ガンダム 鉄血のレコンギスタ   作:K-15

20 / 23
第二十話 天使と悪魔と

 ――火星時間PM一七時五〇分――

 

 ベルリがクーデリアと共にヘリコプターで移動する一時間前。

 シャトルで地球へと向かうオルガと三日月、モンタークは迫る地球の青い景色を前にしても後方から追って来るギャラルホルンの艦艇に注意を向けていた。

 操縦桿を握るオルガは背中に冷や汗を流しながら、シャトルの降下体勢に入る。

 

「まさかとは思うが降りてる所を攻撃なんてしねぇだろうな? ミカ、降りればまたすぐに戦闘になる」

 

「うん、わかってる。見えないけどアイツの嫌な感覚はピリピリ伝わって来る」

 

「気合い入れて突っ込む! 後ろは頼んだ!」

 

 啖呵を切るオルガだが大気圏突入の為にシャトルを減速させて重力に引かれて落ちて行く。傾斜角度はコンピューターに任せ、空気の断熱圧縮が底面を真っ赤にした。激しい揺れに体を強張らせながら操縦桿を固く握り締める。

 

「ぐうぅぅぅッ!? この感覚……また地球に来たって実感するぜ。奴らは?」

 

 カメラが取る後方の景色。モニターに表示される映像には大気圏突入用に改良されたシールドをサーフボードのように使い二機のモビルスーツが降下していた。三日月と戦ったヴィダールの青い機体とジュリエッタのレギンレイズ。

 

「完全に降下するまで追い付かれることはねぇだろうが……」

 

「私が出よう」

 

 振り向けばシートに座るモンタークが口を開いていた。フルプレートのマスクから覗く瞳は笑っているようにも見えるが正確な意図は読み取れない。

 

「出るって……持って来たコンテナの中身はモビルスーツなのか!?」

 

「彼でも二対一では辛いだろう。私が片方を相手している間にもう片方を倒してくれ。そうすれば安全に目的地に着ける」

 

「そうかもしれねぇけどよ……クッ!」

 

 パネルを叩くオルガは通信でバルバトスのコクピットに座っている三日月に繋げる。

 

「ミカ! もうすぐ出撃だ。モンタークの社長もモビルスーツで出るらしい」

 

「別に一人でも大丈夫だけど、まぁ良いか。オルガはどうするの?」

 

「二人を降ろしたら俺は一旦ここを離れる。社長が目的地に取り付いたのを確認したらお前を迎えに行く。それまでは死なねぇように援護してやってくれ」

 

「わかった。それじゃあ出るよ」

 

 シャトルが完全に大気圏を越え地球の制空権内に入った。格納庫のシェルターか開放され、装備を整えたバルバトスがメインスラスターを吹かし出撃した。背部には太刀とソードメイスを、両手には大型レールガンを握り、スラスターで姿勢制御しながら振り返る。

 数秒遅れてモンタークのモビルスーツも出撃した。しかし、その機体を見た瞬間にオルガと三日月は目を見開く。

 

「あの赤い機体は!?」

 

「お前……前に戦った奴だ」

 

 スリムで軽量なフレーム、真紅の装甲、特徴的な両腕のブレード。見間違える筈もない。その機体は以前に数回交戦した機体と同じだ。

 ヴァルキュリアフレームのグリムゲルデ。コクピットに座るモンタークは悪びれもせずに通信で声を流す。

 

「今まで黙っていたことは謝るよ」

 

「そういう問題じゃねぇッ! お前の目的は何だ! あん時は攻撃して来た癖に今度は俺達を頼るってのはどういうことだ!」

 

「そう怒らないでくれ。今は君達の味方だ」

 

「信用できると思ってんのか!」

 

「だったら契約は破棄せざるを得ないな。ここまでの苦労は全て水の泡だ。それでも良いのか? 目的地はもう目と鼻の先だ。仕事が終われば君達は大金を得られる。それにこんな所で契約を破棄した所で眼の前の相手は許してはくれないよ」

 

「またそうやって口先で翻弄するつもりか?」

 

「今はクーデターで防御網が薄くなっているだけでここはもう地球だ。ギャラルホルンの勢力圏内であることを忘れてないかい? ここで私を切り捨て資金も物資も援助もなく火星まで戻れるのなら切り捨てれば良いさ」

