47.ミラーバタフライ2021
私は朝起きて食卓向かう。すると、そこには私の母親がいた。母親は黒ウォズリンから直すよう頼まれた新たなライドウォッチ的なもの見ながら食卓の椅子に座っていた。
「お父さんどうしたの?」
「いや〜
父親はそう言いながら私に新たなライドウォッチ的なものを渡してきた。父親から新たなライドウォッチ的なものを受け取った私はそれをジーっと見つめ続ける。暫く見つめていると突然、自分のスマホがなった。めいるから電話がかかってきたようだ。
「靉ちゃん、怪物が出た!私一人じゃ対処できないから来て!」
私が電話に出るとめいるは慌てた様子で私に助けを求めた。めいるに助けを求められた私はルークを呼び、ルークと共にめいるがいるであろう場所まで駆け足で向かっていく。
めいるがいる場所へ向かうとそこには黒を基調とした服装をしている五体のアナザープリキュアがいた。髪の色はそれぞれピンク、橙、黄、緑、青色で胸元には鏡文字で名前が刻まれていた。
私とルークは腰にドライバーを巻き、変身用のライドウォッチをバックルの右側のスロットに挿し、バックルを一回転させて変身する。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック!!!〉
【プリキュアタイム!】
〈キュア・ラウム!!!〉
変身後、私はジカンギレードを、ルークはジカンザックスを片手に持ち、アナザープリキュア達に向かっていく。私はケンモードのジカンギレードで鏡文字でドリームと書かれているアナザープリキュアを何回も斬るが防御力が高いため、私の斬撃は全く効いていなかった。
「ルーク!このアナザープリキュア硬いよ!!」
「なら、二人で一気に決めるよ!」
「分かった!」
ルークに二人で一気に決めるよ!と言われた私は首を縦に振り、ジカンギレードをジュウモードに切り替えてからライドウォッチ装填部分にマシェリライドウォッチを挿す。ルークはジカンザックスをゆみモードに切り替えてからライドウォッチ装填部分にスカーレットライドウォッチを挿す。私とルークはライドウォッチを装填した後、武器のトリガーを引いてアナザープリキュアに向けて必殺技を放った。
【フィニッシュタイム!】
【マシェリ!!!】
〈スレスレシューティング!!〉
【フィニッシュタイム!】
【スカーレット!!!】
〈ギワギワシュート!!〉
ジカンギレードからは赤いハートが、ジカンザックスからは真紅の不死鳥が放たれていく。一瞬、必殺技がアナザープリキュア達に決まったと思われたが必殺技を受けるギリギリの所でアナザープリキュア達が鏡みたいなものを自分達の前方に出して私とルークの必殺技を跳ね返してきた。跳ね返ってきた必殺技は必殺技を放った私とルークやめいるに当たった。
「ぐはっ…!」
「くっ…なら、これでどうだ!」
めいるの変身が解けたり私が後方へ吹っ飛ばされている中、ルークは必殺技に耐え、ライドウォッチホルダーからフローラライドウォッチを取り出す。そしてフローラライドウォッチをバックルの左側のスロットに挿し、バックルを一回転させてフォームチェンジする。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・ラウム!!!〉
【アーマータイム!】
《プリンセスエンゲージ!》
〔フローラ!!!〕
フォームチェンジ後、間をおかずに二つのライドウォッチの天面のスイッチを押し、バックルを一回転させて必殺技を発動させる。
【フィニッシュタイム!】
【フローラ!!!】
〈フローラルトルビヨン・タイムバースト!〉
ルークは必殺技の発動と共に両手のひらの上に巨大な花吹雪を作り出し、アナザープリキュア達に向かって放つ。だが、必殺技は決まらず、さっきと同じように跳ね返ってくる。二度も跳ね返ってきた必殺技を受けた私とルークの変身は解けてしまった。そして私達の変身が解けたのを見たアナザープリキュア達はどこかへ去ろうとしていた。
「待て!」
私達は今の戦いで負った傷に苦しみながらもアナザープリキュア達を追いかけていくが、アナザープリキュア達はどこかへ消え去っていた。アナザープリキュアを見失った私達は一旦、家へ帰る事にした。
「ウォッチンー!いるー?」
「いるよ!どうしたの?」
「最近現れたアナザープリキュアについて調べて欲しいの!」
「分かった!ちょっと待ってて!」
家に帰った後、私はウォッチンにアナザープリキュアについて調べるよう頼んだ。アナザープリキュアの調査を頼まれたウォッチンは未来のものであろう端末を取り出して調べ出した。
私はウォッチンがアナザープリキュアについて調べてくれている間に黒ウォズリンを呼び、新たなライドウォッチについて聞いた。
「黒ウォズリン、このライドウォッチって何なの?」
「これは君がオーマの日に使う予定のライドウォッチだ…!オーマクロックになれば倒せない敵はいない…」
「そっか…」
黒ウォズリンの言葉を聞いた私はこのライドウォッチを使えばあのアナザープリキュアを倒せると思った一方、このライドウォッチを使えばオーマクロックになってしまうと思い、このライドウォッチを使うか使わないか迷っていた。
