そんな君に   作:秋の月

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読む人がいると嬉しく思います。
三話目、どうぞ。


3話 生徒会選挙と昼休み

この学校の生徒会選挙は四月の後半に行われる。

今の段階はまだ立候補者が出て、街頭演説を行ったりもする。積極的な人も中にはいて、一年のうちから立候補すると言う者もいる。あまり生徒会には興味は無いが、今年は誰が立候補するのだろうか。例年誰かしらはキャラの強い人がいる...。当選しようがしなかろうが...。

 

「この学園の生徒会長になり、女子生徒による

水着コンテストを行う!」

 

馬鹿みたいな公約を掲げて男子の票を集めようとする会長候補がいた。再度言うが馬鹿だ。赤ネクタイをしている為、先輩だと分かるが馬鹿だ。この学園は女子の比率が多いのだ。歩く女子生徒から非難と蔑みの視線を送られるのに気付いてほしい。

 

「和倉君が生徒会長なら信用出来るんだけどね」

 

校門前で偶々あった八束に言われた。

 

「そんな柄じゃないぞ。俺は雑用やる方が性に合う」

 

「なんか分かるかな」

 

分かっちゃうのか...。

 

「和倉君はもし生徒会長に立候補するなら、公約は

どうするの?」

 

公約ねぇ...。突然そんな事を言われた。もし仮にするのであればなぁ...。

 

「そうだな...。外部と提携した体験型イベントを提案し

て、地域の活性化や学園の活性化を図る。後は

学力下位層を中心とした学力向上の為の試験大会

的な事を開催して、聖櫻の学力を上げるとか?」

 

「...それは先生が考えるべき事じゃない?和倉君

らしい意見ではあるけどね」

 

ご最もである。とにかく結果に繋がるイベントこそ重要だと思う。学力が上がればその分入ろうとする人も多く出るはずだ。

 

「和倉君、生徒会向いてるんじゃない?」

 

「いや、立候補しないよ。知名度もない平凡な学生だし」

 

あと半一人暮らしだしな。家の事もある。

 

「その平凡な学生に毎回テストで負けてるのね...」

 

ここのテストはそんな難しいとは思わない。強いて言うならば世界史Aが難しいくらいだと思う。まずあの先生は持論を押し付けてくる教師で授業が進まず無駄な時間を過ごしたと思わせるだけだが。

 

「今年は選択で物理選んだからなぁ...」

 

自由な学園ではあるものの、流石に選択科目に電気とかある程自由ではない。普通科しかないこの学園に電気などの専門科目は必要ない。習いたいら駅が数個手前の公立林間北高の電気科に行くべきだ。

 

「去年も同じような事聞いたわ」

 

そんな事あったっけなぁ...。

 

「それに特待生だし大丈夫だと思うわよ」

 

一応この学校の特待生だ。志望してた高校だと無理そうだったが、ここなら受かりそうだったし。

 

「そうとは限らんよ」

 

「...本当に自信だけはないよね...」

 

そんなもの遠い昔に捨て去った。

 

―――

 

クラスの中では生徒会選挙の話になっていた。

やれあの男の会長候補はやってくれそうだとか、天都かなた先輩が会長に立候補したとか、昨日の商店街の騒ぎは聖櫻の幻想殺しが止めたとか。最後関係無くね?てか俺そんな二つ名みたいなの付いてるのかよ。

あの主人公みたいに髪の毛をワックスで固めてツンツンにはしていない。このツンツンはただボサボサの癖っ毛なだけで天然だ。水被れば萎れる。

 

「生徒会ねぇ...」

 

昨年は副会長がとにかくマイペースな人で、他の役員も手を焼いていたらしい。その副会長が天都かなた先輩だ。容姿も優れており学園でも有名人だ。この学校は有名人が多い気がするのだが。気の所為だろうか。ぶっちゃけるとこの学園の女子の容姿のレベルは高過ぎる。

他の学校はどこにでもいる様な顔が揃っている中、ここはそれぞれの個性と言うのだろうか。それが強く出過ぎな気がする。八束も、東雲も、姫島も、他のクラスメイトも人の目を引く容姿だ。中には見吉と言った雑誌のモデルをやってるのもいる。

 

「やっぱり容姿とかで選ばれるのかねぇ...」

 

