「ぐっ、強い…!」
「諦めなさい。もうあなたの負けは確定」
「諦めない!必ずこの世界を救う!!」
私は襲いかかってきたベルフェゴールを相手に戦っているが力量的にベルフェゴールの方が上の為、ベルフェゴールに一方的に押されている。そんな絶対絶命の中でこの劣勢な状況をどうすれば優勢に持っていけるかを考えていたその時だった。
「また会ったな、魔王よ…」
私達の戦いの場に姿を現したのは私を憎んでいるゼノであった。私はまた襲いかかってくるのかと思ったが今回はなんか様子がおかしかった。
ゼノはなんと、私を攻撃せずベルフェゴールを攻撃し始めた。ゼノはベルフェゴールに向かっていく前に私の方へ振り向いてこう言った。
「…魔王、今回は見逃してやる、だからコイツらを一緒に倒すぞ!」
なんと、私を憎んでいるはずのゼノが私に共闘を持ちかけてきた。私はこの誘いを断るわけもなく承諾し、ゼノと共闘することにした。
ゼノは早速、新たなライドウォッチを取り出し、天面のスイッチを押してからバックルのもう片方のスロットに挿して一回転させる。
ピロピロピロピロリ....
クロノス!
【ライダータイム!】
《仮面ライダーゼノ....》
【アーマータイム!】
《バグルアップ!》
〔クーロノース!!!〕
ゼノはクロノスアーマーにフォームチェンジした。ゼノはクロノスアーマーの最大の武器であるポーズを発動させて周りの時を止める。
「フッ、本来ならばここでお前を叩きのめすはずなんだがなぁ」
止まっている私にそう言いながら止まっているベルフェゴールを攻撃しようとする。だが、ベルフェゴールはクロノスアーマーのポーズの影響を受けなかった。ゼノの殴りを受け止めてニヤリと笑うベルフェゴール、ゼノは時を止めたはずなのに動いているベルフェゴールに驚いていた。
「なにっ⁉︎」
「甘いな、ゼノ…いや、クロノよ。私が時止め程度にやられると思うか?」
「くっ…」
ベルフェゴールはそう言い、ゼノを蹴り飛ばしてポーズを解除する。辺りにリスタートと鳴り響くと共に時間が再び動き出す。
ゼノと共にベルフェゴールを攻撃するが、あまりダメージを与えられずにいた。
「俺が囮になってやる、その間に決めろ」
「分かった!」
ゼノにそう言われた私はバックルに挿してある2つのライドウォッチの天面のスイッチを押して必殺技を発動させる。
【フィニッシュタイム!】
【ピーチ!!!】
《ラブサンシャイン・タイムブレーク!!》
ハート型の光線を当ててアナザーピーチが怯んだ隙に高く跳び上がり、アナザーピーチに向かって急降下していく。囮であるゼノを見ていたベルフェゴールは背後から急降下してくる私に気づかず、必殺技をくらった。ベルフェゴールは数メートル先まで吹き飛ばされたが変身は解けなかった。
そして必殺技をくらった後、ベルフェゴールは腕をプランプランさせ、よろめきながらその場に立ち上がる。
「やるなぁ...さすがは魔王だぁ!次、会った時が最後ですよ、魔王様!」
ベルフェゴールはそう言い、ワープホールのようなものへ入っていき、消え去っていった。だが、これでこの世界は救われた。ゼノにお礼を言おうとしたがいつの間にかいなくなっていたので私はこの時代の桃園ラブ達にブランクウォッチを渡しにいった。
「桃園ラブ!」
「あなたは?」
「私は黄醒靉!」
「私達に何か用?」
「これを渡しにきたの!」
私はそう言いながら、ポケットからブランクウォッチを取り出して桃園ラブ達に見せた。
「これは?」
「未来で私とあなた達を繋いでくれる魔法のアイテムだよ!」
「魔法か…いいね!じゃあ、また会える日まで大切に持っておくよ!」
魔法のアイテムと聞いて、気に入ったのか桃園ラブは4つのブランクウォッチを受け取り、美希、祈里、せつなに一つずつ渡す。この時代でやるべき事がなくなった私は4人に別れを告げてタイムマジーンに乗り、2020年に戻っていった。桃園ラブと3人は満面の笑みで手を振りながら私を見送ってくれた。
to be continued........
靉とNEXTLEGENDの掛け合い
「この花綺麗だね!」
「この花はニゲラ!花言葉は"未来"なんですよ!」
「へぇ〜!」
「他にもいろんな花があるので観ていってください!」
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