「魔王、迷う事はない!この力を使い、白ウォズリンの企てを阻止しようじゃないか!」
「靉、これを見て!」
黒ウォズリンは迷っている様子の私に迷う事はない!と新たなライドウォッチを使う事を強く推めてきた。私はうん。と黒ウォズリンの言った事に答えようとしたが、丁度良いタイミングで調査を終えたウォッチンが端末を持って私の所へやってきた。
「被害者は共通してサンクルミエール学園の卒業生。だから、サンクルミエール学園に関係している人に聞けば何か分かるかも!」
「ウォッチン、情報ありがとう!ルーク、瑠璃ちゃん、千丈行くよ!」
私はルークと瑠璃と千丈の3人を連れてサンクルミエール学園周辺へ向かった。
家を出発してから数十分後、私達はサンクルミエール学園に着いた。サンクルミエール学園の正門にはピンク色の髪をした女性が立っていた。
「あの〜お姉さん、サンクルミエール学園に通われてました?」
「何で私がサンクルミエール学園に通ってた事が分かったの!?っていうか私に何か用?」
「実は最近、出没する怪物について調べてまして…」
「怪物…ねぇ…」
私が怪物について聞くと女性は少し不安そうな顔をしながら怪物について話し出した。
「実は最近、鏡が気になるの…鏡の中の自分が自分とは別の動きをしているようにみえて…」
「なるほど…」
「それだけじゃないの!かつてプリキュア5として戦ったミルク以外の4人も私と同じような体験をしてるの!」
どうやら、この女性の他にも鏡の自分が自分とは別の動きをするという不可解な体験をしている人がいるようだ。
私が更に怪物について聞くために女性に話しかけたその時、女性が悲鳴をあげてその場に座り込んだ。私達3人が後方を向くとそこにはアナザープリキュア5体がいた。
「瑠璃ちゃん、その女性を逃して!」
「分かった!」
「ルーク、行くよ!」
「うん!」
瑠璃に女性を逃すよう頼んだ後、私とルークは腰にドライバーを巻き、変身用のライドウォッチをバックルの右側のスロットに挿し、バックルを一回転させて変身する。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック!!!〉
【プリキュアタイム!】
〈キュア・ラウム!!!〉
変身した後、私とルークは五体のアナザープリキュアの元へ向かっていった。
一方、女性の手を引いて安全な場所へ走る瑠璃の前に白ウォズリンが現れる。
「その女性を倒せば怪物が消える!だから、私にその女性を差し出してくれないかな?」
「ダメ!この女性は渡さない!」
瑠璃はそう言いながらポケットから変身アイテムを取り出して変身する。
「プリキュア!チェンジ・オブ・ドラゴン!」
[プリキュライブ!キュアドラゴン!]
「話が通じないようだね。だったら力づくで奪うまでだ…」
白ウォズリンはそう言いながらドライバーを取り出し、ドライバーを腰に巻いた後、ドライバーのライドウォッチ装填部分にウォズミライドウォッチを挿す。
『アクション!』
ライドウォッチを挿した後、ドライバーのレバーを倒して変身完了する。
『投影!』
【フューチャータイム!】
《スゴイ!ジダイ!ミライ!キュア・ウォズ!ウォズ!》
変身した2人は武器を片手に持ち、互いに向かっていくのだった。その頃、アナザープリキュアと戦っている私とルークはさっき戦った時と同じように技の反射能力に苦戦していた。
反射能力を使わせない為に私達は戦い方を近接戦に変えたがそれでもアナザープリキュア達の方が力が上で私とルークは自分達の後方へ吹っ飛ばされてしまう。倒れている私達を見たアナザープリキュア達は近くにある建物の鏡を使い、鏡の世界へ逃げようとしていた。アナザープリキュア達を逃すわけにはいかない!と思った私は傷に耐えながらも立ち上がり、アナザープリキュア達の方へ走っていき腕を掴んだ。だが、アナザープリキュア達は私より力が強く、自分の腕を掴んでいる私を鏡の世界へ連れていってしまった。
「靉!!」
鏡の世界へ連れてかれてから少しの間、私は気を失ってしまった。そして目が覚めると目の前には鏡文字で書かれた看板やコンビニがあった。その後、鏡の世界を少し歩き、公園へ行くと公園にはもう1人の私がいた。
「あなた…私?」
「そうよ、私はこっちの世界あなただよ…」
もう一人の私は不気味に笑いながらそう言う。そして腰にドライバーを巻き、変身用のライドウォッチをバックルの左側のスロットに挿し、バックルを一回転させて変身する。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック…〉
不気味な変身音が鳴ると共に胸元に刻まれるプリキュアという文字が私とは逆に刻まれていく。身の危険を感じた私はいつもしている変身の構えを省いていつもより短時間で変身する。
【プリキュアタイム!】
〈キュア・クロック!!!〉
変身した私ともう1人の私はケンモードのジカンギレードを片手に持ち、互いに斬りかかっていくのだった…
to be continued.....
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