 

「グッ!? 足元見やがって! クソ……クソォォォッ!」

 

 足元の鉄板を力任せに蹴りつける。鉄板の音が響き蹴りの一撃で凹んでしまった。怒りで頭に血が上るオルガではあるが大きく息を吸い込み幾ばくの冷静さを取り戻す。

 再びパネルを操作しバルバトスに通信を繋げ三日月に指示を送る。

 

「ミカ、信用はできねぇ奴だがここは一緒に戦ってくれ。目の前の機体だけでも何とかしねぇよこっちが不味い」

 

「俺はオルガの命令を聞くだけだよ。降りて来る奴を倒せば良いんだよね?」

 

 言われて照準を合わせる三日月はトリガーを引いた。上から降りてくる二つのシールドからは機体の姿は見えない。けれども関係ないと発射された大口径の弾丸は一直線に突き進む。

 シールドの一つは回避行動を取り、もう一つは避けようともせず最短ルートで進んで来る。

 

「来るの? だったら……」

 

 直撃する弾丸はシールドにダメージを与えた。三日月は連続してトリガーを引き続けてシールドに弾を当てる。

 轟音が響き、更に弾丸を発射すると相手のシールドは限界を迎え砕けた。

 そこから現れるのは青い装甲を纏うヴィダールの機体。

 

「白い悪魔の相手はジュリエッタに任せる。俺の相手は赤い機体だ」

 

「ちょっと勝手に!」

 

「奴だけは逃す訳にはいかん」

 

 メインスラスターから青白い炎を噴射し加速するヴィダールは向かって来るレールガンの弾丸を回避して一気に駆け抜ける。大型バインダーからバーストサーベルを引き抜き、バルバトスの横を通り過ぎグリムゲルデに肉薄する。

 けれども三日月がそれを許す筈もなく、大型レールガンを投げ捨てソードメイスを握り背後からヴィダールに攻めようとした。が、ソードメイスにアンカーが巻き付きバルバトスの動きを制限する。

 

「少し不本意ではありますが、アナタの相手は私です」

 

「邪魔するなよ。潰すよ?」

 

「潰れるものですか!」

 

 リアクターの出力を上げてアンカーを引っ張り上げる。レギンレイズが装備している二本の棍棒のような武器、ツインパイルでバルバトスを殴り付ける。

 三日月は自由に使える左腕で相手の攻撃を防御した。鋼と鋼とがぶつかり合う鈍重な音が響く。しかし攻撃は終わらない。小型で小回りが利くツインパイルでジュリエッタは連続して次々と殴りまくる。

 しかしバルバトスは姿勢を崩す事もなく攻撃を受け切る。

 

「何て頑丈なの!? これがガンダムフレーム……パワーや性能を比べたら負ける。先手必勝でこのまま――」

 

「邪魔する奴は潰すって――」

 

 何度目かのツインパイルが左腕に当たると同時にレギンレイズの腹部が蹴り飛ばされる。

 

「なッ!?」

 

 重力に引かれて落ちて行く機体。それでも釣り糸のように伸びるアンカーに三日月はマニピュレーターのクローで引き裂く。

 自由になった右腕とソードメイスを構え、落ちて行くレギンレイズを捉えメインスラスターで加速。

 

「言っただろ……」

 

「潰れないと言いました!」

 

 振り下ろされる刃。

 だがジュリエッタは両肩の装甲をパージし機体を軽くしメインスラスターの加速で上昇した。

 

「後ろを取った! これなら――」

 

「はぁぁッ!」

 

 バルバトスは振り返ると同時にソードメイスを振り払う。ツインパイルを構えていたレギンレイズの左腕がこともなく吹き飛ばされた。

 

「反応速度が!?」

 

「雑魚は消えろよ!」

 

「認める必要があるようですね。これは機体性能の差ではない。それでも!」

 

 残る左腕でツインパイルを振り降ろし、アンカーを射出し今度は胴体を拘束する。クローで切断しようとする三日月だが、ジュリエッタの動きも早く両腕ともぐるぐる巻きにし完全に動きを封じた。

 

