そんな君に   作:秋の月

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キャラが多い分、いまいち特徴を掴み辛いです。
12話目、どうぞ。


12話 つまり、イベント事はすぐ近くにある

「校内放送に出演して欲しい?」

 

番長騒動があった翌日の放課後、俺は明音から放送室に来る様に伝えられた。因みに今週のバイトは店内改装で休みだ。手元にあった手書きの資料を見ると、有名なラジオ番組の様にコメンテイターやゲストを置き、届けられたお便りなどを読んだり、こちら側からラジオの特設コーナー的なのを作るらしい。

 

「うん!男子の中で一番と言っていい程有名な

翠くんに是非主演して欲しいなって。

人気の様だったらシリーズ化して...今回はお試しって

事で...どうかな?」

 

「別に俺は構わないけど...」

 

折角明音が考えた案なのだから、協力してやるのが友達として出来る事だろう。

 

「本当!?なら貼り紙して、お便り集めて...ゲストも...」

 

「やけに張り切ってるな」

 

「そりゃそうだよ!折角やってくれるんだし、

自身のある企画だし張り切るよ!」

 

まあ、これは基本向こうに任せていいか。

 

「因みに放送日はいつ?」

 

「木曜日だよ!」

 

「いきなりだな...。今日は火曜日だぞ?」

 

思い立ったら吉日と言うものなのか...。

やる気の炎に包まれている彼女を見ると、俺は何も言えない。

 

「やりたいコーナーとかあれば、どしどし言ってね!」

 

―――

 

家に帰ると本やネットで面白そうな企画が無いか探してみた。

 

「お便りコーナーの様なものはあるし...」

 

なんて探していると、イントロクイズや生放送中に送られてきた相談メールに答えたりと無難であるが、人気の物があった。

 

「こんな感じで良いかな?」

 

Wordで資料を作り終えると、それを必要数印刷し、告知用の貼り紙などを軽く作ると取り敢えず、明日には出せる様に作り終えた。

 

「終わったかー?」

 

当然かの様に居座る東雲と姫島。今日も飯を集りに来たそうだ。

 

「...タケノコの里と烏龍茶でも出すか...」

 

「「ごめんなさいまともなものをお恵みください」」

 

「...あんま物ねぇから買い物手伝ってくれ」

 

取り敢えず財布と携帯を持ち、家を出ると丁度隣の家からるいが出てきた。

 

「翠くん?それに東雲さんと姫島さん...。

翠くんに夕飯作って貰いに来たの?」

 

それに二人は元気良く頷く。おい、少しは自炊しろ。

 

「...これから買い物?」

 

「あぁ。この人数分の食材は無いし。メニューは

特売とか見ながら決めようかと...」

 

資料作りは思いの外早く終わった為まだ六時前だ。商店街やスーパーが丁度混み始める時間だが、まあ仕方ない...。

 

「な、なら私も行って上げても良いわよ!」

 

「「出た、ツンデレ乙」」

 

「?そんな分けないだろう。好意がある訳じゃあるまいし」

 

「「「...はぁ...」」」

 

三人に溜息吐かれた...えぇ?

 

「今どき鈍感系主人公は流行らないぞー」

 

「マンネリ化してるしなー」

 

「何言ってるの?」

 

こいつらどうしたのか?と思いながら商店街に向かう。

 

―――

 

夕暮れと言うのもあり、商店街は明かりで照らされ、通りからは活気良い声と献立を考える主婦や家族の声が響く。歩いていると柱に『商店街主催のイベント開催!』とチラシが貼ってあった。

 

「へぇ...イベントやるのか...」

 

「そうみたいだな。ボクには関係無いけど」

 

開催は今週の土日らしい。土日は店全体の商品、サービスが安くなる代わりに混みそうだ...。

 

「あれ?和倉先輩たちじゃないですか!」

 

「先輩、こんばんは~」

 

「葉月と朝比奈か、こんばんは」

 

葉月柚子...葉月庵と言う蕎麦屋の一人娘だ。

そして朝比奈桃子...。にゅーろんのメンバー...風町の後輩に当たる人物で基本用は無いが、酒屋の娘...。

そしてこの二人は幼馴染みと言った関係らしい。

 

「そうだ!先輩土日お暇ですか?」

 

「ん?まあ...軽く運動して勉強して本読む位しか

やる事ないな...今の所」

 

