデルミエン星に帰っていったのであった。
翌日、バイラノアースによって甚大な被害を受けた街を復興すべくボランティアに精を出していたのは美沙子だった。
美沙子(テレパシーで感じ取れたわ…宗麟さん達は何か大きな戦いを乗り越えたみたいね。私も頑張らなくちゃ…いつか宗麟さんやヴィヴィルちゃんと一緒に私も戦いたいから)
そんな決意を胸に秘める超能力少女であった。
博士「では、これから研究発表会に行ってくるぞ。」
クシナ「いってらっしゃい…あ、博士。ネクタイちょっと曲がってますよ。」
博士「ああ、直してくれるのか。すまんな。」
そのような微笑ましいやりとりを見つめる宗麟とヴィヴィル…そして…
ヴァネッサ「おい、宗麟!書類はちゃんとまとめてファイリングしておけと言っただろう!」
宗麟「あ、悪い!忘れてた!」
ヴィヴィル「もう…相変わらずね。」
どうやらヴァネッサも九頭龍研究所の手伝いとして宗麟とヴィヴィルと共に住み込みするようになったらしい。これでより一層研究所が賑やかになったのであった。
ヴィヴィル(できればこの平和が長く続けばいいのになって思うわね)
ヴァネッサ(紅鬼、蒼鬼…2人が命をかけて守った地球、私の命…大切にするからな)
宗麟(もう使わないかもしれないパワードスーツ…しかし、リントヴルムは悪が現れる限り、永遠に不滅だ。きっとまたこう叫ぶ時が来るだろう…DraGO!リントヴルム!)
(完)
【緊急告知】
宗麟「皆、応援ありがとう!第1部から約1年半も連載できたこと誇りに思うぜ!」
ヴィヴィル「でも本編は終わっちゃったけど、もうちっとだけリントヴルムは続くわよ!」
宗麟「どこかで聞いたことあるフレーズだな…まあいいや。来週から『魔破竜人リントヴルム外伝』を全4回に渡って放送するぞ!」
ヴィヴィル「内訳はアンケートで1位になったお蔵入りエピソード1話分とゲスト回3話分を予定してるわ。所謂番外編ね。」
宗麟「まあ、最後にメタいことを言うがパラレルワールドだからヴァネッサ達の出番があったり、なかったりするがそこは了承してくれ。」
ヴィヴィル「ではでは、あと4回のお付き合いをよろしくね!」