魅力的な公約も無さそうだしなぁ。水着コンテストとか実現出来るわけ......出来そう。

うちの生徒馬鹿しか居なかった

 

「私は公約とか見て決めようと思うけどね」

 

八束の様にまともな生徒はそうだろうが、この学校の特に男子は容姿で選んでいると言うのが強い。情報源は生徒会アンケートの結果。役員の選出基準と言うアンケートを集計した結果八割以上が容姿で選んでた。ここは碧陽学園なんて場所ではない。優良枠なんて存在しない。

 

「公約は勿論だが、やっぱり人望とか、いざ全校生徒

の前に立った時にしっかりしているかとか、そう言う

のも判断したいからなぁ...」

 

公約何てものは口約束の様なものだし、魅力的だと思わせるなら嘘を吐いてもいい。信用を無くすだけだ。

前文の「容姿だけで選ぶな」と言ったが、清潔にしているだとか、制服はしっかりと着こなしているか、髪などは跳ねてないか...そういう所も重要となる。

公約だけで全てを決めつけられない。

 

「それはいいや。そろそろ先生来る」

 

「それもそうね」

 

窓側一番後ろと言う位置にある自分の席に戻ると、担任が来るまでの間、机と一つになった。

机と一つになる前、東雲と姫島の姿が見えなかった。まあ、徹夜でゲームして寝ているのだろう。去年がそんな感じだったしな。言っても直さないしいいだろう。

一限は何だったけな...。

 

―――

 

一限から数学Ⅱを二時間連続で受けるという地獄も終え昼休みになった。今日の昼飯は自作だ。るいは朝練がある為早く家を出た。始業式の日は流石に朝練は無かったが、途中でるいは「一緒にいて、か、カップルだとか思われたくないから、さ、先に行ってるわよ!別に嫌いだなんて事無いんだから!」と去ってしまった。恥ずかしがり屋過ぎないだろうか。そんなので勘違いする様な奴はいないと思うのだが...。

 

「和倉君、お昼食べない?」

 

「ん?櫻井か...いいぞ」

 

櫻井明音、前のクラスでも同じクラスだった一人だ。

八束の誕生日をしようと計画したのも櫻井だ。

放送委員で、彼女が昼放送の司会を務めたり、イベント事で実況をやっているの見ると、宛らアナウンサーの様に思える。実際は高校生だが。

 

「それじゃあ。非番の時くらいしか一緒に食べられない

からね。寂しかった?」

 

「寂しいかと言われると...全然寂しくないぞ」

 

そもそも寂しくなる理由が分からん。個人的には一人飯と言うのも静かで落ち着くからいいと思っているのだが。他は違うのかねえ...。

 

「そ、そうなんだ...」

 

何故悲しげな顔で答えるのか?寂しいって思ってほしいのか?

 

「寂しいと思って欲しいのか分からんが、放送委員で

よく放送してるじゃないか。寂しくなるか?」

 

「あっ...そうだった...」

 

複雑そうな顔している。放送委員という事忘れたのか?

 

『ただいまより、生徒会庶務候補の選挙演説を

行います』

 

「あぁ、これがあったから休みなのか」

 

「そうだよ。ネタはあるんだけど、流す場が無かったの」

 

『どうもー食事中のみなさん、そして...この演説を

お聞きになっている...あなた!ようこそ御機嫌よう』

 

放送の音量を変えられる摘みの前にたつ。

 

『後藤影虎のポコ』(ブチッ)

 

「あれ?なんで放送消したの?」

 

純粋な彼女は聞いてくる。こんなの放送できるわけ無いだろう。一部男子が騒いでいるのが聞こえる。

 

「和倉は知ってたのか...」

 

クラスメイトの男子が何か察した様な顔をしてた。

 

「これは...アウトだ。悪ノリも出来ない」

 

やってたらるいに見られて「何やってんの?」的な顔をされた。

 

「今の放送何だったんだ」

 

他クラスから帰ってきた生徒が何とも言えない顔で帰ってきた。

 

「もう終わったのか」

 

頷いていたので、摘みを元に戻した。

やはり馬鹿しかいないのか。これは落ちたな(確信)




人気投票、中間の段階で文緒さんが1位...。文緒さん強いです...。
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