「良かった!なら、商店街主催のイベントで見回り

お願い出来ますか?」

 

「買い物する時間があるなら...」

 

「大丈夫ですよ、ならお願いできますか?」

 

まあ、家で時間を無駄にするよりは有意義だろう。

恐らくこの地域から人が集まって混乱するし...。

 

「参加させてもらうよ」

 

折角のイベントなんだ。楽しむだけで得だ。

 

「それじゃあ、俺らは買い物に戻るから」

 

「足止めしてごめんなさい。それじゃあまた後日」

 

二人と別れると、商店街の中心にあるスーパーに着いた。確かにここには八百屋や惣菜屋などが充実して、スーパー要らずかもしれないが、専門店と比べ品揃えは良く、時期関係なく食品が並んだり、タイムセールがあったりとメリットも大きい。

 

「牛肉とか、エリンギとかが特売だって。冷蔵庫の

中に余ってる食材とかは?」

 

「確か...白菜とか白滝とか卵とか...だったはず」

 

「ならすき焼きとかどうかな?」

 

「すき焼きだと...?」

 

「それいいな!」

 

反論は無さそうだし、牛肉も安いしいいかもな。

 

「...エリンギのすき焼きって美味しいと思う?」

 

ふと疑問に思った。某なめこのDVDを観ていたらそんなシーンがあった気がする...。

 

「試してみたらどうだ?」

 

「まあ...試すか...」

 

キノコ(の山)好きな姫島が言うのだ。試す価値はありそうだ。まあ、不味いとは思わないが。美味しいかも分からない...。

 

「どれ位買うの?」

 

「まあ、三、四パック位買って余ったら他で使おうかな

と思ってる」

 

余ったら牛丼にしても問題無さそうだ。

 

「やっぱり自炊出来た方が良いのか?」

 

「いつも面倒と言ってる東雲の口からその言葉を

聞くとは...まあ、できるに越したことはない。

それに食品の選びとかに寄るが出前やコンビニ飯より

安上がりだったりもして、他に金を回せる」

 

オーブンとかの設備が充実してる我が家は、出前でピザ頼むより、作った方が安い。スーパーで売ってるチンして食えるピザと比較されると、悩ましいが...それよりは美味しい物ができる。

 

「何だったら暇な時に料理教えるぞ」

 

「...気が向いたら」

 

まあ、そんな暇あるならゲームやるとかだもんな...。

 

「まあ、ある意味料理は作業ゲーム。焼き加減、時間

とかミスったら点数の下がるな。そして経験値を

溜めてスキルを磨く」

 

「確かに考え方変えたらゲーム気分ね」

 

るいも納得のご様子。自分で言って思ったが言い得て妙だ。実際にそういうゲームもあるし。

 

「気が向いたなら聞きに来い。バイトと予定が重なら

無ければ教えるから」

 

「約束だぞ?」

 

「なら聖櫻が誇るゲーマーの私も参加するとしますか」

 

...やる気があるな良いけど、ゲームって言葉に惹かれたわけでは無いと信じたい。自炊が出来た方が良いと思っている事を願ってる。お願いだから。

 

「私も手伝いたいけど、部活が重なるし...」

 

「大会近いもんな。応援はバイト無ければ行くけど

見に行かなくてもるいなら勝てそうだな」

 

まあ、試験より練習に打ち込もうとする位だ。勿論止めたが、テスト終わるとすぐに練習を始める。

まあ、真面目なるいらしいが。

 

「確か日曜にあったはずよ」

 

「なら行けるわ。今週は店内改装で有給消化みたいな

もんだし...俺の場合」

 

店長にこの機会と言うのもあり有給消化させられている。働きすぎだと気にするのは良いが、原材料で三番目に珈琲と来る様な甘い珈琲は胃に来るからやめて頂きたい。缶コーヒーじゃなくて、カフェ珈琲を与えて欲しかった。なんて思いながら、籠に入れた食材を会計する。

 

―――

 

「...エリンギのすき焼き、案外いけるな」

 

「確かに...普通に美味しい...」

 

全員が同じ事を思いながら、エリンギの入ったすき焼きを食べるのだった。エリンギさん万能過ぎや。




いつも最寄り駅と自宅までの行き帰りは自転車なんですが、今日は風が強く煽られていました。台風が通過する地域の皆さんはお気を付け下さいを
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