魔王にならないつもりでいる黄醒靉は未来へ行き、魔王となった自分と出会うのだった....。
41.I am Satan2070
2018年から戻ってきた私達はいつものように朝起きて、朝食を食べていると、何処からかウォズリンが現れた。
「魔王、おはようございます…!」
「ウォズリン、いつもより起きるの早いじゃん!どうしたの?」
「私の事を気にするよりこの世界の事を気にしてはどうですか?」
「どういう事…?」
「外を見れば分かりますよ…」
ウォズリンが今は自分より世界の事を気にした方がいいと言うので皆で家の外に出て近くの高台から街を見ると、そこには今まで巡った色んなプリキュアの世界で私達を襲ってきた謎のプリキュア達がいた。
「あれは…」
「あれはアマルティアプリキュアだ。オーマクロックはアマルティアプリキュア達を使って世界を壊していったの」
アマルティアプリキュアはオーマクロックが世界を壊すために使った戦士とウォッチンは言う。私がどうしていいのか分からずにいると、ウォズリンがこう言う。
「空間ルークはもう不要だな…」
「どういう事!?」
ウォッチンはそう言いながらルークの頭の上に立って何かを唱える。すると、ルークはハッとなり、ここがどこなのかを確認する為、辺りを見渡す。
「やっと解放された…」
「ル、ルーク?大丈夫?」
「アンタが黄醒靉か。私は今までウォズリンに操られてた空間ルークだ!改めてよろしく!」
「よっ、よろしく…」
ウォズリンに操られていたルークは解放され、本来の空間ルークに戻ったようだ。ルークは私に改めてよろしく!と挨拶をしてきた。
その後、アマルティアプリキュアを倒す為に街へ向かおうとした私とルークの前に鳩のような顔をしたロボットが現れた。
「オーマクロック様の命令により、ルークとウォッチンを抹殺する」
鳩のような顔をしたロボットはそう言いながらルークとウォッチンの方へ向かっていく。
「あれは何なの?」
「アイツはカッシーン、オーマクロックの手下だよ!」
ルークはカッシーンと掴み合いをしながら私に鳩のような顔をしたロボットの名がカッシーンだということを教えてくれた。
「やめろ!」
「オーマクロック様、これはあなたの指示です。今更、やめる事は出来ません」
私はカッシーンに向かっていくが、カッシーンはこれは私の指示で今更、やめる事は出来ないと言い、ルークとウォッチンを襲い続ける。
ウォッチンはリンクルスマホン
私はルークとウォッチンを探しにいく。アマルティアプリキュア達が町を破壊する光景をどこかで見たような…と思いながら町外れを駆けていく。
そして数十分後、私は廃工場でルークとウォッチンを見つけた。だが、私が2人を見つけたのと同時にまたカッシーンがやってきた。
身の危険を感じたルークはウォッチンを廃工場の隅へ逃がした後、いつもより素早く変身し、カッシーンへ向かっていく。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・ラウム!!!〉
ルークはジカンザックスを振り回し、カッシーンを攻撃するが、カッシーンはルークの攻撃を上手くかわしていき、反撃する。ルークはカッシーンの攻撃を受けて追い込まれていく。
「やめろって言ってるだろぉぉ!!」
私はそう叫びながらドライバーを腰に巻いてバックルの右側にライドウォッチを挿し、バックルを一回転させて変身する。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック!!!〉
変身した私がルークの元へ向かおうとした時、門矢零が再び私の前に現れる。
「お前の相手は私だ!」
「プリキュア・ライド!」
キュアゼロに変身した門矢零は私に襲いかかってくる。私はゼロライドウォッチをバックルの左側のスロットに挿して再びバックルを一回転させてフォームチェンジする。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック!!!〉
【アーマータイム!】
《キュアライド!》
〔ゼロ!ゼロ!ゼーロー!!〕
私はライドヘイセイバーを持ちながらキュアゼロに向かっていく。キュアゼロを何回か斬って吹き飛ばすがキュアゼロはすぐに体制を持ち直して私に向かってくる。
「何故、空間ルークを助けようとする?」
「何故って…仲間だからだよ!」
「お前の仲間は空間ルークではない、あのロボットだ!」
「違う!」
「ほぉ…自分は魔王じゃないと?」
「私は魔王なんかじゃない!」
「なら、未来に行って自分の姿を見てくるがいい…」
キュアゼロはそう言いながらワープゲートを作り、私をその中へ蹴り入れた。ウォッチンも私を追うようにワープゲートの中へ入っていった。
2070年....
その後、変身が解けた私が目を開けると前方には黄醒靉 初変身の像があった。その周りには変身した状態の歴代プリキュア主人公達の銅像が並んでいた。
「ウォッチン、ここは?」
「ここは2070年、靉が魔王になっている時代だ」
私とウォッチンが話していると突然、私とウォッチンの上から紫色の魔法陣が現れ、私とウォッチンをどこかへ移動させていった。
移動した先は草原や川のない大地だった。そこにぽつんと魔王の部屋らしきものがあった。
「黄醒靉よ、魔王にならないつもりでいるらしいな?」
「私は魔王にならない!ってか魔王になんか興味ない!」
「なら、夢の話をしよう…お前は小さい頃、夢で謎の戦士達が自分達の街を壊していくのを見た…そして、1人でどうしようか考えていた時、誰かが現れた。その誰かは私に向けてこう言った"お前は生まれながらの王、お前には王となり世界を破滅から救う使命がある"と」
「私が見た夢と同じ…って事はこの人は…」
「そう、私こそが未来の黄醒靉だ!」
「違う!魔王になんかならない!!」
そう言いながら私は変身し、ジュウモードのジカンギレードにサニーライドウォッチを挿して必殺技を放つ。
【フィニッシュタイム!】
【サニー!!!】
〈スレスレシューティング!!〉
魔王に向けて必殺技を放つ。技は決まったと思われたが、爆発後の煙の中からはオーマクロックが現れた。私はゼロライドウォッチをバックルの左側のスロットに挿してバックルを一回転させ、もう一度、ゼロアーマーにフォームチェンジする。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック!!!〉
【アーマータイム!】
《キュアライド!》
〔ゼロ!ゼロ!ゼーロー!!〕
そして、ライドヘイセイバーを取り出し、ライドヘイセイバー中央部にある長針を動かして技を放っていく。
〈ヘイ!ホイップ!〉
《ホイップ!デュアルタイムブレーク!!》
オーマクロックは私がホイップを選択し、技を放つと、どこからかホイップライドウォッチを取り出し、私の技を跳ね返した。その後、私は何回も立ち上がり、ピーチ、ブロッサム、ハートといろんなプリキュアで対抗したが全て跳ね返される。そして私はダメージを受けすぎてその場に倒れる。オーマクロックは倒れている私にこう言う。
「魔王にならない方法が一つだけある。そのベルトを捨てる事だ!」
「…ベルトを捨てる…?」
「ベルトを捨てればお前が魔王になる事はなく世界も滅びる事はない…」
オーマクロックにそう言われた私は自分の腰に巻いているベルトを見ながらどうすればいいのかを迷い続けるのだった…
to be continued......
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