「捕らえました! このまま海に沈め!」

 

「コイツッ!?」

 

 二機はもつれ合いながら重力に引かれて落ちて行く。

 一方、ヴィダールはグリムゲルデと対峙していた。バーストサーベルでヒットアンドアウェイを繰り返すヴィダール。けれどもグリムゲルデは両腕のブレードで匠に攻撃を往なす。

 コクピットの中でヴィダールはほくそ笑む。

 

「操縦技術も同じ……パイロットはやはりお前か、マクギリス」

 

「フフ……気が付いていたか」

 

「あの時からもしかしたらと思っていた。けれどもお前に殺されたあの瞬間、迷いは完全に消えた。でも遅かった……そのせいでカルタは死ななければならなかった。あの時の怒りが……悲しみが……俺を地獄から蘇らせた」

 

「死んだ人間は蘇りはしない。ガエリオ、お前が生きているのは私の油断と奇跡的な運に過ぎない。ここで私達の関係を終わらせよう」

 

 モンタークはフルプレートのマスクを取った。ようやく現れた素顔はギャラルホルンの准将に昇格し、セブンスターズの一員であるマクギリス・ファリド。

 その表情からは何の感情も読み取れない。

 

「ガエリオ、私は何としても我が野望を成就させる。その為ならば誰であろうと利用するし、邪魔をすると言うのなら躊躇なく排除する。お前も例外ではない」

 

「マクギリス! カルタはお前に恋い焦がれていたんだぞ? そのお前が! どうして!」

 

「もはや語る舌は持たん。立ち塞がるのなら……」

 

「お前はッ! 目覚めろアイン! 奴を止める!」

 

 コンソールパネルを叩き機体に内蔵されたシステムを起動させるヴィダール。ツインアイが赤黒く輝き、機体の運動性能と反応速度が飛躍的に上昇する。

 加速して接近するヴィダールはバーストサーベルを突き出し、ブレードを収納する右腕のシールドに切っ先を突き立てた。

 瞬時にトリガーを引きバーストサーベルを爆発させる。炎に包まれる二機の機体。爆発の中から退避するグリムゲルデだが、シールドは破壊されブレードにも亀裂が入ってしまう。

 

「その機体……ガンダムフレームのキマリスを改修した物か? そして反応速度……阿頼耶識システムを繋げている?」

 

「これは俺だけの力ではない! 俺とアイン、二人の力だ! マクギリス、お前にはわかるまい!」

 

「そうか、彼も辛うじてまだ生きていいたか。だが禁忌の力を使っているのはお前も同じ。あの男をシステムに組み込み阿頼耶識システムを使うなどと」

 

「俺もアインも一度死んだ。マクギリス、お前と止められるのならば!」

 

 ヴィダールもフルプレートのマスクを脱ぎ捨てる。現れる顔には重症を負った時の大きな傷跡が残っており、更に怒りの形相で歪んでいた。

 マクギリスを逃すまいとメインスラスターで加速し、バーストサーベルの切っ先を突き立てる。

 グリムゲルデはブレードの刃で激しい火花を上げながら攻撃を受け流す。

 

「わからないさ。ガエリオ、お前もそうだ。私の心の中で燃える静かな青い炎……あの時からずっと私はこの時が来るのを待ち焦がれていた! 故に――」

 

 肉薄する相手にブレードを斬り上げ、刃が青い胸部装甲をかすめ傷を付ける。だがシステムを起動したガエリオのヴィダールの動きは早い。つま先からブレードを展開し、シールドの失くなった左腕を蹴る。

 Gセルフのビーム兵器対策としてフレームにもナノラミネートを塗布したグリムゲルデ。それでも元々の防御力を犠牲にして機動力と運動性能を高めるべく設計された機体。一度の蹴りで左腕が耐え切れずに歪む。

 

「ぐぅッ!? 今はお前の相手をしている暇はない」

 

「逃さないと言っただろ、マクギリスゥゥゥッ!」

 

