プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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2話「キラキラル2020」後の靉とウォッチンの掛け合い

靉「長すぎ!待ってられない!」

ウォッチン「後もう少しの辛抱だ!頑張れ!」




3.レッツ・ラ・プリキュアタイム2020

 並ぶ事約2時間、やっと店の中に入れた。そして、自分の番が来た時、店員に話しかける。

 

「あの、ここの店長さんはどこにいますか?」

 

「天野さんなら奥にいますがどうかしました?」

 

「天野さんと話がしたいんです!」

 

「なら、呼んできますね!」

 

 

 店員さんはそう言い、他の人にレジを任せて店長を呼びにいってくれた。そして、すぐに店の奥から店長が出てきた。店長は細身で背が高い男勝りな感じの女性だった。

 

「君、ここじゃ人の迷惑になるから店員専用の部屋に来なさい!」

 

「分かりました!」

 

 店長はここで話すと、並んでいる人の迷惑になると言い、私を店の奥にある部屋に呼んだ。部屋に入った私は2017年から起きている事件について話し始める。

 

「天野さん、2017年から起きている事件について教えてくれませんか?」

 

「……」

 

「天野さん?」

 

 私の質問を聞いた店長の天野は下を向いたままで、返事もなく、私に目を向けようともしない。

 

「残念だけど、教えられないわ…」

 

「何でですか?」

 

「この店の未来に関わるからね!!」

 

 数十秒経った時、顔を少しずつ上げながら私にそう言う。私がなぜ教えられないのか聞くと、店長の天野は目を限界まで見開きながら強い口調で店の未来に関わると言い、グロテスクな容姿をした怪物へと姿を変えた。

 

「アナザープリキュアだ!気を付けろ!」

 

 店長の天野がアナザープリキュアに変身すると、他の店員達も天野の元へ寄り、アナザープリキュアへと変身する。アナザープリキュア達は店先で並んでいる人々を吹っ飛ばし、どこかへ向かっていく。見失うわけにはいかない!と思った私は走って、アナザープリキュアを追いかけていく。

 

「ウォッチン!どうすれば倒せるの?」

 

「同じプリキュアの力を使うんだが、今はないから倒すだけ倒そう!さぁ、ドライバーを腰に装着して、クロックライドウォッチを起動しろ!」

 

「分かった!」

 

私はウォッチンにそう返答し、ドライバーを腰に装着した後、ズボンのポケットからクロックライドウォッチを取り出す。そして、ライドウォッチのてっぺんにあるスイッチを押す。

 

ピロピロピロピロリ....

 

クロック!

 

 

 

ライドウォッチがクロック!と言い終えると共に私は、腰に巻いているドライバーのバックルの二つあるスロットのうちの右側のスロットにクロックライドウォッチを挿しこむ。すると、バックルから秒針を刻む様な待機音が鳴り出した。私は待機音が鳴り出したと共にバックルを360°回転させた。

 

【プリキュアタイム!】

 

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

 

私はキュアクロックに変身した。

 

 

キュアクロックは黒とピンク主体のカラーリングで肩のアーマーは腕時計のベルトだ。そして、左腕には20という数字、右腕にはXXというアルファベットが刻まれている。

 

「私の名はキュアクロック!!時の魔王だ!ってあれ、何言ってんだ私…」

 

 名乗りなど考えてはいなかったはずなのに、何故か自然とこの名乗りが口から出てしまった。

 

「まっ、そんな事どうでもいいや!今はとにかく怪物を倒すのみ!」

 

 私はそう言いながら他のスイーツ店を襲撃しているアナザープリキュア五体に向かっていく。6対1の為、私は身を守るので精一杯だった。

 

「ライドウォッチの天面のスイッチを押してもう一度バックルを回せ!」

 

 ウォッチンにそう言われた私はバックルに挿したライドウォッチの天面のスイッチを押して素早くバックルを360°回転させて必殺技を発動する。

 

【フィニッシュタイム!!】

 

 

《タイムブレーク!》

 

 

 私は空高く飛び上がり、アナザープリキュア達に向かって急降下していく。アナザープリキュア達は"キック"というエフェクトに逃げ道を塞がれて避けられず、私の必殺技をくらい、爆発と共に消えていった。

 

 

怪物が消えたのを確認した私はクロックドライバーからライドウォッチを取り出して変身を解いた。

 

「靉、もう一度宇佐美いちかの元に行くぞ!」

 

「えっ?何で?」

 

「アナザープリキュアが消えている今、記憶と力が宇佐美いちか達に戻ってるからだ!」

 

 私はウォッチンにそう言われ、再び宇佐美いちかの元へ向かう。キラパティという建物の入り口に着き、扉を開けるとそこには宇佐美いちかの他に5人ほど人がいた。

 

「靉ちゃん!私、思い出した!」

 

「プリキュアの事を?」

 

「うん!あっ、そうだ!これ!」

 

 ウォッチンの言った通り、宇佐美いちか達はプリキュアの記憶と力を取り戻したらしい。記憶と力を取り戻した宇佐美いちかはズボンのポケットから何かを取り出し、私の手のひらの上に置いた。他の5人も宇佐美いちかの様に私に何かを託してくれた。

 

「過去のいちかちゃんや私、そして皆によろしくお願いします!」

 

「分かった!じゃあ、行ってくるね!」

 

 髪型が茶髪の三つ編みの背が私よりも低い女の子がそう言う。私は6人に(過去)に行ってくると言い、キラパティを後にする。

 

「フフ…中々、面白い子ね…」

 

「あきらさん、新人との交流はしないんだね!」

 

「しないに決まってるだろ!」

 

「5人とも!スイーツ作るわよ!」

 

 一時的に記憶が戻っているキラパティの皆は仲良く話しながら、スイーツを作り始めるのだった…

 

 キラキラプリキュアアラモードの歴史と運命を託された私はアナザープリキュアを倒し、正しい歴史を取り戻す事が出来るのだろうか?

 

 

to be continued......




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