プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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43.Happy New Woz2021

 元日の朝、新年の挨拶をする為に私は自分の部屋を出て皆が待っているリビングに行く。

 

「靉、起きるの遅いぞ!」

 

「ごめん!さぁ、新年の挨拶しようか!」

 

 私以外の皆はもう席に座っていた。私は急いで空いている席に座り、皆と一緒に新年の挨拶をする。

 

「「あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」」

 

「いや〜もう2024年かぁ〜!早いなぁ〜!」

 

「2024年…?」

 

 ルークがいきなり今年が2024年であるような発言をしたので私は驚く。慌ててカレンダーを見てみるとそこには2024年と書かれていた。私はどうなっているんだ?と思いながら街の中心部に行ってみた。

 

 街は微妙に近未来的になっており、明らかに2021年ではない様子。私が街を眺めていると突然、謎の敵が私の前に複数体現れる。それと共に謎の敵を一体ずつ倒していく人も現れた。

 

「大丈夫?」

 

「誰?」

 

「私は神蔵蓮花(かぐられんか)!影になりて力なき者を守る!誤った力の使い方をする者からな!」

 

 神蔵蓮花はそう言いながら瓢箪の蓋を開けて中身を自分の腰の辺りに流し出す。瓢箪の中に入っていた液体のような物は私のドライバーのような形状になり、神蔵蓮花の腰に巻かれていく。ドライバーを巻いた神蔵蓮花は手裏剣が付いている変身アイテムをドライバーに取り付けて変身する。

 

誰じゃ?私じゃ?忍者!シノビ 見参!

 

「忍と書いて刃の心!キュアシノビ!」

 

 キュアシノビに変身した神蔵蓮花の服は私服から忍者のような服に変化した。キュアシノビは複数体いる謎の敵を攻撃していく。何発か殴った後、短刀みたいな武器を取り出し、謎の敵を斬り裂く。そして必殺技を発動する。

 

『フィニッシュ忍法!』

 

 キュアシノビの必殺技を受けた敵は爆発と共に消えていく。シノビすごい…と私がキュアシノビの戦いに感銘していると、どこからか私を呼ぶ声が聞こえてくる。

 

「靉…靉…」

 

 目を覚ますと私は自室のベッドにいた。近くには私を起こしに来たルークがいた。

 

「随分と寝てたみたいだけど大丈夫?」

 

「大丈夫だよ」

 

「そうか、なら良かった!」

 

 ルークはそう言いながら私の部屋を出ていく。私は何だ、夢か…とさっき体験した出来事が夢だった事に気付いた。

 

 そしてその日の夜、時ノ眼町の某所では何者かが見た事のない色のタイムマジーンから降りてきた。

 

 翌日、私はルークに2024年のプリキュアに会った話をする。ルークは驚くが、それが夢だと知った瞬間、何だ、夢かと言った。

 

「ルークは未来の人だし未来のプリキュアとか知ってるでしょ?」

 

「プリキュアというのは未来には存在しない」

 

「何で?」

 

「…オーマの日と呼ばれる日が来るからね」

 

 ルークはオーマの日が来たせいで未来のプリキュアが消えたと私に話してくれた。私とルークが話していると、私とルークの元に人間態のウォズリンがやって来た。

 

「ウォズリン!?何故、ここに?」

 

「我が魔王、町では事件が起きているようですよ」

 

「何だって!?」

 

「被害者は火のない所で発火したり建物の中で竜巻にあったり水のない所で溺れたりと様々だ」

 

「ウォズリンは何か分からないの?」

 

「私にも分からない…」

 

 この事件はウォズリンの持つ本にも書かれていないようだ。私とルークはニュースを頼りに事件の起こった場所へ向かった。何か手がかりが残っていないか辺りを見ていると、私の影から怪物が現れた。

 

「靉!変身するぞ!」

 

「分かった!」

 

私とルークはドライバーを腰に装着し、ライドウォッチをバックルに挿してバックルを一回転させ、変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

 変身した私とルークは怪物に向かっていく。だが、怪物が水や火を操って攻撃をしてくるせいで私とルークは怪物に近づく事が出来なかった。

 

 そしてどうしたのかは分からないが怪物は私達の元から去っていってしまった。ルークは先にバイクで怪物を追っかけていった。一方の私は怪物が夢で見たキュアシノビに似ている事に気付く。

 

 私はバイクを取り出し、ルークの後に続いてバイクで怪物を追おうとしたが、バイクに乗るのに失敗した。

 

「いててて…何でバイクに乗るのに失敗したんだ?」

 

 私がそう言っていると前方から誰かがやってきた。

 

「お前は!?」

 

「やぁやぁお初にお目にかかるねぇ、オーマクロックの従者である私」

 

 私の元にウォズリンが現れ、前方から来た誰かに向かってそう言う。謎の者はウォズリンの問いにそう答える。どうやら、前方から来た誰かはもう一人のウォズリンのようだ。

 

「魔王、逃げますよ!」

 

 ウォズリンはそう言いながら私と共にどこかへ逃げていった。

 

「逃げたか…私から逃げられると思うなよ」

 

 もう一人のウォズリンはそう言い、どこかへ去っていった。その頃、ウォズリンと逃げて来た私は廃工場にいた。場所は知られていないはずなのに私達の前にまた怪物とウォズリンが現れた。

 

「あの怪物は一体!?」

 

「あの怪物はアナザーシノビ!未来のプリキュアキュアシノビを元にした怪物である!」

 

「私達の歴史にいないプリキュア…まさか…!」

 

「その通り…」

 

 ウォズリンはもう一人の自分の話を聞き、もう一人の自分が別の未来からやって来た事に気付いた。もう一人のウォズリンはアナザーシノビと戦っているルークに近づき、こう言う。

 

「はじめまして!我が救世主!」

 

「救世主?」

 

「歴史を変えたのは誰であろう君だ!ラウムリバイブ!」

 

「…!!」

 

「私は君の助太刀をする為に2021年に来た!」

 

 もう一人のウォズリンはそう言いながら、謎のドライバーと見た事のないライドウォッチを取り出し、ドライバーに挿して変身する。

 

ピロピロピロリ…

 

ウォズ!

 

『アクション!』

 

 ライドウォッチを挿した後、ドライバーのレバーを倒して変身完了する。

 

『投影!』

 

【フューチャータイム!】

 

《スゴイ!ジダイ!ミライ!キュア・ウォズ!ウォズ!》

 

 キュアウォズに変身したもう一人のウォズリンはジカンデスピアという武器でアナザーシノビを斬り裂いていく。その後、持っているノートにアナザーシノビはウォズのキックをくらい、爆発四散すると書いてから必殺技を発動させる。

 

【ビヨンド・ザ・タイム!】

 

《タイムエクスプロージョン!》

 

 ウォズの必殺技を受けた怪物はウォズのノートに書いてある通りキックを受けた後、爆発四散していった。変身解除したもう一人のウォズは不気味に笑いながら私達を見つめるのであった…

 

to be continued....




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