 ブレードを振り払い地上に向かって一気に加速するグリムゲルデ。叫ぶガエリオもペダルを踏み込みメインスラスターから青白い炎を噴射させる。

 グレイズなどの並の機体を遥かに凌駕するガンダムフレームの性能。距離を離したのは最初だけで、瞬時に最接近しバーストサーベルを突き刺すと次は右脚を破壊した。

 バランスの崩れる機体だが、マクギリスは構わずペダルを踏み込んだまま加速させ続ける。そして見えてくるのは海上に建設されたドーム状の巨大な建物。グリムゲルデはそのまま屋上部分に激突し、コンクリートの壁を打ち破って中へと入った。

 逃げた先を見て、ガエリオは一時だけ機体の動きを止めてその建物を凝視する。

 

「これは……アグニカの魂が眠るとされている祭壇……だがこんな所に逃げ込んでもだな!」

 

 ペダルを踏み込むガエリオはグリムゲルデが開けた穴目掛けて進んで行く。そして屋根を通り抜けると、そこには二機のモビルスーツが見えた。一機はマクギリスが搭乗している損傷したグリムゲルデた横たわる。

 そしてもう一機体。全身の白い装甲、背部に設置される翼のようなスラスターウイング。サイドスカートの両側には金色のソードが一本づつ。頭部の二本のアンテナの奥には赤いツインアイが。

 

「ガンダム……フレーム……どうしてこんな場所に……」

 

「それこそがこの場所にアグニカの魂が宿ると言われている所以さ」

 

「マクギリス! くッ!」

 

 横たわるグリムゲルデのコクピット部分にバーストサーベルの鋭い切っ先を突き立てた。が、パイロットは既に降りている。

 マクギリスはその場に立ち尽くす白い機体のコクピットにまでやって来ていた。

 

「ガエリオ、お前にも見せてやる。私が懇願した未来を……アグニカ・カイエルはここに復活する!」

 

 制服を脱ぎ捨てるマクギリス。背中には三日月らが付けているピアスがあった。それはつまり阿頼耶識システムを繋げる為の手術を受けたと言う事。

 機体のカメラで見るガエリオは目を見開き驚愕した。

 

「俺がアインの脳髄をシステムに組み込んだのと同じように、お前も阿頼耶識システムを使おうと言うのか?」

 

「いいや、違う……これは本物の阿頼耶識システムだ。アイン・ダルトンを使ったのはこの為のデータ採取に過ぎない」

 

「データ採取だと? お前は……アインの命さえも!」

 

 コクピットのシートに座りピアスとケーブルを繋げる。操縦桿を握り静かに目を閉じ、深呼吸を繰り返す。

 脈打つ鼓動だけが聞こえる。

 一回……二回……三回……

 

「ッ!?」

 

 目を見開くマクギリス。全身が痙攣し、呼吸が荒くなる。同時に白いガンダムフレームのツインアイが赤く輝き、ツインリアクターが起動してエネルギーを作り出す。

 

「動き出したのか?」

 

「フフッ……フフフ……」

 

「マクギリス……」

 

「誰だ? 俺はアグニカ……アグニカ・カイエル」

 

「何だと……どう言うことだ? ふざけているのか!」

 

「識別コードは……お前の機体、外見は変わっているがキマリスか。だが乗っているのはクレイグじゃない。まぁ良い、俺が寝ている間に随分と状況は変わっているようだ」

 

 面持ちが、雰囲気が、マクギリスだった時と比べて何もかもが違う。自らをアグニカ・カイエルと名乗る男。

 

「本当にアグニカ・カイエルなのか? 奴の体に人格が乗り移った?」

 

「久しぶりの感覚だ……俺はまだ生きている……行くぞ、バエル……」

 

 腰部から金色の剣を抜く白い機体。相手が動くのを見て瞬時に反応するガエリオはヴィダールのバーストサーベルで突きを繰り出す。

 鋼と鋼が擦れ火花が散る。白い機体の方が反応も動きも早く抜いた剣で攻撃を受け流した。

 

「遅い、クレイグが乗っていればこんな動きではなかった」

 

「遅いだと?」

 

「お前に見せてやる。バエルの……いや、俺の力を!」

 

 ヴィダールを押し返しもう片方のマニピュレーターで二本目の剣を抜く。背部の大型スラスターウイングを翼のように広げ、地面を蹴り加速し両腕をX字に振り抜く。

 

「なッ!?」

 

 たった一度の攻撃でヴィダールの両手が切断され、青い胸部装甲にも傷が入る。アインのシステムを起動させ反応速度が上がっているにも関わらず、ガエリオは手も足も出なかった。

 

「これがあの機体の……バエルの力なのか? クッ! 離脱するしかない」

 

 メインスラスターから青白い炎を噴射して飛ぶヴィダールは天井に空いた穴から逃げて行く。

 遠ざかる機影を静かに見るアグニカは追撃しようとはせず、コンソールパネルを叩き通信回線を繋げた。

 

「今ここに! バエルと共にアグニカ・カイエルは蘇った! 厄祭戦が終わって三〇〇年……俺の魂はバエルの中に封印された。その間に人類の文明は随分と反映したみたいだが、同時に人の数は増えすぎた。お前達も目を覚ませ、天使達よ。再び狩りを始めよう、人間狩りをな……聞け、人類よ! 厄祭戦は再び……始まる!」

 

///

 

 ――火星時間一九時二〇分――

 

 全世界に向けて放送されたアグニカ・カイエルの放送。それを受けて鉄華団のモビルスーツ隊も警戒態勢を取り、シノもロールアウトされたばかりの自らの機体に乗り込む。

 

「オイオイ、まさかあの男が言ってたことを真に受けるのか? 厄祭戦ってとっくの昔に終わったんだろ?」

 

「俺も本気で信じてねぇ。でも地球に行ったオルガと三日月が心配だ。用心しておくに越したことはねぇ」

 

 グシオンに乗り込む明宏も機体の調整に入る。

 新米のハッシュはモビルスーツで物資の運搬を行っており、何個目かのコンテナを地面に置くとコクピットの中で息を吐いた。

 

「ようやく乗せてもらえても結局雑用かよ……はぁ……腹減った。さっさと終わらせて――」

 

 地面が弾む、空気が揺れる。激しい音と共にどこからか大きな土煙が上がった。咄嗟にその方向を見るハッシュ。震源は数キロ先で、煙の中からでも巨大な機影が見えた。

 

「何なんだ……アレ……」

 

 二本の足、腕はなく胴体に巨大な翼。頭部にはクチバシのような物がありさながら鳥のよう。

 クチバシを開くと中からは大口径の砲門が。リアクターの出力を上昇させエネルギーを回すと、日が沈んだ夜の闇の中で一つの光りが灯る。

 

「モビルスーツ……じゃないし、一度本部に連絡を――」

 

 ハッシュがコンソールパネルに手を伸ばした瞬間、閃光が轟く。大容量のエネルギーは空気を焼き払いハッシュの獅電目掛けて一直線に突き進む。

 警戒心の薄れている彼に咄嗟の動きができる筈もなく、目の前に迫る巨大な輝きに呆然とするしかない。

 

「え……」

 

 獅電がエネルギーの中に飲み込まれようとしたその時、一機のモビルスーツが立ち塞がった。背中を向ける機体は光りの羽を展開し、全身の装甲を薄い青に変化させてエネルギーを受け止める。

 けれども青い機体がエネルギーに飲み込まれる事はない。エネルギーを粒子のようにして弾き飛ばし、また自らのエネルギーとして吸収した。

 ハッシュは目の前で起きた現象に理解が追い付かない。

 

「今の光りは何だ? それよりもその機体、地下に置いてあったヤツか? 何だって言うんだ?」

 

「リフレクターモードは作動している。機体に損傷はありませんね?」

 

「パイロットなのか?」

 

「離れていて下さい。あのモビルアーマーの相手は僕がします! バッテリーはまだ切れない」

 

 リフレクターモードを展開するGセルフ、ベルリはペダルを踏み込み機体を上昇させると突如現れたモビルアーマーと対峙する。




 アトラです。折角タービンズの人達からお魚を貰ったのにみんな全然食べてくれないんです。料理の仕方を教えて貰って美味しくできてるのに!
 明宏さんは見た目が怖いって言ってたけど、モビルスーツとかで戦う方がよっぽど怖いと思うけど……
 次回、鉄血のレコンギスタ――破滅へのカウントダウン――
 見ててね、今度はもっと美味しいお魚料理を作ってみんなに食べて貰うから!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。